アサルトリリィ ー百合ヶ丘の化け狐ー   作:三狐神

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神楽「前回のアサルトリリィ、百合ヶ丘の化け狐は!」

海音「あの騒動から数日後、合同合宿が再開され、一柳隊、ヘルヴォル、グラン・エプレが集いました」

道真「だが百合ヶ丘に入ることをヘルヴォルの皆は拒んだ」

颯馬「それで、今は神楽と二水さんについていって、手配された宿泊施設に向かっているのでした」

琢磨「さぁ、今回の話はどうなる?」








集合Ⅹ 合宿スタート

 

神楽達は、神楽を筆頭に険しい土壁が両脇にある道を歩いていた

 

灯莉「わぁぁあすっごーい☆なんか今にもケンタウロスが出てきそう

 

藍「けんたろう...........だれ?」

 

琢磨「ギリシャ神話に出てくる上半身が人で下半身が馬のキメラ、つまり人と馬が合体した奴のことだ」

 

琢磨は藍に分かりやすく説明する

 

楓「ケンタウロスはともかく確かに今にも野生動物が飛び出してきそうな山道ですわね」

 

道真「確かに、それっぽい雰囲気はあるよな」

 

楓「本当にこの先に合宿に使える施設があるんですの?二水さん、神楽さん」

 

神楽「ああ、あるぜ。百合ヶ丘の自治体が定期的にやってるキャンプに使われてるロッジがあって、俺は何回か依頼とかでそこに行ったことがあるからな。割りと綺麗な所だぞ。なぁ、二水さん」

 

二水「わ、私は直接見に行ったことがある訳では........でも百合ヶ丘商店街の会長さんが仰るには確かにあると......」

 

叶星「百合ヶ丘商店街.........それってもしかして百合ヶ丘グリーンフェアでお世話になったところかしら?」

 

神楽「正解、でさっき二水さんと一緒に電話したら快諾してくれたんすよ」

 

恋花「それを特別タダで貸してくれるなんて太っ腹だねー!」

 

ミリアム「前回のグリーンフェアで色々と頑張ったからのー特に灯莉の書いた看板、あれが会長に偉く気にいられたらしい」

 

灯莉「えー本当!?やったー嬉しいな〜♪」

 

姫歌「やるじゃない灯莉。ひめかもやっぱりステージイベントをやるべきだったわね。そしてそれをきっかけでスカウトされて............」

 

颯馬「そういうのはきちっと順序踏んでやんなよ」

 

ため息を吐いている姫歌にツッコミを入れる颯馬

 

神琳「.................?」

 

姫歌「きっと今頃ファッション誌の表紙をひめかで飾ってたわ!神琳さん!あなたには負けないんだから!」

 

神琳「は、はい............お手柔らかにお願い致します」

 

雨嘉が姫歌の大声にビビって神琳と道真の後ろに隠れる

 

道真「神琳さん、一方的になんかライバル視されてんな」

 

神琳「そうみたいです」

 

高嶺「ごめんなさいね神琳さん。でも散歩中に大型犬に喧嘩を売るチワワみたいで可愛いでしょう?」

 

姫歌「高嶺様...........チワワって.......あれ、でも可愛いって.......だったら別にいっか。え、待って今のは褒められたの?」

 

海音「うーん、グレーゾーン?」

 

沙羅「もぉー、高嶺ったら姫歌ちゃんが困惑してるよ」

 

結梨「神楽ー、まだ着かないの?」

 

神楽「まぁそう急くなって、そろそろ着くぞ」

 

神楽達が道を抜けると草原が広がっており、そこには

 

梨璃「わぁぁ.............素敵です!」

 

その草原に大きく、綺麗なロッジがあった

 

千香瑠「とても雰囲気のいいロッジですね」

 

音夜「へぇー、結構いい感じのロッジだな」

 

二水「す、すごい..............」

 

鶴紗「なんで二水が驚いてるの?」

 

二水「いえ、だってこんなに立派な施設だとは思わなくて!会長さん、ありがとうございます........!」

 

八狐「今度自治体の皆に会ったら何かお礼持っていかないとね」

 

神楽「ああ、ぜってぇ持ってく」

 

叶星「大切に使わせていただきましょうね。来た時よりも美しくしてお返ししなくては」

 

一葉「.......................」

 

琢磨「かーずは、また深く考え事してんのか?ここなら何も考えずに合宿参加できんだろ?」

 

一葉「っ、琢磨さん...........」

 

琢磨が一葉の肩に手を置く

 

夢結「どうかしら、ヘルヴォルの皆さん。ここならガーデン同士のしがらみは関係ないわ」

 

一葉「........はい、そうですね。ではお言葉に甘えて私達もご一緒させてください」

 

三夜「それでよい、一葉」

 

三夜は笑みを浮かべてそう言う

 

恋花「いえーい!やったー!オシャレなロッジでオシャレなバーベキューやるぞー!」

 

藍「ばーべきゅー!」

 

三夜「バーベキュー?バーベキューするのか!?」

 

瑤「...........いつ決まったの?」

 

琢磨「気ぃ早くないすか?まだ何も始まってませんよ?」

 

恋花と藍がバーベキューしようとはしゃぎ、千香瑠は困り顔で笑みを浮かべ、琢磨と瑤はツッコミを入れる

 

恋花「野外で大衆が集まったらバーベキューしかないでしょもしくはカレーでもいいよ」

 

紅巴「わあ..........林間学校みたいで楽しそうです」

 

恋花「でしょー?ほらほら、もうやるっきゃないって!」

 

一葉「その決定権は私達にはありませんよ恋花様。第一道具も何も何も無いのに............」

 

神楽「やれやれ..............」

 

吹雪が神楽の服の袖を引っ張る

 

吹雪「神楽さん、家に道具一式ありますよね?」

 

神楽「ああ、あるな。だからこうする」

 

神楽はお札を一枚取り出す

 

神楽「どれだけの隔たりがあろうとも、それを繋げて見せよう、三狐陰陽術第捌術、空間繋ぎ」

 

神楽は魔法陣を生成し、その中に入り込む

 

そして、バーベキューに必要な道具を全部引っ張り出してくる

 

凪「流石ですね、神楽さん達の力は」

 

神楽「まぁな」

 

三夜「そんな術があったのか」

 

そこに、

 

百由「流石神楽ね、ここまでの用意をしてるなんて」

 

梨璃「百由様!いらっしゃったんですか?」

 

百由「ええ、今回の作戦の一部は私が立案したからね。作戦本部長として帯同させていただくわ」

 

ミリアム「作戦本部長って.........自分で勝手に言っとるだけじゃろ」

 

百由「では早速作戦本部長からミッションを発令するわ!」

 

姫歌「えっいきなりなの?まだ来たばかりよ?」

 

藍 「らん、お腹減ったー!ごはん!おにく!おーかーし!」

 

百由「ふふふ、安心しなさい。すぐお腹一杯にしてくれるわ..........調理班がね」

 

海音「そういうことね.........」

 

海音が百由の意図を理解し、軽く頷く

 

百由「ええ、最初のミッションはあなた達全員で力を合わせて美味しい食事を作ることよ」

 

二水「はぁ........ミッションなんて言うから何をやらされるのかと........」

 

高嶺「ミッションに失敗した場合私達は美味しくない食事で合宿を開始することになるわね」

 

恋花「それはテンション下がる〜みんな気合い入れて作るよ!」

 

雨嘉「百由様はさっき調理班とか言ってたけど..........」

 

百由「ええその通り。あなた達の個人データはこちらで把握しているわ。それらを元に私が戦力分析を行い、それぞれの適正に応じたチーム分けしたって訳」

 

千香瑠「戦力分析.........ですか」

 

颯馬達五人(これ絶対料理の方に人偏るよな(ね)(りますよね)........)

 

颯馬達草凪で働いてる面子はそう思った(結果、普通に偏らなかった)

 

百由「それじゃ班の割り振りを発表するわよ〜各自奮起しなさい!」

 

百由が割り振りを発表し、各々配置に散るが___

 

神楽「.............!」

 

神楽は気配を察し、後ろを振り向くがそこには誰もいなかった

 

神楽「...........なんだ、今の?」

 

雨嘉「神楽さん?どうかしたんですか、私達が担当の場所はこっちですよ.......?」

 

雨嘉が近づいて神楽の腕を引っ張る

 

神楽「あ、ああ......悪ぃ」

 

神楽は雨嘉と一緒に百由から割り当てられた仕事をしに行ったのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

叶星「芹沢さん、颯馬くん、切ったお野菜はこちらに置いておけばいいかしら?」

 

千香瑠「はい、ありがとうございます」

 

颯馬「ざっす」

 

調理班は叶星、颯馬、海音、千香瑠、神琳で、他は各々散っていた

 

千香瑠「叶星さん、よろしければ私のことは千香瑠と呼んでください」

 

叶星「あ、そうね。千香瑠さん、これからしばらくは一緒に生活するのですもの。もっと仲良くなっていかないと」

 

神琳「ふふふ.........でも不思議ですね。それぞれ違うガーデンに所属するわたくし達がこんな風に一緒になってじゃがいもの皮を向いてるなんて」

 

千香瑠「確かに........でも嬉しいです。こんな機会でもなければお近付きになることはなかったかもしれませんから」

 

颯馬「皆同じ目標が定まったってことですよ」

 

海音「そうですよ、これから先もずっと仲良くしていたいです!」

 

神琳「ふふっ、そうですね。海音さん」

 

百由「ふむふむ、調理班は穏やかな空気ね。やっぱり私の分析は正しかったわね!」

 

神琳「あ、百由様...........」

 

百由「あーところで........約一名私の想定してないメンバーがいるのだけれど」

 

叶星「あ..............」

 

姫歌「あちっ!あちちちっ!ちょっとこのごはん熱くておにぎり握れないんですけどー!」

 

千香瑠「そういう時はラップと一緒に布巾で包んで握るといいですよ」

 

叶星「あとはラップで包んだ後軍手をつけて握るやり方もあるわね」

 

颯馬「キャンプをする時によく使う要素なんだ」

 

姫歌「本当ですか!いいこと聞いたわ。早速やって見ましょう!」

 

百由「あの子はベッドの準備をお願いしたと思うんだけどどうしておにぎりを握っているのかしら?」

 

神琳「えーと..........気が付いたらお米を炊いていましたね」

 

海音「さっき飯盒とか炊飯器具諸々貸してって言ってたけど」

 

灯莉「定盛〜おにぎりの具に梅干し入れないでね?」

 

藍 「らんは卵焼きがいいな、あまーいやつね」

 

百由「.............増えたわね」

 

颯馬「.........そうっすね」

 

叶星「も、申し訳ありませんっ」

 

叶星は百由達に謝る

 

叶星「姫歌ちゃん、灯莉ちゃん、ここは私達に任せてくれる?腕によりをかけて美味しいご飯、作るからね」

 

千香瑠「藍ちゃんも一葉ちゃん達のお手伝い、して欲しいわ。ほら、食器の準備で忙しそうでしょう?」

 

藍 「千香瑠!お菓子!お菓子も作って欲しいな」

 

叶星「あ、それならいいもの作ってあげるわ。ご飯を食べ終わった後のデザートに、ね」

 

颯馬「じゃあ俺達で草凪の料理の中からなんかデザート作るか?」

 

海音「いいねそれ、一緒に作ろう!」

 

藍「でざーと!」

 

灯莉「やったねらんらん☆かなほ先輩とそーまとみおっちの作るお菓子ちょー美味しいよ!」

 

藍「期待しかない..........わくわく!」

 

百由「んーなんだか親と子のお料理教室見たいね」

 

神琳「百由様........いくらなんでも親扱いは酷いです」

 

海音「それに子供と言うには背が高くないですか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

梨璃「ふぅ........ご馳走様でした〜」

 

二水「美味しかったですね、真さん達に作って頂いたカレー」

 

紅巴「バーベキューのお肉も大変美味でした.........」

 

神楽「炭を作るのは時間掛かったけどな」

 

梨璃「神琳さんがお料理上手なのは知ってましたけど叶星様も千香瑠様もすっごくお上手ですね!」

 

叶星「ふふ、どうもありがとう。でも思ったより時間がかかってしまったわね。もう日が暮れてしまったわ」

 

叶星の言う通り、日は沈みかけていた

 

鶴紗「それは調理準備班のせいでしょ。なかなかコンロの火付けられなかったんだから」

 

楓「ち、違いますの!わたくしの知ってるのはガスで火をつけるものでしたの!」

 

吹雪「それはカセットコンロとかですね」

 

道真「やれるって言うからやらせたんだけど、結局俺がやることになったんだよな、まさかここまでお嬢様とは........」

 

瑤「炭に火をつけるの、難しいんだね........」

 

ミリアム「じゃが炭火の方が遠赤外線と近赤外線効果で食材の旨味を閉じ込めることが出来て美味いくなるからな」

 

叶星「あ、そうだ。藍ちゃんにおやつを作ってあげるって約束してたわね」

 

叶星が食べ物を入れてある箱からマシュマロを取り出す

 

姫歌「叶星様それ........マシュマロですか?」

 

叶星「ええ、マシュマロを串に指して火で炙るの。そしてそれをチョコと一緒にクラッカーで挟んで.......」

 

高嶺「スモアね、懐かしいわ。私と叶星の家族でキャンプに行った時よく食べたわね」

 

姫歌「へー可愛くてオシャレ!私達も作りましょう!」

 

灯莉「よーし、僕はマカロンで挟んでみよーっと☆」

 

結梨「私も作る!」

 

叶星「えっと藍ちゃんは…」

 

藍「すう.........すう........」

 

藍は三夜にもたれ掛かって寝ていた

 

叶星「あら、眠ってしまったのね」

 

一葉「いっぱい食べていっぱい遊びましたからね」

 

藍「すぅ.......んん、もう食べられない......から、あとで食べる.......」

 

恋花「あはは、藍らしい寝言だなー」

 

恋花は藍を撫でる

 

叶星「ふふ、じゃあまたあとで作ってあげるわね」

 

賑やかにスモアを食べていると

 

神楽「あっ、すみません。ちょっとトイレ行ってきます」

 

神楽が立ち上がり、駆ける

 

そして神楽はロッジに向か______

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

わずにその脇を通り過ぎ、森の方に各々足を踏み入れる

 

八狐「..........................」

 

八狐は食器を置き、木に立て掛けてあった影狐を携えると、神楽の後を追い掛ける

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

神楽は一人森の中を歩いていたが、ふと足を止める

 

神楽「もう気配は分かってんだ。さっさと出てこい」

 

と森の中に一声を投じる

 

??「へぇー、俺の気配を察知するなんてやるね」

 

と木陰から青いメッシュの男が現れる

 

??「ちなみにいつから気付いてた?」

 

神楽「飯を作るために班分けした後くらいだな」

 

??「意外と早く気付いてたんだ」

 

その青年は意外そうな顔をした

 

神楽「で、何モンだお前」

 

刃「よく聞いてくれた。俺は伊達だてじん、君のサポーターだ」

 

神楽「.............サポーター?」

 

刃「君の戦いを援護したりする役割を持ってるんだ」

 

神楽「...........お前もしかしなくても曰く付きの人間だろ?それを含めて何者だって聞いたんだよ?」

 

刃「うーん.........取り敢えず時空を旅する観光客、とだけは言っておくよ」

 

神楽「...........こいつは随分と胡散臭ぇ野郎だ」

 

飄々とした態度の刃に苦笑いを浮かべる神楽

 

刃「褒め言葉として受け取っておくよ」

 

神楽「ポジティブだなぁ...........で、なんか用件があんだろ?」

 

刃「あっ、そうそう。今日から俺を神楽の店の一員にしてよ」

 

神楽「初対面の奴をすぐに店員に出来る訳ねぇだろ」

 

刃「そっか.........じゃあホテルで寝泊まりするか」

 

神楽「おう、そうしとけ」

 

刃「じゃあね。これからも君の不敗神話、見させてもらうよ」

 

と刃はふっ、と消えていなくなる

 

神楽「.......................不敗神話、ねぇ」

 

誰も人気が感じなくなった森の中で神楽は一人呟く

 

八狐「神楽!どうかしたの!?」

 

そこに八狐が駆け寄ってくる

 

神楽「八狐............いや、ちょっとした俺のファンが押し掛けて来てな............」

 

八狐「ファン?..........っていうことはストーカー?だったら私が守らなきゃ........」

 

声が少し低くなり、微かにドス黒い雰囲気が出てきた八狐

 

神楽「なんでそっちに辿り着くんだよ...........そんな顔すんな、せっかくの可愛い面が台無しだぞ。俺は笑っている八狐が好きだからよ」

 

神楽は八狐の頭を撫でる

 

八狐「むぅ.............本当に神楽はずるいよね、そういうところが」

 

八狐は頬を膨らませるが、顔を少し赤くして照れる

 

神楽「一言余計だな.......まぁ今度説明する。取り敢えず、さっさと戻ろうぜ」

 

八狐「.............うん」

 

神楽と八狐は森の中から梨璃達のいる場所に向かうのだった






次回、「食後のあとの一時」。お楽しみに!

今回のギーツとガッチャードの映画、ギーツケミーの声優誰なんだろうな........

神楽の上級生に対する呼び方を何にするか

  • ○○様
  • 〇〇先輩
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