アサルトリリィ ー百合ヶ丘の化け狐ー   作:三狐神

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バッファ始動物語最終回です!颯馬達に続いて道真達の始まりの物語もようやく終止符が打たれます。

是非とも最後まで読んでいってください、それでは、どうぞ!




信念F 流浪の二人

翌日____________

 

道真(昨日はすげぇ疲れた..........吹雪はまだ押し入れの中で寝てるし)

 

道真は自分の部屋の押し入れの中を見ると吹雪が寝息を立てながら寝てた

 

吹雪「............zzz」

 

道真「おい、起きろ」

 

吹雪「.........ぅん......あ.....おはようございます」

 

道真「おはよう。これ朝飯だ。食べろよ」

 

道真の傍らには味噌汁とご飯と野菜炒めが乗ったお盆が置かれていた

 

吹雪「あ、ありがとうございます......」

 

道真「いや机で食べろよ、ほら折り畳み式の机があるから」

 

道真は部屋の隅に置いてある折り畳み式の机を組み立てる

 

吹雪「.......いただきます」

 

吹雪は箸を持って道真の作ったご飯を食べ始める

 

吹雪「!美味しい......!」

 

道真「美味いか、それならよかった」

 

道真は満足そうな顔をする

 

道真「.............なぁ吹雪、もう羅刹の力の暴走は大丈夫になったのか?」

 

道真は吹雪の鬼の力のことを心配していた

 

吹雪「はい、道真様の血を飲んだ後、衝動には襲われなくなりました」

 

道真「そうか.............」カキカキ

 

道真は手帳に何か書いていた

 

吹雪「?それは..........」

 

道真「ん?お前の事についての情報をまとめてる手帳。吹雪のことはまだまだ分からないことばかりだしな」

 

道真は吹雪に手帳を見せて、微笑する

 

道真「でも......なんで急に羅刹化したことでの暴走が収まったんだ........?」

 

道真が吹雪の暴走が自分の血を少し飲んだだけで暴走を収まったことに疑問を持っている

 

吹雪「あの、今昔の言い伝えを思い出したんですけど、実はこの世には妖稀血あやかしまれちというものが存在するんです」

 

道真「妖稀血?」

 

道真が首をかしげる

 

吹雪「はい、怪異全般に効果があって、怪異によってその影響は異なります」

 

道真「羅刹だけに限らず他の怪異にも効果があんのか、それで?」

 

道真は興味深げに話を聞く

 

吹雪「例えば、羅刹の場合はもし他の人の血を見て暴走した時に、妖稀血を飲むことで暴走を抑えることができます。しかもそれは強い持続性があり、長くても数ヶ月は続きます」

 

道真「数ヶ月分の栄養素がぎっしり凝縮されてるって訳か......ん?てことは暴走が収まった原因は.......」

 

吹雪「はい」

 

吹雪は一呼吸置くと、

 

吹雪「道真様は妖稀血持ちの可能性が高いということです」

 

吹雪が道真の目を真っ直ぐ見てそう伝える

 

道真「.............マジか」

 

道真は自分の血が他とは違って特殊なことを初めて知り、驚いていた

 

道真「..............なぁ、それともう一つ俺達みたく戦ってる人っているのか?」

 

吹雪「はい、いますよ」

 

吹雪は野菜炒めを食べながらコクコクと頷く

 

吹雪「式神と契約してそのドライバーを使って戦う人はいますが、他にも怪異と契約せずに戦う人達もいるそうですよ。風の噂ですが」

 

道真「へぇ、そうなのか」

 

道真が興味深げに頷く

 

吹雪は箸を置くとご馳走さまでした、と手を合わせる

 

道真「ちなみに今バックルって何個持ってんだ?」

 

吹雪「えっと.........」

 

吹雪が袖からバックルを五個取り出し、床に置く

 

吹雪「マグナム、ゾンビ、ブースト、救急箱(ファーストエイドキット)、あとアローです」

 

道真「...............遠距離武器ばっかだな.......」

 

接近戦特化のバックルが思ったより少なくて、苦笑いをする道真

 

吹雪「ちなみにバックルは敵を倒した時、光った後にこの札を翳せば入手できます」

 

吹雪が一枚の和紙に雪の結晶の紋章に、その下に筆文字で文章を書かれたお札を取り出す

 

道真「そうか..............吹雪」

 

吹雪「はい?」

 

道真「もしよければなんだけどさ、お前のこと俺に教えてくれないか?」

 

吹雪「................分かりました。私は、もとは幕末の頃の維新志士の娘として生まれました」

 

道真「維新志士...........因みに出身地は.......」

 

吹雪「道真様と同じく京都です」

 

道真はそっか、と頷いた後話を続けるように促す

 

吹雪「私は幼い頃から病弱で、ろくに外に出歩いたりすることは出来ませんでした。それでも両親は私のことを愛してくれたんです。でも、そのまま十七歳の時に病気で命を落としたんです」

 

道真「意外と短い人生だったんだな...............生前は」

 

吹雪「しかし、その後何故か私は何故か謎の空間にいて、顔を隠した人から「人生をやり直してみないか」と言われて頷いたら式神としての不老不死にこの雪月夜陰陽術、羅刹の力、そしてそのデザイアドライバーを手に入れたのです」

 

道真「なるほどその時に................」

 

吹雪「私は道真様と契約する四十年ほど前に矢戸上伊吹様という者と契約していたんです」

 

道真「俺の前に契約してた奴が?」

 

吹雪「はい、そのお方はとても優しいお方でした。ですが...........」

 

吹雪はある出来事をポツリ、ポツリと話す。契約した後、吹雪と伊吹は戦っていたのだが、吹雪が怪我人、もとい血を見てしまい暴走し、怪我人を庇った伊吹は自分が食われることを選択、吹雪は伊吹の血肉を食らって殺してしまった、ということだ

 

吹雪「その結果、契約が解除されて一人になった私は失意のうちにあの神社に引きこもっていました。そんな中、私は道真様と出会い、契約したんです」

 

道真「そっか、大変だったんだな..........」

 

道真は吹雪の頭を優しく撫でる

 

吹雪「...........契約したら、願いは一つ叶えられるんですが、どうします?」

 

道真「んー、一旦保留で。しょうもないことに使いたくないしな」

 

吹雪「そうですか、分かりました」

 

吹雪は軽く頭を下げる

 

道真「そんなことより、俺はこれからどうすればいい?正直力の使い方は分かったとはいえ、まだ右も左も分からねぇ状態だし」

 

吹雪「..............それでは、ここで過ごしながらゆっくり考えましょう。私も意見を出しますから」

 

道真「おう、サンキュー。あ、それと俺の名前呼ぶ時、様を付けなくていいよ、なんか対等な感じがしないし俺に様は似合わない」

 

吹雪「分かりました、道真」

 

道真「おう、それでいい」

 

こうして道真と吹雪は暫く時に京都の町でヒュージが出たら出撃して戦い撃退してバックルを入手、時に普通にブラリと生活、という毎日を送っていた

 

そんなある日__________

 

道真「吹雪、ちょっと出掛けてくる」

 

吹雪「どちらにですか?」

 

道真「ちょっと野暮用だ」

 

吹雪「私も着いていっていいですか?」

 

道真は少しだけ考えて間を置いたあと、

 

道真「.............分かった、一緒に来てくれるか」

 

吹雪「はい!」

 

道真と吹雪は一緒に出掛けることになった、道真と吹雪が歩いてあるお寺に向かった

 

そして、リリィやヒュージの犠牲になった人々が葬られている墓地に向かった

 

そして、暫く歩いていると道真はふと足を止める

 

墓石には「七瀬愛菜」と彫られていた

 

吹雪「.........幼馴染みのお参りですか?」

 

道真「ああ、行くのは初めてだけどな」

 

道真は持ってきたお菓子や飲み物を墓の近くに供える

 

道真と吹雪は瞑想したあと、道真は口を開く

 

道真「なぁ愛菜、見えるか?こいつのこと、俺仲直りしたんだよ。お前のお陰で」

 

道真は静かに鎮座している墓に向かって語り掛ける

 

道真「それでさ、俺は今はヒュージと戦ったり学校で生活したり色々忙しいけどさ、お前のことは忘れたことはねぇよ。ずっと心の中でお前のことを想ってる」

 

吹雪は黙って道真の言葉を聞いている

 

道真「俺さ、正直これから先どうすればいいか分かんなくなる時はあるけど、一つだけ決めたことがある。俺は後悔しない道を進んでいく。お前だったらそう言って背中押すだろ?だから見ててくれ、俺のこれからを」

 

道真はそう言って静かに目を瞑る

 

愛菜「うん、見守ってるよ。いつも道真の側で」

 

道真「!」

 

一瞬愛菜の声が耳に木霊し顔を上げるが目の前には誰もいなかった

 

道真「.....................そうか、ありがとな」

 

道真は空を見上げて笑みを溢す

 

吹雪「................私、今一瞬でしたが愛菜さんの気配を感じました」

 

道真「じゃあ思いが届いたってことだな、帰ろうぜ。うちに」

 

吹雪「はい」

 

道真と吹雪は帰ろうとする、そこに

 

??「ちょっと待って、君..........確か」

 

男性の声に呼び止められる

 

道真「?」

 

道真は呼び止められているのが自分だと気がついて振り向く

 

そこには、

 

道真「っ、貴方は..........愛菜のお父さんか」

 

そこには京都に広い土地を持っている地主で愛菜の父親である七瀬実政が柄杓と手桶と花束を持って立っていた

 

実政「墓参りに来てくれたのか」

 

道真「...............うっす」

 

実政「そうか..................少し待ってくれるか」

 

実政は墓掃除をした後、お供え物と花を添え、手を合わせて瞑想する

 

そのうちに吹雪は道真の札に入り込んだ

 

そして数分瞑想し終えた後、道真の方に向き直る

 

実政「少しうちに来てくれないか?」

 

道真「あっ...........はい」

 

道真は実政に連れられて七瀬家に行くことになった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

七瀬家____________

 

そこは和風の門に和風のお屋敷で、古くからの名家であることが伺える、因みに一度愛菜に聞いたらかつて源義経に仕えていた家だそうだ

 

実政は道真をお茶の間に案内し、お茶とお菓子を用意する

 

実政「ここに来るのは久し振りかな?」

 

道真「そうっすね。よくうちに愛菜が転がり込んできましたし、そんなに来てないです」

 

実政「その時は世話になったな」

 

道真「はい..............」

 

道真と実政は他愛のない話を数分続ける

 

実政「道真くん、一つだけ聞いていいか?」

 

道真「何でしょう?」

 

実政「道真くんは愛菜の最期を看取ってくれたね」

 

道真「...............はい」

 

実政「その時、何か言葉を残したか?」

 

実政の質問に答えるべきか、道真は迷ったがすぐに心を決めた

 

道真「...................愛菜は俺に、私の分まで長く生きてって言ってこいつを託しました。俺はあいつに何もすることが出来ませんでした」

 

道真は俯いて悔しげな表情に変わる

 

実政「..................そうか。道真くんはそれを悔いているんだな。だがな、それは私も一緒だ」

 

道真「えっ?」

 

実政「私は愛菜がヒュージに殺された後、私は愛菜がリリィになるという選択を止めることが出来なかった。悔いのない道を選べ、と愛菜の意思を尊重した。その時のことを今でも正しかったのか、と自問自答を繰り返しているんだ」

 

道真「実政さん..................」

 

道真は悲しそうな実政を見て、自分と同じ後悔をしているんだな、と思った

 

実政「ちょっと待っててくれ」

 

実政は奥に何かをしに席から立つ、そして暫くして戻ってきた実政の手には一本の太刀が握られていた

 

道真「それは?」

 

実政「これは七瀬家代々に伝わる刀の一つ、輪月舞りんげつまい。かつて血に濡れて切れ味が悪くなったのを源義経公が満月の光に当てた途端、切れ味が元通りになったという逸話が残る刀だ」

 

道真「.............すげぇ刀ですね」

 

実政「これを君に与える」

 

道真「っ!?」

 

実政は刀を机の上に置いて、道真の方に寄せた

 

道真「いやいやいや、これ七瀬家の刀ですよね!?」

 

道真は

 

実政「これは愛菜にお守りとして与えた刀だ、だが愛菜はこの世にいない。だから愛菜の傍にいてくれた君に託す。受け取ってくれ。これは私の願いだ、頼む」

 

実政は深く頭を下げる

 

道真「..............分かりました、受け取ります」

 

俺は目の前に置いてある輪月舞を取る

 

道真「では俺はここらでお暇します」

 

実政「見送るよ」

 

道真は輪月舞を持って七瀬家を出て数歩歩く

 

実政「道真くん!」

 

道真「なんでしょう?」

 

道真は呼び止められて振り返ると実政は道真の目を見据えて

 

実政「君は私みたいに後悔をするような道を選ぶな。悔いの残らないように生きてくれ」

 

と言葉を送る

 

道真「..........はい、肝に銘じます」

 

道真も実政に真剣な眼差しを返して歩みを進める

 

道真は歩いているうちに何か考えが纏まったような顔を浮かべる

 

吹雪「........道真、どうかしました?」

 

道真は先ほど掛けられた言葉を目を瞑って思い出す、そして意を決したのか目を開いた後、

 

道真「吹雪............俺決めた、俺旅に出る」

 

吹雪の目を見て真剣な雰囲気で吹雪に話す

 

吹雪「この京都の町を離れるんですか?」

 

道真「ああ、他の場所で困ってる奴だってきっといるはずだ。俺はその人達を助けたい」

 

道真は旅に出る理由を話した

 

吹雪「...................流石にすぐではないですよね?」

 

道真「ああ、中学は絶対に卒業して計画を練り次第準備して、それが終わったらこの町を出る」

 

吹雪「親御さんはいいって言ってくれますかね?」

 

道真「まぁ誤魔化せば大丈夫だろ、意見あるか?遠慮なく言ってくれ」

 

吹雪「私は賛成です、困っている人も助けるというのもありますし、この町から旅に出て色々なことを学んでみるというのもいいかもしれません」

 

道真「それもそうだな。ついてきてくれるか?」

 

吹雪「当然です、道真とならどこまでも」

 

道真「ありがとう」

 

道真と吹雪はお互いに笑い合う

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

__________________

 

中学卒業後________

 

俺は腰に輪月舞を差してリュックを背負い、愛菜のCHARMデュランダルなどをその他の荷物を雪月夜陰陽術の一つである「蒼色空虚」を使って仕舞う

 

吹雪も旅支度が出来たようだ、頭に編み笠を被っている

 

道真「うっし、準備は出来たな」

 

吹雪「はい。それでは行きましょうか」

 

道真「俺達二人で流浪の旅に」

 

道真は家族に挨拶をした後、吹雪と共に京都の町を出て東の方に向かった

 

そして様々な場所を巡り、戦いに明け暮れ、時に町に留まり生活したりしていた

 

だがそれに伴い、ヒュージと戦っていく中でリリィと共闘することがしばしばあり、更には戦闘後に追いかけ回されるようになった

 

例えば__________

 

道真はヒュージに目掛けて右足に装備されたバーサークローに毒のエネルギーを溜めてゾンビストライクを放ち、ギガント級ヒュージを撃破する

 

道真「ふぃー、やっと終わった~」

 

とギガント級ヒュージを討伐して一息着いていたら、

 

貞花「あっ!見つけた!皆、今日こそサングリーズルであの牛の仮面被った人捕まえるよ!」

 

茶髪にアホ毛が特徴で赤基調の服を身につけている百合ヶ丘のレギオン、サングリーズルのリーダーである近藤貞花は他のメンバーに号令を掛ける

 

全員「はい(了解)!!」

 

なんとさっきまでヒュージを倒すまで共闘していたリリィが自分を捕まえようと突進してきたのだ

 

道真おいおいおいおい嘘だろ、また来やがったよ.......」

 

道真はゾンビブレイカーを肩に置いてため息を吐く

 

吹雪「逃げた方がいいのでは?もう結構距離縮まってますし」

 

吹雪はお札の中に引っ込んで道真に進言する

 

道真「それはけだし正論なんだけどな..........てか間合い詰めんの早いな」

 

間合いを詰めた蝶の髪飾りを着けたリリィ、今川誉が道真に斬り込んできたのでゾンビブレイカーで防ぐ

 

誉「あら、私の剣筋を見抜くなんてやるじゃない。今度は読めないと思ったのに」

 

誉は自分の剣撃を止めた道真に対して改めて興味深げな表情で見つめる

 

そこに、後ろから回り込んで捕まえようとする金髪にショートカットのリリィ、静家知世がいた

 

知世は道真との距離を三メートルまで縮めた

 

すると札から吹雪が現れて深雪をスラリと抜いた後知世のCHARMをぶつける

 

吹雪「させませんよ」

 

知世「うわっ!てめぇか..........!」

 

知世はいきなり現れた吹雪に驚いて、舌打ちをする

 

星蘭「背後に回ってるのが知世だけかと思った?」

 

吹雪と知世の横を通り過ぎた三つ編みとツインテールが特徴のリリィ、今井星蘭が捕まえる体勢に入る

 

知世「ナイス星蘭!捕まえろ!」

 

星蘭と道真の間合いが一気に詰まった、星蘭の手がもう少しで道真を掴む一歩手前で

 

道真「よっと!」

 

道真は目の前で鍔迫り合いをしていた誉を力で押し飛ばした道真は、高く跳んで星蘭を避ける

 

星蘭「嘘でしょ............今の避けるの!?」

 

しかし、空中では________

 

絆奈「よし、ファンタズムの読み通り!」

 

ルイセ「二人で挟み込むわよ、絆奈!」

 

絆奈「うん!」

 

そこに制服の上に和風の羽織を着た黒川・ナディ・絆奈と金髪とナックル型のCHARMを装備しているのが特徴のルイセ・インゲルスが道真と同じタイミングで跳んでスタンバっており、道真の両サイドから突撃して捕まえようとする

 

道真「っと危ねぇな.......!」

 

道真は絆奈の攻撃をゾンビブレイカーで、ルイセの攻撃をバーサークローで受け止める

 

絆奈「くっ.........嘘.....!?」

 

ルイセ「止められた!?」

 

そしてそのまま押し切って二人を退かせた後、道真は着地し、バックステップで合流してきた吹雪と背中合わせの状態で立つ

 

そしてサングリーズルのリリィ達は道真達二人を包囲する

 

吹雪「ほんとしつこいですね、私達あなた方に追われるのこれで八回目なんですが」

 

道真「そうだぞサングリーズルさんよぉ、流石に諦めてくださいな」

 

道真は頭を搔きながらサングリーズルの一同に向かってモノを申した

 

日羽梨「あんた達が大人しく捕まらないからでしょ」

 

頭に黒い着けたリボンが特徴の少女、山梨日羽梨が道真に向けてそう言う

 

道真「捕まえるって.........俺達はポ◯モンじゃないですよ。冗談抜きでなんでですか?一番最初の時は追い掛けもしなかったのに...........」

 

道真はCHARMを自分に向けている貞花達に向けて話し掛ける

 

貞花「あー.........あれは存在に困惑してたって言うか何て言うか.........あっ。理由ね、理由は君の正体が知りたいっていうのと、正体を知った上で二人にお礼がしたいなって。何回もヒュージ討伐手伝ってくれたし。あとサングリーズルの仲間になって欲しい、というのが理由かな」

 

道真(えっ、めっちゃいい人達じゃん..........でもなぁ......まだ他の街巡ってねぇし、何より.......)

 

思わずそう思ってしまった道真だが、一瞬で考えを改める

 

道真「..........得体の知れない奴を仲間にするのはガーデン的にいいんですか?」

 

誉「安心なさい、既に二人いるから。百合ヶ丘に」

 

道真「じゃあそいつら二人でよくないですか?何も加えて流浪人二人を引き込まなくてもやっていけるでしょう」

 

貞花「う~ん、確かにそうだけど君達も欲しいんだよね。私達とよく高いレベルで連携してるし」

 

都々里「という訳で今度こそ大人しく一緒に来てくれません?百合ヶ丘まで」

 

ピンク色の長い髪を持つ少女、木古都々里が道真を誘う

 

吹雪「と、向こうは言ってますけどどうします?(まぁ、答えは分かっていますが)」

 

道真「ボランティアの一環でやっているので見返りは結構です。あと一緒に百合ヶ丘まで行くのは遠慮しときます、まだ旅を続けたいんで!」

 

吹雪「ふふっ、ですよね」

 

吹雪は目を動かして道真をチラッと見て笑みを浮かべる

 

道真はドリルバックルを装填すると、横にロゴが現れる

 

「SET」

 

冬佳「っ!この二人逃げるつもりよ!」

 

濃い緑色の髪を靡かせた長谷部冬佳はメンバーに向かって叫ぶ

 

リリィ達は逃がさんとばかりに一斉に突進してくる

 

「ZOMBE ARMED DRILL」

 

「READY..........FIGHT」

 

道真は仮面ライダーバッファ アームドドリルゾンビに変身する

 

道真と吹雪は貞花達の斬撃や銃撃を見切っているかのように全て避けたり、いなしたりした後、彼女達とバックステップで距離を置く

 

道真「悪いけどここらで逃げさせてもらうぜ。それじゃあさいなら。日本全国巡り終わって、縁があったら仲間になるかどうかは考えますよ」

 

吹雪「そうですね、どこでまた出くわすかは分かりませんが、運が良ければまた会えるかもしれませんね(笑)」

 

貞花「あっ、ちょっと........!!」

 

道真はドリルバックルとゾンビバックルを操作し、吹雪は道真に掴まる

 

「ZOMBE DRILL VICTORY」

 

 

道真はゾンビブレイカーで地面を斬って土煙を起こさせて、その隙にドリルに地面を溶かす能力を付与させた後ドリルを地面に差して一気に掘り進んでサングリーズルのリリィ達から逃げた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから数分後、別の場所________

 

突如地面から現れた穴から変身を解除した道真が出てくる

 

道真「.............うっし、撒いたか。ここは......浅草か」

 

道真は変身解除して、近くにあった木に寄りかかりスマホの地図アプリを眺める

 

吹雪「最近追いかけられることが多くなりましたね」

 

吹雪は苦笑いを浮かべながらこれどうぞ、と道真にタオルを渡す

 

道真「おう、サンキュー」

 

道真は吹雪からタオルを受け取り、額に流れている汗を拭う

 

吹雪「もう完全に目をつけられてますね、あのレギオンに」

 

道真「だな、この前はアールヴヘイムに追いかけ回されたし、もう結構色んなレギオンに狙われてるぞ」

 

吹雪「やはり私達のような存在は珍しいんでしょう」

 

道真「..............そういや俺の他にもこのドライバーを使って戦う奴がいるって言ってたよな」

 

道真はふと口を開く

 

吹雪「そうですね」

 

道真「そいつ探してみるのもありだな、戦ってみたいし」

 

吹雪「確かにそうですね、陰陽術にも複数の種類が存在しますし、一度交流してみたいものです。会えればの話ですが」

 

道真「同感だな。うっし!今日はここで宿探して、明日また東に向かおう」

 

道真が今後の動向の予定を決めると、吹雪は一つ提案する

 

吹雪「でしたら、今度は奥州の方に行きましょう」

 

道真「おっ、それいいな。もう西日本は陥落地以外は巡りきったし、東日本制覇しますか。牛タン食えるかな?」

 

吹雪「お財布に余裕があれば大丈夫だと思いますが」

 

道真「なかったら取り敢えずバイトすりゃいいか。父ちゃんと母ちゃんに許可もらって実家の住所使っていいって言ってたし」

 

吹雪「出来ることなら私も働きたかったんですけど、式神な上身分証明書もないので」

 

道真「それはしゃーなしだろ、一応半人半妖の存在だし。まぁ取り敢えず、行くぞ。次の町に」

 

吹雪「はい!」

 

小休憩を取った道真と吹雪は再び歩みを進め、ヒュージに襲われたら返り討ちにしながら次の町に向かったのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

__________________

 

一方のサングリーズルは__________

 

星蘭「...........また逃げられた」

 

ルイセ「あともうちょっとで捕まえられたのに........」

 

絆奈「これで逃げられるのも八回目だね」

 

知世「やっぱりあいつら強すぎだろ...........」

 

サングリーズルのリリィは道真を逃がしたことを悔しがった

 

誉「ええ。あの牛の仮面ライダー、近接戦は神楽と同じくらい強いわよ。それにあの仮面ライダーの子羊ちゃん(吹雪)もいい太刀筋をしてましたわね」

 

貞花「..........まだあの仮面ライダーとその仲間の子については分からないことだらけだけど、進捗はあったよね」

 

冬佳「あの二人が前より話をするようになったってこと?」

 

貞花「うん、少し前は全然話さなかったし」

 

日羽梨「あっ、旅を続けたいってことはいつかまた会う可能性があるはずよ」

 

日羽梨は道真の言葉を思い出す

 

都々里「確かに、またいつものように外征していれば高確率で会えるかもしれませんね」

 

貞花「..........うん!それに、なんだかんだで日本全国回った後に会ったら仲間になってくれるって取りつけられたし、それだけでも進歩はあったよ!」

 

冬佳「取り敢えず神楽に知らせた方がいいんじゃない?神楽はこの事知らないでしょ?」

 

貞花「うん、そうだね。電話電話っと」

 

貞花は携帯を取り出して仕事の出張先の浅草周辺で突如現れたヒュージの討伐をしている神楽に電話を掛ける

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

__________________

 

神楽は浅草周辺のヒュージを討伐し追えた後、帰ろうとしていると

 

スパ太郎「~♪」

 

スパイダーフォンから着信音が流れる

 

神楽「うん?貞花様か」

 

神楽はそのまま応答ボタンを押す

 

神楽「もしもし」

 

貞花『あっ、神楽久し振り!』

 

神楽「お久し振りです。今日は何のご用ですか?」

 

貞花『う~ん、ちょっとした情報提供』

 

神楽「.............情報?」

 

 

神楽は神妙な顔になる

 

貞花『実はさ________』

 

神楽は貞花からの情報を聞いた

 

神楽「なるほど、俺と同じドライバーに同じく式神を従えている奴がいる、と。情報提供ありがとうございます...........ははっ」

 

貞花『ん?どうしたの?』

 

神楽「いや、そいつの動きを聞いてると昔の俺を思い出すなって」

 

貞花『そう言えばあたし達から逃げてたもんねー、結局天葉達に捕まったけど』

 

神楽「それ言わないでくださいよ」

 

神楽は苦笑いを浮かべる

 

貞花『ごめんごめん、あっ、それと今度さー。サングリーズルの皆とバーベキューするんだけど神楽と八狐もどう?』

 

神楽「えっ、俺達が?いいんですか?」

 

貞花『うん!サングリーズル一同大歓迎だよ、時々任務手伝ってくれるから』

 

神楽「.............なら行かせていただきますか」

 

貞花『うん、今週末海辺でやるから!』

 

神楽「はーい」

 

貞花『それと、また神楽達が必要な任務があったら____』

 

神楽「正式にレギオンに入っていないとはいえ、依頼がありゃサングリーズルの方にも行きますから任せてくださいな。でも、貞花様との約束も忘れてはいませんよ」

 

貞花『聖白百合勲章を得るのと、レギオンSSSになったらレギオンに入ってくれるって話、忘れてなかったんだ。まだ果たせてないけど』

 

神楽『忘れる訳ないじゃないですか。貞花様達なら達成できるって信じてますから』

 

貞花『うん、ありがとう。そう言ってくれて嬉しいよ!じゃあね!』

 

神楽「うぃっす」

 

神楽はスパイダーフォンを操作して通話を切る

 

八狐「貞花さんはなんだって?」

 

八狐は影狐に付いている血糊を払ってそれを鞘に納めた後神楽に電話の件を聞く

 

神楽「なんか俺の他にこのドライバーを使って戦うライダーとその式神がいるんだって情報受け取った」

 

八狐「へぇー、それは興味深いね」

 

神楽「ああ、そいつに会ってみてぇな」

 

神楽は自分の手に持っているデザイアドライバーを一瞥する

 

神楽「八狐、帰るぞ」

 

八狐「はーい」

 

八狐は神楽の背中に飛び付き、神楽ははいはい、と八狐を背中に背負って百合ヶ丘の隣にある土地に併設されてある萬屋の事務所に戻るために歩く

 

そこを一振の刀を差した少年と編み笠を被っている連れの少女が前から来て神楽達の横を横切る、道真と吹雪だ

 

道真「それで______!」

 

道真は吹雪と話していると、何か気配を察知してふと後ろを振り返る

 

吹雪「道真?どうかしました?」

 

道真「............いや、なんでもねぇ。美味い飯屋があるかなって」

 

吹雪「そういえばお腹空きましたね」

 

道真「歩きながらいい感じの飯屋探そうぜ」

 

吹雪「はい!」

 

道真は踵を返して再び吹雪と共に歩みを進める

 

道真達が歩みを進めた後、神楽も足を止めて顔を少し後ろに向けて道真達の後ろ姿を少し眺める

 

八狐「ん、どうしたの?」

 

神楽「............いや、八狐がちょっと重いから小休憩」

 

八狐「ふぅーん。そんなこと言うんだぁ、このこのっ!」

 

神楽「いててて冗談だって。頬を指でつつくな」

 

神楽と八狐は少しじゃれた後再び帰路を歩く

 

神楽&道真(なんかあいつ仮面ライダーって感じがするんだよなー..........)

 

八狐&吹雪(あの子(人)...........ひょっと(もしかして)して式神かな(でしょうか)?)

 

それぞれ思いながらライダー二人は式神二人を連れてそれぞれ反対の道を進むのだった

 

仮面ライダーギーツこと上泉神楽、そして仮面ライダーバッファこと北野道真、それぞれ式神として八狐、吹雪を従えた二人が出逢うのはそう遠くない話ではあるが、その話はまた別の機会に取っておこう

 

 

 

 

 

バッファ始動物語 終______





最後まで読んで下さり、ありがとうございました!バッファ始動物語、終結です!なお、途中サングリーズルが出てきましたが、常磐様がいないのは別の任務に行っていたからです。今度はまた外伝として神楽と道真が邂逅するストーリーを書いて行こうと思います。あと海音のスピンオフストーリーも絶賛制作中てす。本編の方は構成を作るのに時間が掛かっているので待っていてください!

神楽の上級生に対する呼び方を何にするか

  • ○○様
  • 〇〇先輩
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