本当の『私』と向き合えますか? 作:くーふく
「三好夏凛です。よろしくお願いします。」
「そーくるかぁ…。」
樹海の中で出会った少女、三好夏凛は次の日うちのクラスへと転校してきた。なんでも転入試験で高得点を叩き出したらしい。凄いよね。私の場合は前世のこともあるから…ノーカンだよ?
「ということがあって連れてきました!三好夏凛ちゃんです!」
「何で連れてこられたのよ!?」
おぉぉ…。ツッコミにキレがある…。勇者部のみんなすぐボケるからツッコミ役欲しかったんだよね。
「勘違いしないでちょうだい!私は貴女達の監視でこの学校にきたんだから!特にそこの貴女!」
「え!?私ですか!?」
「そうよ。勇者システムを持っていないにも関わらず、バーテックスと戦える力があるアヤシイヤツなんて監視対象になるに決まってるでしょ!」
あ、確かに。大赦からしたら私は不安要素だよね…。実際魔法少女なんて非現実のものだと思われてるし。…バーテックスや勇者も充分非現実だと思うけど気にしちゃダメだよね。
「いろはちゃんは怪しくなんかないです!」
「そうですよ!いろはちゃんは怪しくなんか…!」
「はい、ストップ友奈ちゃん、東郷さん。怪しいって思われても仕方がないんだから。一旦落ち着こ?」
「…いろはちゃんがそう言うなら。」
2人は私が今度お菓子を作るってことで無事落ち着いてくれた。…なんか餌付けみたい。
一旦落ち着いた後、夏凛ちゃんは私達に説明をし始めた。なにやら夏凛ちゃんは完成型勇者と呼ばれるものらしい。私達が戦ったデータを参考に作られた勇者システムを使っているらしい。それに続けて説明されたのが満開というシステムだ。手の甲にある花の紋章のゲージが溜まり切ると使えるものるしい。力をブーストでき、パワーアップできるらしいが私には何か引っかかるものがある。
「(そんな力、何も代償なしで使えるものなのかな…?魔法少女の力を得る時だって自分の命をソウルジェムに変える代償があって穢れが溜まり切ってしまうと魔女になってしまう。勇者はまた少し違うけど、そんな都合のいいことなんてあるの…?)」
「…いろはちゃん?」
「ううん、なんでもない。それで夏凛ちゃんは満開をしたことがあるの?」
「ないわよ!この前の出陣が初めてだったんだから!」
「ふーん?それでもあんだけ大口を叩けるんだー?私達の方が場数を踏んでますけどー?」
「そんなの誤差よ誤差!細かいわね!」
まぁ頭の片隅に置いておこ。きっと何かある筈なんだ。けれど考えるのは今じゃない。
「それじゃ、今日からよろしくね夏凛!部員としてしっかり働いてもらうからね!」
「…はぁ?なんで私が。」
「私達の監視が目的なんでしょ?なら近くにいた方がいいじゃない。」
「はぁ、わかったわよ。」
こうして夏凛ちゃんの勇者部に入部することが決まったのでした。