姫とメイドと不死の王   作:すごろく

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ようこそ。

開いて下さり、ありがとうございます。

でわ、ごゆっくり。


その1 姫とメイド

小鳥の囀り

木漏れ日

風の香り

自然って素晴らしい!

 

「あれ?お茶の葉変えたんだね。」

「店員さんのイチオシ。是非!って。

紅茶の良い香りが鼻腔を擽る。

「めっちゃ良い香りだよ。それに、、、うん!味もサイコー!」

「ホントだ!なんのフレーバーだろう?」

「さあ?あんま、詳しくないし。美味しかったらそれでOKって事で。」

「テキトーなんだからぁ〜。」

互いに笑い出し、2人だけの女子会は続く。

 

「それで"出稼ぎ"は順調だった?」

とマカロンを放り込む。

「モチロン!いつも通りチョチョイのチョイで金貨1000枚ゲットだぜー!」

と負けじとマカロンをポイ。

「お疲れちゃん!でもさぁ、竜王国って姫が行く前は法国にスッゴイ払ってたんでしょう?もっとくれたってイイのになぁ。」

「そりゃそーなんだけどさぁ。ホラ。なんとなく悪いじゃん。マジで魔法1つで片付いちゃうカンタンなお仕事なのに。てかさぁ、その姫って呼ぶのやめてって言ったよね?」

「いーじゃん、好きで呼んでんだから。いや、だから、私が言いたいのはカンタンなのは姫がやるからであってビーストマン退治なんて他の人がやったらエライ仕事だって事。」

「え〜〜。だってお金の交渉なんてやった事ないし。セイジ?なんてワカンナイし。」

「決めた!次は私も一緒に行って賃上げ交渉だ!」

「え〜〜。カッコ悪いよぉ。ヤダよぉ。大体、金貨1000枚あったら暫くは遊んで暮らせるんだよ?それにビーストマンって増えるらしいし、そしたらまた頼むって言われてるし。」

「姫は欲が無さ過ぎ。お金なんていくらあったって邪魔になんないんだから、貰える時には貰っておくの!」

「そんなもんかなぁ。」

「そんなもんだよ!大丈夫。交渉は私がやるから姫は黙って横に居てくれたらイイ。」

「あ、また姫って言ってるし。」

2人は声を出して笑った。

「でもさぁ。マジな話。私、姫には感謝してるんだぁ。」

「またその話?もういいよぉ。飽きちゃった。」

「飽きたとか言うな!王都で死にかかってたの助けて貰ってさぁ。雇って貰って、こんな美味しいお菓子も食べられるの、姫のお陰だもん。」

「もう5年も前の事じゃんね。忘れた、忘れた!それより、さっきの事!私はちゃんとツアレって呼んでんだからキーラって呼んでよ!姫なんて他人が聞いたら変じゃん!お姫様でもなんでもないのに、あの人姫って呼ばせてるってなるじゃん。そしたら私、イタイ子じゃん!」

「人前に出ない引きこもりなのに?」

「それ言わない。好きで引きこもってるんじゃないし。理由も説明したよね?私、フツーの人じゃないから目立つと面倒くさい事になるの。」

「御伽に出てくるプレイヤーだって話でしょ?なんだっけ?イジゲン?から転生したとかなんとか。そんなの皆んな作り話だと思ってるから大丈夫だって!そんな人が目の前でお茶してるなんて誰も思ってもみないって。」

「だってぇ。本屋で買った歴史書に書いてあったんだもん。百年周期で私みたいなのが来るって。それってスゲー厄介事だって。事実、法国の信仰してる神様ってどー考えたってプレイヤーだもん。」

「まーね。姫がプレイヤーだってのは信じてる。マジックキャスターってレベルじゃないもん。マジ、パネェもんね。けどさぁ、私がこんな事言うのもヘンだけど。前に居た世界ってクソだったんでしょう?空気は毒ガスだし、食べ物は不味いし。だったらせっかく来たこの世界を楽しみなよ。行きたいとこ行って、食べたいもの食べて、やりたい事やりなよ。私、なんでも手伝うよ?」

「やりたい事かぁ、、、。そー言われてもポンって思いつかないんだよねー。」

「へへ。そーゆー姫ちゃんに朗報ぉ〜!」

「何このチラシ。なになに、、、へぇ〜。闘技場始まって以来のビッグマッチ?無敗の王者武王vs魔導王?ナニ、この魔導王って?リングネーム?」

「はぁ〜、だかは引きこもりは良くないって言うんだよ。ほら、王国にエ・ランテルって街があったでしょ?あそこが最近名前変わったんだよ。なんでもスっごく怖くて強いアンデッドが王様になってさ。手下も怖いのばっからしいよ。で、話戻すと今回の挑戦者がその魔導王の王様本人なの。」

「へぇ〜へぇ〜へぇ〜、ぜっんぜん知らんかったよぉ〜。ツアレちゃん物知りぃ〜。」

「市場のおばちゃんとか好きだから、そーゆーの。」

「そっかぁ〜、魔導国ねぇ。そんで、その魔導国ってなんて名前?」

「名前?え〜とねぇ〜、、、確か、、、なんつったかなぁ、、、なんとかうーるごーん、、、あ!そうだ!あいんずうーるごーん!」

「え?」

「だからぁ、アインズ・ウール・ゴウン魔導国だって。」

「ちょちょちょままままま、待って待って待って!アインズ・ウール・ゴウンだってぇ!?」

「どしたのよ?急に顔色変えちゃって?知ってる人?」

「ツアレ!逃げよ!どっか遠くへ逃げよ!ヤバいって!アレは激ヤバだって!」

「ちょ!落ち着きなって!急に変だよ?さっぱりわかんないよ。ほら、紅茶飲んで。深呼吸して。どう?落ち着いた?じゃあ説明よろ。」

ーーーーー

「と言う訳でヤバいんだって!」

「要するに。そのなんたらってゲーム世界で姫と一緒に居た連中、つまりはこっち世界じゃプレイヤーって事で、更に41人も仲間が居てそのどれもが最強レベル。なんだよね?」

「そーそー。しかもニンゲンをめっちゃ嫌ってるからゼッタイ世界征服とか言い出す連中なの。」

「ふ〜ん。そいつら姫より強いの?」

「タイマンなら勝てる、と思うけど。組まれちゃうと、ムリ。」

「姫、強いもんねぇ〜。なんかいっぱい武器とかアイテムとか持ってるし。」

「へへへ。照れるなぁ。」

「あのさ。今、フッと思いついたんだけど。41人皆んな来てんのかなぁ?だってさ、姫の話だと魔導王=モモンガだっけ?だと思うワケでしょう?リーダーがいきなり出張る?41人も居るのに?」

「それは、、、そう、だよね。」

「ひょっとして来てんのモモンガだけじゃねーの?」

「いやいやいや、さっき怖い部下みたいの居るって言ってたじゃん!、、、て、アレかぁ?」

「アレ?」

「うん。NPCって言うキャラがあるんだよ。お金で部下を作るの。色んな設定して。」

「姫が偶に出す眷属とは違うの?」

「うん、違う。眷属は時間経つと消えちゃうけどNPCは基本消えない。だけど分からない事もあるんだよね。」

「この際だから言ってみてよ。」

「だったら言うけど、こっからの話はツアレにはめっちゃ分かりにくいと思うよ?NPCは自分で考えて行動しない、プログラミングってわかんねーか、兎に角、意思が無い筈なんだよね。」

「転移した時に変わった?」

「だよね。そー考えるのが単純だけど正解だと私も思う。」

「いっちょ調べてみますか!」

「ちょっとナニ言ってんのよ!下手したら死んじゃうよ?」

「いきなり敵城視察やんなくても向こうから来てくれるじゃん。」

「今度の試合?」

「ピンポーン!とりあえず、どんな感じかぐらいは分かると思うんだぁ。特に姫は、ね。」

「そりぁあ。こっちの人よりは詳しいけどさぁ。出来れば関わりたくは無いんだよね、正直。」

「相手を調べもしない内から尻尾まいて逃げんの?そんでもって悪い事もしてないのにコソコソ隠れて生きんの?折角、生まれ変わったのに?やりたい事やって行こうって言ったばっかじゃん!めっちゃ強そうで勝ち目無かったら逃げればイイんだよ。てかさ、ひょっとしたら同郷で懐かしがって友だちになろうって事になるかもよ?」

「それは、無い!」

「なんでそこだけ言い切るのさ。」

「多分だけど、顔を合わせたら向こうも私を知ってる。」

「姫、そんな有名人だったんだ!」

「悪名がね。」

「えー?そんな話、聞いてないけど?」

「だって、嫌われる。」

「命の恩人を?ありえないんですけど。」

「わかった。話すよ。私って結構軽いノリだから誘ってくれるギルドも結構あったんだよね。そんで入って暫くするとレアなアイテムあげるとかなんとか言ってオフに誘うワケよ。こっちは初心者だからやっぱ欲しいじゃん。でツーショットじゃないからイイやってオフ会に行く。そんで仲良くなる。他のメンバーと気不味くなる。変な噂立てられる。ギルド解散。なぁーんて事が何回かあったのよ。初心者だったからさ、ただゲームの話で盛り上がりたかっただけなんだけど現実はもっとギトギトしてた。」

「それでなんで悪名にまでなんのよ?」

「晒されたのよ。流石に犯罪だから実名や写真は無かったけど、持ってるアイテムから装備、使える魔法。それで狩りに来られた。見つけたら殺せ!みたいな感じ。」

「ヒドイ、、、。」

「しょうがないよ。ゲームの世界だもん。別に本当に殺される訳じゃない。」

「それでゲーム辞めたの?」

「ううん。その逆。迎え撃ってやろうって課金しまくってアイテムや装備揃えて、難易度高いクエストもやりまくったの。今、スゴイ沢山のアイテム持ってんのはそのため。」

「そっかぁ。姫も苦労したんだぁ。でもこれで分かったよ。姫が強い理由と引きこもり体質。」

「引きこもり体質とか言うな。」

「で?どうする?どうしてもイヤなら、何処までも私は姫と逃げるよ?」

「ツアレ。ありがと。」

「ツレなんだから当たり前だっつーの!」

 

「観戦しますかっ!」

「そー来なくちゃ!」

 

 

 

 




お疲れ様でした。

如何でしたか?

気に入って頂ければ幸いです。

でわ、またお会いしましょう。

本日はありがとうございました。
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