今回はほのぼのとしたお話です。
でわ、ごゆっくり。
『・・・・・』
「ちょっとちょっと!皆んなしてナニ固まってんのよ!」
「ナニって、、、姫さん。なぁ?」
「そ、そうですよ。ねぇ?」
「姫姉様。お羽が生えてる!」
「姫姉様。綺麗!」
「あらそう?ありがと。」
「レイナースたちにはお初だもんなぁ。固まるのも無理ないよ、姫。あのな、このカッコが姫の最終形態なんだよ。」
「・・・最終形態?」
「ツアレ。最終形態はやめてちょうだい。それじゃまるで私が怪獣みたいでしょ?」
「似たようなモンじゃん。」
「違うわよ!私は天使なの!怪獣じゃないの!」
『天使ぃー!?』
「今日は皆んなでシンクロするのが流行り?そうよ、天使。」
「だって、だって!」
「人間離れはしていると思っていたが。」
「そ、そうです。今までその翼は何処に隠してたんですか!」
「そりゃあ隠すでしょうに。こんな大きいの背負ってたら玄関だって入りずらいし、おトイレだって困るじゃん。」
「理由が庶民過ぎる!」
「メイド長は知ってたんですか?」
「うん。最初会った時に見てたから。」
「ズルいですぅ。」
「いやいや。ズルいとか言われてもなぁ。おっと!そろそろ時間だ。じゃあ姫行くか。皆んなお留守番ヨロ〜。」
「なんかスッゴイ疲れました。いってらーです。」
「姫姉様。こんど触らせてね。」
「私もー。モフモフしたーい。」
「あのね。羽毛布団じゃないんだからね?」
「ホシ様。本日、ご案内させていただくユリと申します。馬車へどうぞ。」
「あら?セバスさんは?」
「セバスは少々事情がありまして。」
「ふ〜ん。それじゃ、今日はよろしくお願いね、ユリさん。」
「姫。馬車へ乗れんのか?」
「ちょっと待って一旦折り畳むわ。うーん、ヨイショっと。」
「不自由だな。」
「ほっとけ。」
「それにしても今日のドレスは気合い入ってるよねぇ。」
「でしょ?勝負服だからね!メイクもバッチリよ!ツアレもその髪と瞳、よく似合ってるよ。」
「そう?エヘ。こんな便利なモンまで持ってるのは知らなかったよ。」
「ウイッグとカラコンだよ。お洒落アイテムはいっぱいあるよ。戦闘には役に立たないけどね。」
「けどなんでこんなの付けさすのさ。」
「魔法じゃ見抜かれちゃうじゃん。男子のプレイヤーってこーゆーの疎いから案外簡単に騙されるんだよ。」
「さっすが、経験豊富!オトコ騙すの慣れてる。」
「言い方!」
「そろそろ着きます。」
「へー。全然揺れないから時間の経つのも早いわね。これ、高かった?」
「え?さあ、、、お値段は、、、。」
「有名ギルドは資金も潤沢だねぇ。きっと沢山素材注ぎ込んだんだろーなー。」
「ユリさんは真面目そうだよね。ヤマイコさんの影響かな?」
「ご存知なので!?」
「やっぱ女子のプレイヤーって男子程は居ないから。先生してたんだよ?知ってた?」
「姫。物知りだね。」
「ユグドラシルの事だけね。サイトとかの情報は全部アタマに入ってる。」
「何にもないじゃん。」
「ナザリックの正式名称はナザリック地下大墳墓。だから本体は地下なんだよ。ね?」
「左様です。では、ここからはこの2人が。」
「ルプスレギナです。」
「ナーベラルです。」
「じゃあユリさん、ご苦労さま。またね。よろしくね、ルプスレギナさん、ナーベラルさん。」
「「よろしくお願いします。」」
「早速だけどゲートか何かで行くのかな?だったら私、直接歩いて行きたいなぁ。折角だし。」
「アインズ様がお待ちですので。」
「ちょっとメッセージで伝えてよ。客が我儘言ってるって。」
「それは、、、。」
「では、私が案内しよう。」
「「アインズ様!?」」
「あら、モモンガさん?見てらしたの?」
「初めまして、かな?ホシ殿。いや、キーラさん。」
「まあ!有名ギルドのマスターに知ってて貰えるなんて光栄ですわ。」
「フフ。ホシなんて名乗るから分からなかったよ。ひょっとして本名かな?」
「ピンポーン!星輝が私の本名。知らなかったでしょう?鈴木さん。」
「参ったな。そこまで知られているとはね。」
「何と言ってもウラのラスボスだから。」
「ルプスレギナ、ナーベラル。ご苦労だった。これから先は私がやろう。下がってよし。」
「「ハッ!」」
「2人ともゴメンね。積もる話もあるから。ね?モモンガさん。それからこの子は先に連れて行ってあげて。」
「ほう。心配では無いのか?」
「オンナ1人に人質なんて取ったらナザリックの恥になる、でしょ?」
「流石だな。ルプスレギナよ、丁重にご案内して休憩室で休んで貰え。ナーベラル、くれぐれも粗相の無いように。」
「じゃ、行きましょうか。」
「うむ。」
「まだロールする?」
「バレてました?」
「なんとなくね。肩凝らない?」
「骨なんで。」
「アハ!モモンガさんってばオモロい!」
「え!?そ、そうですか?」
「うん。もっとガチかと思ってた。ほら、ガチ勢って冗談通じない人も多いから。」
「ところで、キーラさんはいつから?」
「キーラでイイよ、歳下だし。そのかわり私もタメ口で許してね。うんっとね、5年かな。」
「へー。でも意外ですね、ズッとソロだったのに。」
「ズッとじゃないよ?」
「知ってます。」
「やっぱ知られてんよねー。じゃあアノ名前も?」
「混沌の天使、ですか?」
「言い訳はしない。事実だからね。」
「ネットの噂なんて半分以上は捏造ですから。」
「アリガト。優しいね。」
「えっと!そうだ!案内ですよね!何処が見たいです?」
「見たいトコは沢山あるんですよ。炎の階とか氷の階、そだ!森もあるんですよね!」
「ありますよ。耐性アイテム貸しましょうか?」
「大丈夫!アイテムだけは売るほどありますから!」
「だいぶ、回したクチですね。」
「100連200連は当たり前っス。」
「エグかったからなぁ。ボーナスいかれた事もありました。」
「出るまで回せば確定ガチャ。」
「それそれ!言い得て妙ですよね。」
「モモンガさん。」
「ん?ナンですか?」
「ゴメンなさいね。デミウルゴスさんの事。」
「ああ、その事。最初はブチギレました。けど、よく経緯を聞いたら納得しました。だからもう怒ってません。」
「ホント!?良かったぁー!ズッと気になってたんだよねー!」
「俺でも仲間をバカにされたらキレますもん。」
「仲、良かったんですね。」
「宝です。」
「羨ましいなぁ。私には出来なかったから。」
「ゴホン!そうだ!スパもあるんですよ?」
「えー!スゴイ!そんなのまであるんだぁ!」
「泊まっていきます?部屋も用意させますよ?」
「ありがとうございます。でも今日は帰ります。でもまた今度!皆んな連れて来てイイですか?」
「もちろんです。歓迎します。」
「うわぁー。喜ぶぞー!スパなんて知らないから。」
「ハハ。無駄に広いんですよ。いつも1人で入ってるのでポツンです。」
「え?混浴、、、が、お望み?」
「ち、ち、違いますよ!ちゃんと男湯と女湯に分かれてますって!」
「冗談!冗談ですよ!もう!赤くなっちゃってって緑色に光った?」
「ああ、コレね。感情が抑制されるんです。」
「種族特徴です?」
「そそ。」
「なんか久しぶりだなぁ。懐かしい。」
「俺もですよ。もうリアルの人とは会えないと思ってましたから。」
「たった5年なのに前世みたいに感じるんですよね、最近。」
「なんなんですかね?」
「多分、私たちの種族属性に染まってんだと思います。私は天使の、モモンガさんはアンデッドの。」
「、、、それって。」
「互いの属性に染まれば染まる程、相対する。」
「・・・・・。」
「仕方ないです。それが人外の力の代償なのですから。」
「キーラ。何を望んでいるのです?」
「さぁ?ハッキリとは私にもわからない。でも、キット、アナタと同じ?」
「俺、と?」
「そう。馬鹿馬鹿しいけれど、ね。」
「そう、ですか。いや、、そうなんでしょうね。」
「じゃあ、そろそろ帰ります。今日はありがとうございました、魔王サマ。」
「うむ。また会おう。混沌の天使キーラよ。」
「ウフフ。」
「エヘへ。」
「おや?1人でありんすか?」
「シャルティア。少し飲みたくなって。」
「あのオンナの事でありんすか?」
「ここへ来たって事は、あなたもでしょう?」
「アウラに聞いたでありんす。第六階層で2人っきりでデートしてたそうでありんす。」
「アレはオトコを騙すオンナよ。間違いないわ。」
「分かるのでありんすか?」
「殿方とお付き合いは無いけれどサキュバスの本能でわかるの。」
(面倒くさいオンナでありんすねぇ。)
「何か言った?」
「い、いえ何も言ってないでありんす。そ、それでアインズ様は何と?」
「何も仰らないわ。ただ少しお元気が無いような。それで、どうなの?あのオンナの力量。」
「魔力量はアインズ様と五分。」
「っ!そんなに!?」
「間違いありんせん。それと連れていたメイド。アレもユリたちと互角。」
「まさか!それはなにかの見間違いじゃないの?」
「と思って何度も見たでありんす。念の為にコキュートスにも意見を聞いたでありんす。」
「信じられないわ。ただのニンゲンよ?」
「デミウルゴス曰く。何かの力が作用しているかも知れないと。」
「オンナの力?」
「それはわかりんせん。だけど否定も出来んせんねぇ。何しろ5年も一緒に居たらしいので。」
「ああ!愛しのアインズ様!何故、ヨソのオンナになど!私と言うものがあるのに!」
「ちょっと何を言っているのかわかりんせん。」
「お二方、おかわりは如何です?」
「「強いのを!!」」
「で?どうだったデート。」
「バカ言ってんじゃねーよ。アレはデートなんかじゃない。」
「そう?まんざらでも無さそうだったよ?」
「違うよ、、、違う。そう、違うって事がわかった。」
「姫?」
「人はそれぞれ違う道を行く。そりゃあ同じのを行く場合もあるけど、私と彼とは少なくとも違う。今日はそれがハッキリした、それだけ。」
「アタシと姫の行く道は同じだよ?終点が地獄でも、ね。」
「カッコイイじゃん!今度使ってイイ?」
「ホント、厨二だよね。」
「なんか最近、生徒減ってねーか?」
「そりゃそーだろーよ。あんだけ毎日シゴかれちゃ辞めるって。」
「キツいよな、コキュートスさんのシゴき。」
「お前らも強者と闘えばもっと上に行ける!とか言われてもなぁ。」
「あんだけの手で刀をブンブン振り回されちゃ勝ち目ねぇっての。」
「んだんだ。あの人見た目通りアタマも固そうだからな。」
「どーする?このまま生徒が減り続けたら俺ら失業だぜ?」
「いや、その前に俺らの身体保たない。」
「バックれるか?」
「前向きに検討しよう。」
「じゃあその相談も兼ねて一杯行くか?イイ店見つけたんだわ。」
「詳しく。」
「顔も上々。スタイルはボン、キュ、ボンよ。」
「ボン、キュ、ボンか!イイねぇ!」
「な?好みだべ?」
「常々、危険なモノは調べとけって言われてるしな。ダイナマイトなボディはチェックしとかないと。」
「決まりだな。行くべ。」
「行くべ。」
お疲れ様でした。
ほのぼのとしていただけましたか?
じゃあまた。
ありがとうございました。