「♪今日もお酒が飲めるのも♪女王陛下のお陰です♪あ!それっ!一気!一気!」
「グビッ!グビッ!ぶはぁー!ドヤァ!」
「流石、ガセフさん!」
「これくらいの酒、朝飯前よ!」
「次!ブレイン、行きまーすっ!」
「一気!一気!」
「グビッ!グビッ!ゲフゥー!」
「おお!ブレインも流石っス!」
「やるな、ブレイン!おねーちゃん!お代わり!」
「はぁー、ガセフさん。何度も言ってますけど、私たちは陛下のお世話をするメイドで呑み屋のおねーちゃんじゃありませんっ!」
「またまたぁー、堅い事抜きだって。縁があってお互いこの国に世話になってんだからさ。」
「そーそー、ブレインの言う通り楽しまなくちゃ損だって。こっちで一緒に飲もうぜ!」
「、、、ったくもう、、、少しだけですよ?」
「おお!そーこなくっちゃ!おい!野郎ども、席空けろや!」
『了解っス!』
「陛下、良いのですか?」
「何がじゃ?」
「今度雇ったあの2人の事でございます。」
「なんじゃ、また宴会をしておるのか?飽きんのぉ。」
「このところ毎晩ですよ?まぁ食堂を使ってはいますが職員に迷惑はかけていない様ですが。」
「なら問題ないであろう。それとも日常の業務に差し障りが出ておるのか?それなら少し灸をすえねばならんがの。」
「それも問題ございません。なんと言うか、どれだけ深酒しても翌朝にはケロりとしてビーストマン討伐に励んでおります。むしろ酒を抜く良い運動になるとか申しておるぐらいで。」
「頼もしいではないか。アレらが来てから強襲してくるビーストマンの被害も無くなった。腕には自信あるとの売り込みは嘘では無かったの。」
「部隊の士気も何故か上がっております。」
「そりゃそーだろう。毎晩毎晩、タダ酒を飲ましてやっておるのだ。それくらい働いて貰わねば。」
「ただ、最近はキーラ殿から頼まれたメイドたちまで巻き込んで大騒ぎですよ?」
「なんだ、気付いておらぬのか?あの娘たちが来た時は皆死人の様な目をしておったであろう?あれは希望も何も持ち合わせていない死人の目じゃ。キーラの話では無理矢理娼館で働かされてボロボロの状態だったそうではないか。それがどうじゃ?あの2人に引っ張られて騒いでおる内にドンドン笑顔が見えてきておる。中には隊員と良い仲になっておる娘も居るそうじゃぞ?」
「それは聞き及んでおります。最初は腫れ物に触る様だった隊員もガセフたちが娘たちの過去に全く意に介さず接するのでつられた様です。」
「我が国の国力は下がっておる。キーラたちの働きでビーストマンの脅威は減ったがな。国力とはなんだ?最後はマンパワーだと妾は考える。しっかりと田畑を耕し飢えを無くし人口を増やす。竜王国という土に新しい風が吹いてきたのだ。やがてそれは風土となろう。好きにさせてやれ。アレらが飲む酒代ぐらいは妾の歳出から出してやれ、良いな。」
「陛下がそう仰るのであれば。」
「うむ。では、妾も少し混ざって来るとするかの。配下の労を労うのも上に立つ者の勤めじゃからな。」
「それは!陛下、お待ちください!陛下!」
「お前も来れば良いではないか、宰相。偶にはハメを外すのも悪くないと思うぞ。さぁ、参るぞ。」
「あら、こんな所で奇遇ね。」
「やはり、、、仲間だったか!」
「相変わらずせっかちね、ツアーさん。アインズさんとは前に少しお話しをしただけ。そうよね?」
「・・・。」
「どうしたの?私がこの人を知っててビックリした?まあ、私も土下座してるアインズさんを見てビックリしたけどね。どうせまたこの人が世界の理をなんとかとか言っていきなり襲って来たんでしょ?」
「丁度良い。二人まとめて消えるがよい。」
「これだから老害は、、、。第一、仲間じゃないって言ったの聞いてた?一応、一国の重鎮なんだから他人の話は少しは聞いた方がイイよ?それに私が何の用意も無しにここに来たとでも?」
「貴様!何を企んでいる!」
「別に。ただ私が戦闘状態になると同時にあなたの国に総攻撃をかけるようになっているだけ。」
「はったりか?お前に仲間など居ないだろう。」
「馬鹿なの?だったらそこのアインズさんとも仲間じゃないじゃん。あれから5年も経ってるのよ?ねえ、アインズさん。」
「そ、そうだ。我々は同盟を組んでいる。我が軍とキーラ嬢の軍で総攻撃をする段取りだ。」
「どーする?やる?やるなら今度は手加減しないからね。」
「分かった。今日は退いてやろう。」
「賢明な判断ね。じゃあさっさと帰ってくれる?サヨナラ。」
「礼を言う、キーラ嬢。」
「これはご丁寧にアインズさん。ところでモモンガさん、観てるんでしょ?」
「な!?」
「パンドラズ・アクターだったっけ?影武者役、ご苦労様。」
「パンドラズ・アクター、ご苦労。バレバレか?キーラ。」
「お久しぶり、モモンガさん。」
「ツアーと言うのか。何者だ?と、それよりどうしてここに?」
「誰かさんがお家壊しちゃったから新築してんのよ。それでせっかくだから旅行に出てる。そしたらモモンガさんが土下座とかしてるじゃん。そんで咄嗟に嘘ついた。」
「そうか、、、では今日はその家を壊した誰かさんのお陰って事か?」
「まーね、そうとも言えるかも。でも今日の一件でその誰かさんへの借りも返した、よね?」
「ああ。貸し借り無しだ。」
「そ。ありがと。じゃあね、友だち待たせてるからもう行くね。バイバイ。」
「キーラ。」
「ん?なに?」
「いや、、、なんでもない。道中気をつけてな。」
「変なの。そうだ、アイツはね。評議国のツァインドルクス=ヴァイシオン、白金の竜王って呼ばれてる。」
「何故、我々を目の敵にしている?」
「さあね。多分、モモンガさんや私と同じ理由じゃない?」
「俺やキーラと同じ?」
「少し調べてみれば言ってる意味が分かるよ。じゃあ今度こそバイバイね。」
「ああ、また会おう。」
(アイツもまだゲームの続きがしたいんだよ、モモンガさん)