アドニスイナズマ転生物語   作:かんりにん

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プロローグ

 

 

 

アドニス。

ギリシャ神話において女神アフロディーテから溺愛された美少年。

 

女神はアドニスを出来るだけ自分の傍へと置いていたのだが、彼は艶のある黒い髪を揺らしながら、趣味である狩りに毎日のように明け暮れていた。

 

 

「ねえ、アドニス。狩りなんて危険過ぎるわ。あなたには怪我をして欲しくないの。危ない事をして、もしもの事があったらどうするの?」

 

「大丈夫ですよ。僕ももう子供じゃないんですから。」

 

女神からは決して危険な事はしないようにと忠告を受けていたのだが、彼は聞く耳を持たなかった。

 

 

いつものように猟犬を従え獲物を探す。

そこにドシドシと大きな獣の足音が近付いて来た。

 

「わあ!!すごい!狩りがいのある大きなイノシシだ!」

 

イノシシはこちらを目掛けて突進して来た。絶対に獲物にしてやろうとアドニスは弓を射る……が硬い獣に矢など通じなかった。

そのまま何も為す術は無く。

 

 

「うわああぁぁ!!」

 

 

イノシシの鋭い角は無情にもアドニスを深く突き刺した。

止まる事なく流れ出てゆく血。遠のいていく意識。もはや神ですら彼を助ける事は敵わなかった。

 

もう目を開ける事も、動く事もないアドニスの冷たい身体を抱きかかえながら女神は深い嘆きに泣き崩れた。

その女神の涙はアドニスの血と混ざりあい、鮮やかで美しい…赤い花になったと言う。

 

 

 

筈だったのだが。

 

彼は転生してしまった。超次元サッカーのイナズマイレブンの世界に。

しかも少年ではなく少女として。

 

 

______

 

 

 

 

僕は死んだはずだ。調子に乗っている時に、これから狩ってやろうとしたイノシシの牙に突かれて。

朧げではあったが、アドニスの中にはそんな記憶が僅かに残っていた。

 

 

これは転生というものなのだろうか。前にいた神話の世界とは全く違う。

街並みは沢山の大きな建物が聳え立ち密集していて道も綺麗に整備されている。山や森は少なく動物もあまり見掛けない。時代も国も何もかも違い過ぎる。

 

この世界では文明が進み過ぎていて、前世で好きだった狩りは一切出来なかった。残念に思ったが代わりに、あるスポーツが充実していた。

 

 

それはサッカーと言う、チームを編成し作戦を立てボールを追い回し、相手のゴールを奪い合う競技。

 

すごい。こんな楽しいスポーツは前の世界では無かった。

アドニスは狩りの代わりに、思い切り激しい動きの出来るサッカーに熱中していった。

ボールを、敵を躱しながら追い掛けるというのが楽しく、つい時間を忘れてしまう。

それに頑張って練習すれば必殺技が使えるようになり、より一層、迫力と勢いのある展開になるのだ。

狩りの事などすっかり忘れ、彼…いや、彼女は超次元サッカーにすっかりとはまっていった。

 

 

 

これは、アドニス……彼がイナズマイレブンの世界に性転換転生したら___という物語。

 

 

 




※アフロディの恋愛描写が出てきますので苦手な方は注意して下さい。
捏造設定や想像で書いていますのであくまでも2次創作という事をお忘れなくお楽しみ下さい。


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