皆さん本当にありがとうございます!!
今回は日常回第二弾!投票第一位のすずかとのお話です。
ただ、投稿を早めるために前編・後編で分けます。
フェイトの話とは文字数はあまり変わらない、はずです。
自分の紫色の髪を整える。服は最近流行りのもの組み合わせた。最後にカチューシャをつけて身支度は完成。立ち鏡の前に立つ。
「変じゃない、よね」
昨日の夜、悠君からメールが届いた。内容は明日の土曜は空いているかの確認だった。話があるらしく、できれば直接会いたいとのこと。私は二つ返事で了承し、急いで明日の服装を考えた。
「可愛いって、言ってもらえるかな・・・」
彼のことだ。話というのはきっと魔法やあのオーズという姿のことについてで、話も1時間程で終わるのだろう。彼は映画や遊園地などには自分から行こうとしない。いつも圭君達に誘ってもらってついていくらしい。話が終わったらすぐにでも解散かもしれない。でも・・・
「私だって・・・」
最近、彼はフェイトちゃんの呼び方を変えた。なんでもリンディさん達と呼び方が被るらしく、みんなで考えた結果テスタロッサと呼ぶことにしたらしい。それだけならよかったけど、それ以来、フェイトちゃんとの距離が近くなった気がする。物理的に近いんじゃなくて、お互いのことを理解しようしている感じだ。その様子を見ていて、ずっと気持ちがモヤモヤいていた。
「それじゃあ、行ってきます」
私と彼は友達だ。だからこそ、彼は私のことをあまり異性として見ていないと思う。だから、今日は少しでもその認識を変えて見せようと決意をしていた。
予定より30分早く集合場所に着いた。場所はいい雰囲気のカフェの前。時間は11時。お昼を一緒に食べようという話だったので、恐らくここで食べるんだと思う。
「あれ、すずか?」
待ち人の声がした。振り向くとそこには彼がいた。
「悠君」
胸が高鳴る。彼も早くに来たらしい。同じ考えなのがなんだかうれしい。
「ごめん、もしかして待った?」
「ううん、丁度今来たところ。でも悠君も早いね。まだ30分前だよ?」
「いや、呼んだ本人が待たせたらまずいから、念のためにかなり早くに来たんだ」
「そうなんだ」
悠君は昔から真面目だ。遅れないように早い時間に登校していたのもそういうところからきている。でも、最近は魔法の練習で早い時間に登校しないから、中々2人の時間ができていない。
「あのさ、すずか」
「なに?」
悠君が少し照れくさそうに言う。
「その服、似合ってる」
私はそれを聞いて思わず手に持っていたカバンを落としてしまった。
「すずか?」
悠君が心配そうにこちらを窺う。でもごめんね悠君、だって・・・
「悠君って、女の子の服装を褒められたんだ・・・」
「一体何に驚いてんだよ!?」
「だって、今まで自分の服にも頓着がなかったし、それに人のおしゃれなんてもっと興味がなかったでしょう?」
「何一つ言い返せない・・・」
私の言葉に落ち込む悠君。落ち込む姿もかわいいなあ。
「すずかさん?あの、目が怖いんですけど。完全に捕食者の目になってるんですけど」
「女の子に目が怖いなんて言っちゃだめだよ?」
「あ、はい」
またシュンとしてしまう。こんなにかわいい人が、ここぞというときには誰よりもかっこよくなるのだから不思議だ。それにしても、似合ってるんだ。そっかぁ。
「ねえ悠君」
今日の私の目的は、少しでも意識してもらうこと。
「な、なに?」
少し怯えながら聞き返す悠君に近づき、後ろに手を組んで、少しかがんで上目遣いをする。この前読んだ雑誌に書いてあった、男の子をドキドキさせるポーズだ。
「似合ってるってことは、可愛いってこと?」
家で少し練習したこのポーズ、決まったと確信した。でも、悠君の反応はポカーンとしていた。
「えーと・・・」
もしかして、かわいいと思われなかったのだろうか。そう思った瞬間、恥ずかしくなって顔が真っ赤になったのを感じた。そしてその体制のまま固まってしまう。
「すみません、忘れてください・・・」
そう言いながら姿勢を正す。調子に乗って変なポーズをして醜態を晒した事実が私を襲う。最期の方は声が小さくなって聞こえていなかったと思う。穴があったら入りたい・・・
「あ、ちが、違くて、その、えっと・・・」
ああ、頑張ってフォローしようとしてくれている。やめて、これ以上みじめにしないで・・・
すると、悠君が深呼吸を始めた。
「・・・少し、見惚れてた」
そう短く彼は言った。
「・・・ほんとう?」
俯かせていた顔を少し上げると、彼は顔を逸らしていて表情が見えなかったが、耳が赤くなっていた。
「知らない、二回も言わない。店の中入るよ」
「ま、まって」
歩き出した彼を追いかける私の顔はきっと、今まで見たことがないほど笑顔なんだろうなと思った。
「マスター、コーヒーのブラックをください」
「俺にもお願いします、とびきり苦い奴」
俺がコーヒーを頼むと、高志もコーヒーを頼んだ。まさか昼からとんでもないものを見せられるとは思っていなかったのだ。
俺、翔はグリードへの対応並びに、悠の正体を知っている人物を集めて情報を共有する会に呼ばれた。悠から高志とすずかが来ることは聞いていたので、高志を予定の時間より1時間早く呼んで、高志と少し話をしていたのだ。
諸々話し終えると、すずかがカフェの前に着いたのが窓から見えた。声をかけようと店を出ようとすると悠がすずかと合流した。
2人が会話をし始めたので、温かい目で俺達は見守っていたのだが、結果がこれである。
「口が甘ったるいよ、ケーキ頼もうと思ってたのにどうしてくれんだよ・・・」
「見てるこっちが恥ずかしかった・・・」
すると店の扉が開き、悠と目が合った。
「あれ、2人とも早くない?」
「高志と話をするために早めに呼んだんだよ。ほら、早く座れ」
悠を促すとすずかも店に入ってきて、俺達を見て固まった。どうしたんだ?
今、4人席に座っている俺達の間には、非常に気まずい雰囲気が漂っている。
この状況になったのには、3つの原因がある。
1つ、悠がすずかに俺と高志が来ることを伝えていなかった。
すずかは二人っきりと思っていたため、色々アピールしようとしていたのだ。すずかが悠に気があるのは気づいている。いやだって、朝早くに登校して二人っきりの時間を作っていた時点で確定だろ。
2つ、先程のラブコメシーンにより、すずかの気持ちが高ぶっていた。
まあ、天国にいたのに店に入ったら地獄にポイ捨てされるレベルの衝撃だったろうな。
そして3つ、そのラブコメシーンを俺達に見られていた。
これが致命的だな。あんなもん知人に見られたらそりゃ恥ずかしいだろう。見ていたのがなぜばれたって?位置的にさっきのやりとりの真ん前にいたんだもん俺達。見られてたって、すぐわかる。
あのワンシーンを見てしまったのは俺が高志を早い時間に呼んでしまったからだ。それが俺の罪だ。
だがそれ以外は大体悠が悪い。報連相ができていなかったし、カフェの前でラブコメ始まったのは、まあ、悠せいだろう、多分。
俺は罪を認めた。さあ悠、お前の罪を自覚しろ。
「パスタの種類結構あるなぁ、何にしよう?」
お目々キラッキラしていらっしゃる!?
空気読めよお前!読めない人間じゃないだろ!
「ここのケーキ美味しいらしいんだぁ。お昼食べた後にみんなで食べない?」
あ、ダメだ。恐らく奴の頭は「わーいみんなで外食だやったー」とはしゃぎ散らしているんだろう。お前みんなと一緒にご飯食べるの好きだもんなぁ。
理由が理由だから責められねぇ・・・
「・・・パスタだけじゃなくて、パンケーキもあるらしいから、ケーキを頼まずにそっちにするのもいいかも」
「なるほどぉ」
すずかが悠の空気に乗っかっただと!?
よく見ると目に光が戻っている。あの感じからして「しょうがないなあ」みたいな感じだろうか。こうなったら乗るしかねえ、このビッグウェーブに!
「俺は折角だからミートスパゲッティにしてケーキも頼もうかな」
「俺はこのミニケーキ付のハンバーグセットってのにしようかな。それぞれは小さいけど好きなもの全部詰め合わせてる感がいいな」
高志も乗ってき・・・いや素だなこれ。お腹空いたからって遠慮なさすぎだろこいつ。
「コーヒー2つ、どうぞ」
「あ、どうも」
マスターが持ってきてくれた。にしてもここ、ウェイトレスとか雇わないのか?
「あの、注文いいですか」
「伺います」
悠が恐る恐る尋ね、マスターが伝票を懐から取り出す。
「カルボナーラとショートケーキを1つ。はいすずか」
メニューを指さし終えた後、メニュー表をすずかに手渡す。いや、甘くない?カルボナーラってそこそこ甘いけどそのあとにケーキも食べるのは甘くない?というか普段お前食後のデザートとか頼まないよね?
「私は昼ランチのパンケーキをお願いします」
すずかはさっき言っていたものを注文していた。まあ、ご飯食べた後にケーキ食べたらカロリー凄いもんな。
「俺はミニケーキ付ハンバーグセットをお願いします。翔はミートスパゲッティだっけ?」
「ああ。マスター、ショコラケーキもお願いします」
「かしこまりました。少々お待ちください」
全員注文し終えてマスターが立ち去る。個人経営の店にしてはメニューが多い。それ全部をこなせるあのマスターがどれだけ超人かはそれだけでわかる。
「みんないつもこれくらい頼むの?」
あの人ウェイトレス雇わないのかなーと考えていたら、すずかが俺達の食べる量について尋ねてきた。
「いや、普段は一品位しか頼まないかな」
「言われてみれば確かに。2人とも今日はなんで?」
「「おめーがケーキおいしいって言ったからだよ」」
珍しくお前が人に何か勧めたから乗っかったんだよ。頭鶏かこいつ。
全員食事を終え、情報共有を行い、コーヒーを飲んで一息つく。様々な情報が出されて凄まじかったが、今回は会話の内容を割愛する。今はそれよりも重要なことがあるからだ。
「よし、それじゃあさっき言った通りカラオケに・・・」
「ちょっと待ってくれ」
「なに?」
悠は情報共有が始まる前に、この会が終わった後遊ぶ予定を立てていた。確かに全員予定を空けているし、悠が初めて主導で計画を立てていたのは成長を感じた。内容がゲームセンターに行って水族館に行って、さらにカラオケに行くというダメダメなものだったことは置いといてだ。
今回、すずかは2人きりになって色々やろうとしていたはずだ。それがこの恋愛知識小学生レベルのこいつに通じるかどうかは別として。だからせめて、残りの時間はすずかに譲りたい。
「今思ったんだが、お前とすずかは2人で遊んだことないだろ?なら、今回は2人だけで遊びに行ったらどうだ?」
「え、でも折角だし・・・」
「そうだぐっ!?」
(騒いだら殺す)
賛同しようとした高志の脚を踏み抜き、念話で忠告する。
「高志どうした?」
「な、なんでもないなんでもなーい。ちょっとゲップしかけただけ」
うまいこと誤魔化したな。えらいえらい。
「みんなで遊ぶなら圭も誘うべきだろ?あいついないと省いてるみたいでなんか嫌じゃん」
「言われてみれば確かに・・・」
「とにかく、みんなで遊ぶのはまた今度にして、今日はお前とすずかの親睦を深める日ということで」
悠は悩みだし、高志は悶絶、すずかは目を輝かせていた。
因みに現在
「見つけてどうするんだよ。というかない可能性の方が高いだろ」
「なかったらなかったでいいんだよ。寧ろない方が安心だわあんな魔境」
何でも殺人事件がしょっちゅう起こる町とのこと。怖すぎんだろ・・・
「えっと、すずかは俺とだけでいいの?」
「私は折角だから、悠君と一緒に遊びたいな」
すずかはそれはもう嬉しそうに答えた。
「じゃあ、どこ行く?」
「うーん・・・」
「2人で行くなら水族館でいいんじゃないか?あそこ男女二人で行くと割引されるぞ」
ナイスだ高志、十中八九カップル割のことだろうが、それを言ったらすずかは顔を赤くして別のを選ぶだろう。
悠は・・・どうなんだろうなこいつ。恋のこの字どころかローマ字の頭文字のKもわかってなさそうだもんな。
ともかく、水族館ならデートにピッタリだ。初デートに丁度いい。
「じゃあそうするか?」
「うん」
「あ、俺らはまだだべってるから先行ってていいぞ」
「それじゃあお金置いとくから、会計は頼んだ」
「お願いします」
2人は料金を置いていくと店を出て行った。
「2人とも、いつか付き合うのかな?」
高志がまるで巣立っていく我が子を見守る目をしながら感慨深げに呟く。一体何目線なんだそれは。
「どうだろうな。悠がすずかを恋愛対象として見てるかどうかも怪しい」
「それは・・・うん」
高志も俺と同意見らしい。
「でもまあ、悠の彼女がすずかなら安心できるんだけどなぁ」
あいつは結構面倒くさいところがあるから、それを受け入れられる女性じゃなきゃダメだ。いや確かに悠はいい奴だよ?でも放っておくとすぐ面倒ごとに首ツッコむし、そのくせ人見知りだし、親しくなった相手には我がままを言うこともある。
取り敢えず安心して任せられそうなのはすずかとはやてだな。「悠はや」も悪くないんだが、小学校から見守ってきた身としては「悠すず」派だ。それにはやてが悠に対して抱いてる感情が恋愛感情かどうか怪しいしな。
「誰目線だよそれ」
「お兄ちゃん?」
「お前みたいに毒吐いてくる兄を持つ弟が可哀そうだ」
「お前も弟にしてやろうか?」
「何言っていんだお前」
今日もそんなバカみたいな内容を友達と喋りながらコーヒーに口を付けた。
悠がすずかだけを誘って遊びに行く図が想像できなかったのでこうなりました。
後半翔目線になっているのは悠がテンション上がってあほの子なってるからです。
それから翔は特撮のことはあまり知りません。翔が見覚えのあることを言っていたとしてもそれは偶然です。
日常回、誰と過ごす?
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なのは
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フェイト(andハラオウン家)
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はやて(andヴォルケン)
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すずか
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圭
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翔
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高志