欲望のロストロギア   作:創作好き

38 / 38
今回はちょっと短めです。


トライドベンダーと相乗りと繋がり

ウイニングロードを足場にしながら一台のバイクのようなものが空を駆ける。

それに搭乗しているのはチェーンバインドをギブス代わりにしている黄金の魔導士だった。

 

 

 

コアメダルから溢れ出すエネルギーをバイクと結界の維持コストに当てる。結界のサイズを先程より小さくすることで更にバイクへとエネルギーをまわした。

 

本当は結界など張らずにエネルギーを全てバイクにまわしたかったが、結界を解くとこの姿が外から丸見えとなる。インビジブルを使おうにもコンボ状態は流石に隠し切れないらしい。なら変身を解けばいいじゃないかという話になるが、現在俺の魔力は底を尽き、コアメダルのエネルギーがなければバイクに跨ることすらもままならない。結果、非効率ではあるが結界を張りながらの移動となった。

 

『目標地点まで、残り5秒』

 

レイジングスピリッツによるカウントダウンが始まる。

 

『4,3,2,1』

 

目的地に張られている結界とこちらの結界が衝突する直前にこちらの結界を解除、そのまま結界に突入した。

 

「なのはぁー――――――!!」

 

大声と共に結界に侵入し状況を確認する。俺から見て左下方になのはが、そして更に下方に位置する右側には赤い翼を生やした人型の怪物がいた。

 

「ぶっ放せ!」

 

「オーズ!?」

 

俺の叫びに呼応するように、ライドベンダーの口から光輪が赤い怪物に向けて発射された。

赤い怪物『アンク』はそれらを舌打ちしながらも全て躱す。

だがこちらの目的、高町なのはに近づくことも完了した。

 

「乗れ!」

 

「オーズさんそのバインド、それに名前・・・」

 

「早く!」

 

有無も言わせず捲し立てると、なのはは戸惑いながらも後ろに乗り、そのままライドベンダーを発進させた。それと同時に先程までいた場所に赤い魔力弾が殺到した。

 

(悪いがマルチタスクで頼む。回避と防御はこちらが行う、そちらは弾幕の迎撃をしてくれ。その間に作戦をたてる)

 

「は、はい!」

 

結構無理にバイクにライドベンダーに乗せたのに、素直に言うことを聞いてくれるなのはに心の中で感謝する。と、その前に・・・

 

(リツ、なのはに回復魔法)

 

(イエス、マイマスター)

 

レイジングスピリッツに指示を出し、後ろのなのはの傷とバリアジャケットの損傷が消える。

 

「すごい・・・治癒魔法も使えるんですね」

 

治したのはレイジングスピリッツなので勘違いです。因みに、一応俺も治癒魔法が使えるか試したんだが、『まあ予想通りと言いますか・・・ほら、人には向き不向きってあるじゃないですか。だからその・・・ね?』と言われた。空も飛べず治癒も出来ない俺の心情を察してほしい。

 

(・・・そんなことより、まずはあれを倒すことを考えるべきだ。確かSBCだったか。それはまだ残っているか?)

 

頭の中の余計な考えをダストシュートしつつ、なのはが持つグリードに対抗する手段の数を確認する。俺がメズールと戦った時はマガジン2つ。カートリッジの合計は12本だ。だからせめてそれ以上欲しいが・・・

 

「カートリッジは残り6つです」

 

「ダメかもしれねえ・・・」

 

「諦めないでください!?」

 

痛いから喋らないようにしていたのに思わず本音が漏れた。いやだって6て・・・レイジングスピリッツが作ったカートリッジと似た性質だし中身が同じだと仮定すると絶対足んないって・・・いやだって相性のいいコンボを使ってカートリッジ12でギリギリだったんだぞ、どうすんのあれ。

さっきからこっちの尻を追いかけてくるグリードをバックミラー越しにチラ見する。特に疲れた様子はなく、元気に追いかけてきていた。クソが。

 

言い忘れていたが、現在進行形でアンクとアンクから大量に発射される翼と魔力弾の雨から逃げ回っている最中だ。俺(の補助輪をしてくれているレイジングスピリッツ)のドライブテクニックとなのはの射撃魔法が火を噴いてるぜ!俺?無限に溢れるエネルギーを使ってシールドを展開してるけど?それに展開したウイニングロードを(レイジングスピリッツに補助される前提で)大きくしならせることで鞭のように攻撃してるけど?そこ、頭全く使ってないとか言わない。

 

(真っ向からは無理だな。少なくともSBCを使った魔法を全てぶつけて、更に俺の奥の手でギリギリ倒しきれるかどうかだな)

 

「奥の手・・・そんなものが」

 

もちろんスキャニングチャージの事だ。あれ火力高いけど溜めが長いしその間無防備だし今のこの体だとそれ使ったらもう動けなくなる。それなら溜めの間にシールドを展開すればいいじゃないかって?スキャニングチャージはオーメダルの力を最大限引き出す技。だからエネルギーのコントロールに集中が必要だ。ふふ、全神経集中している時にマルチタスクなんてできるわけないだろ?因みに訓練の時にやろうとして全身のメダルエネルギーを制御できなくなって体から火花がでて吹っ飛んだぜ!死ぬかと思った。

 

(だがそれを使うと後が無くなる。出来ればそれ以外で何とかしたい。だから、理想はなのはのゼロ距離砲撃による一撃必殺だ。・・・!)

 

バックミラー越しに見ていたアンクが加速して距離を詰めてきた。なのはは少しでも動きを止めるために立ち上がり、デバイスを砲撃形態変えて迎え撃つ。俺は少しでも撃ちやすくなるようにチェーンバインドでなのはの足を固定した。それに対しなのはは微笑みで返してくれた。やっぱり可愛いな。

 

『ディバインバスター』

 

「シュート!!」

 

放たれたのは桜色の極光。触れるものを塵芥へと変える破滅の光である。溜めがない分威力とか放出時間とかは低下しているだろうけど、当たったら死ぬという謎の確信がある。

それを難なく躱すアンク。更に距離を詰めようとした次の瞬間、バインドが発動して奴の両腕を拘束する。

 

「っ!!」

 

なのはの砲撃魔法によってコースが絞られたことによってバインドが掛けやすかった。

アンクは即座に破壊しようとするが脱出できない。何故ならそれは俺が作ったバインドだからだ。そして急ブレーキと共にバイクのハンドルを切り、方向を反対にいるアンクへと合わせる。

 

(ゼロ距離砲撃用意!)

 

ここまで完全なるアドリブ。だが恐ろしいほど上手くいった。これはなのはが俺に合わせるのがうますぎると言うほかない。

そして訪れたこのチャンスを逃すわけにはいかない。エンジンを吹かせながらなのはにかけたチェーンバインドを解除し、念話による指示をするとカートリッジ使用時特有の音が3度した。

 

『ディバインバスター』

 

デバイスの声と共に走り出す。

 

「ディバイーン――」

 

アンクがこちらの攻撃を妨害しようと弾幕を張るが、ライドベンダーによる光輪によって真正面の攻撃を全て弾き飛ばしながら接近する。

 

「ならこれでー―」

 

アンクも即座に砲撃魔法に切り替えた。チャージもとんでもなく早い。なのはとほぼ同時か。俺ができるのは少しでもダメージを受けないようにシールドを展開することだ。記憶の底から一つの魔法を引っ張り出す。

後はなのはを信じるだけだ。俺はアンクの目の前に止まるようにブレーキをかけた。それと共にデバイスを掲げていたなのはがデバイスをアンクへと振り下げる。

 

そして、時はきた。

 

「オーロラシールド!!」

「バスター―!!」

「消えろ!!」

 

なのはのデバイスはバイクの頭より先に飛び出していた。だから砲撃魔法を放つ先端より後ろ七色がかった膜のような透明のシールドを展開。そのシールド展開の一秒にも満たない間に2つの砲撃魔法が衝突する。

 

「くぅ、っ!」

 

現状少ない手段で確実にダメージを与えるためのゼロ距離砲撃。だが、それでも倒しきれない。オーロラシールドによって衝撃を最大限減らしているが、それでも足りない。

さっきから俺もアクセルシューターで横から撃つという卑怯極まりない攻撃をしているが、さっきから相手の魔法の威力が下がっているようには見えない。

目の前がピンク一色で何も見えないのではっきりとは言えないが、多分体全体を覆うようにシールドを張って身を守っているのだろう。ブレイクランスを使おうにも俺は真正面からしか撃てない。唯一全方位射撃したり曲げたりできるレイジングスピリッツも、バイクが惜し負けないようにするのに手いっぱいだ。

 

つまり、今この状況を打開出来るのは俺だけだ。

 

無い頭を必死に捻る。今俺の手札はアクセルシューター、ディバインシューター、ディバインバスター、そしてブレイクランス。

 

アクセルシューターとブレイクランスは既に失敗。ディバインシューターはアクセルシューターより優れているのは移動しながらも撃てることだけなので除外。ディバインバスターはなのはの邪魔になる。・・・やばい、何もできない。

 

「これなら・・・どうだ!!」

 

そして見てしまった。頭上にあるのは魔方陣。恐らく、砲撃魔法。先程の砲撃魔法の発射速度を考えると時間は大してかからないだろう。

 

シールドを展開したとしてもって数秒か。その間になのは押し勝たなければ敗北する。

無理だ。押し勝つには時間が足りない。どうする。どうすればいい。考えろ。

シールドを展開し続けて気合で持たせる?却下、俺のシールドの強度じゃ焼け石に水だ。

砲撃魔法で迎え撃つ?無理だ、撃ったとしてなのはの邪魔になるし俺はこのバイクから動けない。

 

クソッ、少しは役に立てこのエネルギータンク!!

 

・・・エネルギータンク!!!

 

予想砲撃開始時間まで残り10秒。

 

想像する。想像するのは自身の力を他者と共有し、魔法演算処理を手助けする繋がる力。

残り8秒。

創造する。創造するのはディバイドエナジーを参考にし、リンカーコアを繋げて魔力・メダルのエネルギーを共有し、念話を応用した思考リンクを行うことで魔法演算処理を補助する魔法。

残り5秒

今ここに、新たなる魔法が誕生する。祝え!その魔法の名は――

 

「ソウル、コネクト!!」

 

 




アンクがあまり喋っていないことに言い訳させてください。
原作だとアンクって戦闘描写が少ない上に、味方サイドとしての描写がメインじゃないですか。だからこういう時にどんな会話をするのか想像がつかなかったんです。それに戦闘中だと無駄口叩かずに頭の中で考えて即実行ってイメージですしペラペラ喋ってるとイメージ違うなーって。(早口)
後正直アンク強くし過ぎたなって思ってるんですけどグリードの中で一番強いらしいですしいいかなって。空戦魔導士S級とそれと同等以上のロストロギアとグリード特攻が入るオーズ三人がかりでこれとかこれからの扱いに困るんですけどアンクだから激強でいいかなってとういうか激強であってほしい(願望)
以上、作者の欲望と言い訳でした。閲覧頂きありがとうございました。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
点
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。