寝て起きたら暗黒期!?ベルくんに会うまで死にたくねー!   作:お米大好き

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第二話、コンビ誕生!モンスターなんてこわくねぇ!てばよ!

 

 

———11階層———

 

少しでも多くのモンスターと戦い強くなるため。

タクトはシオンとパーティを組みダンジョン探索をしていた。

そして。

 

 

「くたばりやがれぇーー!!クソ猿ぅー!!」チチチチ

 

 

 

「アギィィィ———」

 

 

タクトは11階層に着くなり目につく全ての猿型モンスターを虐殺していた。

 

 

 

 

「ふ、ふははは!強化種でさえなければ猿なんてこんなもんよぉ!」

 

 

「待ってくれタクト!進むスピードが速ずぎる!俺魔石を拾うしかしてねぇ!」

 

 

 

「お、シオンやっと追いつ———お、猿発見、【千鳥】」チチチチ

 

 

そう言ってタクトは再びモンスターへと走り出した。

 

 

 

 

「ちょ!待てよタクトォ!魔石は拾わないと!他のモンスターが食べたりなんかしたら大変なことになるんだぞ!」

 

 

 

「クソ猿ゥゥーー!!」チチチチ

 

 

 

「ギィ?アギィィ———」

 

 

「タクトォォォ!!」

 

 

 

パーティを組めたまでは良かったのだが、シオンはタクトに振り回されていた。

 

 

———12階層———

 

 

 

「ふぅ、スッキリしだぜ!お、モンスター発見!」

 

 

「はぁ……はぁ………タクトちょっと待って…くれ…」

 

 

「ん?おお、シオンすげー魔石の量だな…もうそんなに倒したのか」

 

モンスターに突撃しようとしたタクトに話しかけたシオンは腕に大量の魔石を抱えていた。

 

 

「俺……まだ……ふぅ……一回も戦ってない!」

 

 

「え?、ならその魔石は———「全部タクトが倒した奴だよ!」

 

 

「…………ああ……理解した」

 

 

シオンの持ってるの……多分シルバーバックのやつだ。

 

 

 

「………すまん」

 

 

 

「いや、このくらい別に気にしないぜ?ただパーティを組んですぐ11階層まで走ることになるとは思わなかった!」

 

 

 

「………すまん」

 

 

 

「いいって!そんなことより!タクトの魔法すげぇーな!」

 

 

そう言ってシオンはタクトに詰め寄る。

 

「お、おう…千鳥って言うんだ」

 

 

「千鳥!かっけぇ!さっきの速さから考えるにステータス上昇もついているのか?」

 

 

 

「まあ大体合ってる」

 

 

「俺の魔法と少し似てるな!」

 

 

「あー、そういえばシオンも魔法使えたんだよな……見せてくれよ」

 

 

「おお!やっと俺の出番か!いいぜ!見せてやる!」

 

「あ、その前に魔石をポーチに……っと、よし!タクト!よく見とけよ!」

 

 

 

シオンは魔石を腰にあるポーチにしまい、近くに居たオークへと向かって行く。

 

 

(【空圧拳】、もしこれが俺の知っている技と同じならかなり強い……)

 

 

タクトがそう考えているとシオンはオークへと向けて魔法を使用した。

 

 

 

 

「グゥゥゥ……」

 

 

「いぐぜぇー!!【空圧拳】!」フーン

 

 

「グゥゥゥ………ゥ?ガァァッ!———」

 

魔法名を発したのと同時にシオンの手の平に半透明で球体状の、空気の塊が現れ、シオンはその塊をオークの腹へ打ちつける。

 

シオンの魔法が当たったオークは数メートル後ろに吹っ飛び灰へと変わる。

 

 

 

「どうだ!俺の魔法!すげぇだろ!」

 

 

「………うわ」

 

 

 

間違いない……シオンの魔法は忍空に出てくる主人公の必殺技だ……こいつ……何者だ?、他作品の主人公の技って……。

 

 

「うわって酷くねぇか?!すごいだろ!俺の魔法!」

 

 

「お、おう…シオンの魔法はすげぇよ、うんマジで凄い……」

 

凄すぎて、まともな感想がでねぇ。

 

 

「だろ!だろ!今までこの魔法で倒せなかったやつなんていなかったんだぜ!」

 

 

魔法を褒められて舞い上がっているシオンにタクトは2つ質問をした。

 

 

 

「なぁ、シオン」

 

 

「おう!どうした?タクト!」

 

 

「アニメって知ってる?」

 

一つ目は簡単な質問だった、知っているなら転生者や転移者の可能性が高い、知らないなら可能性は下がる。

 

 

 

「アニメ?……魔法かなんかか?」

 

 

「知らない…か……まあいい、もう一つ聞いていいか?」

 

 

「おう!俺に答えられることなら答えるぞ!」

 

 

 

二つ目の質問はなぜ今更、最初に聞いておけよ、と、なる質問だった。

 

 

 

 

 

 

「お前………所属ファミリア…どこ?」

 

 

俺はこの世界で一番大切な事を聞き忘れていた。所属ファミリアだ、無名ファミリアだったら聞いておいて後でアリーゼ達に確認する方がいいだろう、逆に有名なファミリアなら暗黒期に死んだモブキャラの可能性もある。

 

 

「俺のファミリアか?……悪い……それは答えられない……」

 

 

「!……何故だ?」

 

 

「主神様の頼みなんだ……」

 

 

「主神の頼み?」

 

 

「ああ……ファミリアに所属しているのは俺だけでさ……俺のレアスキルや魔法が闇派閥にバレたら狙われる可能性があるって言ってギルドにも俺やファミリアネームは登録されてないんだ」

 

 

 

「なぁ?!ギルドに未登録?!バレたらペナルティだろ?!」

 

 

 

「ああ……でも主神様は俺がLV.3になるか暗黒期が終わるまではダメだって」

 

 

 

こいつはスキルの所為で嘘がつけない、つまり全て真実って事だ。もしかしたらこいつは死の7日間の初日に主神を殺されて………。

わからねぇ、3周年の内容もあまり覚えていないのに、何のファミリアが潰されるとか覚えてるわけねぇ。

 

 

「俺をコンビに誘ったのはファミリアにパーティを組む人が居ないからか?」

 

 

「・・・」コク

 

シオンは静かに頷く。

 

 

「でも、おかしくねぇか?ファミリアをバレたくないなら何故パーティなんて組む、俺がギルドにチクる可能性だってある」

 

 

シオンの発言に矛盾を感じた俺は問いかけた。

 

 

「…必死に女を守るタクトを見てたら、タクトなら信じても大丈夫だって思った……」

 

 

そう話すシオンは明らかに元気がなかった。

 

 

 

「それでも、ギルドに登録しねぇような主神なら許可ださねぇと思うが?」

 

タクトがそう問いかけ、シオンから返ってきた答えは予想外のものだった。

 

 

 

 

「………話してない……」

 

 

 

「……は?」

 

 

 

「主神様に……話してない…」

 

 

「なあ?!お前それは——「話したら……絶対ダメって言われるから……」

 

 

「なっ………」

 

 

「俺……昔から仲間が欲しかったんだ……命を預けることのできるような仲間が」

 

 

「でもファミリアには俺以外いないし……ずっと仲間に憧れて……ダンジョン探索を続けてたんだ……そんな時にタクトを見つけた」

 

 

「俺、タクトの冒険を見て思ったんだ、こいつなら、命を賭けて仲間を守るタクトなら、俺のコンビになってくれるんじゃないかって」

 

 

 

「・・・」

 

 

 

どうするべきか……ギルドにチクるのは流石に可哀想だし……悪い奴でもなさそうだ……このままパーティを組むか?でもアリーゼ達にバレたら………怒るだろうなぁ。

 

 

「やっぱり、所属のわからない俺とコンビを組むのは嫌か?」

 

 

そう言ったシオンの顔は今日見た中で一番真剣なものだった。

 

 

 

(……仕方ない……俺もパーティには困っていたし…)

 

 

もともとタクトはファミリアの誰かにパーティを組んでもらうつもりだった…中層を1人で探索する自信がなかったからだ。

だからこそシオンの提案は怪しささえ除けばタクトにとって嬉しいものだったのだ。

 

 

少しの間沈黙が続く。

最初に話し始めたのはタクトだった。

 

 

 

 

 

「………お前の気持ちはわかった」

 

 

 

「!」

 

 

 

「とりあえずコンビは組んでやる……ただ、何か怪しい動きがあればすぐに解消だ…」

 

 

「……タクト……!」

 

 

「ただ、一つだけ言わせてくれ」

 

 

 

「な、なんだ?」

 

 

 

タクトはシオンの話を聞いて思った事を口にした。

 

 

 

 

「お前の話………少し引いた……」

 

 

「なっ?!」

 

 

 

「女の子からなら嬉しいけど……男からはちょっと……」

 

 

 

 

「それはひでぇよ!タクトぉ!!」

 

 

 

 

こうしてオラリアに最高のコンビが誕生した。

 

 

 

 

 

 




展開を思いつく 1
  ↓
そこまで書こうとする 2
  ↓
途中でさらに先の展開を思いつく 3
  ↓
そこまで書こうと思う
  ↓
あれ?次の展開……何だったけ…、2を忘れる


メモ取ろうかな………

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