寝て起きたら暗黒期!?ベルくんに会うまで死にたくねー!   作:お米大好き

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約100票までアンケートをとらせて頂きました。

ライラをヒロインにするかどうかで、この後の展開を変えるめです。

投票結果って自分以外観れるのかな?。わかんね。

結果は一位52票[良い]、二位33票、三位17票。でした。


第四話、違う!俺は悪くない!シオンが悪い!

——午前9時ダンジョン一階層の入口——

 

「ったく、シオンのやつおせ———「だーれだ」バッ

 

 

タクトはいきなり何者かに視界を塞がれる。

その行為に対して相応の対処をし始めた。

 

 

 

「………【千鳥】」チチチチ

 

 

「なっ?!ごめん!ごめん!ごめん!ちょっと待ってくれ!」

 

 

 

「女だから許されるんだ、シオン……お前のやったことは神殺しに等しい……」チチチチ

 

 

「そこまで言うか?!」

 

 

「短いコンビだったな……」チチチチ

 

 

「待ってくれ!俺が悪かったから!ただタクトがどんな反応するか見たかったんだよ!」

 

 

「……次はない……」

 

そう言ってタクトは魔法を解除する。

 

 

「いまいちタクトの沸点がわかんねぇよ!」

 

 

「まあ、冗談だ冗談……さっさとダンジョン行くぞ」

 

そう言ってタクトはシオンを置いて走り出した。

 

 

 

「ちょ?!待てよタクトォ!やっぱ怒ってんだろ!悪かったって!」

 

 

 

———13階層入口———

 

 

「……流石にしんどい……」

 

 

「また……はぁ……この展開……」

 

 

 

1層から13層まで走り抜けたタクト達は少しの休憩を挟みダンジョン探索を開始した。

 

 

 

 

 

「タクト!後ろ!」

 

 

「わかってらァァ!」チチチチ

 

 

ザクッ

 

 

 

「ガァァ———」

 

 

1匹のヘルハウンドが胸の魔石を突かれ灰へと還る。

 

 

「シオン!右の穴!ヘルハウンド二体!」

 

 

「おっけ!【空手裏剣】!」

 

 

シオンはすぐに穴を確認し敵に(ヘルハウンド)向けて魔法を投げつける。

 

 

「ガァァッ!!———」

 

「ギャイィィ!!———」

 

 

シオンの投げた魔法は2匹のヘルハウンドを一瞬で灰へと還した。

 

 

「ヴモォォォ!!」

 

 

「タクト!」

 

 

「ああ!わかってる!俺がタゲをとるから!お前が魔法を叩き込め!」チチチチ

 

 

そう言ってタクトはモンスター(ミノタウロス)へと走り出す。

 

 

 

「ヴモォォォォォ!!」

 

モンスター(ミノタウロス)が近づいてくるタクトへと拳を振り抜くが

 

「あたんねぇよ!ばーか!」チチチチ

 

そう言ってタクトはモンスター(ミノタウロス)の横腹をすり抜け、千鳥を解除しモンスター(ミノタウロス)をシオンと挟むよう位置をとる。

 

 

「ヴモオオォォ!!」

 

モンスター(ミノタウロス)が魔法を解除したタクトに近づこうとしたその時だった。

 

 

 

「やれ!シオン!」

 

 

「ヴモオオォォ———」ドッ

 

 

 

「【空圧拳】!」

 

シオンの魔法がモンスター(ミノタウロス)を吹き飛ばした。

 

 

 

ドゴンッ

 

 

 

 

吹き飛ばされ壁に激突したモンスター(ミノタウロス)は灰へと還った。

 

 

 

 

「よっしゃ!!初のコンビ討伐はミノタウロス!」

 

 

 

「なかなかにうまくいったな…」

 

 

「だよな!だよな!LV.2ですら厳しいミノタウロスを俺たちが倒したんだ!」

 

 

「お前の魔法の威力がおかしいだけな気もするが……それより」

 

 

「ん?、どうしたタクト?」

 

 

 

「お前、空手裏剣の時、【空圧拳】詠唱してなかったろ」

 

 

 

「ああ!あれか!昨日帰って色々試してたらできた!」

 

 

「色々って……」

 

 

「タクトもやってみろよ!、千鳥を使うイメージをしながら他の技だ!」

 

 

「千鳥を使うイメージ?………【千鳥千本】、な?!」チチチ

 

 

「ほらな!ほらな!出来ただろ!」

 

 

タクトが【千鳥千本】と唱えたと同時に千鳥が発動し手から細い針が飛び出した。

 

 

「な、何でだ………」

 

 

「俺の予想だけど!一度形態変化出来た技なら行けるんじゃないか?、螺旋丸はまだ無理だし!」

 

 

 

「んー、今はそう言うことにしておくか」

(近いうち検証が必要だな)

 

 

 

「まあそんなことは置いといて次行こうぜ!タクト!」

 

 

「ああ、でもこれ以上下の階層には行けねぇーぞ、もう一度13階層の入口まだ戻ってまたここまで来よう」

 

 

 

「おーー!!」

 

 

そう言ってタクト達は来た道を戻って行った。

 

ここは中層まだLV.1の俺らには少し厳しい、タクトはそう考えていた。

 

 

 

———午後6時、ギルド入口前———

 

 

 

「すげぇ!!」

 

 

「よっしゃ!!!」

 

 

最初に声を上げたのはシオンだった、それに続くようにタクトも喜びの声を上げる。

2人の目の前には今日の収入が置かれていた。

 

 

 

 

「「6万8千ヴァリス!!」」

 

 

「「イェーイ!!」」パン

 

 

2人共周りを気にしないくらいテンションが上がっていた。

 

 

 

 

 

 

「じゃあなタクト!俺も今日は帰る!次は3日後だ!よろしくな!

 

そう言ってシオンは街中を抜けて帰って行った。

 

 

「おお、気をつけて帰れよ!、ってあいつ帰るの速すぎだろ……まあいいや俺も帰ろ——「おーい!タクトくーん!」

 

 

「ん?その声はアーディさ——ぐはっ」

 

腹に抱きつかれLV.3のタックルをうけたタクトは結構なダメージを負った。

 

 

「久しぶりだね!退院日は行けなくてごめんね!」

 

 

「お、お久しぶりです…アーディさん…」

 

 

「あの時はお姉ちゃんがさ———「アーディさん……お腹…苦しい」

 

 

「あ!ごめんごめん!」

 

アーディは急いでタクトから離れた。

 

 

「ふぅ……アーディさんは何しにギルドに?」

 

 

「ん?ああ、ちょっとした報告をしに来たんだ!」

 

 

「報告?」

 

 

「うん!最近民家が燃やされる事件があってね!その調査報告だよ!タクト君はダンジョン帰り?」

 

 

「そうですよ、今日はかなり稼げました!」

 

 

「どれぐらい稼いだの?」

 

 

「3万4000ヴァリスです!」

 

 

タクトがそう言った時……アーディの目から光が消えた。

 

 

 

「んー、LV.1が1人で3万4000?………どこまで潜ったの?」

 

 

 

「え……あ、……そのー……」

 

 

やばい……アーディさん笑ってんのに笑ってない!絶対怒ってるよ!どうしよう……シオンの事は言えねぇし……!

 

 

「ど、ドロップアイテムが今日はよく落ちたんです!」

 

 

「へぇードロップアイテムかぁー、ちょっと換金所の人に聞いてくるね?」

 

そう言ってアーディはギルドへと入って行った。

 

 

「……終わった、完全なバレる」

 

 

「何がバレるの?」

 

 

「うぉ?!」

 

 

タクトが諦めの目でアーディを見ていると後ろから話しかけてくる人物がいた。

 

 

「あ、アリーゼ………終わった」

 

 

「何が終わったの?……それよりタクトは換金帰り?」

 

 

 

「……はい」

 

 

「げ、元気がないわね……そんなに稼げなかったの?」

 

 

「・・・」

 

 

 

「ど、どうしたのよ」

 

 

「言っても怒らないですか?」

 

 

「?……別に稼ぎが少ないくらいで怒ったりしないわ!」

 

 

「………3万4000ヴァリスです…」

 

 

「……もう一度言ってタクト、聞き間違えたみたい」

 

 

「・・・」

 

 

「………何層まで潜ったのかしら?」

 

 

「・・・」

 

 

「私は9階層までって言ってたはずだけど……9階層じゃそんなに稼げないわよね?」

 

 

「もしかして11階層辺りまで行っちゃった?」

 

 

「……そ、その通りです」

 

 

「まあ、その階層なら……9階層っていうのもステータス更新前だし」

 

 

助かった、説教はない!タクトがそう考え始めた時だった。

 

 

 

「タクトくん?いったいどういう事かなぁ?」

 

 

後ろには顔から笑顔が消え去ったアーディさんが立っていた。

 

 

 

 

 

———???side———

 

 

 

「た、たすけ———」

 

 

「黙れ」

 

 

「や、やめ——」

 

 

「黙れ」

 

 

 

ダンジョンの中逃げ惑う冒険者を仮面を付けた男が殺戮していく。

 

 

 

「あと少し……あと少しだ……」

 

 

仮面の男は何かに縋るように冒険者を殺し続ける。

そんな彼に声を掛ける者がいた。

 

 

 

「そこまでです!殺戮をやめなさい!」

そう言ってエルフの女が仮面の男へと斬りかかる。

 

 

「邪魔だ……疾風(しっぷう)!」

 

 

ガキィン

 

ドッ

 

男はエルフの攻撃を弾き蹴り飛ばす。

 

 

「くっ……強い……」

 

 

エルフがダンジョンの壁まで蹴り飛ばされる。

 

 

「私に関わらないでくれ………疾風……お前はターゲットじゃない」

 

そう言った男の声はどこか苦しそうだった。

 

「なにを言って————

 

 

その時エルフは言葉を失うほどのものを視界にいれた。

 




あらら、リューさん怪我しちゃった。

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