寝て起きたら暗黒期!?ベルくんに会うまで死にたくねー!   作:お米大好き

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上手いこと時間が作れず1週間過ぎちゃった。


誤字チェック時に間違えて憑依ヴェルフの方に書いてることに気づきコピペして投稿したら、ルビなどが全部潰れてたので一度消しました。ごめんなさい。


第十五話、一騎打ち

 

 

 

薄暗いギルドの地下。そこで唯一、ダンジョンで何が起きているかを知る者がいた。

 

 

 

 

 

「……再び誰かがダンジョンで神の力(アルカナム)を使用したか」

 

 

 

 周りには誰も居ない。それでも老神は呟く。その声は呆れているようにも怒っているようにも聞こえ、太ったエルフ(ギルド長)がこの場に居たのなら慌ててご機嫌取りを行うだろう。

 

 

 

 

「…ダンジョンが産んだ厄災。あれは神の力(アルカナム)を使っただけでは産れまい。やはり先日の13階層での爆発が原因か…」

 

 

 

 先日ダンジョン内で突如発生した爆発。死傷者こそ出なかったのだが爆心地を中心に12階層と14階層に少し穴が出来ていた。

 

 

 

 

「場に居合わせた冒険者達よ、悪いが。どうか時間を稼いでくれ」

 

 

 

 

 (厄災)をダンジョンの外へ出してはならん。今すぐロキファミリアへクエストを出さねば。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 言葉を話すモンスター。ユウギ・タクトはその存在を知っていた。彼らの名は異端児(ゼノス)。ダンジョンの外へ出て人間との共存を望む者達(モンスター)

 

 

 

「サッキノハ…アブナカッタ…」

 

 

 

 なら目の前に居るそれ(怪物)もそうなのだろうか?、否。それは怪物は異端児(ゼノス)ではない。

 

 

 

 

 

「ツギハ…ワタシノ…バン…」

 

 

 

 

 

 なら、目の前に居るモンスターは何者なのだろうか?。

 

 

 

 

 

「モンスターが…言葉を…」

異端児(ゼノス)…?」

 

 

 

 

 答えは厄災。共存とは程遠い破滅を齎もたらす理不尽の化身。

 

 

 

 

「キケンナノハ…オマエダッタ…」ドッ

 

 

 

 

「いや、こいつが異端児(ゼノス)なわけ———グァッ!?」

 

「タクトォォ!!」

 

 

 

 怪物の振るった右拳はタクトの腹を正確に捉え、約500メートル。先程まで自身(怪物)が倒れていた場所までタクトを殴り飛ばした。

 

 

 

 

「アソビアイテハ、ヒトリデイイ」

 

 

「【空圧拳】ッ!!」

 

 

 

 怪物は殴り飛ばした冒険者の方へと目を向けている。これをチャンスだと考えたシオンは魔法を発動し、隙を突こうとしたのだが。

 

 

 

パシッ

 

 

 

「ソウアセルナ、マダマダコレカ「っ!【空手裏剣】ッ!!」

 

 

「ッ!キサマッ!」サッ

 

 

 

 怪物は振り向く事なくシオンの左腕を掴む。直後シオンは右手で魔法を発動し、怪物へと投げた。しかし魔法は怪物に命中する事なく遥か後方へと飛んでいく。

 

 

 

 

 

「【空圧「オチツキノナイヤツダ!」ドガッ

 

 

 

 

「ウグッ———」

 

 

 

「シマッタ、チカラヲイレスギタ」

 

 

 

 シオンが魔法を発動しようとした瞬間、凄まじい速度でタクトと同じ方角へと殴り飛ばされた。

 『今ので殺してしまった可能性が高い。だが何か違和感がある——』そう考えた怪物はゆっくりとシオンの後を追う。

 

 

 

 

 

 

——タクトside——

 

 

 

 

「いや、こいつが異端児(ゼノス)なわけ———グァッ!?」

 

「タクトォォ!!」

 

 

 

 

ズガガガッ

 

 

 

 そう音を立てて、数百メートル程殴り飛ばされたタクトは地面を転がった。右腕は折れ地面を転がったことにより肋骨や肩に少しヒビが入る。

 

 

 

 

「ゲホッゲホッ——う"ぅ"ぅ"」

 

 

 (身体中がいてぇ。一体何が起きた、ここはどこだ。俺はどうしたんだ。何があった)

 

 

 

 「ここは…あぁ?…」

 

 

 

 

 タクトが目を開き周りを見渡そうとした時、視界が赤に染まる。おかしいと思い、手でそっと目頭を拭う。すると

 

 

 

 

 

「…血か?……」

 

(…何で血なんか。ダメだ考えらんねぇ。頭がボーッとする…)

 

 

 

 

「なんかすげぇ…眠たい」

 

(俺さっきまで何してたんだっけ…ダメだ考えようとすると眠たくなる)

 

 

 

 

「まあい…や。起きて…」

(から考えよう……)

 

 

 

 

 起きているのに限界が来たタクトはそっと目を閉じた。閉じる際、視界にくの字に折れ飛んでくるシオンが視界に映ったがタクトがそれに気づくことはなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

——シオンside——

 

 

「うぐっ——あ“あ“あ“!!【空圧球(くうあつきゅう)】!!」

 

 

 殴り飛ばされ、地面へと激突しそうになったシオンは咄嗟に魔法を発動し空気の塊に包まれる。直後地面と激突し半径1メートル程のクレーターが出来た。

 

 

 

「あぶねえ!死ぬかと思った。ん?さっき殴られた時より———、って考えてる暇ねえ!あの怪物が来る前にタクトの所に行かねえと!!」

 

 

 

 飛んでいる際シオンは視界の隅にタクトを見つけていた。慌てて走り出しタクトの元へと向かう。

 

 

 

 

 

 ステータスが上昇しているお陰でシオンがタクトの元へと辿り着くのに10秒と掛からなかった。

 

 

 

 

 

 

「タクトォ!!ってめっちゃ血ィ流してる!?でもまだ息がある!ぽ、ポーションを、って俺ポーション持ってねえ!!」

 

 

「・・・」

 

 

「そ、そうだ!タクトのポーション使えばいいんだ!!」

 

 

ガサゴソ

 

 

「あった!これがマジックポーションでこっちが通常のポーションか。よし、すぐにでも飲ませねえと」

 

 

 

「・・・」

 

 

 

 

 タクトの頭を少し起こし口の中へとポーションを流し込む。

 

 

 

「………ごふぉ…ゴボッ…」

 

 

 

「一瞬むせてたけど大丈夫だよな?…って吐き出してる!?」

 

 

 

「・・・」

 

 

 

「い、急がねえと、あいつ怪物が来ちまう!!後2本どうする」

(飲ませてもまた吐き出すかもしれねぇし、飲ませないと出血でタクトが死んじまう!)

 

 

「って、傷口にかければ良いんだ!!」バシャ

 

 

 

「・・・」

 

 

 

「頭の傷は塞がったけど、全部治すには2本じゃ足りねぇ」

(残ってるのはマジックポーションだけだし…)

 

 

 

「・・・」

 

 

 

(出血は止まったけど腕が折れたままだ。起きたとしても戦闘には参加できない。なら)

 

 

 

「くっそぉ…1人で挑むしかねぇ。可能性は低いけど俺とタクトが助かるにはあいつ怪物を倒すしかねぇんだ」

 

 

 

「・・・」

 

 

 

「悪いがマジックポーション1つ貰うぜ。少し待っててくれタクト、俺頑張ってくるからよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 ポーションを飲み干し後ろを振り返ると10メートル程離れた先に怪物は立っていた。しかし怪物は攻めて来ようとはせず何かを警戒している。そんなモンスターにシオンは(ブロードソード)を構え、適当に考えた名を呼ぶ。

 

 

 

「待っててくれるなんて優しいなぁ!牛馬(うしうま)モンスター!」

(どう動く、走ってくるか、それともまた弓を出すか…最初の動きを見逃すな…)

 

 

 

 しかし怪物から返ってきた反応はシオンの予想するものとは違った。

 

 

 

 

「…キサマ、ナゼイキテイル」

 

 

 

 

「…?」

 

 

 

「オマエ…マダナニカ、カクシテイルナ」

 

 

 先程の攻撃は加減などしていなかった。なのにこいつ(シオン)はそれを受けて平然としている。『まだこいつは何かを隠し持っている』怪物の本能は自身にそう告げていた。

 

 

 

「?、確かに衝撃は凄かったが()()()()()()()()のと比べると威力はそんなにだったぞ?」

 

 

 

「オシエハシナイ…カ。キサマモキケンダ。ゼンリョクデツブスコトニスル」

 

 

 

 『聞き出せない』そう結論に至った怪物は遊びをやめ本気でシオンを仕留めることに決めた。

 

 

 

 

「ヴモォォォォォ!!」

 

 

 シオンへと向かい怪物は走り出す。その速度はレベル3の冒険者を優に超える。

 

 

 

 

「簡単にはやられねぇ!!見せてやるぜ俺の新技!その1!」

 

 

 

 レベル3の冒険者が受ければ死を免れない、避けることも、防ぐことも出来ない絶死の一撃。それを怪物はレベル1の冒険者シオンへと、全力で振るった。

 

 

 

 

 

 

 

 「【空気の全身鎧(エアームド)】」

 

 

 

 

 直後、怪物の視界からシオンが消え、拳は空を切りる。

 

 

 

 

「キエタ……イッタイド「後ろだぁ!!」

 

 

 

「ウヴグァァ———」

 

 

 いつの間にか怪物の後ろへと移動したシオンが剣を振り、怪物の左腕を斬り落とす。腕を斬られた怪物は痛みに声を上げながらも前方へと跳びシオンから距離を置く。

 

 

 

 

「ウグッ…ウデヲキラレタ…」

(奴の動きが()()()()()())

 

 

 

「!…ヤツハ…ドコダ」

 

 

 怪物が周りを見渡す。しかしシオンの姿は見当たらない、視界に入る唯一の人間は先程()()()横たわっている男だけだ。

 

 

 

「マサカ、ニゲ「左だぜ!!」

 

 

 逃げたのか?。そう声に出そうとした時、男の声が聞こえた。

 

 

「ナニ——グガァァ」

 

「腕2本目頂きィィ!!」

 

 

 

 

 怪物が左を見た途端、()()()()()()()()シオンによって残った右腕も斬り落とされた。直後怪物は後方へと跳びシオンを視界の中へと捉える。

 

 

「はっは!両腕斬ってやったぜ!」

 

 

 

 

「ナンダ…ソノスガタハ…」

 

 

 

 怪物の視線の先には半透明な何かを身体に纏ったシオンが立っていた。そして笑顔で言い放つ自慢する。

 

 

 

「すげぇだろ!俺の新技!全身に空気を纏ってんだぜ!」

 

 

 

「クウ…キ…」

(そんなものでこれほどまで強くなるのか?何か違和感が——)

 

 

 

 ここにきて怪物は先程から感じていた違和感の正体に気づく。

 

 

 

 

 さっきワタシが跳ぶ時少し体が重かった。そして今はさっきよりも体が重い。まさか

 

 

 

 

「ワタシガ、()()()()()()()()

 

 

 

「何を考え込んでるかわからねえけど、この魔法は結構魔力消費が激しいんだ。魔力が無くなる前に決着をつけさせてもらうぜ!」

 

 

 

「ッ!メデオエナイ」

 

 

 再び目にも止まらぬ速さでシオンが動き出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 少し離れた場所、そこでこの戦いを見物している神がいた。

 

 

 

 

「いやぁ〜、気になって戻ってきてみればすごく面白そうなことになってるじゃないか」

(喋るモンスターなんて初めて見たよ)

 

 

 

 

「それにしてもシオンの奴強いなぁ。モンスター強さが完全に()()()()()()

 

 

そう言った、神の手には一枚の紙が握られていた。

 

 

 

 

「シオンはまだ気づいていないみたいだけどまともに戦えてるのは、やっぱりこのスキルのお陰かな」

 

 

 

【盤外の英雄】

 

 

一騎打ち+逆境時、モンスターを対象に効果発動

 

 

対象の身体能力を低下させその低下分自己に付与

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺が拾ってなかったらどんな人生を歩んでいたのか…気になるねぇ」

 

 

 そう呟く男の顔は神と呼ぶにはかなり悍ましいものだった。

 

 

 

 






シオンの新技はハンター×ハンターの纏をイメージしてもらえれば。


即興で書いたから変なところがあるかも。
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