寝て起きたら暗黒期!?ベルくんに会うまで死にたくねー! 作:お米大好き
吊り橋効果?
次の投稿まで少し時間がかかりそうです。
「アハハハハハハハハハ!!!」
「速えなぁ!!ちくしょぉぉ!!!」
悪態をつきながらタクトはこの広い空間を円を描くように走り続ける。
逃げ始めて何分、何秒たった……?
「チィッ!」
「キャッハハハハハ!!」
声がだんだん近づいてきてやがる。
振り向きてえけど、そんな事したら確実に追いつかれる。
今の俺は敏捷だけならLV.4になってるはずなんだが……どんだけ速いんだよ!! ふざけんな!! 。
「チィッ!」
「キャッハハハハ!!」
正直に言って舐めてた…ワンチャン今の俺なら助けが来るまで逃げ続けられるとか思ってたが考えが甘かった。
まだ追いつかれてないのは単に
(でもそろそろアイツも痺れを切らす頃合いだろうな──)
タクトの予想通り、数分後、ついにその時は訪れた。
「遊んでんじゃねぇぇぞぉ!!エキドナァァァァ!!さっさとそのガキをぶっ殺しやがれぇ!!」
「……」
そう男が叫ぶと、階層内に響き渡っていた嗤い声がピタリと止んだ。
(声が聞こえなくなった?。止まった?距離は?…足音は聞こえない…)
いや、関係ない。脚を止めるな。走り続け───
「右に跳べぇぇぇぇ!!!」
「ッ!?」
ライラの叫び声で反射的にタクトは右側へと跳躍した。
その直後、直前まで居た場所から地面を割る音が聞こえる。
(なにが起き──は?)
音のする方を見ると、そこには先程まで追ってきていたはずの蛇女の姿が見えた。
「なん……で……」
「キャッハハ!!」
「ッ!?」
そして、次の瞬間──
手を伸ばし真っ直ぐとこちらへ跳躍してきた。
(まずい!?掴ま──「後ろに倒れろ!!」
その言葉と同時にライラに首を掴まれ、後ろへと倒れる。
「ぐぅ!」
「キャッハハ!!」
倒れた俺達の上を、
「助か──「起きろ!!」ったぁあ!!」
ライラに言われ、すぐに立ち上がり再び逃げる。
「キャッハッハ!!」
「くっ!くそぉおお!!」
距離を、まず距離を取らねえと──「また来るぞ!!左に避けろ!!」
「くっ!?」
ライラの指示に従い、今度は左側に避ける。
すると、さっきと同じように蛇女の手が俺達がいた場所に突き刺さった。
(くそ!このまま捕まるのも時間の問題だ!冷静になれ!!何か打開策を考えろ……!)
今の俺に残された手札は4つ。
1つ目は魔法
2つ目はスキル
3つ目はアイテム
そして4つ目は盾
(考えろ、何か、打開さ──「次が来るぞ!!走れ!!」
「クッソォオオ!!」
考える暇さえ与えてくれねえのかよ!!。
「キャハハ!!」
「左に跳べ!」
「ああもう!!」
「キャハハ!!」
「次は右だ!」
「黙ってろ!!」
「キャハハ!!」
「うるせえええ!!」
「おいバカ屈め!!」
ライラはそう言い、モンスターへとキレるタクトの頭を掴み無理やりしゃがませた。
直後、タクトの頭があった位置に
ライラの咄嵯の判断のおかげでタクト達はなんとか攻撃を避け続けていた。
(クソッ!!だんだん跳躍の精度が上がってやがる、このままじゃいつか捕まる……!!)
どうする…?。スキルは一回しか使えねえし最悪マインドダウンだ…魔法は詠唱する時間が作れねえ、並行詠唱もできねえしぶっつけ本番で失敗したらドカンだ…。
ライラが指示を出してくれるおかげで今のところ何とかなっているが、それもいつまで持つか……。
考えろ、考えろ!!。
タクトは必死に思考を巡らせ、この状況を打破する方法を考える。
(落ち着け、焦りは最大の敵だ、考えろ、考えろ……!!)
だが、そんなタクトの思いとは裏腹に、状況は刻一刻と悪化していく。
「キャハハ!!」
「──ッ!?」
(かすった!?)
幸いにも傷は浅いものの、この調子で攻撃を喰らい続けたらいずれ致命傷を負ってしまう。
そうなれば、タクトの命はない。
「タクトお前掠ったのか!?毒は!?大丈夫か!」
ライラが心配してタクトに声をかけるが、タクトはそれどころではなかった。
(やばい…魔力がかなり減ってきた、千鳥は後持続できてあと2分ってところか?…ポーションを飲む余裕がねぇ)
それに今できた傷口が焼けるように痛えし、なんか体が重い……?。
(でも気にしてる余裕なんてねぇ……!。今はとにかく逃げて逃げて逃げまくるしかないんだ……!!)
「ハハハッ、モウスコシ!!」
(両手を広げて屈んだ?……なんだ?何をするつもり──)
「コレデ、オシマイ!!」
タクトが疑問に思った次の瞬間、
(速い!?横に回避!?いや、あの長い腕に絶対捕まる!!なら───!!)
「上に跳ぶしかねぇぇぇ!!」
そう叫び、タクトは全力で真上へと跳び上がる。
その直後、タクト達の足元を
(危ねぇ……横に跳んでたら確実に掴まれて───おいおいおい!?ふざけんな!?)
タクトの視線の先で、
(空中じゃ回避できねぇ!!)
どうするどうするどうする!?どうすればいい!!?。
タクトがそう考えている間にも
(終わった……)
───諦めんなよ。
(ッ!?───ライラ?)
背後を振り向くと、俺の背中を押そうとしているライラと目が合った。
(お前、何を──)
ライラは何も言わず、ただ真っ直ぐと前を見つめている。
(まさか────ッ!?!?)
その瞬間、タクトは全てを理解した。
ライラがしようとしていることを。そして、その先にある結末を。
「死ぬんじゃねぇぞ、タクト」
ライラはそう呟き、タクトの背を力一杯押し飛ばした。そしてそれと同時に、
(やめろ…やめてくれ……)
時が止まったと錯覚するほどにゆっくりと流れる世界の中で、タクトの視界には
(考えろ……!考えろ……!!考えろぉおおお!!)
タクトは必死に思考を巡らせる。
スキルは俺にしか意味がない!、カードも間に合わない!!なら魔法は……!。
ダメだ……詠唱の時間も
タクトはある一つの方法を思いつき、すぐさま行動に移した。
それは───
「【
──詠唱破棄による強制
背中、両足に纏った千鳥の魔力を爆発させ、自身を上空へと飛ばす。
「とどけぇぇぇぇ!!!!」
タクトの体は、まるで稲妻の如し速度でライラへと一直線に向かう。
そして
「キャッハハ!!」
「ぐぅうう!!」
「何やってんだお前!!」
蛇女の鋭い爪の一つがタクトの腹を突き刺した───
「キャハハ!!ツカマエ……」
が、しかし。
バチッ
「【千鳥】ィィィ!!」
「キャァアア!??」
千鳥を纏ったタクトの尻尾が
「イタイ!!イタイ!!ドウシテェ!!」
「うるせえええええええ!!!!」
ドガッ
タクトは
「大丈夫か……?。ライラ」
「言ってる……場合か……お前その傷……!」
「あぁ……まあ、気にすんな」
タクトの腹部は血こそ出ていないものの、爪が突き刺さった箇所が大きく裂けており、そこから少し赤い肉が覗いていた。
「気にするに決まってんだろ……バカ野郎……!。なんでお前がこんなこと……!。あたしなんか助けてもお前にメリットなんてないだろ……!」
「好きな奴……を助けるのに…理由がいるのか ……?」
(一緒にいて楽しい友達みたいなもんなんだぜ?……てか痛い痛い痛いめっちゃ腹痛い、死ぬ…まじ無理、痛い)
「……は?。好きって……?あたしを!?。いやだって……そんな素振り今まで一度も…」
「結構…あっただろ……?。持ち上げたり…とか?」
(持ち上げて煽ったり、リューさんで遊んだり、……てか痛すぎて痛みが引いてきた気がする…?)
「あれは……そういうことだったのか……?」
(あたしをずっと異性と意識してたってか?……嘘……だろ?。でも待てよ?よくよく考えたらタクトの言動って……)
『……まったく!小学生は最高だぜ!!』
『俺よりあの男をとるの』
『その顔が見れて我満足』
『貧乳はステータスだ 希少価値だ』
「……」
「……どうした?、ライラ」
「…な…なんでもねぇよ」
なんかライラの顔が俺の腹くらい赤い気がするけど……気のせいかな……。
「……てかさ、ライラ。少し離れてくれ…ずっとくっつかれてると腹の傷が痛い…」
「…………はっ!?」
ライラはそう言い、慌ててタクトから距離をとる。
「な、なんだよ急に……」
「べ、別に何でもねぇよ!。それよりあたしにみ、認められたかったら勇者様を超える玉の輿に乗れるような強い冒険者になれよな!。そしたら認めてやるよ……!」
「………?」
(一体どういうことだ?)
タクトはライラの言葉の意味がよく分からなかったが、とりあえずライラを安心させる為に返事をした。
「おう…?任せとけ──「キャハハ……!!」
「「ッ!?」」
「ナオッタ!ナオッタ!」
そこには、先程タクトがつけた大きな切り口は既に塞がり、無傷の姿の
「はは…また再生待ちかよ……」
【デイリー】
・[覚悟] 報酬、スキルクールタイムリセット
【ウィークリー】
・[生き残れ]残り時間、4分 報酬、───
次回!氷、もしかしてら棺!