寝て起きたら暗黒期!?ベルくんに会うまで死にたくねー! 作:お米大好き
また投稿が遅れてしまった…。
【ダンメモ】は新ストーリー6周年までらしいですね…。サ終が怖い、せめて終わる頃までにはソードオラトリア2期来てくれないかなぁ、本家は4期までやってるのに…。
新作の【ダンクロ】も配信日延期らしいですね…。あと3ヶ月の我慢!楽しみだなぁ。
コメントありがとうございます!。モチベが上がります!。
「ふふ、今度は私が助ける番だね。タクト君」
(アーディさん…?。なんで、モンスターは?止まってる?どうして、魔法?アーディさんが?)
「アー…ディさん……?」
身体の痺れは殆ど取れていた…にも関わらずタクトの口から発せられた言葉は震えていた。
「その姿、大丈夫…なんだよね?」
「…は…はい」
「……そっか、よく頑張ったね」
「……ッ」
(どうして…なんでよりによってアーディさんなんだ……)
困惑、混乱、悲観、様々な感情がタクトの心を支配する。
助っ人はありがたいと思う、アーディさんはLV.3の冒険者だ……、だけど……。
それだけだ。
俺のステータスは今、呪印状態に加え千鳥と正義の使徒によりステータスは通常ではあり得ない程の底上げがされてる。LV.4と言ってもいいほどだ。それでも目の前のバケモンには勝てなかった。
今更1人LV.3が来ようが状況は何も変わらない。そんな考えがタクトの脳裏を過ぎる。
だが、その考えもすぐに消える事となった。
「アーディさn────ッ!?」
次の瞬間、目を疑った。
「邪魔シナイデ…」
そう言って俺を引き裂こうとしてきた
「……ッ!!すごい力…。でも──」
「グガァ!!」
自慢の爪を逸らされ体勢を崩された
「──少し単調過ぎるよ」
ニコッと笑みを浮かべ、アーディは勢いよく
胸元の傷口からは血が吹き出し、
「えぇ…再生するのは狡すぎない?」
傷口が治っていく様子に引きながらも、頬を掻き剣を構える。
「傷が塞がるなら完全に治る前に魔石を壊すしかないよねッ……!」
そう言うなりアーディはモンスターへと向かって駆け出した。
その様子を見ていたタクトは小さくため息を吐き、同時にあることに気づく。
(つ、強えぇ………。よく考えてみたら俺より冒険者歴長いし、戦闘経験も豊富……か?。でもそれだけじゃねぇ──)
「──バケモンの動きが鈍い……?」
攻撃を避け、隙をついて一撃、また避けては反撃、その繰り返し。目の前で行われている攻防、それを見てタクトは思わず口角を上げた。
(上半身が吹き飛んだせいか、それともアーディさんの魔法の効果か、もしくはその両方か…再生速度も身体能力もかなり落ちてやがる)
仕留めるなら今が千載一遇のチャンス。その好機を逃す程、俺は馬鹿じゃない。
「…かなり痛い…が行ける……!!」
タクトは麻痺が解けた体を起こし、再び千鳥を纏った。
しかし
纏った雷に皮膚が焼かれ煙が上がり、タクトの表情が苦痛に歪む。
(…ッ!、耐性が千鳥の威力に追いついてねえのか……?)
それでもタクトは構わず駆け出した。
(…関係ねぇ、全身痛えが動ける、今ここで倒せないと
狙うのは人と蛇の繋ぎ目にある紫色に輝く魔石。
失敗は許されない、一度ミスればあのバケモノは絶対に2度目はくれない。だからこそ、慎重に、冷静に、確実に、一撃に全てを賭ける。
「一撃でッ……!!」
「本当にすごい回復力…タクト君達が追い詰められたのも納得できるね……!」
アーディは
「邪魔シナイデ…!!私ノ…私ノォォ…」
言葉を無視し、アーディは再び
「一応聞いておくけど君、
「邪魔シナイデ…!」
怒りに任せて振り下ろされる爪を、アーディは後方へと一歩下がり避ける。そのまま地面を砕いた爪を見つめる。
「……んー、違うみたいだね」
(腕が痺れてきた…そろそろ限界かな?。あと数回は大丈夫だと思うけど魔法の効果はあと少しで切れるだろうし…)
「魔石も見つからないし、…はは…結構ピンチ?」
アーディ頬から一つ雫が垂れる。それを拭うことなくタクトへと視線を向けた。
(せめて2人を逃がせれば…)
「あれ……居な────────」
バチチチチッっと耳を塞いでしまいそうな程の音を立て。アーディの頭上を黒い閃光が通り過ぎた。
それは真っ直ぐに
「えっ……?」
突然の出来事にアーディは呆然と立ち尽くし、目の前で起きた光景をただ見つめることしか出来なかった。
──はずだった。
だが、現実は非情にも彼の手に伝わっていた感触は肉を裂く感覚ではなく、硬い何かを砕くような音と衝撃だけだった。
タクトの一撃が突き砕いたのは地面から突如として現れた一本の巨大な剣だった。
「
ダンジョンがモンスターへと与える
「それは反則だろ……」
空中で
「キャハハッ!!サヨウナラ!!」
「ぁ……」
「タクト君!!」
「タクトッ…!!」
「あ……、がッ……!」
「……ッ!!」
地面に叩きつけられたタクトは苦悶の声を漏らし、アーディは慌てて駆け寄る。
「タクト君しっかりして……!!、今すぐ治すかr───」
アーディがそこまで言いかけた時、タクトは彼女の手を振り払い、小さく首を横に振った。
「大…丈夫……」
「これが大丈夫なわけな───「本当…に大丈夫……です…」
腹部の激痛に顔を歪めながらも、必死にアーディを安心させようとタクトは笑顔を浮かべた。
その表情を見てアーディは唇を噛み締め、悔しそうに俯く。
「アーディ…さん……あれを…」
震える手で指差した先には、こちらを見つめ笑い続ける
勝利に酔いしれるかのように、その笑みは酷く歪んでいる。
「30秒……いや、20秒だけ……時間を稼いで…ください…」
途切れ途切れに言うタクトの言葉を聞きアーディは小さくため息を吐き、困ったように微笑んだ。
「何か策があるんだよね……?」
その問いに、タクトは静かに首肯する。
「…30秒、絶対に稼ぐから。死んだりなんかしたら許さないからね……?」
そう言ってアーディはタクトに背を向け、
(…見事に誘い込まれた…。あれは全て俺を油断させるための演技…)
あのバケモノが弱っていたのは本当だろう…。あのバケモノが苛立っていたのも本当だろう…。それでも意識だけはずっとアーディさんにではなく俺に向いていた。最初から全てが罠だった。
(じゃなきゃあんなドンピシャなタイミングで俺の一撃を防ぐなんて出来るわけねぇ)
でも今は違う。あのバケモノの意識は今、死にかけの俺なんかよりもアーディさんの方に向いてる。
(今が本当の千載一遇、大チャンス……)
腹に穴をあけられ痛みで今にも気を失いそうなタクトが取れる唯一の行動、それは─────
「【
──魔法。瀕死のタクトに残された唯一の切り札。
「【
そう呟くと同時に17階層の天上に小さな雲が現れる。詠唱が続くにつれ雲は少しづつ大きく黒くなり、天上を覆い始めた。
タクトはその雲へとゆっくり手を伸ばし───
「【
指先からバチッっと小さな白い閃光が走る。それは上空を覆う黒い雲に吸い込まれるように吸収されていき、次第に音を立てながら稲光が走り始めた。
(初めて使う魔法、それなのに使い方がわかる。不思議な感覚だ、千鳥を使う時と似た様な…まるで
ゆっくりと立ち上がると痛み以外何も感じない中、激しく脈打つ心臓の鼓動だけが妙に大きく、音が二重に聞こえる。
視界の先では未だギリギリの攻防が繰り広げらている。の攻撃を紙一重で避けてはいるが一つ、二つと爪を掠め、少しずつアーディの体に傷が増えていく。その表情は険しく、限界が近い事が見て取れた。
(ありがとうございます…アーディさん)
「【その怒りは
言葉を紡ぐと同時に天井へと掲げた右腕から伸びる鎖の如き雷はタクトと雷雲を繋いだ。
(信じてるぜ、頭の良いテメェが執るであろう行動を…)
「【
雲の中にいる何かを引き摺り出すかの様にタクトは空に向かって伸ばす手を振り降ろした。
「キャハハハッ!!」
故にとった行動は単純明快。ただ逃げればいい。高速で移動し続ければどんな魔法も当たらない、自分の安全は保証されるのだ。
だがしかし、
「【
刹那、雷雲の中より現れた巨大な白銀の獣。
「キャハハ─────」
それはタクトが詠唱を終えると同時、
その時、
そして、次の瞬間には
そんな空間に一人、タクトは膝をつき崩れ落ちた。
激しい疲労感から呼吸を整えるタクトの元へ、アーディが駆け寄ってきたその顔からは心配そうな様子が伺え、タクトは小さく微笑み返す。
「笑ってる場合じゃないよ…!!今すぐ治すから動かないでね……!」
そう言ってアーディはタクトの腹部に手を当て、何かを唱えると腹部に出来た大きな風穴が徐々に塞がっていく。
「……凄いですね。これなら直ぐに動けそうです」
腹部を触って確かめると、違和感があるものの、もう腹の痛みは殆どなかった、強いて言えば無い左腕が痛くて寝込みそうな態度だ。
「よかった……本当に……」
心底ほっとした様子でアーディは胸を撫で下ろす。
「ごめんね、私がもう少し早く来れば……」
「いいんですよ、それより聞きたいことがあるんですけど」
「ん?何が聞きたいの?」
「ここに来る道中誰か隠れてたりなんか仕掛けてあったりしました?」
すげぇ気になる、超気になる。アーディさんがここまで無傷で来れたんだ、もしかしたら何も罠が無かった可能性が……。もしそうなら逃げる選択をしなかった俺はブラフに踊らされたバカって事n───「あったよ、ちょうど17階層へと降りる道に」
あー、はい。やっぱり罠ありましたか。よかったぁ…まぁ、あるよね。そりゃそうだよな。
「……ちなみになんですが、罠はどういった?」
「ん?それはねぇ────「イチャイチャしてねぇで私の怪我も治してくんねぇかなァッ!?」
突如として響いた声に二人は驚き振り返る。そこには血だらけになりながらも元気そうなライラの姿があった。
「……ピーチ姫」
「おいコラどういう意味だテメェ」
タクトの言葉にライラは額に青筋を浮かべる、意味は分からずとも何となく馬鹿にされていると感じたのだろう。
「ご、ごめんね!今すぐ魔法を掛けるから!」
アーディは慌てて謝りながらライラに回復魔法を掛ける。
するとみるみると傷口が塞がり、数秒後には綺麗な肌に戻っていく。
「助かったぜアーディ、だいぶ痛みが引いた」
「ううん、でもごめんね、流石に折れた足を完治させる程の魔法は私も使えなくて……」
申し訳なさそうに言うアーディにライラは気にするなと手を振った。
この2人の絡みって意外と貴重では?と、思うタクトだったが、それを口にすれば確実に面倒臭い事になるので黙っている事にした。
「なぁタクト、ずっと気になってたんだが、それ……大丈夫なんだよな?」
ライラの指す"それ"とは多分俺の身体に起きている変化の事だろう。今の俺は、全身が白く染まり、所々に鱗のような物が浮かび上がっており、尻尾まだ生えている。
「私も気になってたんだけど、落ち着き様を見るにもしかしてタクト君のスキルか魔法の影響とかなのかな?」
「おお、アーディさん当たりですよ。スキルの効果です」
二人の質問にタクトは笑顔で答えた。
「そう言う事が聞きたいんじゃねえよ……、元に戻るのかそれ……?」
不安そうに聞くライラにタクトは肩をすくめる。
「戻れるぞ、なんせこれは一時的な物だ……か…ら…」
話している途中、タクトは気づいた、気づいてしまった。
「どうしたのタクト君?」
呪印状態の解除条件って…戦闘終了時だよな……? つまり──────
「まだ終わってない…?」
タクトの呟きにアーディとライラは表情を険しくし、警戒を強める。
その瞬間、大穴の底から瓦礫が砕ける音がタクト達の耳に入る。
(最悪だ…16階層への道はあの穴の奥…全力で走れば5秒…って所か、俺だけならの話だが…)
「アーディさん…最初に使った拘束魔法を、持続時間はどれくらいですか?」
タクトの問い掛けに、アーディは少し考えた後答える。
「……約10秒、それに低確率だけど失敗する可能性もあるよ」
その言葉を聞き、タクトは静かに笑みを浮かべる。
「ライラ…"今の"俺たちが逃げ切れる可能性は……?」
タクトの問いかけに、ライラは苦虫を噛み潰したような顔で首を横に振る。そう、タクト達が生き残るには僅かな希望に賭けるしかないのだ。
ならば、やる事は一つ。
「俺が全力で抑えます、アーディさんは隙を見て拘束を、お願いしますッ」
そう言い駆け出したタクトの言葉に、ライラとアーディは力強く首肯した。
大穴の手前で止まり中を覗くと深さにして約10m、その内3m程が瓦礫に埋まっていた。
そして穴の中央付近に焼け焦げた
(やっぱり生きてやがった……でもなんで動かねえんだ…?)
左腕は殆ど残っていない、右腕は残っているものの指の幾つかが欠損しており、恐らく折れて使い物にならなくなっている。しかし、
(再生している様子も無ければ死んだふりをしている様子も無い……本当にどうなって───ッ!)
大穴の外周を回り込む様に走り始めたタクトの視界に入ったのは、
「魔法でついた傷には見えねぇ、まるで内側から何か出てきたみてぇな……ッ!」
脱皮、その言葉がタクトの脳裏に浮かんだ。
(蛇型のモンスターだしありえなくはないのか?)
「でもそれじゃあ中身はどこn───「タクト!!後ろだ!!」」
ライラの声に振り返るとそこには…。
「フフフ、折角待ッテタノニ……フフ、絶対ニ逃ガサナイワヨ……?」
2m程の大きさになった
うまくいけば次回で終わり長くても二話で終わると思います。
もう少し早く投稿できる様に頑張ります…。