寝て起きたら暗黒期!?ベルくんに会うまで死にたくねー!   作:お米大好き

8 / 67
今回は【千鳥】のメイン回

【ガチャ】どうしよう、出すものは考えているが
タイミングがね〜



第六話、見よ!これが俺の魔法【千鳥】だ!

ダンジョンに入った俺が一番最初に出会ったのはゴブリンだった。俺の武装はシンプルな直剣に革の鎧一式、いかにも駆け出しという格好をしていた。

 

「おお!ゴブリン!初モンスター!」ジャキ

俺は剣を抜きゴブリンに近づこうとしたその時考えてしまった、前世では生き物など殺した事はなかった。俺はゴブリンを躊躇なく殺せるのだろうか。否……無理だ……。

 

初のダンジョンで浮かれていた。ゴブリンはまだこちらに気づいていない、もう少し近づけば後ろから斬れる。

 

「・・・」

 

思考が止まらない。嫌な方向にばかり考えてしまう。ここは現実、ゲームじゃない、モンスターとはいえ生きている。俺はこの世界の住人ではない、価値観が違いすぎるのだ。俺は気落ちし、サッ、っと一歩下がった。

 

「ギィ!」

 

たった一歩、後ろに下がった。その一歩でゴブリンがこちらに気づき襲いかかってくる。

 

「うっ……」ドタ

 

転んだ……ビビってしまった。ゴブリンとの距離はもう1mもない。

 

「ギィー!!———「うあ"あ"ーー!!」ブン

 

 

飛びかかってきたゴブリンに俺は出鱈目に剣を振るった。運良く剣はゴブリンの頭を斬り数秒後にゴブリンは灰となって消え魔石だけがのこされた。

 

 

「……あぁ」

 

斬った。肉を斬る感触が手に残っている。気分のいいものではなかった。そんな事を考えているとアリーゼが俺に声をかけてくる。

 

「駆け出しの冒険者の中にはモンスターを斬れなくて殺される人も

いるわ、私だって最初は斬るたびに気分が悪くなったもの」

 

意外だった、普段からアリーゼはずっと笑顔だ、モンスターも笑顔で殺戮する人だと思っていた……。

 

 

「でも、冒険者を続けるためには慣れないといけないの。だかり今日は日が暮れるまでモンスターを狩り続けるわよー!」

 

笑顔でそう言うアリーゼに俺は頷くしかなかった。

 

 

 

3日後

 

 

 

「経験値よこしなゴブリンどもーー!!ヒャーハァー!!」

ゴブリンが一体、ゴブリンが2体、コバルト一体、ゴブリンが三体!

 

次から次へと見つけたモンスターを倒していく。

 

 

「ちょっと?!、たった3日で変わりすぎ!!」

アリーゼが何か言っているが気にせずにモンスターを狩り続ける。

 

 

仕方ないのだ、狩るしかないのだ。何故こうなったかって?初日の出来事をアリーゼがリューさんに報告したんだよ、そしたら「訓練が足りなかったようですね」って言われてリューさんにボコボコにされました。

 

 

強くならないと本当に殺されてしまう。

 

 

「ちょっとは落ち着きなさいでば!、今日は魔法を試しに来たんでしょ!」

 

そうだった、今日は魔法の試し打ちをしに来たんだ。【千鳥】俺の予想が正しければ某人気アニメで序盤から最終回まで使われた最高の技!。

 

 

「そうだった、経験値を稼ぐのに必死で忘れていた.....魔法!ああなんていい響き!」

 

ワクワクが止まらない!テンションが上がり続ける!。

 

「楽しみなのはわかったから!あそこにいるゴブリンに試し打ちしましょ」

 

アリーゼが指差した方向にはゴブリンが一体だけ立っていた。やってやるぜーーー!!。

 

 

俺は中忍試験、我愛羅戦のサスケと同じ構えをとった。

 

 

(速攻魔法聞いたこともない未知の魔法、いったいどんな技なのかしら!)

 

 

「ふぅ………【千鳥】!」チチチチ

 

(す、すごい音……まるでたくさんの鳥が鳴いているみたい)

 

「はあぁぁー!!、————バタン

俺は魔法の発動に成功した……予想通りの魔法だった。ただ一つだけ予想外なことが起きた。

 

 

「え?……もしかして……マインドダウン?」

 

俺が気を失う直後アリーゼが恐ろしい事を言った気がした。

 

 

 

 

 




やっと魔法が出せた.......おまけ。


初のダンジョン探索を終えた俺はアリーゼと共に帰路を歩いていた。



「どうだったかしら?初のダンジョンは!」


「色々と辛かったよ……」


「まあ、初めてならそうよね!」


「コボルト強すぎんだろ……」


「まあ、仕方ないわよ、慣れよ慣れ!」


「そう言えば前から聞きたかったんだけどタクトの元いた世界にはどんなモンスターがいたの?」


「ん?いなかったぞ」


「え?!なら魔石は?!」


「そんなもん必要ねーよ、全部電気だ電気」


「ええー?!何それ?!」


「あ、でも、ある意味(映画やアニメ)ではモンスターはいたぞ」

「え!なになに!」


「有名なので言えばゾンビとかだな」


「ゾンビ?」

「ああ、歩く死体だな……噛まれるとこっちもゾンビになるんだ」


「化け物じゃない?!」


「あと貞子とか…」


「貞子?」


「テレ……そうだなぁ…物語の中の化け物でその物語を読むと殺されるんだよ」


「は?!理不尽すぎるわ?!」


「あと———「もういい!もういいわ!」


「えー、まだまだあるのに」


「貴方の世界恐ろしすぎるわ…」


「まあ、全部作り物だけどな?」


「え?」


「ん?」




おしまい。


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。