『超電磁砲』で魔法科の世界を生きていく 作:プレジデントハルトマン
暖かく見守ってくれると幸いです。よろしくお願いします<m(__)m>
それはある寒い冬の日のことだった。
「おんぎゃあ、おぎゃあ、おぎゃあ」
ある一組の男女の間に子供が産まれた。
「ほら、見てください元気な女の子ですよ〜」「抱っこしてみますか?」
そう言って、助産師が父親と思われる男に赤ちゃんを渡そうとする。
「は、はい!よくやった!顔もしわくちゃで…ほら見てみろびっくりするくらい可愛いぞ」
男が落ち着きなくベットに寝ている女性に告げる
「もう、そんなにはしゃがなくても。でも、本当ね…すごく可愛いわ」
おそらく母親だろう。興奮しまくりの男性に少し呆れながら、その女性も子供の頭を壊れものでも扱うようにそっと撫でた。
「なあ。この子の名前を決めないか?いい名前を思いついたんだ!」
「随分気が早いわね。もう少し落ち着いてからにしましょうよ。」
「いーや。この子の名前はこれにすると決めたんだ。これだけは譲れないね!」
「はぁ。そこまで言うなら聞いてみようかしら?」
希星(きらぼし)だ!
ダサいわよ!!
どうやら父親に名付けのセンスはなかったようだ…
***
いや、希星(きらぼし)はないだろ!!
今世のお父さんの、あまりのネーミングセンスに戦慄してから六年と少し、季節は春となった。
ちなみに、私の今世での名前は「琴」である。断じて希星なんてキラキラネームではない。
まさか前世でも存在した、痛い名前をつける親が今世で自分のお父さんになるとは。あの時全力で止めてくれたお母さんに感謝である。お父さん一度決めたら一直線、猪突猛進って感じだからな。この前お母さんの誕生日の日に、パーティをしようってなった時も、ウェディングケーキかな?と思うくらいでかいケーキを注文して、めっちゃ綺麗なバラの花束買ってきてたからな。
そんなお祝いを受けたお母さんは少し呆れてはいたが、まんざらでもなさそうだった。顔ほんのり赤かったし。二人が幸せそうなら私も嬉しいが、子供の前でいちゃつかないで欲しい。それとこれとは話が別だ。
さて話を戻そう。さっき前世と言ったように私は前世の記憶を持っている。
私の前世は、男子高校生だった。だが、寿命が極端に他より短かったことを、不憫に思った神様によって死後この『魔法科高校の劣等生』の世界に転生したのだ。
しかも『超電磁砲』という超能力までもらったのである。本当は『一方通行』という能力が欲しかったそうなのだが
——神様、能力くれるなら『一方通行』が欲しいです——
——あ、ごめんそれは無理——
——え? なんでもいいよって言ったじゃないですか——
——いやできんことはないが、勘弁してくれ。この通りじゃ!——
——何か理由があるのですか?——
——実はあの世界、
という、よくわからないけどなんだか大変そうな理由で『超電磁砲』になったのだ。
ぶっちゃけ今世の私的にはなくても別に良いのだけど。というのも、実は転生するにあたって私の意識もある程度リセットされており、前世の私と今世の私は別人なのだ。同じ記憶を持っている分似ているには似ているがそもそも男と女の部分でだいぶ違う。
と私が物思いに耽っていると、
「ことちゃ〜ん。そろそろ時間よ〜」
お母さんの声がした。それに返事をし、ランドセルを持って階段を降りた。
今日は、クラスメイトが二年生になる日。私にとっては三年生になる日だ。
***
「おはよー」「おはよう」「クラス替え楽しみだよな」「○○君と一緒のクラスになれるといいねー」「えっ。なんで知ってるの?」「××ちゃんに聞いたの」「ちょっとー。もう!言わないでって言ったじゃん!!」
楽しそうな声が周囲から聞こえてくる。どうやらクラス替えという年に一度の一大イベントが楽しみで仕方がないようだ。
「はい。席についてね。今クラス替えの表を携帯黒板に送るから」
すると、あれだけ騒いでいた生徒たちはその言葉ですぐに席に座る。そして、携帯黒板を見てまた騒ぎ出す。
携帯黒板というのは、無線データ通信機能を備えた電子ペーパーのことであり、ディスプレイを使わない小規模の会議などで参加者がもついわばタブレット端末のようなもので、今回は自分の黒板にクラスメイト全員のクラスが入力された表が映し出されている。
少し経ってから一人の生徒があることを口にした。
「先生、琴ちゃんの名前がないですけど。琴ちゃんはどこのクラスになるんですか?」
「ああ。私は飛び級するの。だからここの表には載ってないの」
そう言うと、一瞬教室が静寂に包まれ。次の瞬間爆発した。
「え!すごーい!」「マジっ。すげーじゃん」「確かに琴賢いもんね。」「くっ。こうなったら俺も飛び級して後を…」「いや、お前めっちゃバカじゃん」「そもそも、進級出来るかも怪しいしね」「そうだな」「いや、そこまでバカじゃねぇわ!」
すごい。すごい。と、小学生特有の無邪気な歓声を受け気恥ずかしくなりながら。少し申し訳ない気持ちになる
「(いや、いくら科学が発展した世界でも小学校1. 2年くらいの内容は、前世の記憶で流石にわかるから。なんかちょっとズルしてる気分…)」だから、飛び級試験でもそこまで苦戦することはなかった。流石に、魔法の分野が出てくる高学年からはきびしそうだが。
「ほらほら、静かにしなさい。始業式が終わったらクラスも移動するから、準備しておくように」
「「「「はーい」」」」
そして、始業式が終わり、後はそれぞれのクラスに移動して帰るだけ。と、その時
「ねえ、琴ちゃん今日みんなで最後に一緒に遊ぶ約束してるんだけど、どうかな?」
「ごめんね。今日どうしても家に帰って勉強しないといけないの。また今度ね」
「そっか。勉強頑張ってね。応援してるよ!」
「ありがとう。じゃあね」
クラスメイトに言い急いで家に帰る。ちなみに、勉強は勉強でも学校の勉強ではない。そう、今日は待ちに待った、魔法師のお父さんが魔法の授業をしてくれる日なのだ。
***
始業式も終わり家に帰って来て、昼食を食べればいよいよ、待ちに待った魔法の授業の時間である。
「いやー。琴に魔法の素質がありそうとは、検査で分かっていたが、まさかこんなに早く教えることになるとはなぁ〜」
お父さんはディスプレイをセットしながら、そう口にする。
「ふふ。そうね。もう少し後だと思っていたものね」
お母さんの言葉に少し顔が硬くなる。
「・・・・」
「こらこら。そんな難しい顔しないの。可愛い顔が台無しよ〜」
「そうだぞ。琴にどんな秘密があったとしても俺たち二人の娘であることに変わりはないんだ。それに、今からずっと楽しみにしていた魔法の授業が始まるんだぞ。ほらほら笑え、笑え!」
そう言ってお父さんが私の口角をグッと指で押し上げる。
そう、この二人は、私のことを知っている。
というか、私は隠す気でいたのだがちょっとヘマをして病院に搬送されて。超能力のことがバレてしまったのだ。
その後、慌てて弁明しようと前世の記憶なんかのことも、色々言ってしまったのである。
あの時は間違いなくテンパっていた。思い返して見ても、あそこで前世の記憶のことまで話す必要はなかった気がする。
それを、話した二人の反応はというと。
——そうか。一人で秘密を背負うというのは辛かっただろう。これからは父さんたちもそれを背負ってやるからな——
——なぁに心配するな、こう見えても父さん鍛えてるんだ。琴より重いものだって軽々と持つことができるんだぞ。すごいだろ——
——そうよ。重たいものなんてお父さんに押し付けちゃえばいいのよ。そうじゃないと、いつまでも小ちゃいままになっちゃうわよ——
——でも、おうち帰ったらお説教よ〜。覚悟してなさいね——
なんというか、優しかった。暗い雰囲気にならないように、私を傷つけないように気を使ってくれたのが分かった。
涙が出て来た。止められなかった。女の子がしちゃいけないくらい顔をぐちゃぐちゃにしながら号泣した。
それから、私のような念じるだけで超常現象を引き起こすことができる人のことを超能力者といい、そういう人は珍しいので外では絶対に見せてはいけないと約束した。
そして、私が前世の記憶という年齢不相応な知識を持っているならば大丈夫だろうと、今までもっと大きくなってからね、と教えてくれなかった魔法について教えてくれると約束してくれた。
私が言ったことに何一つ証拠なんてない。もし他の人にそんなことを言えば、子供の妄想だと言われる方が多いだろう。
でも、両親は信じてくれたのだ。
転生してきて一番の幸福は二人の子供になれたことだと本気で思った。今もそうだ。
そのことを思い出して笑顔になる。
「そうそう。やっぱりことちゃんは笑顔が一番可愛いわ」
「さて、それじゃあ授業を始めるぞ。まずは、魔法とは何かについてだ。魔法というのはな…
これは、私の中にある、とってもあったかい
——大切な思い出の一ページだ——
主人公の見た目は髪を黒くして、アホ毛?をなくして、両目を琥珀色にした、ラウラ(インフィニットストラトス)みたいな見た目を想像してもらえると幸いです。
というか、眼帯付けたキャラクターで、制服着てるキャラがほとんどいない...