異世界~それは割と近くにあるのかもしれない~ 作:星喰 野良
「167番、釈放だ。」
「………とうとう、経ったんですね…百年」
「ああ、そうだな。つっても、俺はまだ入って50年位だが。」
「普通、百年も生きていません。」
「それもそうだな」
ハハハ…と笑い飛ばしながら、僕は百年振りの外に旅立った。
第三者視点
「ハァ、ハァ、ハァ・・・」
一人の男の子は走っていた。見た目は身長127㎝、この年齢から察するに歳は10歳くらい。服装は、一昔前の貴族の服。彼が走っている理由は、数時間前にまでさかのぼる。
数時間前──
子供は刑務所から出てきた。その後、敵を倒しながら、進んでいった。その内、子供は、トンネルと言う名の洞窟にいた。何故か奥の方へ進んでいく。不思議に思いながら着いていくと、叫び声が聞こえた。あの子供が発したものだろう。しばらくすると、子供が走ってきた。もうしばらくすると、ここ世界で「魔物」と呼ばれ、恐れられている生き物が子供を追いかけている。あらかた、洞窟の奥に行き、魔物の巣に着き、魔物に恐怖を感じ、叫んだと言うような所だろう。そして、驚いた魔物は子供を追いかけているといった感じだ。
さて、子供が逃げていても、体力を消費するだけだ。ずっとこんなことはできないのだが一体、どうするつもりだろう。
子供視点──
「くっ!」
まさか、こんな洞窟に魔物がいたなんて。誰が想像できるだろうか。しかも、最悪なことに、叫んでしまった。もう何時間もこんなことをやっていて、流石に疲れる。どうするべきだ?
諦める?それとも、戦う?いや、戦うほどの力はなさそうだ。どうするか・・・・。そんなもの、もう決まってる。最終手段、この世よ・・・さらばだ・・・・。僕は魔物の方へ顔を向ける。
魔物が、僕を食べるために近寄ってくる。
「パクッ」
あぁ、食べられた。皆、今までありがとう・・・・。
そろそろ、死ぬのかな・・ん?血が出ていない!?ということは・・・と思い、体に目をやる。──無傷だった。無傷!?どう言うことだ?更に、魔物がいる方向から、うめき声が聞こえた。あぁ、人間を魔物が食べると、こんな風になるのか?いや、そんなハズはないし、聞いたことがない。取り敢えず、自分のスキルを確認する。
名前: 城成 翔 年齢:112 ランクC
HP:70/1200 MP:500/500
スキル
毒耐性 Lv.8 捕食耐性 Lv.2 浄化 Lv.3
あぁ、いつの間にか捕食耐性がついていたのか。だがら無理だったと。捕食耐性って、捕食されたらどうなるんだ?
捕食耐性
文字通り、捕食への耐性。万が一食べられると、食べた相手に毒や、炎などの弱点の魔法を掛ける。
うわっ面倒くさいスキルだ。でも、これで食われても、相手をすぐに倒せるようになるわけだ。ラッキー!このスキル、以外とみんな持ってなさそうだし、自慢したいな。まぁ、仲間はもうこの世にいないんだけど。ちょっと悲しくなってきた僕は、出口を探すことにした。え?魔物は?んなもん、捕食耐性での魔法でイチコロだよ。目の前で伸びてる。・・・・邪魔くさいな。僕はもろはの剣をだし、魔物を切りつける。魔物は一瞬で剣に吸い込まれていった。
さて、アイツのスキルは・・・
毒噴射: Lv.8 炎耐性:Lv.10
おお、いいな。二つともまだ僕が持っていないスキルだ。獲得っと。さぁ、出口だ!光が僕を導く。走って出口に向かう。あぁ、地下だけど、空はあるし、見えるよ。何故かって?地下の異世界は、亜空間って感じで、別に存在しているんだ。でも、地上の奴らは此処に来ることができない。だってこの世界の人は必ず魔力を持って産まれてくる。稀に、魔力を持たない奴も居るけど、ごく少数だし、地上の世界から帰るときは、魔力を持っている者にしか行けない結界まで張ってある。これでこの世界にあるやつと分けられるって訳。でも、ごく稀に、地上の世界の人間で魔力持ちがいる。そういうやつは、勝手にこの世界に来る。きっと本能なんだろうな。そいつらは、崇められたり、色々あるけど、悪いことをすることは魔法律方で決められている。だから、丁寧に接してあげ、働かせたり、強制をすることができない。しかし、そいつらが働きたい、と言ったら、働く場所を用意し、政治家や、評論家達がOKを出してやっと働かせられる。だから、地上の世界の魔力持ちが来ると、歓迎しない、もしくは、表面上だけと言うものが多い。まぁ、そりゃあ、働く場を用意するのは、お偉いさんでもいいハズだもんな。わかるわかる。何かしらの優遇があればやる人も多くなると思うし。これは、偉い人が残念な頭の持ち主だったとしか言いようがない。そんな制度無くせ。と言いながら、困った。国が同じでも、通貨が違うようだ。ならば!と思い、働く場所を探すことにした。
「・・・で、此処にきたと?」
30代くらいのおっさんが聞いてきた。コクリっと首を縦に振る。すると、おっさんは固まった。おお、氷のようだ!ま、取り敢えずフリーズしたまんまも困るし、理由を聞こう。
「お前さんのような“ガキ”にできるようなことはない」
「・・・おっさん、今なんて?」
流石に、子供をガキとは呼ばないだろう、という考えが覆されそうなので、一応聞いてみる。
「ガキは家で勉強でもしろ。仕事はさせらんねぇ」
・・・。失礼なやつだ。ガキは認めてもいい。確かに、普通は勉強するだろう。でも、仕事を探しているのだ。しかも、遠回しに帰れ、とほざく。ならば、実力を見せてやろう。ってかさ、実力を見ないで帰れはいくらなんでも頂けない。僕は、頭の中のメモ帳に、最近の奴は心が狭い、とかいておく。まぁ、僕は封印されて、見た目はガキになっちまったし、もう外見など諦めているんだ。でもさぁ・・こうハッキリと言わなくてもいいじゃないか。なかもうちょっとさぁ、「〇〇歳になったら考えてやる」とか、やらせてから、「実力がないから無理だ」とかさぁ、そういう系なら納得する。さっきのだと、相手にすらされていない感じがして、軽くショックを受けた。何か、この世界、悲しいし、むなしくなってくる。100年前なら、「おぉ、熱意がある奴は大歓迎だ!」とか、「暇なら、ウチに来てくれ、人手不足なんだ」とかがよくあった。こういう所は、100年という時の長さを感じる、が、建物の建て方、町並みが変わってない。人類って退化の道に突き進んでいるような気がする。そんなことを考えると、情けなくなってしまった。・・・いや、昔の事など思い出すべきではない。あのときの仲間は、皆あの世へ逝ったんだ。いや、転生したやもしれん。地上の世界で、戦いと無縁な、楽しい生活を送ってくれているかもしれん。ミカやラト、ラミア、カムラ・・・皆もう、この世界にはあの頃の姿でいないんだ。
ポタッ・・・・
あ・・・僕の涙だ・・・。いつの間にか泣いていたらしい。最近、涙もろくなったようだ。皆に笑われてしまうな。封印が解けて初めての涙は、悲しく、心が冷えていくような涙だった。
「大丈夫?」
歳は10になるかどうかと言うようなくらいの小さな少女が声をかけてきた。
一話目の投稿。緊張しています。主人公の設定をのせておきます。
シロナリ カケル
名前:城成 翔 年齢:12歳 (封印した年代も含めると112歳)
身長:135㎝ 体重:25㎏ 髪の色:空色 髪型:ポニーテール
趣味:読書 職業:冒険者
スキル
毒耐性 毒噴射 捕食耐性 炎耐性 浄化
最後に出てきた少女は、メインヒロインになる予定です。
今日中に2話目あげるかもしれないです。平日は更新速度がバラバラですだと思います。以後お見知りおきを。誤字報告よろしくお願いします。あと、町並みが変わらず、主人公はがっかりしていましたが、それは、主人公を封印すると決まったときに、この先100年、町並みを変えないようにという令がでていたからで、人類が退化しているわけではありません。