異世界~それは割と近くにあるのかもしれない~ 作:星喰 野良
予告通り、5000字越えました!6000字ちょいになっていますので、読むときはご注意を。それではどうぞ!
あらすじ~100年前の連続放火殺人犯として100年間、封印されていた、城成 翔。彼は封印から目覚め、仕事探しなど、普通の生活を送ろうとした・・がミサによって妨害を受け、嘘を誤魔化すべく、キューリナに行くことに!キューリナへの旅が始まった!
読者の皆さんこんにちはー?
ミカンの背中に乗って、キューリナに行っている僕は翔です。のんびり、他の国の発達具合を見ていたんですが、想像の斜め上を行っていて、頭に理解が追い付かず、疲れてきました。やっとキューリナに行ける!とか思っていた自分、こっち来い。いや、何も心配するな。ちょっと原型とどめないくらいに殴るだけだから。そんな思考にさせる疲労って怖い。人間性をも破壊される。何とか僕を保っているけど、本来なら、俺になっているはずだ。少しは、遠慮ってもんを覚えたようだ。流石に疲れたし、寝るか。え?ドラゴンの背中は痛いだろって?・・・何か期待してないか?頭から血が噴水のように出てくるとか。残念なことに、全く平気だが。ミカンは、長毛らしく、普通のドラゴンは固いのに、こいつはふわふわしてる。まるで、そっちの世界のクッションの上に居るような感じで、寝ごこちは良さそうだ。とはいえ、それに屈しないのが俺だ。あ、俺になってた。横になって寝よう・・・。 スピー
このとき、僕は忘れていた。ミカンが疲れないかとミサが心配していたことを。
数十分後───
はぁー、よく寝た。ん?何か、宙に浮いてる?あぁ、以外と速いうちに獲得できたみたいだ。っておい!何で俺だけ一人で浮いてんだよ!!他のやつらは・・・
「キャーー!!」
案の定、落ちてるところだった。なにやってんだか。
「大丈夫か?」
聞く必要がないはずなのはわかっている。でも、一応聞いておきたかったので、聞いてみると、案の定、
「大丈夫なわけないでしょ!」
鬼モードに入った様子。ヤバッ、逃げよう。コソコソっと移動をしていると、
「見捨てないで助けなさいよ!このバカ!」
ムッ!こいつ、バカと言いやがって!
「うるさい!俺はどうせ馬鹿だから、助けねぇーよ!」
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ミカン視点
何でこの二人、喧嘩しているんだろう。でも、僕、助けにいけない。
一体、どうすればいいんだろう?そうだ!僕が最初に降りれば良いんだ!幸運なことに、落ちる速度を減らすことはできるため、僕は急速に落ちる。そして、地面から約100メートル位の距離から落ちる速度を遅くする。なんとか着地に成功。続けざまに二人が落ちてきた。ボスン!と言う音と共に。
でも、ここ、何処なんだろう。とりあえず何か取ってこなきゃ。えっと、この赤い木の実はベリーって言って、美味しいって言ってたはず。5,6個取って、後は残しておく。こうしておかないと、この辺の魔物達に怒られちゃうから。これは、意外と子供が破ってしまい、けっこう怒られている。皆も気を付けてね。あとは・・・黄色と緑の実がある。黄色の実は、レムル(みかんのこと。)、緑の実は、オコス(すだちのような実の事。)これらは、魔物達にとっては苦手な物だから、沢山貰っておこう。こういうの、知識としてあると楽だよね。あとは・・・。紫色の実だ!きっと、これが伝説の果物、ラルテ(ブドウの事)だ!とっても甘くて、王族達さえ、一度お目にかかれるかどうかぐらいなのに。さんぶんの1くらい貰いました。しかし、此処には珍しい果物が多いのです。ここって、まさかキューリナではないでしょうか。それなら納得しますが、精霊は神経質だから怒られそうだな。
チラッと二人の様子をみてみる。二人は、まだ寝ながら喧嘩していますね。寝ながら喧嘩ってスゴいですけど。いつまで良い合いするんでしょうか。とりあえず、朝まで待ちましょう。そう言えば、彼は本当に待ち合わせをしているのでしょうか。のんびりしてるし、行くとき、なんか嬉しそうでしたし、いきたかった国、と言う感じでしょう。そう言えば、主が、「精霊、妖精の類しか住んでいません」と言っていましたが、人間が行っても良い所なんでしょうか。
もしも駄目なら、僕は更に無理です。どうすれば良いんでしょうか。
と、とりあえず、ここで休憩してから行くことにしましょう。
そう決めて、僕は二人が休んでいるはずの場所に向かった。
おや、まだ寝ている様子。でも、さっきから10分ほどしか経ってないので、当たり前なのかもしれませんが。起きて早々に喧嘩しなければ、なにも問題なさそうです。感情を抑える実でも採ってきましょうか。それは良さそうです。そして僕は再び森にいきました。
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(ミサ視点)
「うっ」
目が醒めたとき、私は森にいた。いや、森の手前、と言った方が良いのかな。足元には毛布があり、今、私の下にも枯れ草などを集めて、ふわふわにしてある。そして、私の隣には今も眠る、城成がいた。あれ?そう言えば、ミカンは何処に行ったんだろう。しかも、少し離れたところに木の実があった。きっと、ミカンが採ってきてくれたんだろう。ということは、ミカンはもう一回森に採りに行ったのね。ちょっと不安だけど、あの子は戦えるから、問題ないはず。ってか、城成はいつまで寝ているつもりなんだろう。いや、今何時なんだろう。あれから数十分しか経っていない可能性だってある。今起こすのは良くないだろう。てか、さっきの喧嘩、私が悪かったのかなぁ・・・。でも、あんなにキレなくったって良いじゃない!そんな風に思い、一思いに殴ってやろうかと考えていると、城成が起きた。そして、
「さっきは・・・ごめん。ついついカッとなって」
ふふ。やっぱり、私が気にしなくても、問題なさそう。
「良いのよ。だって、私の方も悪かったもの。」
「バカって言ったもんね。確かに悪かった。」
「・・・・。」
何でこいつはこうやって地雷を踏んでくるんだろう。なんか腹立つし、こういってみよう。
「確かにバカって言ったのは悪かったわ。でも、掘り返さなくてもよくない?」
「え、そりゃあ、そうなんだけどさ・・・。」
「・・・ねぇ、ちょっとムカついた。殴って良い?私は殴んないでよ、暴力男。」
「・・・暴力男になったつもりは毛頭無い。」
「・・・。」
何でこういうことには頭がさえるんだろう?この人。そういうところがダメなんだよ。でも、殴る気も起こらなくなった。こういうところは得意みたいだ。
「あっ、ミカンが来たよ。」
え?と思い、振り返ると先程まで探していたドラゴンの姿があった。
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主人公視点
ミカンを視界に捉えるや否や、ダッシュでそっちに向かう少女。
やっぱり、二人は仲が良さそうだ。とはいえ、ミカンは疲れないのだろうか。心配しましたよ、とか、喧嘩しませんでしたか、とか聞いていて、親か!っと突っ込みたくなってしまった。じゃなくて、
キューリナに行く予定は何処に行った!?もうしばらく休憩してから行きましょうとか、もしかしなくても、バレてるよね。ドラゴン、勘が鋭い、と頭の中のメモ帳に記す。おそろしや。でも、人形はどうすればいいんだろう?いや、そのまんま放置してあるけど、機能が低下とかしてないよね?していたら、終わる。いや、「もう帰っちゃったみたい」とでも言おう。家にいきましょう!と言われたら、「残念ながら、家は知らないんだ。」とか言えば、問題ない。まぁ、そんなことは気にせず、のんびりしよう。そんな僕の願いは叶わなかった。ミカンが、こんなことを聞いたせいだ。
「あの、精霊、妖精の類しか住んでいない国に、人間が行っても良い所なんでしょうか。」
「あぁ、特に精霊、妖精に危害をくわえない限り、問題ない。」
「へぇ、そうなんですか。」
だが、100年前の話ではな。今は知らない。でも、平気なんじゃないか?そういうところまで変わっていないでほしい。
「でも、僕はムリですよね。ドラゴンだし。」
「え?あ、そうだったな・・・。」
ドラゴンは行っても良いか、それをOKすると、もしもの時が大変だ。流石に難しいだろうなぁ。となると、ミカンの背中に乗って、
キューリナに行くことは難しいか。くそっ!100年前の僕なら、
ミカンに魔法を使わせないようにすることもできたのに!悔しい!
でも、世界各地に行った時の知識は役立ちそうにないな。100年って長いんだか、短いんだか。常識が通用しない所では、なんか悲しくなってしまう。100年前の世界に僕だけが取り残されたような気がする。まぁ、ミカンが居ればいいや。僕は人間であって人間ではない。不老不死とでも言うか、そんなことで、自分の外見なども変えようと思えば、簡単だ。これは、僕の固有スキルだから、封印されても無くならなかった。あ、なら捕食耐性が付いたときも、無駄だったって訳か。でも、あのときは必死で、忘れていただけだろう。
ってか、あと何㎞でキューリナに着くんだろう。ミカンに聞いてみると、まだ200㎞以上はあるらしい。なんてこった。こんなにまだ距離があるなんて!ならば、僕は一人でも行くことにしよう。ミカンにこの旨を伝えると、ならば、これを持っていってください!と木の実を渡された。ありがとう、と伝えて僕は旅立つのだ・・・?
どうしてか、少女がミカンに乗って、隣を飛んでいる。なんて奴だ。酷いぞ、いい加減。何故付いてくる、と聞くと、送ろうって言っておきながら、約束を破るのは嫌だから。と言った。もういいや。
諦めてこうなった。一人旅、楽しいし、考慮しなくて良いのに。
ミカン、来れないかもしれないよ、と念を押しておく。すると少女は、来れる所まで行って待つ、と言われた。なんとも、正直なやつだ。でも、こういうやつ、嫌いじゃない。嘘八百な奴より、何千倍も良い。そんなことを考えながら、200㎞の旅を終えた。
「「や、やっと着いた(着きました)・・・」」
ミカと一緒に一人(ミサ)と一匹(ミカン)でグデーっと伸びていた。200㎞の旅、楽しいし、もう一度やりたいな、とミカンに言うと、勘弁してください!、と言われた。軽くショックだ。泣いて良い?仲間見つけたと思ったら、ヤダ!と言われてしまう、こんな悲しいこと、あるんだろうか。とにかく、キューリナに着いたんだ、早く回りたいのだが、
「待ち合わせをしているのではないのです?」
と聞かれた。あ、そういや、そんなこと言ったな。僕。言い訳を考えるのに必死だったせいで、何を言っていたのか、忘れかけていた。あぶねぇあぶねぇ。
「待ち合わせをしているとして、3日も待つ奴居る?」
と聞く。当然だが、ミカンは無しだぞ、と言っておく。
「わ、私、友達いなくて、わかんない・・・。」
なんと、悲しいほど一人ぼっちだったらしい。何となく、想像はしていたけどね。
とりあえず、普通は居ないんだよ、と言っておく。そういうもんですか?と言うミカだが、そう言うものだ、と言った。
キューリナ到着1日目は、旅館に行って終わった。キューリナは、ラトビアの時の通貨が使えたので、なんとかなった。やっぱり、大好き!キューリナ!
キューリナへの信頼度があがった!!
2日目の朝──
「「おはよう(ございます)」」
軽い挨拶から始まる朝。なんか、久しぶりにいるべき場所にいるって感じがする。
「「いただきます」」
今日の朝食は、山菜(?)のオンパレードだった。クセがつよくて、かなわない。くっ!
「ねぇ、あんた達って恋人同士なの?」
何故か前の方に座っている妖精に聞かれる。
「ううん、違うよ。」
僕は即座に否定する。ミサは、残念ながら、僕のタイプじゃあない。僕のタイプは、おしとやかで、でも、的確な指示ができたり。そんな人がタイプで、ミサは、大分対照的だ。万が一にも、お断りだし、ミカンが居なくても、死ぬ訳じゃないし。ただ、一緒にもっと長い間旅をしたいな。ミカンと。
「へぇ、そうなんだ。でもさぁ、隣の子、ちょっと悲しそうだよ?」
え?そんな馬鹿な!と思いながら隣を見ると、明らかにショックを受けたミサがいた。いや、そんなハズはない。誰が見せているんだ?こんなものは所詮幻なんだ。そういうことが多い。でも、ミサの顔は変わらない。こんな時、どうすればいいんだろう?こういう系の知識は疎いから、とっても困る。早く幻が解ければ!いや、もしも本当だったら、どうする?そんなことを頭によぎらせながら、適当な言い訳を考えた。すると、ミサは
「もう!なんでこの人、こういうことに疎いのよ!」
おいおい、お前、何言ってんだ?勝手に話を進められて、僕は今、とても焦っている。酒は・・・よし、飲んでない。逆に飲んでいたら、お縄をつけられてしまう。
「へぇー、やっぱり、付き合ってんだ?」
「うん、そうだけど、アイツ、気づいてくれないの!
どうにかして気付かせたいんだけど、どうすれば良いかな?」
「ほうほう。ならば、私に任せなさい!」
おい!勝手に人に頼るな!そして、前の人も話に乗るな!
最早突っ込みどころ満載な話は、留まることを知らないらしい。
「ねぇ、告白はしたの?こ・く・は・く」
「・・・。」
「・・・やっぱりしてないでしょ。アイツ、疎いから告白でもしないと、気付いて貰える可能性は大分低いと思うよ?」
「・・・それはそうなんだけどさ、やっぱり・・・恥ずかしくて、言えないんだよね。」
「そっかー。なら、私がもらっても良いわよね?」
「わー!!それはダメー!!」
「なら、やることは一つだよ?」
「うう・・・。」
暫く傍観していたら、ヤバイ方向にまっしぐらで、どうすればいいか困っている。まず、ミサは振ればいい。←最低!でもさぁ、前の人は、一体どうしろと言うんだ!此処だけでずっと困っていると、
「・・・あ、あのさ、聞こえてたと思うけど・・・どうかな?」
「・・・いや、何も聞いていない。 なんの話だ?」
「何その間は。聞こえてたよね?」
「いいや、聞こえてないし、聞きたくない。」
これは事実だ。だって、勝手に決めて、僕に選択肢が残されていない。勝手に話を進めた罰だ。
「・・・・。」
「最低だね・・・。」
まぁ、わからないでもない。きっと本気の告白だったんだろうし、僕にもわかったから。でもなぁ・・・
「・・・そうかもな。」
「でも、僕には関係ないだろ?」
「少しくらい、考えてくれてもいいじゃん!」
「やだ。時間の無駄遣いは嫌いだ。」
「・・・もういい。」
あ、なんかこの感じ、覚えがある。確かこれは・・・
「おお、反抗期か?」
「・・・うるさい!」
何故キレる。やっぱり、反抗期の奴等の扱いは難しいな。ミサはそれっきり見ていない。きっと出ていったんだろう。どうするかは、自分で決めるべきだし、そんなことに構う必要は無い。そう決めた僕は、旅館を回り、ミカンが居ないことを確認した。やれやれ、テイマーって奴はこんな感じなんだろうか?残念ながら、昔の仲間にテイマーが居なかったので、参考がない。もうちょっと仲間を増やしておけば良かったと公開しながら布団に入り、少し早めに寝ることにした。
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ミサ視点
私は旅館でミカンを見つけるや否や、ダッシュで向かった。旅館は先払いだったので、問題ない。さて、こんな所にいると、バレるのも時間の問題。ならばと思い、ミカンの背中に乗って、隣国、セネラを目指した。ミカンは、戻らないんですか?と言う顔で見てきたが、戻る気は毛頭無い。恋する乙女をこんな風に傷つける翔は大っ嫌い。さっさと隣国に行って、働いて、のんびり暮らそうかな。
翔には言っていないが、私は、金貨さえあれば、どこの国の物でも、その国の金貨に変えることができる。これを翔に知らせていたら、他国に逃げるってすぐにわかっちゃうから、言わなかった。もしもの時のために。1時間程して、隣国、セネラに着いた。
私はこれから一人とミカンで暮らすんだ!気を引き締めながら、隣国の門をくぐった。
今回は、キューリナのホテルでの生活?を書いてみました。最後に家出をして終わる、というなんとも言えない終わりになってしまいました。勿論、次回のタイトルは「別れた二人の新しい生活」となる予定です。
そういえば、主人公の魔法の獲得の仕方を紹介していませんでしたので、此処に書いておきます。
獲得の仕方──
1:捕食された場合
捕食耐性で、相手の魔法を否応なしにとります。
2:魔物に触れた場合。
捕食耐性とは違い、相手の魔法の一部だけ貰える。
ほしい魔法を選ぶことができる。
今のところ、この2つです。次回は、もしかしたらヒロインの魔法を紹介するかもです。誤字報告、読むのをよろしくお願いします。