とある歌姫の一方通行 作:ネシエル
「へえ、これは、驚いた。」
青い海、青い空、
そして、沈没する海賊船。
沈没する海賊船から奪った財宝や宝箱を確認するときに
宝箱の中から何と二歳児の赤ん坊を見つけた
宝箱を見つめる赤髪海賊団船長シャンクスはとても驚いた。
何せ宝箱の中から赤ん坊が出てきたから。
一体誰が宝箱の中から赤ん坊が出てくると思ったことか。
右側の髪が赤く、左側の髪が白いというかなり特徴のある髪色。
染めているのではなく、
生まれた時からこの色である二歳児に赤髪海賊団みんなが驚いている。
「うわああああ」
滝のように泣き出す赤ん坊、
この体に入ってはや二年
もう慣れたがこの男たちは慌てている。
「べろべろぱあ」
変顔をするシャンクス
俺は全く笑わないが
この身の主導権を握るガキは笑った。
「あはは」
それを見て赤髪の男はこれも何かの縁だろと言い、
かっこつけやがった。
こんにちはァ。
アクセラレータだ。
今ただいま2歳児の体にいる。
転生、憑依そんなもん知るか。
神などあってもいないし
見たこともない。
だか、一つだけわかったことがある。
俺は死んだ。
そして、何の縁か、
このガキに憑依した。
最初は転生だと思ったが
体は勝手に動くし泣き出すし
自分の体なのに自分勝手に動く。
そして、理解した。
俺は異物だって、
俺はこのガキに憑依しているだけで
俺は必要ないものだって。
それからは、色々試してわかったことがある。
一つ、俺はこのガキの体を動かすことができない。
二つ、俺は能力を使えない。
そのせいで、俺はこのガキの故郷が海賊に襲られ
何もできずに宝箱に放り込まれてしまい
まだ、別の海賊に助けられた。
なぜ、こうなったというと
まずは、俺の存在についてだ。
このガキ、ウタ(さっき決めやがった)の第二の人格であり
名はアクセラレータだ。
だけど、とある魔術の禁書目録に登場するアクセラレータとは
全くの別人というが存在しない。
なぜなら、とある魔術の禁書目録は俺の世界では小説であり
俺はただアクセラレータの能力に似た能力を持ち
小説を読んで自身と同じ能力を持つアクセラレータの名を、
当時、まだ、能力名がなかったため
俺は俺の能力の名を
俺の能力は
体の周囲をわずかな保護膜のようなものが覆っており、
これに触れることで発動する。
運動量・熱量・電気量etcといったもののベクトルを触れただけで感知・変換する。
この世に存在するあらゆるベクトルを操作できる最強の能力。
しかし、演算能力はアクセラレータに劣り
前世では反射も何十回もやるとぶっ倒れてしまうほど
全力で戦闘するときは演算能力をフル稼働にして
やるとたぶん数分しか持たない。
でも、問題ない。
なぜなら、あんな平和の世界には不要だから。
別に戦争でもやらない世界でこの能力は役に立たないだろう。
まさに、無駄。
豚に真珠だ。
そんなことはどうでもいい
そして、ただいま
我が宿主は今、絶好この男とじゃれ合っている。
名をシャンクス。
麦わら帽子を被るこの海賊船の船長だ。
「高い、高い」
おい、しっかり掴んでよ。
落ちたらどうする。
あ、今はこの子を心配しているわけではなく
この体に何があれば俺も危ない。
俺の心配しているのだ勘違いするな。
赤髪海賊団に俺とウタが拾われて
はや三年、現在赤髪海賊団は敵海賊と交戦中。
ウタは五歳児
戦闘できないので船でお留守番。
暇だけどウタは何でもできる
ウタワールドで楽しく遊んでいる
「ふんふんふん、シャンクス
早く帰ってこないかな!!」
ウタは色んなものを生み出た。
ぬいぐるみ、チキン、魚などなど。
平和で衣食住も揃い、
音楽が絶えない世界。
現実もこんな世界に成れればいいのにと思ったのは
一度ではない。
「はあ、バカみたいに歌っていやがる」
理想郷のような世界にいるウタを唯一見つめているものがいた。
ウタワールドは現実世界によく似ているため
こうした、置物に隠れながらちらりと見ている。
ウタに非常に似ている女の子、
しかし、ウタと違い左右の髪の色が入れ替わっている。
他者からウタを隣に置いて見れば双子と勘違いしても
おかしくはないほど似ている。
その正体は俺、アクセラレータだ。
アクセラレータはウタを見つめる。
ウタウタの実のウタ人間。
この世界を作り出した異能。
自身の歌を聞いたものを
仮想世界ウタワールドに送る能力。
悪魔の実と呼ばれる。
特殊な果実を食べることで得られた能力であり
アクセラレータは驚いた。
だけど、それほどではない
実際に自分も異端と呼ぶ超能力を持っており
こんな、ファンタジーな世界でもあると思っていたから。
それに、アクセラレータには心当たりが合った。
幼少期のウタがまた物心が付く前に奇妙な形と
紋様が入った果実を食べたと
覚えており、あれが悪魔の実だったのかと気づく。
このウタワールドはウタの思い通りになる世界だけど
アクセラレータは自由に入ることができるけど
この世界を思い通りに改変することができない。
「だけど、能力自体は使えるのにな」
自身の異能
ベクトル操作は簡単にできた。
破壊の究極体とされる能力も使えることに
俺は失望する。
この能力のせいで俺は両親を殺めたからだ。
「はあ~
にしてもすげぇなぁ。
悪魔の実とやら仮想世界を作り出すとはな」
どうやら、この世界なら
俺とウタは別々の存在になるらしく
その時だけ、現実世界で動けない俺は自由に動くことができる。
「どうして
あの日遊んだ海のにおいは どうして
すぎる季節に消えてしまうの
またおんなじ歌を歌うたび あなたを誘うでしょう」
俺の疑問を無視をするように歌うウタ。
しかし、その怒りもこの天使のような声で打ち負かす。
世界のつづき
不思議に心に響いてくる歌。
こんな、小さな女の子にこんな歌詞を書けるのが謎だか
きっと音楽の神様に愛されているだろう。
俺は会っていないけど、
でも、一つだけ疑問がある。
なぜ、歌う時になると声がAdoになるのか、
それだけが不思議でしょうがない。
アクセラレータは歌が終わるまでずっと聞いていた。
自分もそこに行けばいいのにと思ったことはない。
アクセラレータは今までウタとの接触は避けてきた。
それを、すると、彼女の人生を奪ってしまうと考えてしまったから
自分は満足してあの世を去った。
心は一回も満たしてくれなかったが
それでも、幸せな人生だった。
だから、もう満足して行った自分は
幸せの女の子の幸せを奪ってはいけない・・・
これでいい、
彼女が幸せになればそれでいいのだ。
「・・・」
ウタは歌い終わると
能力でチキンを出した。
「美味い
現実もこうなればいいのに」
食べ終わり、骨になったチキンを捨てた。
どうせ、勝手に消えるから。
そう思い、
踊っていくと
「シャンクス、遅い!!!
もう、待ちきれないよ
早く早く」
五歳児を放置するのも何だか
戦闘に連れて行くわけにもいかないよな。
ウタは心のもやもやを歌って晴らすことを思いつき
歌い出す。
「さあ、怖くない。ああああ」
歌ってすぐに足元が掬ってしまい、
倒れそうになる時に
「きゃあ」
不思議な風がウタを持ち上げ
元の位置に戻した。
「何かおきたの?」
落ちた姿勢から元に戻り、
この奇妙な現象をウタウタの実と思うが
ウタは違和感を覚えた。
「うう」
しかし、途中で眠気が起こり
ウタは眠ってしまった。
そのまま、現実世界に無理矢理戻ってきた。
あれから、四年。
ウタは順調に成長し
九歳になった。
「素敵なところな、
何もなくて」
何もなくまさに、ザ・田舎みたいな村にやってきた
ウタと赤髪海賊団。
「フーシャ村はゴア王国の中でも辺境だからな」
不満を持つウタにフォローするのは
シャンクス、この船の船長さ。
『確かに何もないが
人の活気を感じる。
良いがもう少し面白いものはないのが』
ルフィは焦った
海に来たのは海賊船。
このまま、戦いを仕掛けられて
村を滅ぼすのではないかと思った。
「お前ら海賊か」
心優しい黒髪の少年ルフィ
未知の海賊に問いかける。
「そうよ。何か文句でもあるの」
問いに答えたのは
右側の髪が赤く、左側の髪が白いかなり特徴的な髪を
持つ少女、ウタが目の前の少年に答える。
「だったら聞くよ
船長シャンクスの娘。
このウタが」
「海賊なら出てけ」
「何よやるってよ」
『おいおい、ガキ同士仲良くやれよ。』
直ぐに好戦的になるウタに
アクセラレータはあきれる。
「やめとけ、ウタ。
俺たちは喧嘩しに来たわけじゃない
それに、この村には手強そうな保安官がいるからな」
ルフィは目の前の麦わら帽子を被った男に問いかける。
「何だお前」
「俺のシャンクス。
この船の船長さ」
シャンクスは簡単にまるで友たちのように自己紹介をする。
「変なことをすれば
ただじゃおかないからな」
『お、ガキの癖に威厳はいいな』
海賊を前にして怖気ない態度を示す
「ふん」
生意気なルフィを見て
ウタは反抗的に態度を示す