とある歌姫の一方通行 作:ネシエル
チキンレース
ルールは簡単。まずは、机の上に置いてある皿の中のチキンをいち早く食べ終わり
後ろから迫る犬を回避するというシンプルな構造。
それを、赤髪と白髪の少女ウタと
黒髪の少年ルフィが毎日遊んでいる
いや、勝負という名の決闘だ。
「今度こそ負けんぞウタ。」
「ふん!、私に百回も負けて
何言っているのルフィ、
あんたが私に勝つなんてありえないのよ」
「うそつけぇ、俺はウタに百一回も勝っているのよ」
「はあ、馬鹿じゃない
ルフィはもしかして計算もできないよ。
かわいそう」
お互いに罵倒しながら
椅子に座り、手を皿の上に構えた。
「じゃ行くよ」
「おう」
二人がチキンを口に入れたと同時に犬が走り出した。
後ろにいる犬はどんどん迫る中
ウタとルフィは目の前のチキンをみるみるうちに食い終わる。
ルフィの方はウタよりも少しペースが上で
このままだとルフィが勝ってしまう。
それを許さないウタ、
なんと、手に持つジュースをルフィに差し出した。
「これあげる」
「わい、ありがとう」
ルフィをそれを飲んでいる隙にウタは食べ終わり
そのまま、その場から離れ
「ごぶ」
ジュースで時間を食った
ルフィは犬にぶつかった。
「ずるいぞ、ウタ」
「出た、負け惜しみィ
ひっ掛かったほうが悪いもん」
「きぃいい」
負け惜しみポーズをしながら
ウタはルフィをからかっている。
それを、遠くで見つめるシャンクスは
自分が喜ぶように笑った。
「ウタ、チキンはまだあるけど
食べる?」
「ダメよ、ルフィ。
明日もやるし、今から食べちゃうと
明日の分はどうするのよ」
「えぇ、食べたいよ」
溢れ出す食欲をもつルフィの頼みでも
「ダメ」
無慈悲に取り下げた。
ウタはルフィの手に持つ皿を机の上に置いた。
ここは、赤髪海賊団のウタの部屋
寝る子は育つの言葉通りにウタは早めに寝て
明日の少年ルフィとの勝負を楽しんでいながら
ぐっすりと寝ている。
「んん」
目が開いた。
ぐっすり寝ているウタは
徐々に髪の色が変わっている
右側の髪が赤から白、左側の髪が白から赤へ
丁度、両辺の髪の色が逆転になった。
起きて、最初にやったことは手を握っては開いて
感触を確かめたことだった。
「悪くはねぇが、このガキが
寝ている間だけが活動時間だって言うのは
めんどいな。」
ウタはいや、アクセラレータは行動を開始した。
ベットから降り
ドアを開け、暗闇の船内を歩いだ。
仮にも九年間、この船を見てきたから
明かりがなくても余裕で船を降りる。
「ここかぁ」
アクセラレータは今、マキノのお店の前にいる。
美人で可愛らしい女の人が働いているお店だか、
アクセラレータはこの中に用がある。
鍵がかかっている。
しょうがない。
何せ、このご時世
まるで、ゴミみたいに海賊があふれるこの大海賊時代で
鍵もかけずに店を開く馬鹿はいない。
まあ、鍵かけても開けてしまうが。
アクセラレータはベクトル操作でドアについている錠を外す。
原理は簡単、音の反射で鍵の内部を解析して理解しあとは重力のベクトルを
ベクトル操作で中を操作すれば、鍵がなくても簡単に開けられる。
錠が外れ、
ドアを開けるとマキノの店に入った
「確かぁ、ココに
あった!!」
皿には今日、焼いたチキンがボンと置いてある。
アクセラレータはそれを、手に入れる前に手を洗い
摘んで口に運ぶ。
「悪くないなあ。
でも、できたてのほうが良かったのに。
しゃーない。」
食べたくてもウタが寝ている間だけが
アクセラレータの行動時間。
この行動時間も最近、見つけたもので
この前、ウタが寝ているときに暇に感じたアクセラレータは
体を伸ばそうと叶うことがないことを思ったら、
体は勝手に、いや、アクセラレータの思う通りに動いた。
最初は一分、次に十分と
最長1時間しか動いていないか
これ以上、伸ばしてもこの体は動いているので自然と疲労がたまる。
何せ、本来寝ている時間をアクセラレータが動かしているから。
寝なければ
この体の疲労がなくならない。
だから、アクセラレータは活動時間を無理に伸ばしていない。
「もう少し、味濃くしてもよくない?」
味に文句をつけながらだんだんと評価つける。
「このガキのもう一つの人格だから
ガキの所有物を食べてもいいよね。
だって、食べ物はこのガキの腹の中に行くもの
俺は長年この体の中に入っているから少し食ってもバチは当たらないよなァ」
最後の一本になったチキン。
それを、手に取り口に運ぶ瞬間。
「ウタ!!!
なんで、チキンを食べているのよ」
ボサボサの黒髪と三白眼、
白い歯をむき出しにした晴れやかな笑顔がお似合いな少年
ルフィ。
なぜ、ここにいる?!。
「あ、俺はただ明かりがついて怪しいなと
思っただけで別にチキンを食べに来たわけではないよ!!!」
絶対に後者だろう
逆にここまでわかりやすい嘘もあるのかといっそ清々しい気分だ。
「???ウタ、お前、髪色が変わった。
髪を染めたか?」
『ヤバいばれそうだ。
ここにいたら、まずいことなる。』
いくら、ルフィでも髪の色に気づくのは簡単だ。
アクセラレータはチキンを持ち、
ベクトル操作で足が蹴る力を反作用も含めて一点に集中。
子供の身体能力しか持っていないウタの体でも
人外のスピートで駆け抜け店から出り
「!!!ウタ」
後ろで叫ぶ少年の声を無視し
そのまま、村の外の森の中に入った。
アクセラレータは肉を骨になるまでに食らい、
骨だけになったチキンをぽいっと捨てた。
「しかし、しくじってしまった。
まさか、あのガキが入ってくると思わなかったは」
油を付いた指をベクトル操作で一滴にして捨てて、
木の上で町を見た。
「まあ、いいか。
このままさっさと部屋に戻れば
あのガキは見間違えと思えばいい
何ならばれても怒られるのはこの子だ。」
解決口を見出した。
アクセラレータは木から下り、
部屋に戻ろうとしたとき。
「おい、お嬢ちゃん。」
「うん?」
「お兄さんたちと一緒に遊ばない。」
きたねえ山賊たちによって止められた
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