魔法少女リリカルなのは~生まれ墜ちるサイヤ人は悪魔の子~(更新一旦停止)   作:生まれ変わった人

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すいませんでした!

これだけ待たせたのに内容も薄く、短くてすいませんでした! これからはもっと頑張っていきたいと思っています!


悪魔と鬼の子

「ふん」

 

とある世界、火山が彼方にまで広がり、その全てが火を吹く過酷な世界。

 

生物の存在が確認されていないその世界で聞こえるはずのない声が聞こえてきた。

 

そして、その瞬間に幾つかの火山が“斬れた”

 

剣を構え、辺り一帯の“掃除”を始めていた。蛇のように曲がりくねっている剣を自在に操り、軽く一振りするだけで火山やマグマを斬り払っていく。

 

ジャネンバを中心に斬り払われた山の断片や瓦礫が辺りに撒き散らされる。

 

続けてジャネンバは剣を元に戻し、大きく大股を開けて剣を振りかぶる。

 

「むぅん!」

 

気合と共に剣はジャネンバの何十倍ものサイズへと巨大化させた。

 

巨大化した分、重量も大きくなっているのにも関わらずジャネンバは軽々しく剣を振り下ろした。

 

剣の腹で叩きつけられた瓦礫は地面と一緒に平らに舗装された。

 

「しゃあ!」

 

舗装された地面を四角状に斬り目を一瞬にして付ける。幾何学的に付けられた地面はまさに昔出場した天下一武道会を思い起こされる。

 

こうして火山帯で造られたコロシアムの中央に座禅を組んでその時を待つ。

 

いずれぶつかり合うその時まで

 

 

 

 

過酷な無人世界をモニター越しで騎士やプレシアたちは切羽詰まった表情で見据えていた。

 

「あいつ……私のギガントシュラークとシグナムの飛龍一閃を使いやがった……」

「しかもただの模倣ではない……パワーもスピードも我らより遥かに凌いでいる……」

「見た限り奴の再生能力で傷は見られん……カリフは?」

 

ザフィーラに問われたシャマルは首を横に振る。

 

「全身打撲に肋骨にヒビも入ってる……とても十分やそこらで治るものじゃない……」

「むしろあの攻防でそれだけの怪我で済んだのが不思議なのよ。あんなの人のできる戦いじゃない」

 

シャマルとプレシアの言葉に全員が黙りこむ。事態を整理すればするほど状況は最悪だと実感させられる。

 

だが、彼女たちはこの後知ることとなる。

 

カリフという人間、その正体を……

 

全員が沈黙する中、カリフははというと……

 

「ガツガツ……」

 

一心不乱に運ばれてくる料理を腹の中に収めていた。

 

当初、このカリフの奇行に全員が最初は止めようと必死だった。そりゃあ負傷した状態での暴飲暴食など消化器官が傷ついているかもしれないので危険極まりない行為だった。

 

「オレの体のことはオレがよく知っている……」

 

その一言で全員が納得させられてしまった。これまで見てきた奇行や人間離れした身体能力、そして嘘をつかないカリフの性格もあってリンディは重い首を振って許可してくれた。

 

そのまま軽い食事をさせるはずだったのが今ではアースラの食料の九割を消費しようとしていた。

 

予想外の食欲に全員が驚かされる中、スタッフが報告に来た。

 

「あの、食料が尽きてしまいました……」

「そう、ですか……」

 

リンディが呆然としながら返すと、肝心の本人は大分膨れた腹をさすって呟いた。

 

「そうか……もう少し高カロリーのを喰いたかったが仕方ねえ」

「君は一体何を……」

 

クロノが尋ねる最中、カリフは深呼吸をしながら流れるように立ち上がる。そして武道の型のように軽やかな流れで構えた。

 

その時、カリフの体がとてつもない変化を見せた。

 

『『『!?』』』

 

突然、体の至るところから傷が異常な速度で塞がり始めたのだ。急に物を詰め込んだ腹が凹んでいくのが目に見えて分かる。

 

「食事でのエネルギーと気でナメック星人の細胞を活性化させる……地球人とは違う」

 

何気なく言った一言に特定の人物が反応を示した。体を震わせ、最も反応の大きかったクロノが問いかける。

 

「ちょっと待った。地球人? 君は何を言っているんだ?……」

「……」

「まるで君が地球外生命体と言いたげだ。言質は記録させてあるから言い逃れはできんぞ」

「ち……」

 

カリフは思わず言ってしまった失言に自分に舌打ちをしていると、周りの全員がカリフを見つめてくる。

 

「カリフ……そろそろ教えてくれてもいいんじゃないかしら?……あなたのこと……」

「カリフ……」

「カリフくん……教えてや……」

「お願い……」

「……」

 

プレシアに賛同するようにフェイト、はやて、なのはが真剣にカリフの目を見つめてくる。

 

この場で誤魔化すのはとても簡単だ。だが、ここで誤魔化しは誰も納得しない上に、逃げと思われるだろう。

 

そうなったらカリフはこの場の“人間”から逃げたことと同義となる。

 

一人では自分の足元にも及ばない、複数で集まらなければ生きていけないと言う、人を疑うこともできなければ地球程度の惑星すら破壊できない。そんな弱い“地球人”から逃げることは屈辱以外の何物でもない。

 

カリフは降参して溜息を吐いた。

 

「分かったよ……どうせこれで最期かもしんねし時間も余った。暇つぶし程度に答えてやるよ」

 

時計見ながら息を吐くと、カリフは適当に腰かけてふんぞり返る。状況が状況だけに違和感があるのだがそんなこと気にしている暇などなかった。

 

クロノが意を決して以前から気になることを聞いてみる。

 

「き、君は……ごめん、怒らずに答えて欲しいんだけど……」

「ハッキリ言え。その喋りはムカつく」

 

とげのある言葉にクロノは意を決して聞いた。

 

「君は……人間なのか?」

 

 

 

 

―――生きるとはなんだ?

 

―――脳と心臓が動くこと?

 

―――食物を食べ、呼吸をし、眠ること?

 

―――他者を殺めて資源を奪うこと?

 

 

 

生きるということはそれらの繰り返しが折り重なって作り出される流れ……スパイラルである。

 

例えるなら“癖”と同じだ。

 

“嘘を吐く時、頬を掻く”とか“緊張すると呼吸が深くなる”とか目に見えるような物と同時に他の物が気にしないような小さな癖まで存在する。中には自分にとっても他者にとっても不都合に思う癖が必ずあるだろう。

 

だが、癖というのは個人の“本能”に刻まれた不可避の事象。それはそいつが死ぬまで付きまとってくる。

 

まさに“運命”と言える。

 

 

 

 

 

なら、私に“運命”と言える物があるのか?

 

一時間も経たない内にターゲットの性格を分析、それを元に構築された造り物の自我

 

行動理念も全てバックアップにすぎない……そんな自分にあるとしたら“生きたい”と願う心と“誇り”だった。

 

さっきまで殺し合っていた少年……カリフという名の戦士を一時的に取り込んだときに彼の性格、癖、過去の記憶までも分析して今の私が造られた……

 

 

 

 

何一つ、“自分自身”で創り上げた物が何も無い……私の“生きている証”がこの世界のどこにもない!

 

この性格も、体も、全て! 他人に造られた贋作でしかないのだ!

 

このまま偽物の存在でいるだけなんて嫌だ!

 

こんな偽物の私でも“自分”を誇示できる方法が一つだけある!

 

それは……

 

「生命の存在を許さない灼熱の世界……エリア29……」

「正式な名も付けられていない見捨てられた管理外世界……まるで私のようだ」

 

目を開けて瞑想から戻ったジャネンバの視線の先には少年が立っていた。

 

少年の体は既に全快していた。さっきまでの死闘が嘘だと思われるほどに……

 

だが、傷は癒せても体力の回復には至っていないだろう。傷の回復に体力を使ったのだろうと予測できる。

 

それは自分とて同じこと。いくら闇の書のプログラムとはいえ自然治癒には相応のエネルギーが必要となってくる。

 

多分、今のカリフと私の体力は全くの互角……私のステータスも元は彼からのお下がりだということは重々承知している。

 

それでも……これも私の命だ。この彼からの贈りものを以て彼を始末する!

 

「こんな手の込んだことしてまで何を望む? お前ほどなら世界の一つや二つ、どうにでもなるだろう」

「ふ……いい考え……と言いたい所だが、私にとって重要なのはそこじゃない! 私は……ただ生きたいだけだ!」

 

ジャネンバが剣を構えると同時にどこかで火山が火を吹いた。まるでジャネンバの心の昂りに触発されたかのように……

 

「今まで繰り返してきた歴史の中でもお前のような純粋な強さを持った奴は一人もいない! 過去にも未来にも……私の天敵はお前だけだ! お前さえ消えれば……私は安心して“生きていける”! 生物的にお前が最大の脅威なのだ!」

 

ジャネンバの吐露にカリフはどこか満足したような笑みを浮かべる。

 

「生きるためにオレを殺すというか……いいだろう。お前がそれを望むなら敬意を払おう……」

 

誰も住めない、誰もが呼吸することさえ困難である灼熱地帯

 

そんな過酷な環境の中で向かい合う二人がそこにいた。

 

互いに拳を硬め合い、ただ“その時”を待つ。

 

そして、“その時”は一瞬で、本当にあっけないくらいにやって来た。

 

「―――!」

「っ!」

 

二人の体は弾かれるように、まるで磁石のように引き合う様に近付いてゆく。

 

硬めた拳を振りかぶり、亜音速のスピードでぶつかり合う二人は一秒と満たさずに数百メートルとっていた間合いを一瞬で零にした。

 

その刹那の出来事がきっかけで二人の拳がぶつかり合い、巻き起こされた衝撃の波は

 

 

 

火山地帯はおろか煮えたぎるマグマさえも

 

 

 

 

全てを吹き飛ばすほどのサイクロンを引き起こして

 

 

 

 

世界の大半を削り取ったのだった。




映画版「神と神」公開記念のベジータのフィギュアが凄かった……王子は決してゴマなんてすらない!
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