世界を滅ぼす天才ちゃんと特別な力とかは持ってない凡人くん 作:晃斗
そろそろ毎日を投稿を止めてもいい頃合いか…?
「うまうま」
「美味しいね」
「うめぇ…」
「やっぱり美味しいよ」
「ふふっ、どういたしまして。もっとおかわりしていいのよ?」
久しぶりに母さんの料理を食ったけどやっぱうまいわ。やっぱ実家の味って大事なんやなって。
…父さんはいつの間に復活してたんだ?相変わらず回復速度早いな。
「ん!おかわり!」
「どれくらいおかわりする?」
「ん………、いっぱい!」
「いっぱいね?………はいどうぞ」
「母、ありがとう!」
「いえいえー、どういたしまして」
あんなにも立派にお礼を言えるようになっちゃって……!
あーやば、また泣きそう。これが子の成長を見守る親の気持ち…?
「おにい、孫の事を微笑ましそうに見守ってるおじいちゃんみたいな表情してるよ?」
「そうか…。これが庇護欲か」
「なに…?その初めて感情を知ったロボットみたいな感想」
初めて感情を知ったロボット……?レイは最初から愉快なアンドロイドだったぞ?(違う)
「あっ、おにい?そのお味噌汁はどう?」
「ん?美味しいぞ、毎日食べたいくらいだ」
「そ、そう?そうなんだ。えへへ…。そのお味噌汁を作ったのは私なんだよ…?」
「そうなのか!へぇー!道理で美味しいわけだ!毎日…は柑菜が居るから無理として、週に6回くらいは食べたいな」
「もう、おにい褒めすぎ!」
いや、正直褒め足りないくらいなんだけど。
どうする?兄ちゃんの優奈に対する褒め言葉108式を食らってみるか?
…恥ずかしいからここでは嫌だ?どうせなら二人きりのときに聞きたい?
おっけ準備が整ったら俺の部屋においで?トロトロに溶かしてあげようじゃないか!
「「「「「ごちそうさまでした」」」」」
食後の挨拶をしたらすぐに美羽が俺の膝の上に乗ってきたな。どしたん?撫で撫でが欲しいんか?…あ、優奈も撫でてほしいの?…しゃあどんどん来いやぁ!
そうやって二人を撫でていると母さんが話しかけてきた。
「悠人、そろそろお風呂に入ってきなさーい」
「分かったー。…じゃあ俺は風呂に入ってくるから」
「ええー」
「むー」
ぶーたれないの、おとなしくしてなさい。
そうしてシャワーを浴びていると誰かが入ってきた。…足音からすると一人だけど……どっちだ?
「あるじー、一緒にはいろー?」
「ああ美羽か。ならよかった」
「美羽でよかった?」
「おう。美羽でよかった」
「むふふー」
多分美羽が言うのと俺が言う「よかった」はニュアンスが違うと思うけどね?
それはそれとしてかわいい。
「そうだあるじ。美羽の翼あらって?」
美羽がそう言うと背中から白く綺麗な翼を出した。いや、出したというのは違うか?正確には人化を解いたと言うべきか。
柑菜曰く「烏天狗の翼は大きくて目立つでしょー?でも烏天狗は幻術とか苦手らしくてうまく出来ないんだって。その代わりに人化の術を使って種族自体を変えることで翼を無くしてるっぽい」とのこと。不思議だよな。
「おー、久しぶりに美羽の翼を見たな。相変わらず奇麗だ」
「むふん、美羽の自慢の翼。あるじからもらった大切な翼だよ?」
「それは違うぞ?その翼は元々美羽の翼なんだからな」
「むー、違うのー」
「はいはい、それじゃ洗いましょうねー」
俺はそう言って、まずは美羽の頭から洗い出す。人によって色々と洗い方があると思うんだが、俺はまず頭から洗い始めて次に体を洗うようにしている。
「ああ、翼は最後だから人化して仕舞ってもいいぞ」
「ん。?…あるじはいつあらう?」
「俺?俺は美羽を洗った後だぞ?」
「ならこうする」
「おお?」
器用に翼をぴたっと俺の体にくっつけてきた。…触ったこともあるし包まれた事もあるから知ってたけど、今は少し湿ってるけどもふもふしてるし若干体温を感じるしで心地いいな…。
「ありがとな」
「うん」
そうこうしてるうちに髪を洗い終えた。次は体なんだけど…。
背中はともかく前の方は年齢に限らずアウトでは…?ってこれ毎回思ってんな。
「あー…、美羽?前の方は自分でやってくれたら嬉しいかなーって…」
「んー、分かった。わがままは言わない」
「偉いぞー」
背中を流しながらそう言うと、顔は見えないものの嬉しそうに笑ったような気ががした。
…で美羽が体の前方を洗った為、残すは翼ただ一つ。
洗う時に限らないんだけど、翼を触った時に少しピクッてして緊張してるのか少し硬くなるんだよな。で、その後に安心するかの様に脱力させてなすがままになるんだよ。それがまたかわいくてさぁ…。
「よし、それじゃあそろそろ翼を洗うぞー?」
「ん…」
そう一言声をかけて翼を洗い始めた。
今は湿っている筈なのに、乾いている時と変わらない手触りの毛並みに毎度の事ながら驚かされる。面積が広い翼を満遍なく洗うのだけど、翼の付け根の近くを洗うと特別翼をぴくぴくと動かすのだ。たぶんくすぐったいのだと思う。
俺も脇腹とか人に洗われたらくすぐったいだろうからな。
そうして翼を洗い終えたので風呂に美羽を入らせて、俺は自分の体を素早く丁寧に洗う。だって自分が体を洗ってる光景をわざわざ長く人に見せたくないじゃん?
で、洗い終わったので俺も風呂に入る。……あ、ちなみに美羽は人化して膝上に居る。
「ふぃー、気持ちいいなぁ…」
「んー…」
そうして俺達は30分くらい入ってから風呂を上がるのだった。
自称式神ちゃん
凡人くんの前の席に座ってご飯を食べていた。
凡人くんから教わった常識(マナー)の中に、特別な事情が無い限り席を立ったりせず最後まできちんと綺麗にいただくというものがあったため、律儀に守っている。
にこにこと本当に美味しそうに食べるため、作る側も一緒に食べている人も大変ほっこりとした気分になること間違いなし。
ちなみに烏天狗の翼は武器であり急所であり性感帯。妖力で覆ったり強化したり、妖術を纏ったりして武器にすることもある。しかしいずれかの手段で翼を守らなければ弱点が露出された無防備な部位が晒されることになる。
翼は色々と敏感な為、触られたりするとへにゃへにゃ(オブラート)になるため烏天狗は大事な人(妻、夫、子供など)にしか触らせない。認めた者に触られると心地よい、またはふわふわとする()が、それ以外の者に触られると嫌悪感で凄いことになる。
また、烏天狗の最大の愛情表現は相手の事を翼で包み込むこと。
自称式神ちゃんは凡人くんに触られると凄く心地がいいし安心する。また、自称式神ちゃんは自覚していないが少しふわふわもしてる。それに凡人くんを翼で包み込んだこともある。
つまりそういうこと。
妹ちゃん
凡人くんの隣の席で食べていた。ゼロ距離とはいかないまでもかなりの至近距離に椅子を寄せていた。
凡人くんと居る時はほとんど凡人くんの近くに居る。特に描写がない場合は凡人くんの隣りにいるか抱きついているかのどちらか。
実は密かに1品作っていた。予想以上に褒められたから割とご満悦。
風呂場に突入しようとしたものの、父の必死の説得により渋々引き下がった。明日こそは突入するつもり。
天才ちゃん
ようやく殲滅しきったと思ったら敵艦隊の本隊が襲来してるかもしれない。
凡人くん
親しい人の良いところを108個は言えるという特技を持っている。そんな特技いるか?
自称式神ちゃんと一緒に入浴することに思うことはないが、流石に妹ちゃんとはなー無理かなーと考えている。そりゃあ幾らシスコンでもその妹が年頃の娘だったらねぇ?いくらなんでも配慮はするよねって。
烏天狗にとって翼がどんなに大切なのか知らない。だから自称式神ちゃんの翼を躊躇も遠慮も無く触れる。
あーあ責任取らなきゃなー。