書けば書くほど書きたいことが増えていく…。
歌声がドレスローザ中に響き渡る。
その歌声は、傷付き力尽きた戦士たちに最後の人押しをする力を、絶望に膝を屈した民衆に再び立ち上がる希望を届ける為に。
あともう少しだと。絶望が晴れる時が来るのはもうすぐだと伝えるために。
ゾロ「こいつァ、良い歌じゃねェか」
侍達や、何故か協力を申し出た盲目の海軍大将と共に鳥カゴを押していたゾロは、その歌声が、つい先程人形から12年ぶりに人間へと戻ることの出来た彼の仲間であると即座に理解した。
ゾロ「お前ら、気合入れろ!“あいつ”が応援してくれてんだ!
情けねェところ見せるんじゃねェぞ!」
共に鳥カゴを押している連中に発破をかけながら、自身も限界を越えて鳥カゴを押し返す。
フランキー「アウ!ス〜パァ〜な歌じゃねェか。オメェら!こんなのいい歌聞いといて、ヘタレんじゃねェぞ!!」
小人族達や余力のある民衆達と共に下に、海楼石で出来たSMILE工場で鳥カゴを押し返そうとしているフランキー達の下へも、ウタの歌声が届く。
ウタの声を知らないフランキーだが、歌に込められた覚悟と聴く人々への鼓舞の気持ちは伝わる。
セニョール・ピンクとの激戦で既に満身創痍な体が少しだけ軽くなったことに気を良くし、ここが勝負所と気合を入れ直し工場を押す腕に力を込める。
サイ「おい野郎共!くたばってる場合じゃねェよい!
こんないい歌に応援されてんだ!死ぬまで押し続けろ!」
戦士達「「「「おうよ!!!」」」」
ルフィ達を援護するためにドンキホーテファミリーと死闘を繰り広げたコロシアムの猛者達。彼らもまた、バルトロメオのバリアを用いて鳥カゴを押し返していた。だが既にチユチユの実の力による一時的な回復も効果を無くし、力尽き倒れてゆく戦士たち。彼らの耳にも届いた歌声は彼らに、あと僅かな時間だが立ち上がる力を与えた。
戦士たちは、こんな粋な応援をされて何もしないのは漢が廃ると死力を振り絞り、鳥カゴを押し返す。
そして奇跡は続く。
力尽き、鳥カゴに刻まれる寸前の住民の身体に音符が張り付き、その体を安全な所まで運ぶ。
他の音符は鳥カゴへと張り付いてゆく。そして鳥カゴは、まるで大量の重りを付けられたかのように、その収縮速度を減衰させてゆく。
そして戦士たちと奮闘と、“彼女”の歌声が、再び鳥カゴの収束を止めた。
超人系“ウタウタの実”
能力者の歌声を聞いたものを眠らせ、能力者の心の中の世界“ウタワールド”へと誘う。そして能力者はウタワールドでは万能の力を振るうことのできる強力な悪魔の実。
だが、ウタワールドでいかに万能な力を持っていたとしても、その力を現実世界で振るうことは出来ない。極論、耳を塞がれてしまえばなんの意味もない能力である。
ドフラミンゴ「……能力の“覚醒”か」
世界の闇に通じるドフラミンゴは、当然危険度が高い悪魔の実の能力は一通り把握している。同様に“音”をトリガーとする能力として“オトオトの実”が思い浮かぶが、あれは最悪の世代“海鳴り”スクラッチメン・アプーの能力であり、同時期に同じ能力者が存在しない以上、“歌”をトリガーとするウタウタの実の力だろう。だが歌を聞いて誰も眠らず、現実で能力者がウタワールドの如き力を行使している。これはおそらく、能力が自身だけでなく周囲の環境へ影響を与える超人系“悪魔の実”の覚醒なのだろう。
同じく“覚醒”した能力者であるドフラミンゴは結論を下す。
ドフラミンゴ「忌々しい。まさか12年前にシュガーに玩具にさせた赤髪の娘が今更、こんなところに現れるとはな。」
己を討ち取ろうと、この耳障りな歌で力を取り戻したコロシアムの闘士達を蹴散らしながら歩を進める。
ドフラミンゴ「フッフッフッ、それにあの麦わら帽子。まさか“麦わら”が連れ回していた玩具が赤髪の娘とは。つくづく“Dの一族”は祟るもんだ。」
このときに至るまでの数奇な巡り合わせに、多くの人間の運命を狂わせた悪鬼は嗤う。
そして悪鬼が、遂にこの“奇跡”を生み出した“救世主”と対峙する。
TO BE CONTINUE
書きたいシーンに説得力をもたせようとしたら、どんどん書くシーンが増えていくし、キャラが勝手に喋りだす。
キャラエミュ苦手なのに何で私はドフラミンゴの台詞を書いてるんだ…?
注意:キャラの言動に違和感を感じてもおおらかな心でスルーしてください