あと、序盤にウタシュガ概念が交じるのでご存知ない方は某掲示板のホビウタスレで検索を。
〜〜ウタワールド〜〜
12年ぶりに歌い、シュガーをウタワールドに引き込んだ私は決闘の末、私を12年間苦しめ続けた呪いの元凶を改めて撃破した。
ウタ「ねえシュガー、何であのとき私を玩具にしたの?」
現実ではまだうまく話せない私も、この世界なら流暢に話せる。そして私と彼女しかいない今だからこそ、聞きたかった。12年前友達になった少女の本心を。
シュガー「私はドフラミンゴファミリーの幹部“シュガー”よ。
若の命令は絶対。ただ、それだけ。」
彼女はそう言って目を閉じる。きっと何度質問しても返ってくる答えは同じだ。
ウタ「そっか。じゃあサヨナラだね、シュガー。
バイバイ、私の“友達”」
シュガー「ええ、さようならウタ。私の最初で最後の“友達”」
そして私はウタワールドは閉じた。
〜〜ドレスローザ 中心街〜〜
私を拘束したドフラミンゴが12年前の真相を語る。シュガーの忠誠心を測るために、そしてシャンクス達への嫌がらせの為に私の人生をメチャクチャにしたのだと。笑いながら、私の人生を踏みにじったと。
涙が溢れる。こんな奴に、人を人と思わない奴に。シュガー達自分の仲間ですら、心の底では道具としか考えていない外道に、私の十二年間は踏みにじられたのだ!
腕を拘束された宙吊りにされた私ではもう抵抗することもできない。歌おうとすれば即座にドフラミンゴは私を殺すだろう。
私を嬲っても現れないルフィに業を煮やしたのだろう。今度はレベッカちゃんを操り、私を殺そうとしている。
レベッカちゃんが泣いている。ごめんねレベッカちゃん、私のせいで悲しい思いをさせちゃうよね。
私は泣くのをやめて笑顔を作る。せめてレベッカちゃんが私を斬ってしまっても気に病まないように。
ウタ「れべっか…、だいじょうぶ」
レベッカ「…っ!?」
死ぬのは怖い。せっかく人間に戻れてルフィに思い出してもらえたのに。やっと思いっきり歌えるようになったのに。
でも目の前で泣いてる女の子が、私のせいで心に傷を負うのは嫌だったから。
ウタ「ルフィはきっときてくれる。もしわたしがしんでも、ルフィがきっとどふらみんごをぶっとばしてくれる。」
レベッカ「ウタちゃん…!」
ウタ「だからきにやまないで、あなたはちゃんとルフィのためにじかんをかせいだから」
そう言って目を閉じる。やっぱり斬られると痛いよね。でも、痛いのは生きてる証。私は人間に戻れて、人間として死ねる。
ルフィにもう一度会えないのは残念だけど、仕方ないかな。
あ、麦わら帽子返せてないや。私の血で汚れないといいな。ごめんねルフィ、せっかく預かったのに…。
レベッカ「嫌だよう。助けて…。助けて…!
ル〜シ〜〜〜!!!」
レベッカちゃんが泣いてる。ルーシー、ルフィの名前を読んでる。でも私には分かる。ルフィはまだ回復できてない。まだドフラミンゴを倒すには足りない。
だから来ちゃダメだよ、ルフィ。
ウタ「あ、あれ…?」
何故だか涙が零れてきた。レベッカが刃を振り下ろす寸前。怖くないように目を閉じてたのに、せめて最後は笑顔で死のうと思ってたのに…。
ウタ「ルフィ…、たすけ…て…。」
ルフィ「当たり前だ!!!!!!」
ルフィが、私の大好きな幼馴染がレベッカの振り下ろした刃を武装色の覇気で硬化した頭で粉砕する。そして私とレベッカを掴み、ドフラミンゴから距離をとった。
ドフラミンゴ「フッフッフ、遅かったな麦わら。辛うじて覇気は戻ったようだが、立っているのが精一杯だろ…?」
語りかけるドフラミンゴを無視して、ルフィは私とレベッカを優しく地面に下ろす。
ルフィ「レベッカ、ありがとうな。ウタを助けようとしてくれて」
レベッカ「ルーシー、ごめんなさい。わたし、ウタちゃんを」
ルフィ「気にすんな、二人とも無事だったんだからよ。な、ウタ!」
ウタ「うん、れべっかがぶじで、よかった。」
そしてルフィは私達を守るように、ドフラミンゴと対峙する。
ルフィ「トラ男ー!ウタとレベッカを頼む!」
ルフィが叫ぶ。さっき突然現れたのも多分、トラ男君の能力だったんだね。でも、ちょっと待った!
ウタ「ルフィ、まって。わたしも…、たたかう…!」
ルフィ「…!?」
ルフィだけでなく、私達のやり取りを見ていたドフラミンゴも、遠くで私達を回収する準備をしていたトラ男君も驚いているのが“分かる”。
ウタ「わたしも、あいつにおとしまえをつける。わたしも“かいぞく”だから…!」
ルフィ「ししし、そっかそうだな。よし一緒にあいつをぶっ飛ばそうぜ!ウタ!!」
ルフィも嬉しそうに笑う。
ルフィ「んじゃトラ男ー、悪いけどレベッカだけ頼む!」
ルフィが改めて叫ぶと、私の隣でへたり込んでいたレベッカが急に居なくなる。トラ男君が移動させてくれたみたい。ありがとう、トラ男君。
???「俺はタクシーじゃねェぞ!?」
何か聞こえた気がするけど、気の所為だよね?
私に背を向けて、ドフラミンゴへ向けて構えをとるルフィ。そのままルフィは私に言った。
ルフィ「なあウタ、さっきの歌また歌ってくれよ。あの歌すっげェ良かったからよ。」
ウタ「うん、わかった。つかれてるからいっきょくぶんしかうたえないよ?」
ルフィ「十分だ。ウタ。お前の歌があれば、おれは無敵だ!」
ルフィが嬉しい事を言ってくれる。リクエストには答えないと。それに海賊として啖呵を切ったんだ。しっかりと気合を入れないと。
私が立ち上がり、呼吸を整える。
ドフラミンゴ「無敵かどうかはともかく、俺が素直に歌わせると思ってるのか?麦わらァ!!」
ルフィに半ば無視され、怒りで覇気をまき散らすドフラミンゴがルフィへ叫ぶ。
ドフラミンゴ「“海原白波(エバーホワイト)”!!!」
周囲一帯の地面が糸に変化し、大量に生み出された糸の柱が私達を包囲する。
ドフラミンゴ「“千本の矢”“羽撃糸(フラップスレッド)”!!!」
糸の柱が細く枝分かれし、無数の矢のようにルフィとその後ろにいる私に襲いかかる。
♪さぁ 怖くはない♪
♪不安はない♪
♪私の夢は みんなの願い♪
♪歌唄えば ココロ晴れる♪
♪大丈夫よ 私は最強♪
歌が響く。まだまだ拙く未熟な歌。でもその歌は彼女の想いの詰まった歌。いつかまた歌えるようになったときに、大好きな幼馴染の、大好きな仲間たちの助けになれるように。そう願って作った歌だから。
今ここでこの歌を歌う私は、そしてこの歌を聞いてくれるルフィは“最強”だ!
ルフィ「“ギア2(セカンド)”」
ルフィの身体が赤熱し、蒸気が立ち昇る。
“ギア2(セカンド)”。ルフィが私達を、仲間を守るために編み出した戦闘法。
ルフィ「“ゴムゴムのJET銃乱打(ガトリング)”」
ルフィの拳が、ドフラミンゴの糸の飽和攻撃をすべて粉砕する。
ドフラミンゴ「……!!!だったらこれでどうだ!?
“大波白糸(ビローホワイト)”!!!」
今度は糸の大波が私とルフィを押しつぶすように上空から叩きつけられる!
♪私の声が♪
♪小鳥を空へ運ぶ♪
♪靡いた服も踊り子みたいでさ♪
♪あなたの声が♪
♪私を奮い立たせる♪
♪トゲが刺さってしまったなら ほらほらおいで♪
ルフィが大きく息を吸い込む。ルフィのお腹が膨れ上がって風船みたいになる。ルフィはそこから体をひねって風船みたいなお腹がねじれて鏡餅みたいな見た目になった。
ルフィが一気に息を吐き出す。
ルフィは吐き出した息の勢いとひねった体のバネでクルクル回転しながら空へと飛び上がった!
ルフィ「“ゴムゴムのJET暴風雨(ストーム)”!!!」
ルフィの暴風雨のような拳が私達を押しつぶそうとした糸の津波を霧散させる!
だが、ドフラミンゴは能力を用いて空を駆け、空中へ飛び上がって無防備なルフィを狙う!
ドフラミンゴ「俺を相手空中へ飛び上がるとはいい度胸だ!!
消し飛ばしてやる!!
“超過鞭糸(オーバーヒート)”!!!」
一撃必殺の糸の鞭が空中では身動きのとれないルフィを襲う。
♪見たことない 新しい景色♪
♪絶対見れるの♪
♪なせならば♪
♪生きてるんだ今日も♪
だが必殺の一撃は空を切る。そしてあり得ない軌道で攻撃を躱しドフラミンゴよりも更に上空へ駆けたルフィが、大技を繰り出して隙を見せたドフラミンゴへ一撃を加える。
ルフィ「“ゴムゴムのJET斧(アックス)”」
ルフィの一撃を辛うじて防御したドフラミンゴが、街の尖塔を粉砕しながら地面へと叩き落される。
ドフラミンゴ「なんだ今の動きは!?……っ!?」
あり得ない自体に一瞬困惑したドフラミンゴだが、即座にからくりに気がついたようだ。
ルフィ「ししし、言ったろ。あいつの歌があればおれは無敵だ!」
空中でルフィが乗っている音符。私が能力で生み出した実体のある足場。空を駆けるドフラミンゴにルフィが対抗するための切り札。
♪さぁ 握る手と手♪
♪ヒカリの方へ♪
♪みんなの夢は 私の幸せ♪
♪あぁ きっとどこにもない アナタしか持ってない♪
♪その温もりで 私は最強♪
12年前のあの日、アナタが私を見つけてくれたから私はここにいる。アナタの笑顔が、アナタの言葉が何も感じられなくなった私の心にもう一度温もりをくれたから!
ルフィ、一緒にあいつを倒そう!
ドフラミンゴを。この悲劇の元凶を!
王下七武海“天夜叉”ドンキホーテ・ドフラミンゴ
VS
海賊“麦わらのルフィ”&“歌姫”ウタ
開戦!!
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ようやく、ようやくここまで書けた!
ここまで本当に長かったー!
次でついにドフラミンゴをぶっ飛ばせるはず!
追記:あとちょっとしたことですが、この話を書こうとした時からこの場面でルフィが使う技だけは決まってました。
何故かはまあ、映画を観て察して下さい。