この悪魔の戦士に祝福を   作:仮面大佐

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第15話 孤高の紅魔族

 あの裁判からしばらくが経った。

 俺たちの屋敷の物は、殆ど差し押さえに遭ってしまった。

 その理由としては、アルダープが、裁判所に差し押さえるように命じたからそうだ。

 その為、冬を過ごすのが厳しくなってしまったのだ。

 

アクア「ぶへっくしょい!うぅ〜寒いよ……。あっためてよ…………誰か私を温めてよ!」

カズマ「………ァァァァァァ!!」

アクア「!いきなりどうしたのよ!?」

カズマ「分からないのか!?ダクネスがあの領主の元に行ったきり帰ってこないんだぞ!もしかしたら今頃は!」

「「アァァァァァ!!」」

 

 カズマとアクアは、そんな風に叫んでいた。

 まあ、ダクネスに関しては、大丈夫な気がするが。

 あのドMクルセイダーだぞ?

 ご褒美にしかならないだろ。

 ちなみに、ダクネスが居ない理由は、差し押さえに対する抗議をしに行ったのだ。

 そんな中、俺、バイス、狩崎さん、真澄さんは話していた。

 

結斗「なあ、そんなにあの領主ってやばいのか?」

ジョージ「ああ。何せ、悪い噂が絶えないらしい。」

真澄「その割には、裁判になったら、領主が勝っているのだ。」

バイス「それに、あの領主から、悪魔の匂いがしたぜ!」

結斗「という事は、悪魔が関与している可能性があるって事か?」

ジョージ「おそらく。」

真澄「その可能性は十分に高いだろう。」

 

 あの領主、何者なんだ?

 悪魔が関与しているという事を考えると、バイスタンプを持っている可能性があるという事か?

 何にせよ、警戒するに越した事はないな。

 ちなみに、狩崎さん達のラボは、差し押さえを免れた。

 その理由は、現在、狩崎さん達は、この国の王女であるアイリス姫の為のライダーシステムを開発中であり、どうにかなったそうだ。

 すると。

 

???「なーお。」

 

 そんな猫の鳴き声が聞こえてきて、俺たちは鳴き声がした方を見る。

 すると、めぐみんが一匹の猫を抱えていた。

 

カズマ「めぐみん?何だその猫?」

めぐみん「迷惑はかけないと思うのですが。」

ジョージ「飼いたいって事かい?」

真澄「それにしても可愛いじゃないか。」

結斗「そう言う癒しは必要かもな。」

バイス(ちょっと!俺っちよりも目立とうとしてんじゃないの!?)

めぐみん「ダメでしょうか?」

 

 俺達はめぐみんが連れてきた猫の顎を掻いてやると気持ちよさそうに目を細めていた。

 なぜかアクアが触ろうとすると、引っ掻いたけど。

 

アクア「ちょっ!なんで私には爪を立てるの!?なんてことかしら。この太々しい態度と言い、漆黒の毛皮といい、何か邪悪さを感じるわ。ねぇ、この邪神の名前はなんて言うの?」

めぐみん「ちょむすけです。」

「「「「「…………。」」」」」

カズマ「……………今、なんて?」

めぐみん「ちょむすけです。」

「「「「「…………。」」」」」

 

 まあ、紅魔族のネーミングセンスの無さは今更だしな。

 めぐみんが口を開いた。

 

めぐみん「ところで、カズマとアクアの2人は何を騒いんでいたんですか?」

カズマ「お前、冷静だな。ダクネスは今頃…………!」

めぐみん「確かにあの領主の良くない噂は聞きますが、あのダクネスが流石に……。」

カズマ「これだからお子様は!まだあの変態の事が分かってないのかよ!『くっ!私の身体は好きに出来ても心まで自由に出来ると思うなよ!』って言うに決まってるぞ。」

 

 めぐみんも事態に気付いたのか、目を見開く。

 すると、ちょむすけを落としてしまう。

 

めぐみん「ど、どどどうしましょう!カズマ!」

カズマ「もう遅い。いいか?ダクネスが帰ってきても普段と変わらず優しく接してやるんだぞ?」

アクア「分かったわ!大人の階段を先に登ったダクネスには何も聞かないのね!」

めぐみん「ダクネスがぁ……ダクネスがぁ。」

結斗「ダクネスは大丈夫だよな…………?」

ジョージ「さあね。」

真澄「カゲロウも居るんだ。大丈夫だと思うが。」

 

 俺たちはそう話す。

 すると。

 

セナ「サトウカズマ!前田結斗!両方ともにいるかーー!?」

「「「「「「ん?」」」」」」

 

 そう叫びながら、セナさんが入って来る。

 俺たちは、アクセル近郊の草原へと来ていた。

 その理由は…………。

 

アクア「イヤァァァァァ!!」

 

 アクアはそう叫びながら、ジャイアントトードに追われていた。

 何故かと言うと、めぐみんが毎日欠かさずに爆裂魔法を連発してしまい、カエルが冬眠から目覚めてしまったそうだ。

 俺たちは、その後始末に来た。

 ちなみに、狩崎さんと真澄さんは、アイリス姫の為のライダーシステムや、他のライダーシステム、バリッドレックスの開発の為に、屋敷に残った。

 

アクア「カエルに食べられるのはもうイヤァァァァァ!!!」

カズマ「カエルがこの寒さで動きが鈍くならないなんて逞しすぎやしないか?」

めぐみん「私たちも負けてはられませんよ。この厳しい世界を生き抜くのです。」

結斗「そうだな。生き抜かないといけないしな。」

バイス「よぉ〜し!行くぜ!」

 

 俺たちは変身して、ジャイアントトードの対応をする。

 俺とバイスは、連携攻撃でジャイアントトードを倒していた。

 カズマは、デモンディグゾンでジャイアントトードを貫く。

 めぐみんは、ラブコフのクジャクゲノムを使って、ジャイアントトードを倒していく。

 しばらくすると、ジャイアントトードは粗方倒された。

 

結斗「ふぅ〜。こんなもんか。」

カズマ「そうだな。」

アクア「ちょっと!今、私のチャームポイントに弾丸が掠めたんだけど!!」

バイス「食われなかっただけ、マシじゃね?」

めぐみん「そうですよ。」

セナ「みなさん、お見事です。」

 

 俺たちは、そんな風に話す。

 すると、めぐみんが叫ぶ。

 

めぐみん「待って下さい!カエルが!!」

「「「「「「え!?」」」」」」

 

 なんと、カエルが湧いて来た。

 そしてカエルの舌がアクアとセナとめぐみんを捕らえて、飲み込む。

 

アクア「いやあああああああ!!」

めぐみん「あああああああああ!!」

セナ「きゃあああああああ!!」

 

 三人はそんな風に叫びながら飲み込まれた。

 

カズマ「アクア!めぐみん!!」

結斗「やっべ!早く助けるぞ!」

バイス「あいよ!」

 

 俺たちは、ジャイアントトードに食われた人たちを助けようとする。

 だが、他のジャイアントトードも湧いてきて、そちらの対処もする事に。

 早くしないと、食われてしまう。

 すると。

 

???「ライト・オブ・セイバー!!」

 

 光の一閃がカエルを切り裂き、飲み込まれた面子が全員吐き出された。

 俺たちが見た先には、1人の女の子がいた。

 

???「ふぅ…………。」

 

 その女の子は、めぐみんと同じ特徴を持っていた。

 アクアとセナさんは、カエルに食われたのがショックだったのか、落ち込んでいた。

 めぐみんが変身解除すると、めぐみんもヌルヌルになっていた。

 

ラブコフ(ラブ……………。ヌルヌル〜。)

バイス(ブハハハハ!ラブコフ、ヌルヌルじゃねぇか!ヌルコフってか!ギャハハハハハハハ!)

ラブコフ(コブ!クズ!アホ!)

バイス(えぇぇぇぇ!容赦なく毒を吐いていったよ!)

 

 バイスとラブコフがそんな風に話す中、俺とカズマは、その紅魔族と思われる女の子に話しかける。

 

カズマ「誰だか知らないけど助かった。」

結斗「ありがとうな。」

ゆんゆん「いや、そんな、ライバルがカエルにやられたなんて見てられないし。」

「「ライバル?」」

 

 ライバルなのか?

 俺たちが首を傾げる中、めぐみんは、粘液に濡れながらも、立ち上がる。

 すると、その子はめぐみんに指を指す。

 

???「ひ、久しぶりね!めぐみん!今日こそ長きに渡った決着をつけるわよ!!」

めぐみん「…………どちら様でしょう?」

???「えぇェェッ!?」

めぐみん「大体名乗らないなんておかしいじゃないですか。これは以前カズマと結斗と狩崎さん達が言ってたオレオレ何とかって奴じゃないですか?」

 

 十中八九、めぐみんの関係者だろうな。

 ていうか、やめてやれよ。

 その子が涙目になってんじゃん。

 すると、その子は叫ぶ。

 

ゆんゆん「分かったわよ!知らない人が居るから恥ずかしいけど!我が名はゆんゆん!アークウィザードにして上級魔法を操る者!やがては紅魔族の長となる者……!」

めぐみん「とまぁ、彼女はゆんゆん。紅魔族の族長の娘で私のライバルです。」

ゆんゆん「ちゃんと覚えてるじゃない!」

バイス(いかにも、ぼっちって感じがするな!)

 

 揶揄っていたんだな。

 それを聞いたカズマが口を開く。

 

カズマ「なるほどな。俺はこいつの仲間のカズマだ。よろしくなゆんゆん。」

ゆんゆん「何で驚かないんですか?」

カズマ「世の中にはな、おかしな名前なのに頭のおかしい爆裂娘なんて不名誉な称号を持ってるやつもいるんだよ。」

めぐみん「それって私の事ですか!?私の知らない間にそれが定着しているのですか!?」

 

 まあ、ベルディアがそう言っちゃったからな。

 定着しても仕方ないだろ。

 まあ、本人の前で言うと、爆裂魔法を撃たれかねないと言う事で、黙っているが。

 すると、ゆんゆんが感心した様に言ってくる。

 

ゆんゆん「さ、さすがめぐみんね。いい仲間を見つけたようね。それでこそ私のライバル!私はあなたに勝って、紅魔族1の座を手に入れる!さぁ、めぐみん!私と勝負しなさい!」

めぐみん「嫌ですよ。寒いですし。」

ゆんゆん「え!?なんで?」

 

 ゆんゆんの勝負の誘いを、めぐみんはバッサリと断る。

 ゆんゆんは、勝負を受けてくれない事に、慌てふためいた。

 すると、セナさんが話しかける。

 

セナ「本日はありがとうございました。それでは、私はこれで。」

アクア「じゃあ、ギルドに報告と、ジャイアントトードの肉の回収を頼んでくるわね。」

 

 そう言って、セナさん、アクアはその場から去っていく。

 この状況をどうしろと。

 俺、バイス、カズマが呆然としていると、めぐみんはため息を吐きながら口を開く。

 

めぐみん「ハァ…………。しょうがないですね。その代わり、勝負の内容は私が指定しますよ。体術勝負でどうですか?」

ゆんゆん「え?いいの?学園ではろくに体術の授業に出なかっためぐみんが?昼休みの時間になるとこれ見よがしに私の前をチョロチョロして、勝負をさせて私からお弁当を巻き上げていたあなたが?」

「「「……………………。」」」

めぐみん「………………。」

 

 ゆんゆんの言葉に、俺たちは、めぐみんをジーッと見る。

 そんな事してたのか?

 

カズマ「お前……………。」

めぐみん「私だって、死活問題だったんです。家庭の事情で、彼女の弁当が生命線だったのです。」

結斗「生命線?」

バイス(何言ってんの?)

 

 何言ってんだ。

 そういえば、以前、めぐみんの実家は貧しく、ちょくちょく仕送りをしてるって言ってたな。

 

ゆんゆん「……………分かったわ。体術勝負でいいわ!」

カズマ「え?いいの?」

めぐみん「よろしい。では、何処からでもかかって来なさい!」

 

 そう言って、めぐみんとゆんゆんは構える。

 体格的にゆんゆんに軍配が上がるな。

 だが、狩崎さん曰く、ジャンヌに変身出来るようになってからは、体術も学ぶようになったそうだ。

 まあ、ジャンヌ自体、格闘戦主体の仮面ライダーだしな。

 すると、ゆんゆんが何かに気づいたのか、目を見開いて、掠れ声を出す。

 

ゆんゆん「……………め、めぐみん。その………貴女の体が、テラテラしてるままなんだけど……………。」

めぐみん「そうですよ。この全身ぬっちょりは、全てカエルのお腹の中の分泌物です。さあ、近づいて来た瞬間、思いっきり抱きついて、そのまま寝業に持ち込んであげます。」

 

 えげつねぇ…………。

 一応は、アクアによって無臭化されているのだが、ヌメヌメするのは間違いない。

 めぐみんは、目を紅く光らせてゆんゆんに近づいていき、ゆんゆんは同じタイミングで下がる。

 

ゆんゆん「う、嘘でしょ?私の戦意を削いで降参させようって作戦なのよね?でしょう?」

 

 ゆんゆんは、虚勢を張りながら後ずさる。

 その言葉にめぐみんは。

 

めぐみん「…………私たち、友達ですよね。友人とは、苦難を分かち合う物だと思います。」

 

 めぐみんは、そんな事をよくもまあ良い笑顔で言う。

 そして、どうなったのかと言うと。

 

ゆんゆん「いやああああああああああ!!」

めぐみん「ヌーン!ヌーン!」

 

 ゆんゆんは悲鳴を上げながら逃走して、めぐみんは変な事を言いながら追いかけていく。

 

ゆんゆん「降参!降参するから、こっち来ないでぇぇぇっ!!」

 

 ゆんゆんはそう叫ぶが、めぐみんに問答無用に抱きつかれる。

 それを、俺たちは呆然としながら見ていた。

 

ゆんゆん「降参!降参したのに!!」

めぐみん「今日も勝ち!!」

 

 ゆんゆんの言葉に、めぐみんはドヤ顔でそう言う。

 その後、めぐみんは、ゆんゆんからマナタイトを掻っ払った。

 俺たちは、屋敷へと戻る事にする。

 そんな中、ゆんゆんから奪ったマナタイトを渡してくる。

 

めぐみん「カズマ、結斗。戦利品です。借金返済の足しにして下さい。」

結斗「良いのか?」

めぐみん「…………フッ!私の様な規格外な大魔導師には、不要な物なのです。」

カズマ「へいへい……………。」

 

 めぐみんはそうドヤ顔で言う。

 カズマは、そう言いながらマナタイトを受け取る。

 すると、ため息を吐く。

 

カズマ「ハァァ……………。」

めぐみん「ん?何です?」

カズマ「……………さっきの子(ゆんゆん)より、めぐみんの方が可愛いなって。」

 

 カズマはそう言う。

 揶揄ったのだろうな。

 すると、それを聞いためぐみんは。

 

めぐみん「…………それはどうもありがとう!お礼にギュッとハグをしてあげましょう!」

カズマ「ちょっ!こっち来んな!!」

めぐみん「もっと喜んでも良いですよ。ヌルヌルの女の子に抱きつかれるだなんて、場合によっては、お金を払う人だって居ますよ!」

カズマ「うぉぉぉ!カエル臭い!見てないで助けてくれよ!」

結斗「……………悪い。がんばれ。」

カズマ「ひでぇぇ!」

 

 助けを求めたカズマに、俺はそう言う。

 その後、無事に屋敷に着いた。

 

カズマ「うう…………こんなに嬉しくない抱擁は初めてだ…………。」

結斗「まあ…………先に風呂に入れ。俺はあとで入るから。」

バイス(カズマもヌルヌルになってんの!)

 

 俺とバイスは、リビングへと向かう。

 その際、カズマのデモンズドライバーとめぐみんのリベラドライバーを預かった。

 メンテナンスしてもらう為だ。

 すると、廊下の方から、声がしてくる。

 

カズマ「……………何だよ?」

めぐみん「レディーファーストって、知ってますか?」

カズマ「俺は真の男女平等を願う男。都合の良い時だけ女の権利を主張し、都合の悪い時は男のくせにとか言う輩は許さない人間だ。」

 

 2人のそんな会話の直後に、風呂場へと駆け出していく音が聞こえた。

 まあ、どっちかが折れるだろ。

 そう思いながら、少し休んで、狩崎さん達が居るラボへと向かう。

 

結斗「狩崎さん。真澄さん。」

ジョージ「ああ、結斗か。どうしたんだい?」

結斗「カズマとめぐみんのドライバーのメンテナンスを頼みたくて。」

ジョージ「分かった。………………ていうより、何故、リベラドライバーはヌメヌメしているんだ?」

結斗「ジャイアントトードに食べられまして……………。」

真澄「そういう事か。分かった。」

 

 狩崎さんは、デモンズドライバーとリベラドライバーを受け取る。

 すいません。

 俺達は、少し休んで、ギルドへと向かう。

 食事をする中、アクアがカズマに対して、ロリニートと言っていたのは気になるが。

 

翌日

 

 俺達はめぐみんが昨日、ゆんゆんからパクったマナタイトを持ってウィズの店に向かって行った。

 ちなみに、狩崎さんと真澄さんも来た。

 

カズマ「ちわーす。これを買い取って欲しいんだが……。」

 

 そこにはウィズだけでなく、ゆんゆんも居た。

 

めぐみん「あ……………。」

ウィズ「実は……。」

ゆんゆん「わ、我が名はゆんゆん!何という偶然こんな所で鉢合わせるなんてやはり終生のライバル!」

ウィズ「皆さんのことを聞いてずっと待ってらしたんですよ。」

ゆんゆん「な、何を言ってるんですか店主さん!わ、私はただマジックアイテムを買いに来ただけで!あ!これ下さい!」

 

 事情を聞いた。

 その時アクアは、クッキーとお茶をウィズに出してもらっていた。

 

カズマ「なるほどな。」

結斗「そんな事せずに家に来ればよかったのにな。」

ゆんゆん「そ、そんないきなり人様の家に行くなんて…………。」

めぐみん「煮え切らない子ですね。これだからボッチは。」

「「「「え?」」」」

アクア「そうなの?」

めぐみん「ゆんゆんは、紅魔族の中でも変わった子で友達が1人も居ないのですよ。周囲をこれ見よがしにウロチョロしていると喜んで勝負を挑んで来ました。」

 

 おい、やめてやれよ。

 まあ、ゆんゆんって、紅魔族にしては、常識的だしな。

 周囲から浮いたんだろうな。

 

ゆんゆん「そんな事無いわよ。友達くらいいるもん!」

めぐみん「今、聞き捨てならない事が。ゆんゆんに友達?」

ゆんゆん「居るわよ友達くらい!ふにふらさんやどどんこさんが私達友達よねって言って、奢ったり。」

カズマ「おいやめろ!」

結斗「それ以上は言うな!!」

バイス(悪魔の俺っちが言うのも何だけどさ、この子、やばいって!)

 

 ああ、奢らされたんだ。

 一体過去に何が………!?

 

めぐみん「ところで、私としては魔法の勝負は避けたい所ですが。」

ゆんゆん「いい加減に他の魔法を覚えなさいよね。スキルポイントも貯まったでしょう?」

めぐみん「貯まりましたよ。漏れなく全て、《爆裂魔法威力上昇》や《高速詠唱》に注ぎ込み………。」

ゆんゆん「バカっ!どうしてそんなに爆裂魔法に拘るのよ!」

 

 めぐみんの言葉に、ゆんゆんはそう言う。

 まあ、めぐみんの場合は、仮面ライダーになれるしな。

 大丈夫じゃね?

 その時、アクアが何かを見つけたようだ。

 

アクア「ねぇねぇ、これなんてどうかしら?仲良くなる水晶!」

ウィズ「あぁ、それは、熟練した魔法使いじゃないと使えないんですよ。」

ゆんゆん「それを使えば仲良くなれるの?」

ウィズ「えぇ、まぁ。そうだ!折角ですし試してみませんか?」

 

 なんか、胡散臭いな。

 ウィズの店の商品だから、致命的な欠陥がありそうだが。

 同じく胡散臭い物だと気付いたのか、めぐみんは呆れながら言う。

 

めぐみん「別に仲良くなる必要は無いです。」

ゆんゆん「怖気ついたの?めぐみん?」

めぐみん「アァン!?」

ゆんゆん「これはどちらかが使えた方が強い魔法使いである証明!勝負よめぐみん!」

 

 と、本質の所は、ゆんゆんもめぐみんも同じように感じた。

 

めぐみん「そこまで言うのなら、見せてあげましょう。真の大魔法使いの力を!」

ゆんゆん「今日こそ決着をつけるわよ!」

 

 そう言って二人は水晶に魔力を流し始める。

 ゆんゆんも、一緒にクエストに行った時に、中々の実力者だと感じていたが、間違いないそうだな。

 すると、周囲が暗くなって何かが映し出された。

 

ウィズ「こんなに投影されたのは初めてです!すごいです2人共!」

カズマ「何だ…………あれ!?」

結斗「………………え?」

バイス(へ?)

 

 俺たちは唖然となった。

 とんでも無いものが映ったのだ。

 まず一つは、めぐみんがどこかに忍び込んで、パンの耳を必死に集めている映像。

 

めぐみん「あぁぁぁぁぁ…………!!」

カズマ「あれ………パンの耳集めてるのか?」

結斗「おい、アレって…………。」

 

 俺が指差した先には、ゆんゆんの物が映っていた。

 大きなケーキと沢山の料理が映っている。

 しかし、その場にいるのはゆんゆんだけである。

 

ゆんゆん「あぁぁぁぁぁ…………!!」

アクア「1人…………なの?」

 

 え、おい待てよ。

 これって、まさか…………!

 そう思う中、映像はどんどんと映っていく。

 農家の畑から野菜を盗み、おそらくめぐみんの妹であろう小さな女の子と一緒に、野菜に齧り付いている映像。

 ゆんゆんが1人チェスに興じている映像。

 めぐみんと、めぐみんの妹が川に行き、ザリガニに似た奴を捕まえて、寸胴鍋で茹でて、齧り付く映像。

 ゆんゆんが動物を撫でようとすると逃げられて、花の匂いを嗅ごうとしたら、花にも逃げられる映像。

 めぐみんが、今度はセミを捕まえ、焼いて妹と共に食べる映像。

 ゆんゆんが、『もう、悪魔が友達でも良いかな…………。』と死んだ目で言いながら、悪魔を召喚しようとしている映像。

 そう。

 映し出されたのは、めぐみんとゆんゆんの黒歴史と言える思い出の数々。

 

カズマ「友達に奢る為に…………アルバイトするのか?」

アクア「えっ?ちょっと待って。虫…………食べてる?」

結斗「ザリガニ茹でてんぞ……………。」

バイス(悪魔の俺っちがドン引きするレベルでやばいじゃん!)

真澄「悪魔が友達って……………拗らせすぎじゃないかい?」

ジョージ「……………いくらなんでも、貧乏すぎないかい……………?」

ウィズ「………………。」

めぐみん、ゆんゆん「アァァァァァ!!」

 

 とんでも無い黒歴史に、俺たちがドン引きする中、めぐみんとゆんゆんは、体をくの字にしながら叫ぶ。

 

めぐみん「何なんですか、これは!?」

ゆんゆん「店主さん!仲良くなれる水晶だって言いましたよね!?」

ウィズ「これは、お互いの恥ずかしい過去を晒しあって友情や愛情をさらに深められる大変徳なアイ…………テム…………です。」

ジョージ「いや、これはダメじゃないかい?」

 

 狩崎さんの言う通りだ。

 絶対にやばいって、これ!

 魔力を注いだら、黒歴史を強制的に公開するなんて!

 誰だよ、こんな魔道具を作ったのは!!

 傍迷惑じゃねぇか!!

 

ゆんゆん「め、めぐみん!これで私達仲良くなれるの!?」

めぐみん「おん、ドリャァァァ!!」

「「「「「アァァァァァ!!」」」」」

 

 めぐみんが耐え切れなくなったのか、水晶を地面に叩きつけて、割った。

 

ウィズ「これはカズマさんにつけときますね。」

カズマ「待て。壊したのはめぐみんだろ。」

めぐみん「その水晶を使おうと言い出したのはゆんゆんです。ゆんゆんが払います。」

ゆんゆん「勝負が、折角の勝負が…………。」

 

 カズマとめぐみんで、お金のなすりつけあいをして、ゆんゆんは呆然としながらそう呟く。

 

めぐみん「いつまでメソメソしてるのですか?」

ゆんゆん「だってこれじゃどっちが強いのか分かんないじゃない。ねぇ引き分けでいい?」

めぐみん「構いませんよ。もう、勝負事で熱くなるほど子供じゃないので。」

ゆんゆん「そういえば紅魔の里で発育勝負なんてやったわね!またあの勝負をしてもいいわよ!」

 

 一体、何種類勝負をしたんだ?

 ていうか、発育勝負って、絶対にめぐみんが負ける奴じゃん。

 ゆんゆんがそう言う中、めぐみんは余裕そうに首を振る。

 

めぐみん「子供じゃないとはそう意味での子供じゃないという事です。だって私は……。ここにいるカズマとお風呂に入る仲ですから。」

カズマ「ちょっ!?」

ウィズ「まぁ!?」

ゆんゆん「え。えぇェェェェ!?」

 

 めぐみんのその言葉に、ウィズはそう反応して、ゆんゆんは叫ぶ。

 ていうか、やっぱり一緒に入ったんだ。

 

カズマ「お前ふざけんな!この口か!この口がまた俺の悪評を広めるのか!?」

 

 カズマはそう言いながら、めぐみんの口を引っ張る。

 すると、ゆんゆんは震えて。

 

ゆんゆん「き、きょ、今日の所は私の負けで良いから!えぇぇん!!」

 

 ゆんゆんは泣きながら、そう叫んで、店を出ていく。

 

ウィズ「またどうぞ。」

アクア「賑やかな子ねぇ。」

カズマ「お前もな。」

結斗「ホントだよ。」

ジョージ「全くだよ。」

真澄「めぐみん君も、随分と大胆だね。」

バイス(ある意味で、盛大な自爆をしてやがんの!)

ラブコフ(ラブラブ!)

 

 めぐみんは顔を赤くして、メモ帳に丸印を書いていた。

 

めぐみん「今日も勝ち!」




今回はここまでです。
ゆんゆんが登場しました。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
ちなみに、ゆんゆんは変身させるかどうかは未定です。
バニル戦では、リクエストで来たオリジナルのデッドマンを出します。
そのオリジナルのデッドマンを、どのように倒すのかは、未定です。
現状、リアとダスト、アイリスの3人が、オリジナルの仮面ライダーになる予定です。
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