――――夢を見ている。
それを夢と認識出来たのはそこが自分の知らない風景だったから。
たとえどれだけ明確でも。手に取るようにその空気さえも読み取れたとしても。
それが現実で存在しえない架空の領域であれば、人はそれを夢と言うのだろう。
ましてや――そこに『親』なんてモノが居たら殊更にその確信に拍車を掛ける。
「――」
「――」
物言わぬ刃の死線が交わる。
緑の気配に紛れる木々の囁きは、まるで人間が忘れ去られたかのような冷然としたモノを感じ取る。
静かに猛る剣気。流麗なる曲線を描く鋼の上を一合、また一合と火花が奔る。
容赦はない。何故ならやらねば死ぬから。
戸惑いはない。何故ならずっと続けてきたことだから。
感慨はない。
何故なら――これを究極に至ってしまった人体解体の術理であると理解し、虚しさを抱くのにそう時間はいらなかったからだ。
だがそれより何より。
その『親』が持つ動きが妙に見覚えのあるモノだったのが、どこか気色悪いと感じている自分がいる。
「愚か」
「――ッ」
夢にしてはやけに鋭い痛覚が奔る。
僅かに遅れて長い棒状のモノが叩き込まれたのだと、ソイツは吐瀉物を口から吐くまいと吹き飛びそうになる意識を繋ぎ止めながら認識する。
それでも膝を着く様な無様は晒さない。
そうしなければその隙をついて、もう一本それ以上のモノが飛んでくると理解していたからに他ならない。
「……フン、もう少し出来が悪ければ熊の餌にしてやったところを」
血生臭い発言をするソレは言うなれば『剣士』であった。
寡黙というよりは言葉足らず。外道ではないが残忍。傲慢では無いが尊大。
そのくせ口を開いたかと思えば、人への関心を金繰り捨てている冷ややかな言葉の数々。これを冷酷と言わずに何という。
だがそれでもソイツは、その
「――まだ、やれます」
突き放されても。殺されかけても。
たとえどれだけ痛くとも。その痛みがソレによって
たとえその先に、ソイツが求めたモノが何一つなかったとしても。
「そうだ、それでいい。その調子で
だけど。
それを見据えるソイツは、何故か。
幻覚だろうが、薄く笑ったソレを見て。
――――兄さん。
いつしか戯れでそう呼んでくれた。
一人の少女を想起した――。
夜空を見上げる。無論、星など見える筈もない。
それは都市から放たれる煩わしき人工の光のせいでなく、単純に分厚い雨をもたらす雲が見上げる視界の隅々まで覆っていたから。
水滴を伴った風が都心の群衆に紛れ往く。皐月を迎えたソレは陽が暮れて久しいこともあって肌寒く、容赦の無い冷たさが頬を撫でていた。
「――そっか、皆には迷惑かけたな」
『そそそ。特にたきなが一番心配してたからねー。先生も大事なことは話しなさいって。あ、ちなみに今度私の前でそういうコト隠そうとしたらウチに強制連行だから覚悟しておけよ~?』
相も変わらずと言うべきか。
通話越しに聞こえてくる千束の弾むような声は、自然と賑やかな彼女を目視せずとも明確に想起させた。
だが彼女の言葉。本人は罰のつもりだろうが、果たして罰になり得るのか。
『カナメくーん?』
「おっと、僕は何も言ってないし、何も考えていないぞ。うん」
『どーだか』
だがそんなことすらお見通しなのか、有無を言わせぬ圧に思わず押し黙る。
この調子では仮に無事リコリコへ帰れたとしても違う意味で先が思いやられるのではなかろーか。
「昨日はありがとうな。仕事が終わったら出来る限り早く埋め合わせするよ」
『マジ? じゃあ……あー……思いつかないからカナメくんのリクエストで』
「僕からの埋め合わせって言ったばっかの筈なんだが……?」
秒で覆された本末転倒な展開に思わず苦笑いが零れる。ただ彼女本人がそれを埋め合わせと言うならまぁ、良いのだろう。
これから向かう場所。
決して穏やかな場所ではないが、通話越しに聞こえてくる声が、そんな暗い感情を抱く間もなく吹き飛ばしてくれている。
故にどこか軽い足取りに鬱屈とした感情はなく、着実にその目的地を目指していた。
「あ、ならさ」
『お、なになに』
「カレー、また食べたいな」
『……じゃあ今度は二人で作ろっか。どうせだしリコリコでお披露目しようよ』
「二人きりじゃなくて良いのか?」
『うーん……』
僕のその言葉に千束は少し悩む様に唸れば、つい零れたかの様な笑い声を零して。
『それも今度話そうよ――だから気を付けてね、待ってるから』
「多分大丈夫だと思う――今の僕、スッゴイ頑張れる気がするから」
その言葉を最後に、通話を終える。そしてついでに電源も切って懐に仕舞う。
何せ今回の仕事は相手が相手だ。弱点は希薄に、不確定要素は着実なモノに。どれだけ準備をしてもしすぎることはないのである。
では何故電話を持ち込んだのか。
勿論、千束の声を聞いておきたかっただけである。
「にしても……予報よりも酷くないか、これ」
ますます酷くなりそうな天候に、思わず辟易する。
「っと、確か……情報だとこっちか」
曇天に向かって伸びるビルを見据えて、無言の喧騒で満ちる群衆から離れる。
奥へ奥へ。歩を進めるほど、都市の放つ無機質な光が遠ざかっていく。敷き詰められた建造物によってただの遮蔽物でなく、侵入を阻む迷路の様な場所へ迷いなく、脚を踏み入れていく。
こういう場所は、正直言って好きじゃない。
『喫茶リコリコ』の雰囲気とはかけ離れてるし、何より千束が居ない。そして人が集まった結果出来てしまった都市の影の部分というのが、あまり好ましくなかった。
リコリスの皆が護ったモノが生んだ影が利用されているという事実に、どうしようもない憤りを覚えるからである。
では何故、現在の僕は
それはつまり――先日に吉松シンジからの依頼を受諾したことに他ならない。
「む」
そして辿り着く。
暗くて人の気配が希薄な場所。ビル群に呑み込まれ、都心の光さえ届かない。
光が届かないという事は人目にもつきにくいということ。『そういう』連中からしてみれば、この場所こそが自分たちが安心して歩ける本来の道とも言えるのだろう。
そこで吉松が僕に与えた情報によれば、今回の標的は都市ビルという人工物の森林に紛れる『リス』だとかなんだとか。
それがただのリスであれば吉松という金梟もこんな周りくどいことはしないだろう。リスなら餌で釣るか、どこかで生じる隙を舌なめずりでもして巣穴から出るのを待てばいいだけの話。
だがそうはならなかった。
何せそのリスが――羽を持つモノを操り始めたからだ。
「道理で物理でも電子でも近づけないワケだ。火器も完備してるよな、当然」
人気が無いのはある意味で当然のことだった。
ほんの一瞬、視界に映り込んだモノ。標的が『最強のハッカー』と称される要因であり、吉松が僕に依頼をしたもう一つ理由だ。
羽を持つモノ。羽ばたくモノ。あるいは浮遊するモノ。
それらは音もなくブレードを回し、なんの思念も乗っていない無機質で静かな視線を僕に送ってる。
何を隠そう『DA』でも御用達の無操縦者小型航空機――ドローンであった。
「なるほど――確かに、これは無敵だ」
勝ち目で言えば既に詰んでいるこの戦い。盤上の駒は悉く死滅し、迎え撃つのはナイフの扱いが得意なだけの人間ただ一人。
対して敵の数は十や百では及ばない。火器を完備されていることを鑑みればそれこそ数え切れぬ、まさしく『無限』とも言える兵力を持っているのが今回の相手だ。
だからこそ敵がいない。だからこその無敵。
――故に。
「生憎と、僕は
――――その前提を、僕は『
波風立たぬ思考が静かに武装を把握する。
持ちうる武装はナイフ一本とガバメント。そして予備の弾倉が一つだけ。相対する標的との兵力差を考えれば、僕の持つ武装のなんと頼りないことか。
だが今はそれでいい。
足りない箇所は『夢』で補ってみせよう。
「――」
無論、憂いはある。
あの吉松シンジという男が何者なのか。失踪した僕の父親だけじゃなく、何やら生まれた場所まで知っている情報源は一体なんなのか。
しかしそれすらも、今は一先ず置いておく。
僕は千束が護り続けたい理念と思想、竜胆要人の『やりたいこと』の為に、これからも僕なりの人助けをするだけだ。
いつか『答え』が口に出来る、その時がくるまで。
「――――行くぞ」
◇
――――ウォールナットという
電子世界の裏側の頂点に君臨する彼女はその実、余りにも奔放な好奇心の塊だった。
ハッカーとしての能力、これまで構築してきたモノの全ては身の内に潜む知りたいという欲求を満たすだけのものに過ぎない。故にあらゆる人間らしい情動は、彼女にとってあまりにも無駄に満ちている。
肉と骨によって齎される造形物でしかない顔もいらない。個人を特定する記号でしかない名前に対しても執着が無い。ハッカーの頂点という地位とやらも、手放すことだって惜しくはないだろう。
それがたとえ、その好奇心が自らに牙を剥くことになろうとも。彼女であれば次の日にでも平気な顔をして新たな関心へと興味を寄せるのは目に見えている。
それらを全て、顔色も変えずに言ってのけるのがウォールナット持つハッカーとしての『顔』だった。
だからこそ、今回ほど彼女が矢面に立たされる状況というのは異例と言えた。
――――それだけじゃない。
事態そのものは予測していた。それが彼女にとってはいつものことだったから。
だがそんな自分の命が狙われている鉄火場に突如登場した、一人の暗殺者。
その存在は悉く、彼女の立てたあらゆる予測を上回るものだった。
『――――ッ!』
振るわれるナイフが雨水を弾く。
暗殺者――竜胆要人の持つ鋭利な鋼鉄が火花を散らして鳴いている。
舞台は都市の影たる路地裏から一転、ネオンの光の上より鮮明に浮かび上がる影は、夜の街で風になっていた。
描く軌道はまさしく縦横無尽。
過密する遮蔽物など知ったことかと言わんばかりに、次々とドローンをナイフや銃撃で撃ち落としながら加速を続けている。
それに容赦なく火を吹く機影の翼。都市の影に紛れて飛ぶ無数にすら届く鋼の鳥が、侵入者たる風を射止めんと数えるのも億劫な銃口が執拗に追いすがった。
――――だが、追いつけない。
ドローンが両断される。
人体の反応速度を優に超える速度で放たれた銃弾は弾かれ、何をされたのか理解する間もなくドローンはその機能を停止させていく。
悪しき空、降りしきる雨をモノともせず、無数のドローンに構いもせずに、それらはただひたすら街を駆け抜けている。
見る人が見ればそれは神出鬼没の黒い風を纏う影に見えたことだろう。
その影を捉えるのはドローン越しに送られてくる近未来の視界。
ハッカーとしての技術をふんだんにつぎ込み、軍隊の持つ最新鋭の機器を優に凌駕する性能を誇るカメラの目に、ソレが収まる気配は微塵もない。
『――――』
けれどもそれがどうした。
確かに驚きはした。人間離れした兵士などごまんと見てきたウォールナットからしてみても、竜胆要人の動きはまさしく人間離れしていると言えるだろう。
だがそれだけだ。
人間を逸脱した程度では、到底ウォールナットには届かない。
東京の一帯に存在する回線という回線は秘かに掌握済み。ドローンだけでなく、公的機関が機能する各種のインフラすらも彼女の『目』としての機能を果たす。
どっちがバケモノ染みているかなど、言うまでもないだろう。
その中にはかの
懸念があるとすれば――肉体を縛る物理の法則を畏れぬモノが自身を追いかける存在が居たことだろう。
『なん――――っ!?』
センサーが赤く点滅したその瞬間、ドローンが爆ぜた。
空飛ぶ小さな航空機は一瞬にして街を照らす燈籠と化し、逃げようとする影を照らす。
赤く眩い光をまき散らしながら爆炎を巻き上げるソレは容易に、ドローンに仕込んだ合成音声ソフトによって正確に再現された間抜けな声と共に、複数のドローンの連鎖爆破による炎の中へ呑み込んだ。
その筈だった。
『あっぶなッ――っ!?』
――――うそだろ。
だが、それでも暗殺者は止まらない。
そのあまりにも人間離れした動きに、思わずウォールナットもキーボードを押す指が停止する。
刃が爆炎を切り裂き、気炎が迸る。僅かに煤に塗れた合羽はその裾を燃やしただけで、依然といて暗殺者の存在を許している。
本当に人間か。というか、事前調査においてはほんの半年前までただの学生だった筈である。それがどうして爆発を退ける程の腕を手に入れたというのだろうか。
……いや違う。
鮮明に映り込む彼の姿を『
計算や理屈をも踏み越える様な、もっと熱くその内から突き動かす
人並み外れたハッカーが導き出したのは理屈も論理のへったくれもない、突飛過ぎる結論であった。
そして。
『――見つけた』
何を、とは言わない。ウォールナットは最悪の事態に思わず舌打ちする。
至近距離からの爆発を回避し切るという離れ業をやってのけた暗殺者はどういう理由か、大した時間も装備もなく此方の居場所を特定した様だった。
その証拠に――窓から見える爆炎の残り火から飛び出したソレが遥か遠くから直接、自分の潜伏している隠れ家に視線を送っているからである。
破壊したドローンを
「非常識め。足場が関係ないのか、アイツは」
ウォールナットがキーボードに奔る指を加速させる。
画面に浮かび上がるいくつにも及ぶのドローンの記号。それら全てがある一点に集中し、出しうる最高速を以て移動し始めた。
打ち出すのは一つの命令。
幸いにして敵の主武装はナイフという接近しなければどうしようもない代物。この一手は博打に違いないが、アレを仕留めるにはそれすらもたり得るかわからない。
全てのドローンに同じ命令を下す作業の傍ら、ウォールナットはちらりと敵を常に捕捉している画面に目をやる。
するとそこには――既に向かいのビルを駆けあがり、遠方より狙いを定めるが如くナイフを向ける姿が確認できた。
『――ウォール、ナット』
敵が自身の名前を呼ぶ。
雨に隠れる向こう側。闇夜に沈むそれは目視での確認など叶わないというのに、そこにいるという確信だけが彼女の中にはあった。
ナイフを持つ右手が地面に添えられ、黒い姿が沈む。同時に爆風や銃撃でボロボロになった合羽を投げ捨て、影がその正体を晒している。
時間にして僅か数秒。
ぎりぎりと、全身のばねを短時間で出来る限り圧縮し、左手にドローンを持ったまま、同じく目視は敵わない筈の彼女に視線を向けている。
今からそっちにいくぞと、言わんばかりに。
「おいおい……流石に冗談だろ?」
アレが何をしようとしているのかを考えて、直ぐにやめた。
だってあり得ない。普通の思考をしているモノなら、そんなことは考えないだろう。
それにもう間もなくこの状況は片が付く。
ドローンは向かいのビルにいる暗殺者を追っており、集まり次第エンターキーを入力するだけで仕込んだ
数十に及ぶドローンの連鎖爆破だ。
周辺の被害に関しても屋上における事象故にそれらは最低限に抑えられる。
第一、そんなことをすれば現在かき集めているドローンによって蜂の巣になることは目に見ている。
だから――躊躇なく命令実行のキーを押しこんだ。
「――――うおっ」
直後、視界が白んだ。
都度数回。衝撃を伴った光はずん、と隠れ家であるマンションを小さく揺らした。
そして白光を放つ刹那に切り取られた風景の中に。
なおも暗殺者が、自ら空中に向けて踏み出し加速したのを観測する。
その光景を見てウォールナットは、この事態の結末を確信した。
「なるほど」
そして――手に持ったドローンを空中に投げそれを
狙いは一点。刃の向けられる先はこの部屋のみ。
結末など言うまでもない。
「ボクの負けだな、これは」
――――防弾仕様の窓ガラスを砕く音が、戦闘終了の合図となった。
「はぁッ、はッ、はぁっ……疲れた……で、でも、今度こそ見つけたぞ、ハッカーさん」
煤に塗れた体。火薬と雨が混ざった妙な香りが部屋の中に充満している。
蹴破った硝子は辺りに散乱して、強くなった雨は容赦なく室内に降り注ぐ。
だがそれでも、構えを解く様な真似はしない。
正直、ハッカーでここまでの戦力を持っていることは反則じみていて、今でもこの部屋にいること自体に身の危険を感じているのが現状なのだ。
疲労で震えるガバメントを向ける先には姿が確認できない、しかし小さな息遣いがドローンを操っていた『真打』がそこにいることを確信させる。
荒い息遣いは此方の消耗をわかりやすく証明していて、どっちが追われる身なのかわかりやしない。
「……チェックアウトにしては随分と野蛮なんじゃないか? 『DA』のエージェント」
「……ここホテルじゃないよな……?」
「野暮な奴め。こういうのは気軽にノッておけよ」
「えぇ……」
ただ、なんというか。
「それで、どうしてここがわかった」
想像していた声が思った以上に子どもっぽい声をしていたからか、思わず呆気に取られる。
何というか、今の僕は大義名分はどうであれ人様の陣地に武力行使で不法侵入しているわけで。だというのにまるで僕が居ないかのように僕に尋ねてくる様子に、調子が狂うのは当然だろう。
だからまぁ、それなりにヤバい奴を想定していた身からすれば拍子抜けも良い所だったから、咄嗟に出た言葉にしてはあまりにも素直なモノだった。
「えーと……周辺地域の情報とドローンの動きから何処を護っているのかを斬りながら絞り込んで……あとはちょっとした裏技、だったりだな」
「……ドローンは数十機以上は斬り落としていた筈だが?」
「そこはまぁ、慣れというか」
「答える気ないだろお前」
「僕でもうまく言語化できていないんだよ……」
そしてハッカーは僕に背を向けたまま、露骨に溜息を零した。
こんな奴に年貢を納められるとは、などという言葉が聞こえてきて、何となくだが顔が引き攣るのを覚える。どうして僕が標的にした連中は悉く僕に呆れるのだろうか。
「というか、え? え? 女の子、だよな?」
「なんだ、眼鏡をかけた馬鹿くらいに思っていたのか?」
「え、映画だとそうだし……ね?」
「ね、じゃない……ああ、全く。こんな奴にボクは負けたなんてな。生涯の恥だ」
ついには隠すことがなくなったその言葉に、今度はこっちが溜息をする番だった。
「あのー……一応、不法侵入者なワケなんですけど……もっとこう、ないのかな?」
「今のやり取りで僕を殺さない時点で、お前はそういう手合いじゃないってことくらいはわかるぞ」
その言葉を最後に、ついには此方に振り向く。
癖のある金髪。白い肌に、十代前半を思わせる小柄な体躯。どこか気怠るげな雰囲気を隠さない様はいっそふてぶてしい。
ヘッドセットを外す少女はこう名乗った。
「改めて自己紹介する、ウォールナットだ――交渉の余地があると見込んで、頼みがある」
というわけで今回はここまで。
山育ちの技能がまた一つアンロック。
そして公式最強キャラの一人であるクルミと対面。
戦闘用、偵察用、工作用ともちうるドローンを総動員したうえで一つ一つに手榴弾一個分の爆弾を仕込む。加えて『ラジアータ』のシステムを流用した危険感知や情報収集力を発揮したうで、アラン機関より目をつけられて一か月間もの間、数いる傭兵を全て葬った鬼畜仕様のクルミである。
加えて、魔改造してドローンの百以上はいれられるドローンの収容場所を用意した自陣要塞を搭載しているからタチが悪い。
リコリコのメンバーで総動員していたら、確実に誰か死んでいたと言える戦力。山育ちがメタを張れたので引っ張りだされた形。
毎話の感想ありがとうございます。泣けるで。
そして大量の誤字報告にはマジで感謝。全文完遂はマジで感無量でした。推敲増やしてこれだからホントにもう……。
それでは。