自分より強い上位種に愛されるの良くないですか!? 作:糖分至上主義
長文駄文読んでいただきありがとうございます。
感想読ませて頂きました。ありがとうございます。ビターエンド、いいですよね。
個人的に人外とは価値観の違いとかでズレが起こって欲しい
背が高くなったからか、価値観が変わってしまったからかあんなに輝いて見えていた山道は案外ちっぽけであった。とはいえ手入れが行き届いていないのか膝くらいまで丈がある雑草地帯が所々にあり、登るのには少し苦労した。
困ったのは鉄柵だ。当時はくぐり抜けていたがさすがにもう潜ることはできない。かと言ってよじ登るのも少し気が引ける。足場になりそうなものを探していると偶然、草木に侵食され、その荷重からかひしゃげた部分があった。正直不気味であった。
自然とこのようなことになるのだろうか。いや、そういうこともあるのだ。そうに違いない。
自分を納得させるかのように言い訳をして、グッと身を乗り出し鉄柵内に侵入した。
鉄柵内は数年前と寸分違わず同じであった。時間が止まったような、静止画を見せられている気分になった。見る視点が違うからそう思うだけなのかもしれないが、記憶通りに全てがそのままであった。なぜだか緊張に襲われ足取りが少し重くなった。ゆったりと石段を上りながら深呼吸を繰り返す。そんなことをしながら登っているとふと石段脇にある石に目がいった。
「こんなとこにお地蔵様なんかいたっけか」
そこにはお地蔵様が鎮座されていた。いや、正確には反対側にもいた。
一体自分は幼少期何とあっていたんだ?
疑問が溢れ出すが、ここまで来てしまったのだ。今更引き返せるか。と遮二無二に歩き出す。
石段を登りきるとそこにはやはり家屋があった。
そしていつもどうり彼女がいた。どこか悲しそうに微笑みながら。
「あら、来てしまわれたのですね。あれほどお止めさせて頂いたのに、、」
「あなたは一体、、紫陽花、、、では無いですよね。」
彼女は確かに紫陽花の見た目をしていた。しかしどこか雰囲気が違っていたし何より声が違った。紫陽花は鈴の音がなるような美しい声をしていたが彼女の声は少し低く、しかし安心感がドッと湧き出すような声だった。
「私のことも忘れてしまわれたのですね。いえ、これも仕方ないことなのでしょう。それよりもあなたに会えたことに感謝すべきでしょうね。」
「一体何を言っているかさっぱり分からないのですが、貴方は誰でしょうか。」
失礼と分かりながらも少し言葉尻を強くして言う。
「雪ですよ。あなたが私に与えてくれた最初の呪い。と言っても覚えていないのでしょうけど。」
「は、、」
彼女は少し寂しそうに笑っておりその顔を見た瞬間、胸が締めあげられるような感覚に襲われる。
「今日はもうおかえりなさい。それにもうここには来ては行けませんよ。そうすればあと一月はそちらで暮らすことができるでしょう。その間にやるべき事全て済ませておくのですよ。前回のようには行かないでしょうし、それに浅ましくも私もこれでいいのかもと思い出したので。」
何がなんだか分からないうちに自身の家に帰った。
頭の中では様々なことが渦巻いて思考が上手くまとまらない。
雪。私は誰かに名を与えたような記憶は無い。それに前回のように?確かにどこか既視感があったがそれは一体、、、彼女の悲しそうな顔は本当に苦しかったな。なんてことを考えながら家にたどり着いた。
家に帰ってから祖父母に今まであったことを全て話した。
もうどうしようもないところまで来てしまったのだと思ったから。せめて家族である彼らには伝えるべきだと思った。
祖父母は驚いたような顔をしていたがなぜだか納得したような顔もしていた。
「お前、子供の頃に遊ぶ相手があまり居なくて退屈だと言ったことがあったろ。」
「え、うん。ここにはほとんど遊ぶ相手がいなくて暇だったよ」
「そもそもこの村には子供はおらん。」
「ぁ、、っえ」
急速に喉の中が乾いていく。
「遊ぶ相手がおったらその子のとこに行くように言う。だがこの村には誰もおらんから家の周りで遊んどれと言うたんじゃ。しかし、お前はどこかに遊びに行くたんびに友達と遊んだという。だが、決して名前は言わん。七つまでは神のうち。その時からカミさんに遊んでもろとったんじゃろな」
それからは色々なことを聞いた。
もう今の村長に譲ったが、元はうちが地主であの山の管理を代々していたこと。あの山には2人の神様がいるということ。本来神様は見てはいけないこと。おそらく魅入られたこと。助かる可能性は低いこと。山に家屋などはなく地蔵様が置いてあるのは昔の名残で道祖神様であること。
それからはこれまでの人生で1番他人と向き合ったと思う。当時気味悪がらずに仲良くしようとしてくれた友人に挨拶して回った。両親にも感謝を伝えた。3泊4日の旅行なんて初めて行った。両親にも思うところはあったのか構い倒された。昨日なんかは泣かれてしまった。「どんなに憎くても我が子を嫌いになれる親なんていない」んだとさ。涙が流れそうになった。しかし一月というのは長いようであっという間だ。
最近毎晩彼女たちが夢にでる。綺麗な白無垢姿で下駄の音をならしあるいてくる。もう3かともたないであろう。しまりのないことではあるがこれでこのにっきはおわろうとおもう。おちがなく、もうしわけなくおもうがすまないとしかいえない。
ああそれにしてもかのじょたちとのせいかつをかんがえるとなんとしあわせなんだろう。
ふるえがとまらないや
夕陽・・・主人公、魅入られた。最後は体を震わせながら連れてかれた。きっと嬉しいからだよネ!
紫陽花・・・後妻。超絶美人できっと尽くしてくれる。精神が植物みたいな人だから気づいた時にはゆーひくん死んでそう。ウケんね。
雪・・・チョロっと出てきた。本妻は私なのに....
もう1話続きます。