ドラッグオンドラグーン 終焉の角笛   作:Ruve

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レオナールによって、女神が帝国の海上要塞に居ることを知ったカイム達。
だが、海上に浮かぶ要塞は結界で覆われ、周囲には帝国の護衛艦隊が待ち受けていた。


第十章 迷走
第1節 結界


 迫りくるワイバーンを蹴散らしながら、アンヘルは海上を進む。カイム達に海上要塞の姿が見え始めた。

 

「結界が張られておるな」

 

 しかし結界によって守られているようだ。更には帝国軍の艦隊まで待ち構えている。これだけ守りが厳重ならば、フリアエがいるというのも間違いなさそうだ。

 

「結界塔を破壊すれば、海上要塞に近づけそうだ」

 

 海上要塞の周りに塔のような物が6本生えている。それが結界を発生させている装置だとアンヘルは見抜く。

 艦隊の砲撃を躱しつつ、炎を撃ち返し艦隊を海の藻屑にさせる。そうしながらも結界塔へ接近するが、ワイバーンも邪魔しようと纏わりつく。

 

「ドラゴンは私にお任せください」

「ワイバーンだ。下等種族と我を同じにするな」

「失礼。とにかく、私が対処します」

 

 カイムが地上で散々見た魔法をレオナールは唱える。妖精由来の力だからか、そんな多種多様な魔法が使えるわけではないようだ。

 しかしより魔法に特化している為か、カイムが使う魔法よりも強い。特にカイムの場合は武器から力をもらい魔法を放っているので、レオナールのそれとは訳が違う。

 レオナールの放った光の玉はワイバーンを追う。避けようとはするがしつこく追尾する玉を避けきることはできずに直撃し、次々と海へ落ちていく。

 

「へー、ワイバーンも見た目はドラゴンそっくりなのに、雑魚ばっかりなんだな?これならオレの方が強いんじゃねェのか?キシシシ!」

 

 何故か調子に乗り始めた妖精に、誰も反応しない。いい加減慣れたのだ。

 結界塔の一本に近づき、破壊しようと炎を放つが意外と壊れない。それどころかこちらへ魔力弾を飛ばしてくる。どうやら単に結界を張るための装置というわけではないようだ。

 接近するワイバーンをレオナールが倒し、他の艦隊は有効射程内に接近できていないので塔と一対一で対処できている。一発の炎では壊せなかったものの、何度か撃ち込めば流石に壊れていった。

 

『フリアエ……無事でいてくれ』

 

 しかしこの塔をあと五本も破壊しないと進めない。あまりに時間がかかっているせいで、カイムが焦れている。

 

「あせるな。水の上では奴らも逃げ場所はあるまい」

 

 カイムを落ち着かせるためにもアンヘルは言う。確かに、船に乗って脱出する以外の方法はなく、強力な結界を張っているためその手段も自分から潰している。

 そのはずなのだが、カイムは落ち着かない。どうにも嫌な予感がする。

 残りの塔も破壊すべく、艦隊を沈めながら飛翔する。艦隊もワイバーンも敵ではない以上、やることは同じ。しかし焦るカイムの気持ちを汲んで、アンヘルは少し急ぎながら対処していく。

 塔へは容赦なく大魔法を撃ち込んでいく。あまり魔力を使うと後が厳しいかもしれないが、どうせ結界を破壊したら内部へ入るのだ。その間はやることもないしちょうどいいと考えたのだ。

 

 アンヘルの炎により、全ての結界塔は破壊された。裸になった海上要塞へとアンヘルは飛ぶ。

 

「行きましょう、カイム」

『ふん、お前が仕切るな』

 

 仲の悪い二人の契約者は、海上要塞内部へと突入するのだった。

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