ドラッグオンドラグーン 終焉の角笛   作:Ruve

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神官長ヴェルドレは封印を預かると同時に連合軍の最高司令官
でもあった。
海の神殿、砂漠の神殿、森の神殿、そして女神フリアエ
この4つの封印を帝国の魔の手から守る事がヴェルドレ
の使命であり、その為彼は砂漠にいた。

彼にフリアエを託したカイムはエルフの集落を探索していた。
その中で、帝国兵の死体の側に血文字が書かれているのを発見する。


第5節 天使

「……天使を語ってはならない。天使を描いてはならない。天使を書いてはならない。天使を彫ってはならない。天使を歌ってはならない。天使の名を呼んではならない。……なんだ、これは!?」

 

 ドラゴンが血文字を読み上げる。奇妙な詩が書かれていたのだ。

 ドラゴンの声を聞いたギャラルと七支刀は、カイムの元へやってきた。

 

「先程のキル姫か。連れて行く気か?」

「あなた様がカイム様ですね。わたくしは七支刀です、よろしくお願いします」

 

 そう丁寧に挨拶する七支刀に、カイムは剣先を向ける。

 

「戦えるのか?」

 

 言葉を話せないカイムの代わりに、レッドドラゴンが語りかける。カイムは足手まといを連れて行く気はないのだ。

 

「大丈夫です!世界を平和にするための戦いなら出来ます!」

「この男がそんな純粋な願いで戦っていると思ったか?」

「理由は何であれ帝国は倒さないといけないわ。目的が一致するなら大丈夫よね?」

 

 ギャラルの問いかけに、カイムは剣を仕舞う。世界の平和など知ったことではないが、帝国に復讐しフリアエを助ける為ならば共に戦う分には構わない、そういうことだろうとギャラルは解釈する。

 

「しかし、天使か。お前たちは何か知らないのか?」

 

 レッドドラゴンは、ギャラルが天使を知っていたことを思い出す。何か関係がないのかと睨んだのだ。

 

「そんな詩、聞いたことないわ。それよりも、さっきエルフの人が言っていた"天使の教会"の方が怪しいと思うわよ」

「そ、そうです!エルフの皆様がその"天使の教会"の宮殿に攫われたようなのです。助けに行きましょう!」

 

 ギャラルはここまで一緒にいて、カイムが見知らぬ誰かを助けるために動くとは思えなかった。

 ……しかし、別の理由ならば。

 

「つまり、そこに帝国軍はいるのだな」

 

 レッドドラゴンの確認。やはり、そういうことなのだろう。

 

「帝国と"天使の教会"か。どちらにせよ行く価値はある。飛べるか、七支刀」

 

 レッドドラゴンは、ギャラルが飛べることは知っているので七支刀に問いかける。

 

「いえ、わたくしは飛ぶことは出来ません」

「そうか、ならばここで待っていると」

 

 レッドドラゴンの言葉は中断する。

 

「何?乗せてやれだと?」

 

 レッドドラゴンはキル姫もただの人間でしかないと考えている。だからこそ、契約者でもないキル姫を乗せることを躊躇う。しかし、戦力も多い方が良いというのもまた理解はしている。

 少しの沈黙、カイムと"声"で話していたのだろう。

 

「分かった。七支刀、おまえはカイムと共に我に乗れ。ギャラルホルンは自力で飛べ。我の翼に付いてこられるか?」

「ちょっと、自信がないわね……」

 

 カイム達のこれからの方針は決まった。近くの渓谷にあるという宮殿へと向こうことになった。

 森から出てレッドドラゴンと合流、カイムが乗り、その後ろに七支刀が乗る。

 まずは宮殿を探すために上空へと舞った。ギャラルも遅れ、ドラゴンを追うように飛び立った。

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