オーブ1000個使っても欲しいのが出なかったら逆に召喚されて件について 作:人中の蝮
俺は物凄い頭痛を抱えながら牢獄に到着した、あまりにの酷さでバレてしまうのではないかと焦りもしながらも辿り着くことができた。そこにはやはりディアドラさんが投獄されていたけどここで少しばかり予想外があった。
ノエルちゃんまでここに投獄されていた、何でと思ったけど今はそんなことを考えている暇はない。頭痛も良くならないのでとりあえずディアドラさんとノエルちゃんを牢獄から出して二人に静かについてきてと言って歩き出した。
外に置いてある車に乗って敵陣営まで連れていけば問題はない。流石にディアドラさんを殺そうとはしないだろう、それに上手く行けばディアドラさんを知っている人がいるかも知れないから。
そう考えながら車まで誰にもバレずに到着した、夜なこともあり警備の隙をついて車を発進させた。頭の痛みに耐えながら車を運転しているとディアドラさんから話しかけてきた。
「すみません、私のためにここまでしてくれましてありがとうございます。それとようやく大切な人の事を思い出せました。本当にありがとうございます」
そうですかそれは良かった、頭痛はするけどそれは素直に嬉しかった。ならばその人にお願いすれば大丈夫という事だ、俺はその人の名前はと尋ねてみるとディアドラさんはすぐに返答した。
「はい、シグルド様と言う人です。とても優しいお方なのですぐに分かると思います、特徴だと青い髪をしているので分かりやすいと思います」
すみません、ディアドラさん・・・この世界の基準かもしれないですけど青髪の人物が多すぎて分かりません。しかも青髪をしている人に限ってか性格が良さそうな人が多すぎます。
だから申し訳無いですけど教えて下さい、それ以上の事をと言いたかったけど言うほど元気は無かったのでとりあえず青髪の男性に出会ったらお願いをするのもありだな。
俺もいつまで車の運転が出来るほどの体力が残るか分からないから誰かに託すことも考えている。まあ、見た目が良さそうな人にしか預けないけど、そう考えながら車を走らせていた。
今のところはなんとか運転できるかもしれないけどこの調子だと帰りが危ないかもしれない、本当に最悪の事も考えておかないといけない。ノエルちゃんに運転を任せるという事に。
そう思うと出来る限りにディアドラさんが言っているシグルドと言う人物を見つけないといけない。俺は頭の痛みに耐えながら親友が持っている勢力から抜け出した、この先に行けば誰がと思って移動していた。
でも流石にいきなり攻撃してくる相手には会いたくないなと思いながら進めていた。するとディアドラさんが急に俺に対して止めてくださいと今まで感じた事もないぐらいに声で言ってきたので驚いてブレーキをかけて車を止めた。
急にどうしたのですか、こちらは頭の頭痛も良くならないから必死に急いでいるのにと思っていた時にディアドラさんが静かに言ったのだ。
「・・・・シ、シグルド様!?」
・・・まじで本当にディアドラさんの探していた人が見つかったの、こんな奇跡があるのかと思ったけどこれも主人公補正とヒロイン補正と呼べるものかもしれない。
でも早く見つかってこちらも良かった、これならばぎりぎり帰りまで持つかもしれない。ひとまず俺もノエルちゃんもディアドラさんと一緒に車から降りてその人に近づいてみた。
すると向こうも気がついたのか、ディアドラ、ディアドラなのかと言って叫んで走ってきた。するとディアドラさんは泣きそうになりながらシグルド様と言って走ってお互いに抱きついた。
二人には本当に嬉しそうにしながら泣いていた、感動の再会場面だからこんなに頭が痛くなかったらずっと見ていたかったけど俺の体がそれを許そうとはしなかった。
このまま見ていると帰り道がいろんな意味で危なくなるので俺はノエルちゃんに車に乗るよと言った。ノエルちゃんはもう少し見ておきたいと言ってきたけど俺の調子が良くないから済まないと謝った。
俺の様子を見たノエルちゃんは慌てながら申し訳ありませんと謝ってきたけどそこまでしなくも良いからと伝えた。とりあえず調子が悪いから急いで帰りたいので車に乗って発進させた。
後ろからはディアドラさんとシグルドさんの呼び止められる声が聞こえてきたけど振り返る事はせずに車で親友がいる場所に戻り始めた。
色々とあったけどディアドラさんが幸せそうで良かった、初恋はもれなく散ったけど・・・まあ、仕方がない結婚していたのだ。こちらが頑張っても意味がない・・・これで良かったと思う。
とにかく今は俺の体力が持つ間に親友の城に戻らないと不味いなと考えながら車で走り続けていた。ノエルちゃんが二人とも良かったですよねと話してきたのでそうだなと返事をした。
その後、特に大きな出来事はなく無事に城まで辿り着くことができたあるけど俺の体はもう限界寸前で気が抜けると意識が無くなりそうでなんとか必死になりながら歩いていた。
ノエルちゃんにはここまでで大丈夫と伝えた、するとノエルちゃんは本当に大丈夫なのですかと心配そうに聞いてきた。大丈夫ではないけど大丈夫と答えた。
それでも完全に大丈夫じゃないとあの表情だとバレているけど上手く隠すことも出来ないから・・・と考えているとまたあの嫌な感じがしてきた。
殺せと殺し尽くせと頭の中に直接言われているように聞こえてきた。うるさいと思っても何度も言われてるような感覚で頭がおかしくなりそうだ。
ノエルちゃんに本当に大丈夫だから離れて欲しいと今度は強めで伝えると驚いたのか少し後ろに下がった。それで後ろに下がってこれで良かったと思っていた時にまた来てしまった。あの衝動が・・・踏ん張れ何も見るな、何も考えるな、ただ精神を統一しろ、俺。
そんな必死なことをまるで嘲笑うかのように衝動が大きくなりそうしてとうとう俺は大きな衝動の波に飲まれて意識を手放してしまった。
遠くから見ていたノエルは余りにも異常な事が起きている雅也を心配そうに見ているとこちらを見て不気味な笑みを浮かべてきたと思った次の瞬間、ものすごい速さでノエルに接近してノエルはその速さに対応できずに攻撃されると考えていた。
だがそこに突如現れたのは豊喜であり親友がどこにも居ないと探していたら遠くから異様な気配を察知して駆けつけてきたのであった。
「ノエル、お前には後で色々と聞きたいことがある。その為にもこの場から離れよ、まさかと思うけどこれ以上言うことを聞かないと言わないでくれよ」
ノエルの事を心配にしながらも怒りをこもった声を出してノエルは震えながらはいと言ってその場から離れ始めた。
「さて、雅っち。聞こえているか分からにいけど、どうするつもりだ。このまま大喧嘩をするのか、それとも止めるのか、お前の答えを教えてほしいところなのだけど」
自分は無駄な気がするけど一応、聞いてみたが返答は相手の行動で理解した。持っていた武器で自分の急所を狙ってきた。
なるほどならば少しぐらいの怪我は文句を言うなよと思いながら攻撃を受け止めて反撃した。流石に勢いあり過ぎて凄い吹き飛ばされてたので心配になり近づいてみると何事もなかったように反撃してきた。
おいおい、何か分からないけど強くなっているじゃないか。本気になれば問題はないかもしれないけどそうなると親友の身が危なくなる。
と思うけどこのまま暴れさせた方が危険か・・・仕方がない、本当は竜の姿で戦いたくないけど。なんとか距離を取ってから変身しようとしたが向こうはそれを察知したのか距離を開かせないように突っ込んでくる。
やばいなあんな状態になっても頭が回るのか・・・一旦撤退するか・・・いや、ここで逃したらいつ見つかるか分からない。でも一人で止めるには洗脳はかつてやってみた事があるが失敗に終わっている。
そもそもあれはなんだ凶竜化と近いものを感じるが違う・・・あれは凶竜化と同じ・・・それ以上のものかも知れない。だけど今は親友を救うことだ。本当に昔から世話を掛けさせてくるよ。
まあ、それはこちらも同じかもしれないけどな、雅っち。