オーブ1000個使っても欲しいのが出なかったら逆に召喚されて件について 作:人中の蝮
そしてまだしていない人もしてくれると大変嬉しい限りです!
クロードたちは途中に何も障害になることは起きずに予定通りに進んでいた。余りにも起きないのでエーデルガルトは少し不安になっていた。
もしかして罠ではないかと考えていたところクロードが何かエーデルガルトの表情を見て理解したのかクロードが元気良くしっかりしろよと言ってくれていた。
そうしてとうとう敵の前線基地と呼べる城に到着した。でも城下町はもちろん城の中も誰もおらず空城状態になっていた。
この様子を見てディミトリがこれは何が起きているだと疑問になっていた。エーデルガルトもこれは何かあるのではないかと言って、クロードは考えてもしかするとと言って考えを伝え始めた。
「俺の考えが正しければここに兵はいない、そもそも相手は残党兵から立ち直ったばかりで数は限られている。増えてもまだ新兵でそこまで使えるとは思えない。となると恐らく次。または次の次の城辺りが罠があると考えている」
なんでそんな事が言い切れるのと疑問に思った者がそう尋ねてみると相手も余りにも急に勢力が戻って維持ができないだろうと睨んだらしい。現にこの前の戦いも正規軍ではなくて相手の義勇軍と呼べる組織だったことは記憶に新しい。
もし自分が相手の軍師ならば次のところで軍勢を集結させて策など使って戦うと言った。それならばすぐにでも進軍させた方が良いのではないかとエリウッドが言うとクロードが呆れながらエリウッドに言うのであった。
「貴方は今回は作戦を言う権利を与えたつもりは無いだけどな、それに今から進軍はあまりにも危険すぎる。今宵は新月、松明などの明かりがないと周りも見えないぐらいに辺りは真っ暗になる。そんな状態で進軍すれば格好の餌食だ、今日はここで休憩して明日の朝に進軍を再開させる」
それを聞いたディミトリも確かに暗闇の中で進軍はとても危険すぎると言ってディミトリはエリウッドに明日になればまた進軍するから今宵は英気を養うということで休むのはどうだと言った。
エリウッドも分かりましたと言って頭を下げてその場から立ち去った、クロードは全く困ったもんだなと言いながら軍勢に今日はこの城で休むと言って準備に入った。
もちろん夜襲なども考えられるのでいつもよりも多く松明の火を置くように指令して城の中で明日の予定を話し、クロードたちも眠りにつくのでだった。
その日の深夜に兵士たちが外で騒ぎ出して目が覚めたクロードたちが外に出ていると城などに炎が移って炎上をしていた。それは城、全てを燃やしつくそうとするほどの強さでここにいれば間違いなく焼け死ぬと分かるほどだった。
エーデルガルトやディミトリは兵士たちが火の不始末でもしてしまったのかと言っていたがここでクロードがやられたと言ってすぐに大声で叫んだ。
「全軍、急いで城の外に逃げろ、これは敵の罠だ。この城自体が巨大な罠だった、城の外にある川まで逃げろ。炎は川まではやってこない、落ち着いて態勢を整えて逃げるぞ」
エーデルガルトやディミトリはまさかと言ったが今は聞いている場合ではない、すぐにでもこの場から逃げ出さないと焼き殺されてしまうと考えて出来る限りの兵を纏めて城の外に避難した、その時である。
城下町にある家から爆発ともに燃え上がった、クロードたちは爆発で部隊が被害を受ける覚悟で強行突破をした。それしか生きるための道はなかったから。
ここで更に兵士たちを犠牲を出しながら城の近くにある川までクロードたちは生き延びる事に成功した。そこでクロードたちは部隊の被害など確認をしながら話をした。
「くそ、俺の考えが甘かった。まさか、自分たちの領土であんな事をしてくるとは・・・蝮、俺の想像を遥かに超える奴だ」
「クロード、あなただけの責任では無いわ。私ももっと警戒しておくべきだったわ、今は体制を立て直して次に備えないとこれで終わりとも考えられないから。今度こそは対応して反撃をしましょう」
エーデルガルトがその言葉を言い終えた瞬間、遠くからなにかの音が聞こえ始めたのである。なんの音だと考えているとディミトリがすぐに叫んで皆に伝えた。
「洪水だ、川から離れろ!このままだと巻き込まれるぞ、エルもクロードも早く!」
必死にようやくここまで逃げ延びた者たちに待ち受けていたのは洪水、マムシが密かに作っていた防波堤を決壊させて中流付近にいた者たちを飲み込んでさらなる被害を出した。
エーデルガルト、ディミトリ、クロードたちはなんとか川の洪水に巻き込まれる前に逃げ出す事に成功したがここでディミトリがあることに気がついたのである。
それはリシリアとエリウッドの姿が見当たらないと言うのだ。本来ならば探したい所であるがこのままだと相手の策の餌食になってしまうと考えて一度、敵の領土から離れようと撤退を始めた。ここから一番近いのは森から入ってそのまま直進するコースが一番の近道であった。
幸いな事に新月でもあるので姿は見えないはずで追撃は来ないと思っていた時に待ち受けていたのは兵士たちから敵の攻撃を受けたと悲鳴を上げて怪我をした者たちが現れ始めた。
そんなはずは無いと三人は思いながら辺りで人の気配を探ってみたがその気配は無く静かである。それが逆に兵士達に恐怖を与えて部隊は崩壊寸前の状態になっていた。その間にも感じることもない攻撃を受けては部隊は混乱を起こし乱れていた。
三人とも何も言ってもいないのに同じ事を考えていた、悪い夢ならば早く覚めてくれと必死に思っていた。しかし、現実である。
三人は敗走になりそうな部隊をなんとか維持しながら森を抜けて命ながら逃げ出す事に成功した。そこで今度こそ一息をつけてから被害の方を確認することになった。兵士たちも助かったと言って座り込んでため息をついていた。
その結果、5万ほどいた兵士たちが1万ほどまでしかいないのだ。単純に考えて僅か一夜にして4万の兵を失ったのだ。
その上で相手の被害は城と城下町を崩壊させて使えなくなったと言えば聞こえは良いが実際の被害は全くない。敵兵の一人も討取れないまま、4万の兵を失った。
これ以上の負けが存在するならば聞きたいぐらいの敗北であった。もちろん戦いなどできる状態ではないので何も戦果を挙げられないまま国に戻るしか道は無かった。
国に戻るとエーデルガルト、ディミトリ、クロードの三人はアクア王国から戦犯をやらかした者達ということで城の監獄に投獄された。
他の者たちもあまりにも酷い負けだったので誰も弁護の声は上がらずそのまま牢獄に入れられてしまった。
そしてアクア王国は改めて感じるのであった、本当の強敵はアジ・ダハーガではない、一匹の毒蛇である事に。