なんか世界って機械のせいで荒廃したらしいですね 作:饅頭おとこ
昔、神妙な顔をした婆ちゃんから『川に流れていたのを拾った』って言われたことがある。
意味がわからないだろ? 俺もよくわからんもん。
どこの昔話だよってな。
こっちは腹がペコペコで飯を食ってた時に言われたもんだから、普通に右から左に流したけど。当然俺のそんな姿に婆ちゃんも勘付いていたみたいで、呆れた顔をしながらため息を顔面に吹きかけられたのを今でも覚えてる。
え? なんで、いきなり過去の話をし始めたって?
……俺の状況を見てみろ
マキの周囲には先ほど戦ったやつ以外にも多様な個体の機械生命体の集団がいた。まさしく機械生命体のバーゲンセール。
うーん。基本的に機械生命体は同じ個体でしか群がらないって聞いたことあるような、ないような。
うっ! なんか思い出せそうだが、首から上に出てこない!
お前のせいか、この肉がッッ!
モグモグ!!
咀嚼していた肉を飲み込んだけど、全然思い出せない。
まぁ、別に今理由を思い出せても何もできるわけじゃないしな。なぜなら両腕と両足をグルグルに紐だか機械線とかいうやつで簀巻き状態にされているからだ。
文字通り手も足も出ねぇぜ!
俺を喰うつもりなのか豚の丸焼き状態みたいにされていた。そんな俺をゴリラと虫を混ぜたような機械生命体が担ぐ。そいつがチロチロと口を開ける度に金属でできた爬虫類みたいな舌が見える。
い、意味がわからん。なんで君たちはそんなわけわからない見た目なの?
文句を言いたいが、筋骨隆々の逞しい腕から生えている柔らかい毛はモフモフで俺の心が和む。
というか眠くなってきた。
スヤァ……
数分ウトウトしていると、視界の端にやつを捉えた。
「なっ、お前は!!」
思わず声を出すと俺を抱えていた機械生命体が訝しむ目で見てきた。それを無視してどんどん近づいてくるやつを睨み付ける。
そいつは本当ストーカーも真っ青なクソクソ汚染体だった。あれだけの機械生命体と戦っていたはずなのに、どこも欠損していない。どんだけ頑丈なんだよ……
「バギャオオォォン!!!」
謎に長い鼻から咆哮を出してクソクソ汚染体が突進してきた。逃げようにも今の俺は哀れな芋虫。
モゾモゾ動いていると、無数の機械生命体がストーカー汚染体に群がっていく。
いけェェ! 者どもォォ!
機械生命体は一瞬にしてぶっ壊れバラバラになって吹き飛ばされていく。
つ、使えねぇぇ……。
俺はこっそりクソ竿を使い機械線を解いていく。すると俺を担いでいた機械生命体が俺を放り投げた。
危ねぇだろぉぉが!
機械生命体を見れば、両手を交差させていた。俺はすぐに地面に大の字になって頭を守る。
ブォォゥン!!
機械生命体からぶっといレーザーが発射された。が、クソクソ汚染体が長い鼻と長い首を振り回すと、レーザーが歪み周囲の機械生命体たちに直撃していく。
次々に機械生命体が壊れていく中、ゴリラの機械生命体は楽しそうな笑みを浮かべてクソクソ汚染体に突っ込んでいった。
機械生命体が笑うことに驚いたがそれ以上に化け物じみた戦いに呆れる。
チラッとクソ竿がなんか小さくなっていたから目を向ければいつものグリップ。
すぐにカチリッ、と握り締めれば変形を繰り返し長い一本の槍になった。
はぁ……君は馬鹿なのかな? なんでこの状況で近接武器になるの?
こんこんとクソ竿を説教したいがそんな時間もない。俺は諦めて槍を構える。すると、槍の先端がグツグツと燃え盛り、融解を始めた。
そういう感じね。天才の俺は一瞬で理解した。
ツンツンッ、ツンッ!!
槍をクソクソ汚染体とゴリラの機械生命体に向けたが何も起こらない。いや、厳密に言えば先端部分がちょっとだけ飛んでいったが、遠すぎてほとんど俺の近く。
……ダッ!!
「うぉぉぉぉぉ!!!」
ドォカカカカァァン!!
後方でとんでもない大爆発が起き、そのまま砂塵に巻き込まれた。
続いたけど続かない