藍染の仲間じゃありません   作:覚め

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ま、そゆこと。
本作のヒロインを定義しようとしてまず先に出て来たのはウルキオラでした。
勇音のざっくりとした成長歴。


閑話休題2

「便白。早く動いて」

 

「はーい」

 

「早く、そこの薬品」

 

「はいはーい」

 

「…」

 

「ん、勇音か。早く動かないと席官にどやされるぞ」

 

「あ、はい!」

 

最近入った期待の新人は、どこか抜けている奴。学校じゃ回道の成績一位!とのことで。なんだか、腑抜けていると言うか。ぼやっとした人間だ。反対して俺!この中じゃ、なかなかの勤務数であるはずである俺!副隊長どころか席官すらなれない俺!何故か俺は卯の花隊長の後ろを追いかけているばかり!

 

「…勇音。ボーッとすんな」

 

「あ、はい!」

 

「次、棚の右にある薬」

 

「あ、えっと、これ!です…か…?」

 

「おお、これこれ。ほらバカ、背中向けろ。薬塗るぞ」

 

「バカって…酷くない?僕一応席官だよ?」

 

「その席官が女に夢中で虚にも気が付かねえ馬鹿なんだよ」

 

自信はなくとも正解を選べるようになった。そして卯ノ花隊長の追っかけ助手も俺ではなく期待に乗せられた勇音となった。俺としては妥当なのだが、卯ノ花隊長の『そうですか…』がビビるほど低音だったので、斬られるかと斬魄刀に手を置いてしまった。そこから二回ほど斬り合いをしてしまい、死にかけた。

 

「もう六席!早いなぁ。京楽さんに伝えとくよ」

 

「え、何でですか?」

 

「護廷隊はいつ死ぬかわからんからね。祝える時に祝おうよ」

 

「へー」

 

「お前聞き手に回った時にムラがありすぎるぞ」

 

「ああ。隊長から伝言で、席官にならないか、と」

 

「やだ!」

 

「そこをなんとか…」

 

断る。絶対責任重いし事務作業多い。後普通に権力持ちたくない。怖いし。なんならまだ始解すらしとらんのに。回道の腕も、まあまあと言えれば上等、なくらい。卯ノ花隊長からは『下手くそですね。やはり自分の腕切り落とさせますか』と言われるくらいには。死にたくなかった。

 

「これっ…」

 

「勇音。虚に喰われた死神は大体こんなのだ。覚えとけよ」

 

「ゔっ…ゔえっ」

 

「勇音、慣れろ。俺たちがするのは埋葬だ。死体を見て嘆くことじゃない」

 

「はい…でも…!」

 

「当分肉は食えねえだろうな」

 

死体見て「ゔえっ」するときの勇音。実は遺体の埋葬などは四番隊の仕事であって、そのほとんどを席官が回している。俺?知らん。なんで?まあ仕方ないか。そんなこんなで、今。

 

「便白さん、薬品を」

 

「はーい」

 

「ありがとうございます」

 

「十一番隊には勿体無い美人だろ。安心して死ね」

 

「便白さん!!」

 

「あ、すんません」

 

「もう!」

 

この始末。手で噛み締めるような速度で瞼を下ろさせ、少しのお祈り、そして去る。こんなもん、何をどう祈れば良いのやら。弱いから死んだとは言わないけど、体が千切れたりしてる死体は死に方が想像しやすい。何でそんな死に方してんだってやつもあるけど。

 

「勇音さーん」

 

「はい」

 

「こちらの患者、頼みまーす」

 

「はい、わかりました!」

 

「四番隊の命令なんか聞いてられるか!俺は戦場に生きる男だぞ!!」

 

「切り捨てて来ますね」

 

「やめてください!わ、私が行きます!」

 

「いてらー」

 

「四番隊の副隊長が何だよ。俺は十一番隊だぞ!テメェら救護班の命令なんかなぁ!」

 

「あ、あの、これ以上騒ぐなら、卯ノ花隊長が!!」

 

「へっ!卯ノ花隊長は今不在だろ!」

 

「便白さん〜」

 

「上位席官を押し切ったか…しかし奴は四番隊の中でも気弱。」

 

「なんだこいつ」

 

「これ以上騒ぐと切り捨てますよ」

 

「あ?上等だてめえやってみ─」

 

切り捨てる。胴を浅く切り、そのまま蹴飛ばす。蹴飛ばした後で足をこれまた浅く切る。さて…卯ノ花隊長にバレたら俺は間違いなく死ぬので。殴りまくって記憶を消す試みをする。消えてて欲しい。まあ個室だし騒いでたやつを勇音が静かにさせた風には出来る。そんな半死体を前に、いやーやっぱやりすぎたわ。やべー。

 

「勇音さん、治して!」

 

「わ、わかりました!」

 

「後、他言無用で!」

 

「は、はい!」

 

「…目覚めるのはいつ頃になると思う?」

 

「いや、殴り過ぎなので…頭の状態にもよりますけど、最短で二ヶ月とかかなぁ」

 

「元は?」

 

「大体三日後…」

 

やらかした。まあそんなことはどうにもならず、卯ノ花隊長に大目玉を喰らい、剣八にはグチグチ言われた。勇音は庇ってくれたが、まあ…ね。そんなことで、うん。勇音が副隊長になったとき、勇音の後ろをついていく人間になりました。何で俺が…??卯ノ花隊長の後ろをついていく人はいないのに。

 

「副隊長〜」

 

「便白さん、また京楽隊長に言いましたね…」

 

「いやぁ、だって、な?女に対する祝い方ならあの人が適任だし」

 

「だからって!危うく私、八番隊の皆さんにお祝いされかけたんですよ!」

 

「嬉しいじゃん」

 

「違いますって!」

 

「二番隊の人が来ましたよ副隊長、やりますよ副隊長」

 

「わかりました…」

 

さてそんなこんなで。二番隊の人ってかなり重症だな。勇音副隊長に霊力与えてもらいながら、位の高い回道を使う。卯ノ花隊長の真似ではあるが、かなり良いもので。俺の霊力だと一回で全部使っちゃうから勇音副隊長の助けがいる。勇音副隊長はこれ使えないらしい。

 

「…あー、疲れた」

 

「卯ノ花隊長はいつ帰って来ますかね」

 

「隊長同士で集まってるからなぁ。その後の浮岳隊長のこともあるから、長引くだろうな」

 

「そうですねぇ」

 

「そういや勇音」

 

「はい?」

 

「何で俺がお前の補助役なの?」

 

「…強いので」




卯ノ花「(内心よくやったとは思うけど)立場を考えなさい」
剣八「(内心ふざけんなと思って)ふざけんな」
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