底抜けに明るい自由人   作:ハジケリスト

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ただの思いつき
続くかどうかは気分次第


1話目

 

 

 

──吾輩は人である。名前は無きにしも非ず。

 

我が名は佐藤(さとう)太楼(たろう)。平々凡々な名前。むしろ平々凡々すぎて逆に珍しいんじゃないかと思う。

ちなみにタロウのロウの字が『郎』ではなく『楼』ってところがお気に入りだ。

 

さて、そんなタロー君な訳だが俺には秘密がある。

それは転生者だということだ。

 

え?頭イカれてるって?それは昔からだ、ほっとけ。

 

前世の頃の思い出は明確には覚えてないが体が弱くてほぼ病院で横になってたことは覚えてる。

学校もあまり行けずにそのまま成人する前に衰弱してご臨終という訳だ。

 

趣味はゲームや漫画。

前世で読んだ中で印象に残ってるのは、美少女化した馬を育てるゲームや鼻毛で戦うアフロの人の漫画。ちなみに推しはとある黄金の不沈艦さんだ。

俺も健康体になったらこんなふうに自由に生きるんだっておもってたね。懐かしい。

 

幸い二度目の生で手に入れた体は健康体も健康体。なんなら1キロ2キロ全力疾走しても多少の息切れで済むくらいには体力あるし、コンクリートのブロックに頭突きしたら頭じゃなくてブロックの方が割れるぐらいには頑丈だ。やったぜ。

 

そんな元気な今世の俺には幼なじみが居る。

それは──

 

 

 

 

 

「まーふゆちゃーん!まーふーゆーちゃーん!」

 

家の玄関前からそう叫ぶがなかなか出てこない。

今の俺は小学生。そこまで近所という訳じゃないが通り道に幼なじみの"まふゆ"の家があるためいつもむかえにきているのだ。

 

デキル男はレディを迎えに行くものさ。

 

しかし、出てこない。もしやまだ寝てるのか。はっ!もしかして前世の俺のように衰弱死してる可能性が微レ存…!?

 

こうしちゃいられねぇ!今すぐその扉を蹴破り助けに行か──

 

「ね、ねぇ…」

「おん?」

 

背後から聞こえてきた声。

そちらを向くと扉から顔を出す紫色の髪をたなびかせた少女がこちらを見ていた。

 

「わ、私の家はこっちだよ?」

「…!?……まふゆ、お前いつの間に引っ越したんだ?」

「ず、ずっとこっちに住んでるんだけど…。何回も言ってるよね?」

「いや、みなまで言うな。そうか。サーターアンダギーが甘々のクソ甘なようになにか深いわけがあるんだな」

「……そんなのないんだけどなぁ」

 

あははと言って困ったように笑うまふゆ。

このやり取り何回目だろうなぁなんてこと呟いてる。

 

「そんなことより早く行くぞ!マルハーゲ帝国が俺たちを待ってんだよォ!」

「あ、あはは。じゃあちょっと待っててね」

 

そう言って一旦家の中に引っ込むまふゆ。

さて暇になった。この暇な時間をしっかりと有効的に使わなくてはいけない。

 

デキル男は無駄を作らないものさ。

 

 

 

 

 

「おまたせ。それじゃあ行こ……う…………、何してるの?」

 

玄関からでてきたまふゆは俺の方を見るとそんなことを聞いてきた。何をしてるのかだって?見ればわかるだろう。

 

「茶をしばいてるんだよ」

「……なんで?」

 

ランドセルに入れていた茶道セットを道路の隅で広げ茶を入れる。

前々から興味のあったお茶。これは……ふむ、なかなかに落ち着くな。

 

「まふゆさんも一杯どうですかな?」

「あ、うん、大丈夫」

 

ふっ、全く遠慮しなくてもいいのに。

だが、そういう一歩身を引いた感じも大和撫子のような感じがして尚良。

 

ではでは、まふゆが飲まんと言うのならこのわたくしめが。

茶碗に口をつけひとくち喉へと流す。

 

うむこれは、

 

「苦いな!」

「……そっか」

 

さて、茶も飲んだことだし、まふゆも来たし。

ではでは学校に行くとしますか。

 

「よし行くぞ!」

「……え?あ、もう片付けたの?」

「え?うん」

 

俺の片付けスピードは世界一ィィィイッ!!!

まふゆが困惑してる様子だが……いつか君もこの極地にたどり着けるさ。

 

「あ、それじゃあお母さん、行ってきます」

「……え、えぇ、行ってらっしゃい」

 

まふゆと玄関先にいるお母さんのそんな会話を最後に学校に向かう。

 

ただ、まふゆのお母さんの俺を見る目がすごく印象に残った。……まあいつもの事なんだけど。




ハジケリストは世界を救う
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