ソードアート・フロンティア~クソゲーマー、神クソゲーに挑まんとす~ 作:melk
不定期更新なので、気長にお待ちください。
「さすがにキャラメイクはかなり自由度が高いな。体格は、小さいっていう利点も捨てがたいが、少し大きめにしておくか。顔は・・・シャンフロでは隠れてたけどそうもいかないだろうし真面目に考えるか」
身長、体重、性別、顔つき、肌の色・・・キャラメイクの要素はかなり多い。極論どんなキャラにしてもステータス上の変化はないが、戦闘に全く影響を及ぼさないというわけでもない。小さければ被弾するリスクは減るし、大きければリーチや一歩で進める距離といった点でメリットがある。それ以外にも、性別や顔なんかはロールプレイをする人にとって重要になるため、凝る人はかなり時間をかけるところだ。ペンシルゴン何かは、一から現実での自分の顔を再現するほどの凝りようだ。PKやって高笑いしてるようなのがまさかティーンの心を鷲掴みにしているモデル本人だとは誰も思うまい。
そうこうしているうちに30分。現実よりやや細身でがっしりとした白い肌の好青年が出来上がった。チャームポイントはこれでもかと輝く瞳だ。シャンフロでは鳥頭で半裸の変態を強制されていたんだ、このくらいはいいだろう。・・・ぶっちゃけかなりネタ寄りの容姿になった。
名前はいつも通りサンラクっと。
「お、ちゃんと町からのスタートか。シャンフロじゃ森からのスタートだったからな」
そして最初の町に立ち寄らなかったせいで重要なフラグをいくつも回収し忘れていたことに後から気づいたアホがいるらしい。
β版での情報は軽く読んだ。魔法のない剣だけの世界らしい。そう言われて一瞬“幕末”のように天誅蔓延る世界を思い出したが、町中は安全地帯らしい。何事もクソゲー基準で考えてはいけない(戒め)。
初期装備は無難に片手剣か。そういや確か左右の手両方に武器を装備することはできないんだったな。
かなり入手しづらかったのもあって、シャンフロほど人がいるわけではないが、逆に言えばそれでも多いと感じるほどには人がいるということだ。あまりの入手困難な状況から、ネットでの転売価格は10万円を超えていたにも関わらず秒で完売したという噂もある。けっ、ブルジョワ共が。まあ俺も人のことは言えないが。
「お、アレがモンスターか。イノシシ狩りと行くか!」
「10匹目ぇ!」
突進してくるイノシシをひらりとかわし、ソードスキル“スラント”を発動して切り下す。一撃ではさすがに削り切れず、性懲りもなくまた突進の構えを取っている。
「動きがさすがに単調すぎるぜ?鼻から火でも噴いてみろや!」
やはり来た突進、ソードスキル“バーチカル”ですれ違いざまに切っておしまいだ。
・・・あれ、発動しない。ってヤバい、めっちゃ迫ってきてる!おおお、幕末式・フライング天誅!
跳んで攻撃を避けてから脳天に天誅を下すぞ!なお幕末でこれをやったら、屋根から降ってきた奴に天誅された。そいつは屋根の上で潜んでた別の奴に天誅された。地獄だろ、あの世界。
「お、レベル5だな」
ステータスの傾向はある程度考えている。大前提として、STR-AGIをメインに上げていくが、シャンフロほど回避用のスキルが充実してる感じはしないから、さすがにVIT1ってのは厳しいだろう。ということで気持ちVITにも少し振って、という感じでとりあえずはいいだろう。いつまで続けるかもわからないしな。
ゴーン、ゴーン
「強制転移?」
鐘の音と共に、町の広場に強制転移させられたようだ。しかも広場が狭いと感じるほど次々と人が転移されて来る。
サービス初日だからイベントか?だが、それにしては告知もなく全員強制転移は少し違和感がある。基本的にゲーマーは強制させられることが嫌いだ。特に自分のやってることを無理やり中断させるものなら猶更だ。
赤く染まった空からもっと赤い血のような液体が流れ出てくる。それはローブを纏った人のような形を成し―
『プレイヤーの諸君、私の世界へようこそ』
そこから先のことは恐らくここにいる全プレイヤーを驚愕させただろう。
曰く、ログアウトする術はない。
曰く、この世界で死んだらリアルでも死ぬ。
曰く、100層までたどり着けば解放される。
「ふざけんな!ゲームってのはリアルと違うから楽しいんだろうがッ!!」
俺はリアルを捨ててゲームの世界で生きたいわけじゃない。
ゲームでは死ぬほど無茶なことをしまくるが、実際に死にたいわけじゃない。
これからの不安も絶望も、勝手なことを抜かすSAOの製作者茅場昌彦への怒りに飲み込まれた。
「いいぜ、そこまで言うんなら俺がソッコーでクリアしてやる。そんで100発殴らせろ!」
シャンフロ側のキャラは、今のところSAOにログインさせる予定はなし。
少なくとも、カッツォとペンシルゴンは不参加確定です。
最初にサンラクと絡むSAOキャラは誰でしょう?