ソードアート・フロンティア~クソゲーマー、神クソゲーに挑まんとす~ 作:melk
ウェザエモンかっこよすぎる!!戦闘シーン凄くて思わず声が漏れてしまった!!
投稿予約ミスった。
◇
47層の転移門前。朝10時を少し過ぎた頃。
人通りも多くなってきた時間帯。転移門が光る。転移門や転移結晶などでの移動はある程度直前までの運動エネルギーを引き継ぐ。つまり、全力ダッシュ&飛び込みをした俺はその勢いのまま頭から出現する。おおおおお!前転ッ!前方倒立回転!三回転半捻り跳びッ!着地ッ!間に合った!!
「ふう・・・よし、行くか」
「いや、この状況スルーなの?」
仕方ないだろ。ちょっと入用だったから朝から店に並んでたんだよ。
俺は昨日言われた通りの外見、町中にいる限りは服装も私服に近い方がいいだろうってことで適当なTシャツとジーパンにした。この47層は全体的にモンスターの発生しない地帯が多い。だから、結構観光名所的な感じで、低層の人たちも来ることが多い。まあ、一本道を外れたらモンスターに出くわすとかも割とあるんだがそれでもさほど強くない。だからそれに合わせて目立たないくらいの恰好にしてある。京ティメットも似たような服装だからとりあえずセーフというところか。
あ、よく見たらカーソル緑になってる。カルマ救済クエストやったみたいだな。
「どうかした?」
「いや、別に。それでターゲットはどんな奴だ?」
「
「ほーん、じゃあそいつを見張って現行犯で捕まえようってことだな?」
「それもそうなんだけど、多分こういう手合いはいつ荒事になってもいいように、近くで仲間に見張らせてることが多いから、可能ならそいつらに気づかれないようにしたい」
「つまり、尾行の尾行か。楽しくなってきた」
ゲーム内ミッションとかで尾行系は時々あるが、実際の人を前にして尾行する機会は案外ない。何なら尾行される側だったしな。目立つ要素を排除した今の俺なら何日間だって尾行し続けられるね。
「で、自然にアイテムウィンドウから出してるけど、それは?」
「張り込み、尾行と言えばあんパンと牛乳だろ?朝から並んだ甲斐があったぜ」
「それ二層の高級牛乳とあんパン?まさかそれを買うために遅れたわけ?」
すっ(無言で渡されるあんパン)
すっ(無言で渡される牛乳)
コクリ(無言で受け取る)
「よし行こうか!」
「町歩いてると自然と警戒するようになっちゃうよね。屋根の上とか」
「中々仕上がって(汚染されて)きたじゃないか。廃人になれば、逆に路地裏とかに潜むようになるんだよな。来る方向わかりやすいし」
「へえ、今度やってみようかな」
「ぜひ後から感想聞かせてくれ」(←カモを見る目)
「いた!」
「うわぁ、アイツらだけガチ装備じゃん。目立ちまくってんな」
「君、覆面で来たらさらに目立ってたから」
「この先って花畑くらいしかないよね?」
「ビーストテイマー関連のイベントがあるって噂で、SAOでもビーストテイマーが存在してたってかなり話題になってただろ。頭幕末に染まりすぎてそんなことも忘れちゃったんですかぁー?」
「ムカつく!鳥頭の癖に!!」
「残念、
とこんな感じで尾行は順調。
花畑の前で、オレンジ共が止まった。その先には情報にあった赤髪の女プレイヤーが見える。ロザリオ?ロザリア?まあどっちでもいい。そして、そいつがカモにしようとしてるプレイヤーの姿も確認できた。一人は小柄な少女、もう一人は黒い服の男・・・。
◆
「俺もアンタを探してたのさ。アンタら十日前に“シルバーフラグス”ってギルドを襲ったよな?そのリーダーだった男が転移門広場の前で、朝から晩まで泣きながら仇討ちを頼んでたんだよ。『牢獄に入れてくれ』ってな」
「ふーん。マジになっちゃってバカみたい。それに剣士さんたった一人で何ができるっていうの?」
ロザリアが指を鳴らすと木の陰から7人のオレンジプレイヤーたちがわらわらと出てきた。ゴキブリは一匹見つけたら三十匹はいると思えって言うけど、こいつらの習性も同じらしい。反吐が出る。殺気だった俺の様子を見てか、それとも状況的にか、俺が護衛してた少女シリカが不安そうな顔で見つめてくる。
この程度の奴ら何も問題ない。だから俺はシリカの方を向いて微笑み、できるだけ優しく言う。
「大丈夫」
◇
「・・・」
「そろそろ出番かな・・・ってどうしたの?」
「あっちの黒い服の奴に見覚えがある」
「知り合い?」
「“黒の剣士”キリト。攻略組で数少ないソロプレイヤーだ」
「へえ、あれが“黒の剣士”。強そうだね」
ぶっちゃけて言う。キリトがあの場にいるのがわかった瞬間、俺たちのいる意味はなくなった。まともにやり合えばキリト一人で問題ない。あいつらが一斉に攻撃してきても《バトルヒーリング》による回復が上回りそうだし。
「今度対戦してみたいね」
「あいつら捕まえた後行ってこればいいんじゃね?
「うん?そう?そう・・・かも?」
「そうなんだよ。いつものあいつはもっと血に飢えた顔してるからな」
「結構イメージと違うね。聞いてた話だと大人しい人ってイメージだったけど」
「下層には強い奴がいないからだな。最前線でのあいつの二つ名は”高笑い”のキリト、モンスターに囲まれながら高笑い上げてるのをよく見る。悪役みたいに何なら剣舐めてるのもたまにあるな。喜べ、同類だぞ」
「僕は、そんなことしないっ!」
さて、そこそこ時間かけた上に素顔まで晒さなきゃいけなかったのに結局全部無駄かよっていう悔しさを未来のキリトへとぶつける
黒鉄宮に送る前に情報でも聞き出すか。その前に、装備を変えてっと。よし。
キリトの方へ近づくと、キリトの連れていた少女と目が合った。
「キリトさん!モ、モンスターが!」
「何!?ってサンラクか」
「人・・・お知合いですか?」
「あー、まあね。とりあえずは悪いモンスターじゃないから安心して」
「ああん?さらっとモンスター扱いしやがったな?」
「ご、ごめんなさい!」
「ああ、いやそっちじゃなくて。おい、キリト、京ティメット笑ってんじゃねえ」
外道どもめ・・・。まあいい、今はこいつらから情報を聞き出すのが先だ。
「あー、お前。ロザリオつったか?」
「ロザリアよ」
「そうそう。で、お前ら《
「何も話さないわよ」
「は、話さない?話せないの間違いだろ?お前ら下っ端から重要な情報が聞き出せるなんて思ってねえよ」
「何を・・・ふん、その程度の揺さぶりで答えるわけないじゃない」
はい、ヒット。それ、もう繋がってるって自白してるようなもんだから。
「端から期待なんかしてねーよ。お前らみたいなのに“例の計画”みたいな秘密が知らされてるわけないもんな」
「な!?なぜそれを!」
やばい、コイツ面白いくらいに引っかかる。ちなみに例の計画とやらは適当だ。曖昧でふわっとしたことを言って、何もかも見抜いていると信じ込ませる技法をコールドリーディングという。ペンシルゴン式交渉術の一種だ。あれ、俺碌な影響受けてねーな。
「まさか知らないのか?幹部の一人が攻略組に捕まったこと。えっと、あの昔の有名人に似てる名前の・・・」
「まさかジョニー様が!?」
「そう、ジョニーだ。今も血盟騎士団が尋問してるはずだぜ?ぶっちゃけお前らの情報何かなくてもいいんだが・・・」
「それならもういいよね?そろそろ新しい刀の試し切りがしたくてしょうがなかったんだよねぇ。ああ、心配しないで、殺しはしないから。さすがの僕でもレッドプレイヤーになるのはまだ嫌だし、ちゃんとHP赤ゲージで留まるくらいに加減しておくよ!」
表示上はグリーンプレイヤーなはずなのに、オレンジプレイヤー以上の本気の目でこれ言われたらビビるよな。完全に委縮しちまった。
そこで、見かけ上はリンチに遭いながらも一切の抵抗をしなかった奴が活きる。ほら、何か言え。目配せだけでやることはわかんだろ!
「あ、あー・・・大丈夫だ。話してさえくれればそこまでしないさ」
最初声裏返った、-30点。
だが、そんなこと気にしてる余裕のない奴には刺さったようで。こういうのは圧をかける役と落としどころを作ってやる奴がいると話がスムーズに進む。キリトの方を見つつ、時々チラッと京ティメットの方を見ながら、ロザリアは話し出した。
「“例の計画”っていうのは、アンタらが知ってる通り、攻略組を壊滅させる計画よ」
これはまた特大のネタが入ってきやがった。
キリト (うわぁ、サンラクが危ない人連れてきた)
京ティメット(こんなに優し気に見えるのに実はヤバい人なんだ)
サンラク (今の状況で見れば京ティメットが一番快楽殺人犯に見える)
シリカ (はわわわ、キリトさんの知り合い、みんな怖い!)
キリトが比較的真面目に主人公やってるその時、サンラクはキリトについてのしょうもないデマを吹き込んでる。お前、主人公としてそれでいいのか・・・?
さて、原作とは話の流れが大きく変わってきました。何となく原作に近いことをやりつつも、オリジナルな展開が多くなりますのでご容赦を。
次回 2/18(日) 17時30分投稿予定。来週は多分書けないと思います・・・。