ソードアート・フロンティア~クソゲーマー、神クソゲーに挑まんとす~   作:melk

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お久しぶりです!

またゆっくりでも投稿していきたいなぁ。


第五十八層 麻痺武器求めて

笑う棺桶(ラフィン・コフィン)》との邂逅から一夜明け、今日も攻略・・・ではなく、町を散策していた。

 近いうちに《笑う棺桶(ラフィン・コフィン)》とは大きな戦いになる。そのためにはちょっと必要なものがあるんだが・・・。

 

「クソ、ここも麻痺武器売り切れかよ」

 

 どの店探してもちょうど麻痺武器だけねえ!

 SAOの仕様上、相手のHPもゼロにするわけにはいかない。そこで無力化する手段としては麻痺武器が有効なんだが、みんな考えることは同じらしい。

 それに対人戦と考えたら、いくつか隠し種もほしいから、武器くらいは早めに調達したかったんだけどな。もっと下層の店まで探すか?けどただでさえ攻撃力が低い麻痺属性の武器なのに、これ以上性能を落とすとさすがに支障が出るよなぁ。

 

「ねえ、あんた。さっきの店でも見たけど、武器探してるの?」

「あ?そうだよ。どこも麻痺武器売り切れてんだよチクショー」

 

 俺と同じく店をはしごしてたプレイヤーがいたらしい。ピンク髪の女プレイヤーだが、こんな前線で武器漁りをしてる割に、攻略組で見たことがない。

 

「攻略組じゃ麻痺武器がトレンドなの?」

「普段はそんなに使うっつー訳じゃないが、今この瞬間だけ超必須みたいな感じだな。・・・で、それを知らない辺りお前は攻略組って訳じゃなさそうだな」

「ああ、あたしは作る方。そろそろ攻略組相手に商売しようかなって思ってたから、環境的に何が流行ってるのかなって調べに来たのよ」

「おお、それは助かる!最前線の武器作れる奴はそういねえからな!ちなみに麻痺武器の需要は数日で終わるが、今なら性能が良ければ攻略組なら多少ぼったくっても買ってくれるぞ。それ以外の環境で言えば、簡易砥石OKなら耐久より火力重視、どっちかっていうと敏捷より筋力重視の方が多いからそっちの方が需要あるんじゃねえかな」

「なるほど・・・、やっぱり一撃の火力ね。ちなみにあんたは?」

「俺は敏捷重視だが、ちょっと最近はピーキーな感じの装備にも飢えてんだよなぁ。SAOはあんまロマン武器的なのねえから」

「ふーん・・・もしかしてあんた、変態的な動きで有名なサンラクって人?」

「誰が変態だ!」

「その割に見た目普通ね。あれ、そういえばいつも被り物してるって意味でも変態って聞いてたけど、してないわね」

「やべ、そうだった!目立ちたくない時はあえてたまに外すんだよ。いきなり勝負挑んでくる奴とか、レア武器の場所教えろって奴とか、被り物してる同士っつってサムズアップしてくる奴とかいて面倒だからな・・・」

「最後のはただの変態仲間じゃない?」

 

 うるせえ。こっちはしたくてしてる訳(趣味嗜好)じゃねえんだよ。名も知らぬピンク髪に素顔を知られたのはこの際仕方ない。どこかの魔王(天音永遠)魚類(魚臣慧)と違ってただの一般人だ。直ちに問題はないはず・・・!

 

「で?お前は?」

「そういえば名前言ってなかったわね。リズベットよ。ねえ、ちょっとあたしの武器試してみない?麻痺属性の武器なら片手剣と片手棍で一本ずつあるんだけど」

「マジか!?ラッキー!どっちも見せてくれ!」

「まず片手剣ね。《パラライズシフト》、攻撃力は低めだけど、装備したら特殊なスキルを獲得できるの。10分間、敵を麻痺にした数だけ、次の麻痺させやすさと麻痺の持続時間が上がるわ。代わりに10分過ぎたら強制麻痺解除、敵の状態異常耐性が大幅に上がるから、状態異常系の武器全般が使えなくなるわね」

「麻痺にした数ってのは違う敵でも有効なのか?」

「有効よ」

 

 今回のラフコフ戦の趣旨を考えると悪くない。どんな状況になるかわからないから、一対一でも一対多でも有効なのはありがたい。デメリットはあるが、麻痺武器としては破格だな。買いだ。

 

「棍の方は《バーサーカーブロウ》。正直麻痺性能はおまけみたいなものなんだけど、ブロウと名のつくソードスキルの発動中はスーパーアーマーがつくんだけど、ダメージは普通に通るからVITが低そうなあんただと攻撃受けただけで大ダメージになりそうね」

「スーパーアーマー!SAOにはないと思ってたぜ!これって相手のソードスキルと撃ち合ったらどうなるんだ?」

「基本的には撃ち勝てるわね。ただ、ブロウ系の強いスキルは発生が遅めな上に一瞬ヒットストップは入るから避けられる可能性はあるのと、奥義クラスのスキルや大型ボス相手は検証できてないからわからないわ」

 

 つうことは、対人戦なら相手のソードスキル潰し放題じゃねえか!SAOではスーパーアーマーが付与された装備やスキル何かは今のところ発見されてない。それに近いのは、《蓄積する爆熱(ニトロチャージ)》の効果で強化されたキリトの《ヴォーパルストライク》だが、あれも同等火力のスキル同士なら大体判定勝ちできるが、より強い攻撃に対しては普通に撃ち負ける。さすがにボスの攻撃を全部潰せるとは思わないが、対人戦がメインコンテンツじゃない今のSAOだから許される性能の武器だ。これも買いだな。

 

「二つとも買う。いくらだ?」

「そうね・・・まだ売りに出してないから値がついてないんだけど、これくらい?」

「うぐっ!?中々足元見てやがる」

「そっちが言ったんでしょ~?『攻略組なら多少ぼったくっても買ってくれる』って」

「い、いいぜ。買ってやるさ」

「まあ、情報を教えてくれたお礼もあるし。ただぼったくったりしないわよ。いつか攻略組御用達のお店になれたら、最高の一本をプレゼントしたげるわよ。そのための先行投資ってことにしといて!」

「わかったわかった。中々いい腕してるみたいだし期待しとくよ」

「毎度アリ!そうね、あんたならちょっと癖のある武器も使いこなせそうだし、今から作るのが楽しみだわ」

 

 心底蕩けた顔をしている自称・未来の最前線鍛冶師を見ながら、「変態はお前じゃね?」と思いました。

 




リズベット初登場!きっと変態仲間同士仲良くやってくれるさ!

12月中にもう一回は投稿したい。
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