ソードアート・フロンティア~クソゲーマー、神クソゲーに挑まんとす~ 作:melk
感想嬉しくてやる気が出てるうちに頑張っちゃう。
「おお、サンラク、と副団長様じゃねえか。デートか?
「デ・・・!?」
「おう、クライン、キリト、デートか?」
「せめてこの髭面と交換してくれないか?」
「
「なんで
キリトとクラインもここにいるってことは目的は一緒か。キリトとはよく
そもそもSAOは基本的にPvE、つまりモンスターがメインのゲームだ。対人要素はやりたい人はどうぞってレベルであってメインじゃない。だから攻略組でもPvPはあまりしてないって人はそれなりに多い。
「なあ、俺はあんまりPvP?ってのやったことないんだけどよ。何かコツとかってのはねえのかよ?」
「その辺は詳しい奴に聞いた方がいいな。なあ、
「てめえ、どこまで気づいて・・・!?」
シャンフロだけじゃなくてノーフェイスの方まで感づいてそうなドヤ顔がムカつく。いつか売りに出すつもりで貯めてた、クサいセリフ集をそろそろ世に出すべきか?それとも投げた剣を格好よくキャッチしようとして手に刺さり、危うくHPがレッドゾーンまで行きかけた時の焦った様子のスクショにするか?とりあえずこいつの前では絶対に素顔を晒すわけにはいかなくなったな。
「あー、対人戦ってのは底の深さを悟らせず底の浅さを隠す情報戦だ。内面必死でも余裕って顔しとけ」
「よくわかんねえなぁ、おい」
「それってつまりバレないように切り札を温存しておくってこと?」
「うむ、そういうことだ」
俺も上手く説明できないが、アスナがいい感じにまとめてくれた。そして最初からそういうこと言ってますけど的な余裕のある笑みを浮かべておく。これぞ情報戦。ニヤニヤしてるキリト君にはあとで女装の刑をプレゼントしよう。
「まあやってみた方が早いだろ。ここの広さだと一組ずつの方が良さそうだし、とりあえず俺とアスナからでいいか?」
「じゃあ俺とクラインは見学させてもらうかなせっかくだし最後に俺とも一戦やろうぜ」
キリトの提案に同意し、俺とアスナが闘技場に、キリトとクラインが観客席に移動した。
「ルールは半減決着モードでいいか?」
「任せるわ」
体力半減で負け、と。定番のモードだ。ちなみに俺のVITは攻略組でも最低クラスだろう。ちゃんとヒットすれば大体3発くらいあればそれくらいのHPは削られる。キリト並みの火力があれば2発、クリティカルなら一撃だ。・・・当たればな。
「行くわよ!」
スタートの合図と同時に、アスナの第一手は予想通り細剣による流星のごとき一突き《リニアー》だった。狙いは首。そこまで予想通り。代名詞とも言えるこのスキルを放つアスナの精密性は超一級品、予想と寸分違わぬ軌道。なればこそ、来る場所、来る軌道がわかっていれば俺の精密性でも当てられる。
「嘘、《リニアー》!?」
細剣同士、同じスキル同士による点と点のぶつかり合いはSTRの差でわずかに俺が勝る。わずかにアスナの体勢が崩れたところを見計らって細剣中段二段突きスキル《パラレル・スティング》を撃ち込む。初段は何とか防いだようだが、二段目が脇腹にヒットする。
「っ!」
すかさず細剣のしなりを生かして振り下ろし斬撃を放つがアスナは体と斬撃との間に自分の剣を滑り込ませることで凌ぐ。そのまま手首を捻ってアスナの細剣の先端が俺の方を向く。
「今度は防げないわよ!」
「残念、
龍宮院富岳、化け物じみた剣道家は相手の動きを見切り自分の動きを制御し、最低限の動きだけで対処し面を打つことだけに心血を注いだ。当然俺に本物と同じ精度は期待できないが、こうしてガワを模倣するだけでも十分に強い。
わずかに体をズラすことで回避し、細剣を振り下ろすと、アスナの左肩に真っすぐなダメージエフェクトが刻まれた。
「なんで当たらないの!?」
細剣という武器の性質上、繰り出される攻撃は単純な突き技がほとんどである。突きという攻撃手段は速い上に防ぐのが難しいという性質がある。一方で直線的な攻撃が多く、来る場所がわかっていれば回避自体は比較的しやすい。
付け加えれば、わざわざほとんどソードスキルを習得していない細剣を持ち出したのは最初の《リニアー》合戦を制して自信を揺らがせるためでもあった。普通に細剣同士で戦えばまず間違いなく練度と習得スキルの差で負けるが、初級に毛が生えた程度のスキルしか持ち合わせていないと悟らせないことと《リニアー》での負けを払拭したいという焦りを持たせることという条件を揃えればある程度誤魔化せる。そしてもう一つの仕掛けもそろそろ効いてきている頃合いか?
「これなら避けられないでしょ!《フラッシング・ペネトレイター》!」
「こっちも行くぜ。
細剣最上位クラスのスキル。全身が彗星のような光を放ちながら走り、敵を貫く突進技。お互いに距離を取り、
「そしてこう!」
「!?」
その大剣をアスナに向けるのではなく、地面に向かって力強く突き刺した。アスナからしたら巨大な壁が目の前に出現したように見えるだろう。だがもう止まれない。
「関係ない、全部貫く!」
貫通力最強の細剣のさらに最上級スキルだ、いくら大剣とはいえ盾にするには耐久値が足りない。それこそ防ごうとすればタワーシールド並みの防御力が必要になるだろう。当然のように大剣は貫かれポリゴンとなって消える。だが視界が晴れた先に俺はいない。
「ウ
何のことはない。大剣で視界を塞ぎ、攻略組最高水準のAGIを生かした俊敏性で後ろに回り込んだだけだ。だが、細剣最上位スキル同士でのぶつかり合いだと思っていたところに突然の大剣で思考が停止してしまったら気づけない。大剣の消失と同時に顕現させた片手剣“
「悔しい!よく考えたらほとんど細剣使ってるところ見たことないのに、最上位スキルなんて使えるはずないじゃない!」
「実際3つくらいしかスキル持ってないしな」
「モンスター相手と違って、相手は何ができるのかちゃんと見極めなきゃいけないってことね」
「そういうことだな。ほい、GG」
「GG?」
「グッドゲーム、いい試合だったってことだよ」
「一度も攻撃当たってないじゃない」
「当たったら負けなんだよ、俺の場合」
《フラッシング・ペネトレイター》とか当たってたら一撃でレッドゾーンまで行きかねない。一瞬殺す気かよとは思った。
「次のキリトの試合はいい参考になるかもな。俺とは違って真っ当に強みを押し付けるタイプだから」
「真っ当じゃない自覚はあるのね・・・」
誰が変態だ、誰が。
選手交代でアスナと俺は観客席、キリトとクラインが闘技場に入る。
結果はキリトが勝った。あの野郎、武器破壊なんて技持ってやがったのか。
「強みを生かすってこういうことなのね」
「カスダメ程度なら気にせず強力な一撃を与えてくスタイルだな。でも相手によっては回避主体で向かってくることもあるからその辺は状況次第だな」
「ふーん・・・キリト君とサンラク君はどっちの方が強いの?」
「6:4でキリトだな」
「おいおい、盛るなよ。7:3だろ?」
「もう上がってきやがったか・・・。今日勝てば四捨五入で4割になるんだよ」
「いや、俺が勝つから3割。そのうち2割になるさ」
「おー、おー、やんのか?」
「やってやろうじゃねえか。降りろよ早く」
「全くガキどもは元気でいいねぇ・・・。って言うと副団長様に失礼か」
「その呼び方はやめて。でも二人とも試合終わった後なのに全然疲れてなさそうね」
「なんにせよ楽しそうでいいねぇ」
俺とキリトが両者共片手剣を装備してスタートの合図とともに戦闘が始まった。
「意外とソードスキル使わないもんなんだな」
「サンラク君の体勢が崩れた!なのに《エン
「キリの字の奴、なんで《ヴォ
「片手根で剣ごと叩きに・・・行かないでいつの間にか短剣に持ち替えて透かしてる。というかサンラク君いくつ武器持ってるのよ。なんでキリト君も当たり前のように片手で捌いてるわけ・・・?」
「「何アレ!!??」」
結果、奥の手を使って俺が勝った。アスナとの試合で見せてたら危なかったな。
クラインVSキリト、サンラクVSキリトはバッサリカット。
思ったよりアスナ戦で文字数行っちゃったから許して・・・。
ちなみにこの後、PvPの訓練が壊滅作戦参加組で秘密裏に取り入れられたのだった。
サンラクの武器種熟練度TOP3
1位片手剣(メイン武器)
2位大剣(火力、防御担当。雑に使える)
3位片手根(打撃武器を求めて)
番外編 両手斧(牛面に両手斧ってミノタウロスっぽくね?となって使用。両手剣以上に取り回しに難があり割とすぐ使わなくなった)