ソードアート・フロンティア~クソゲーマー、神クソゲーに挑まんとす~   作:melk

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おっと手が勝手に・・・!?
ということで連日投稿です。


第一層 攻略会議①

 

「みんな、よく集まってくれた。俺の名前はディアベル、気持ち的に騎士やってます」

「SAOにジョブシステムないだろ(笑)」

 

SAO正式サービスが始まって1か月にして、初めての攻略会議。掴みは良好、固い雰囲気をほぐすにはジョークも必要。これからのリーダーには必須の能力さ。

半月前にボス部屋が発見されてから少しづつ迷宮区に来る人も増えた。みんなの中に微かな希望が生まれた証拠だ。だからこそ、最初のボス討伐は死者無しで終わらせなきゃいけない。

βテストの時の情報はある。自由度の高いVRゲームといえども、敵のモーションは所詮決められたパターンでしかない。適切な作戦を立てれば問題なく倒せるはずだ。

 

「さて、みんな知っての通り、ボス部屋が発見された。でも、今まで攻略会議も開かれなかったのは、みんなの中に自信の無さだったり恐怖があったからだろう。俺も同じだ。だけど、この期間でみんなのレベルも十分上がった。特に今回呼んだのは、その中でも選りすぐりのメンバーだ。情報を整理して対策を立てれば必ず勝てる。勝とうぜ、みんな!」

「おー!」

「盛り上がってきた!」

「やっぱゲームと言えばボス戦でしょ!」

 

士気も悪くない。この作戦を成功させれば、大きな希望になり、攻略は加速していくだろう。

 

「ちょお待ってくれや。その前に俺らに、死んでいった奴らに詫び入れなあかん奴が一人二人おるはずやで!」

「君の言っているのは、βテスターのことかな?」

「そうや!奴らが上手い狩場やらクエストやらを独占してレベル上げてったせいで死んでった奴がぎょうさんおるやろ。ここで身ぐるみ剥いで、あり金全部置いてってもらわな命かけて一緒に戦うなんてできんやろ!」

 

見覚えのあるトゲトゲ頭が軽やかとは言えない動きで前へと躍り出る。キバオウ君か。彼とは少し話したことがある。気のいい人ではあるが、直情型でβテスターへの恨みを隠そうともしないところがある。せっかく上がった士気が冷えていく、何人かのβテスターと思われる人たちの顔が暗くなっていく。

今この人たちの装備やお金を奪って何になるというんだ!本当にボスと戦う気があるのか!

表には出さないが怒りがふつふつと湧いてくる。

 

「お前は馬鹿か?」

「ああン?」

「お前の脳みそは見た目通りタンポポぐらいの重さしかないのかって言ってんだよ」

「なんやと!?誰やお前!」

「サンラクだアホ。覚えとけや」

 

堂々とした貫禄すら感じさせる少年が、わざとらしいほど大げさに足を組みなおす。彼はβテスターなのか?

 

 

面倒な奴が出てきたな。いるんだよ、レベルが物を言うMMORPGにはああいう粘着することしか考えてない奴が。ゲームの楽しみ方は人それぞれだから、いちいち人のプレイスタイルにケチつけたくはない。だが、それが俺にまで影響が出るんなら文句くらい言わせてもらう。

こういう手合いは正論を言っても聞きやしない。下手に出るのは俺が嫌だ。必要なのは、コイツが黙るくらいの肩書か大人な対応か同じくらいの力でぶつかることだ。

当然俺が取るのは、

 

「お前はいちいち全部教えてもらわないとゲームもできないのかよ馬鹿野郎!それに金恵んでもらいたいなら、変な理屈捏ねずに『お金ください』って頭下げろやタンポポ頭ァ!!」

「何やとこのハゲ!β上がり共のせいでどんだけの人が死んだと思うてんねん!」

「んなもん、八つ当たりだろうがドアホ!そいつらが死んだのは茅場のせいに決まってんだろ!」

「ああん?」

「やんのか?」

「やったろうか?」

 

気分はさながら任侠映画。正直何でこいつと対立してるかわからなくなってきたが、引いてはいけない気がする。精神的にも物理的にも一歩も引かずお互いメンチを切り続けている。こいつと喧嘩する意味は正直ないけどやめ時が見つからない。

誰か、助けて・・・。

 

「俺からもちょっといいか?俺の名はエギル。キバオウって言ったな、この本知ってるか?」

「それがどうしたんや」

「これは、元βテスターが作成して無料で配布していたものだ。情報は誰にでも手に入るようになっていた。今回の会議でも、このβテスターたちの協力を前提にどうボスに挑むのかを話し合うものだと思っていたんだが違うのか?」

「うぐ・・・」

 

なるほど、見た目の圧で逆らえないようにし、大人の対応で黙らせたか。少なくともリアルと同じ顔のSAOでは、俺には無理な方法だな。お陰で俺もしれっと元の席に座ることができた。ふう、いい仕事したぜ!

 

「そっちのアンタも・・・ってもう座ってたのか。今いちつかみどころのない奴だな」

 

俺のはロールプレイみたいなもんなんだよ。何なら思い出すと少し恥ずかしくなってくるから触れないでくれ。

 

「それじゃあ話し合いを続けよう!」

 

 




5話目にして第一層すら終わってない二次創作があるとかマジ?
もうしばらく続きます。

見ての通りサンラクとキバオウは相性が悪いです。理由は勢いが全てな辺り似た者同士だから。

そして、サンラクが早く扉を見つけたことによる影響ですが、結局みんなのレベル上がるの待ってたら原作と同じくらいの時期に攻略会議が開かれてます。つまり、サンラク一人が暴れても未来は大きく変わってはいません。この段階では。
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