ソードアート・フロンティア~クソゲーマー、神クソゲーに挑まんとす~   作:melk

8 / 35
ナニコレ?と思う方も多いと思います。
かなり原作と違い、ふざけた内容と感じられるかもしれないのでご注意ください。

ぶっちゃけふざけました。たのしかったです。


第一層 サンラク演説会・開演

 

「お前、本当にディアベルの意図に気づかなかったのか?」

「何?」

 

さあ、ここからがショータイムだ。嘘とでっち上げで作られた、涙なしには聞けない英雄譚をお見舞いしてやろう。

 

「そいつは、ディアベルはずっと悩んでいた。自分がβテスターであること、そしてこのゲームでみんなの希望がないことを。それで昨日の夜中、ボス攻略の前日で、不安が押さえられなくなったんだろう。たまたま道端で俺たちは会った。明らかに顔色が悪かったから、俺は『どうした?』と尋ねた。しかし、ディアベルは無理に笑ってごまかそうとする。しかし、こらえきれなくなったのか一言だけ漏らした。『誰にも死んでほしくはない』と」

「ディアベル・・・」

「アンタ、そんなに責任感じ取ったんか・・・」

 

ゆっくりと溜めを意識しながら、キバオウを含めた面々に語り掛ける。当然俺はディアベルと昨日話してなんかいない。だが、不安はあっただろう。それは全員が同じだ。だから、こいつらも共感する。

 

「そう、ディアベルはずっと俺たちの命にこの場の誰よりも責任を持っていた!だからこそ、心は悲鳴を上げていた。ここに来るまでは普通の生活をしていたそんな男がいきなり23人の、いや、いまだこの世界に囚われている7000人の命を背負うなど生半可な大変さではない。果たして自分に皆を守ることができるのか、自分のミスでみんなが死んでしまったらどうしよう、自分も死にたくない。そんな葛藤と一人戦い、苦しんでいたのだ」

「待て、何でお前がディアベルの悩み知ってるんだよ」

 

ちっ、ここからがいいところなのに水差しやがって。だが、このでっち上げの英雄譚に周知の事実が一つ加わるだけで、残りの全ても勝手に自分たちで肯定してくれる。ペンシルゴン式交渉術だ。

 

「俺がこの本隊に合流した時、何を言ったか知ってるか?」

「確か武器がとか言ってたよな」

「俺たちは遠くでずっとあのボスを観察していた。そして、そこにいるキリトが『βテストの時と武器が違う。急いで伝えないとみんなが危ない』と俺に言伝を頼んできた。そうだよな、キリト?」

「え!?ああ、大まかにはそんな感じだな」

「確かに、曲刀という話だったのに、どう見ても違ったな」

「それで、あの見たこともないソードスキルを敵が使って来てたのか!」

「そうだ。しかし、俺がそれを伝えきる前にボスは動き出してしまった。ディアベルは俺が何を言わんとしていたかはわからなくても、マズイことが起こるということだけは直感で理解した。自分の命と預かった仲間の命、そのせめぎ合いで一瞬迷った。誰がそれを責められようか。なあ、そうだろう、諸君!」

「そうだよな」

「命は惜しい」

「え、いや、俺は」

「ディアベル、皆まで言うな(少し黙ってろ)

 

ディアベルは目で黙らせる。いいんだよ、本人のプライドとか。ここで真っ二つに割れたらこの先が面倒になるだろうが。あえて言うなら、セコイことした罰だとでも思って黙って祭り上げられてろ!

ここからがクライマックスだ!楽しくなってきた!いいぜ、火は十分燃え上ってる。後はニトロをぶち込むだけだ!

 

「だが、ディアベルは覚悟した!己の命一つで皆を救えるのなら構わないと!皆を下がらせ、自分一人が前に出て、あえて敵の刃を受けることにより、攻略の糸口を見つけ出してほしいという決死の思いでこいつは指示を出した!そして、俺にだけ聞こえる声で『あとは頼む』とだけ伝えたあとは、もう振り返ることはしなかった。単身ボスに立ち向かっていくその背中に、その叫びにどれほどの覚悟を背負っていたかわかるか?初めの会議で自分を騎士(ナイト)だと冗談交じりに言っていたが、今この時のコイツ、いや、我らがリーダーは紛れもなく騎士(ナイト)だと、そうは思わないか!」

「おおおお、ディアベルはん!あんたはワイらをそないまでして守ってくれてたんか!?アンタは騎士の中の騎士や!それなのに、ワイときたら・・・!」

「さあ、今こそ騎士の証、LAボーナスを見せてくれ!」

「あ、そういう感じ?ええい、仕方ない!」

 

ディアベルもさすがに俺の意図を察したのだろう。システムウィンドウを操作し、装備を変更する。LAアタックボーナスで出たのは、青みがかった黒い外套。くっ、もうちょいで俺があれを手にしてたはずなのに・・・。

おっと、いかんいかん。嫉妬で我を忘れてディアベルの本心についてぶちまけるところだった。

 

「この外套こそ、覚悟を持った騎士の証!」

「おおお。我らがリーダー、ディアベル!!」

 

今の演説、60点ってとこだな。本人目の前にして勝手に英雄に仕立て上げるとか難易度高すぎだろ。

 

「今の話、どこまでが事実だ?」

「8割脚色だが、概ね事実だぞ?」

「それは事実と言わねえよ・・・」

「え!?嘘なの?ねえ、私の感動を返して!ねえ!!」

 

アスナがガチ泣きしていた。これは、少し評価を上げてもいいかもな。70点。

 

「まあ、とりあえず俺たちで2層のアクティベートはしておくか」

 

 

第一層 攻略完了

残り 7000人

 




ディアベル(何言ってんだコイツ・・・)
キリト(うわぁ、ディアベルが一番わけわからないって顔してる・・・)
アスナ「うう、ディアベルさん・・・!」

サンラク「嘘楽っっしい!」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。