殺人ヒーロー ジャック・ザ・リッパー【番外編】   作:謎多き殺人鬼

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回想
回想:出会いは最悪


私が初めてアーサーと会ったのは個性が発現してすぐの事だった。

 

『初めまして……だな?』

 

「誰?」

 

『なーに。お前の祖先って奴だ。俺はアーサー・ヒューイット。これからの人生、よろしくな』

 

それがアーサーとの最初の接触であり、会話だった。

 

それからと言うものアーサーは何かに付け込んでは私をからかって来たり、或いは身体の主導権を奪ったりする様になった。

 

私はそれが本当に嫌で両親に相談したり、私が見ているのは個性の影響で見えてる幻覚だと考えられて個性カウンセリングを受けた事もあった。

 

でも、アーサーはそれを嘲笑う様に消える所か止める事もなかった。

 

私が悩む中でも母さんと父さんは私を励ましてくれるけどはっきり言って迷惑を掛けてると思い込んでいた私には逆効果だった。

 

私はアーサーと自分の個性が嫌で無個性だと偽って生きていた時、酷い無個性差別での虐めを受けた。

 

物を隠されたり、影口を言われたり、酷い時には暴力を受けた。

 

でも、抵抗しなかった。

 

下手に抵抗するとアーサーが乗り代わられるんじゃないのかって思うととても無理だった。

 

だから、相手がヒーローごっこで私をヴィランだと見立てて個性を使って私に暴力を振るおうとしても抵抗しようとしなかった時。

 

『馬鹿野郎!!代われ!!!』

 

アーサーが急に割り込む形で私と入れ替わると個性での暴力を避けた。

 

私の身体を使って避けたアーサーに相手は怒りを露にしてまた個性を使おうとした時、アーサーの拳が先に飛んだ。

 

それからは一方的な暴力だった。

 

いくら相手が抵抗しても軽々と避けるアーサーに遂に悲鳴を挙げて逃げようとしてもアーサーが執拗に追撃して殴り付けた。

 

私は恐怖で何も言えない中、騒ぎを聞き付けた大人やヒーローがやって来るとアーサーはやっと暴力を止めた。

 

それからは大変だった。

 

相手の親達が両親に訴えを起こしてきたり、警察沙汰になったり、虐め問題が露見したりと大騒ぎで兎に角、落ち着くのに時間が掛かった。

 

事態が落ち着いて私はやっとの思いで取り戻した安息の中、私はアーサーに聞いた。

 

「アーサー。何であの時に暴力に出たの?」

 

『あぁ?そんなの奴らが身の丈に合わない力を使ってお前を襲ったからだよ。殺しはしてないんだ。寧ろ、見逃してやった事に感謝しろと言いたい所だ』

 

アーサーはそう言って獰猛な笑みを浮かべる姿に私はやっぱりアーサーは嫌いだと思う反面、どんな形でも助けてくれた事に感謝した。

 

それからと言うもの虐めは鳴りを潜めて虐めをしていた相手は全員、私に怯える様になり、オマケに他の同級生達にも恐れらた。

 

私が個性持ちで危険な人格の持ち主だと皆に漏れた様で最後にこう言われた。

 

"化け物"

 

それが私に付けられた評価だった。

 

私は学校では孤独になった。

 

同級生は全員離れて行き、先生も何処か腫物を扱う様な扱いだった。

 

でも、私はそれを気にしなかった。

 

『そんな奴はほっとけほっとけ。気にするだけ無駄なんだよ』

 

アーサーは苦手……だけど時々、利にかなう事を言うし、たまに励ましてくれる時がある。

 

結局は私は何を言おうといつの間にかアーサーの事を受け入れていた。

 

彼は歴史に名を刻む程の殺人鬼……でも、本当は根は優しい人なのかもしれない。

 

だから、私は彼と共に行く。

 

どんな結末が迎えたとしても私はそれを受け入れる。

 

『何してる早く行くぞ?』

 

「分かってるわよアーサー。さぁ……行きましょうか。相棒」

 

私は自分の正しいと思った道を行く。

 

それがでも、でも。

 

 

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