第4話
「この時期はいつもの騒がしさが嘘のように鎮まる」
「この祈祷の間から外までかなり遠いぞ、外の音が聞こえているのか?」
「少し」
「相変わらずの規格外だな」
軽く呆れているフェルズを横にロイマンは少し昔の事を思い出す
(あれから7年か)
7年前、それは1000以上の時を生きるロイマンからしてもとても大変だったと言える時期であった
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7年前 オラリオ
「出たぞ!番人だ!!」
「散れ!こうなれば一人でも多く民衆を・・・ッぐわああ!」
「そんな隙を与える訳が無いでしょう」
バラバラに散ったとしても関係、民に被害を出す前に一人ずつ走って倒し最後に纏めて縛って【ガネーシャ・ファミリア】に引き渡す
「また番人様が闇派閥を倒したぞ!」
「ああ!ありがとうございます守護者様!」
普段はギルドの神ウラノスが居る祈祷の間への入り口を守っていることから番人と呼ばれるロイマンだが、闇派閥の動きが活発になってからは見回りをして都市内で暴れる闇派閥を倒していくことで都市の守護者と言われ。民衆には英雄として扱われ、逆に闇派閥には出会ったら最後と恐れられている
「いえ、皆さんに怪我が無くて何よりです」
それだけ言い、バベルに戻ろうと歩く。ロイマンが歩くだけで周囲の人々は安心することが出来た
「大叔父様~!」
「アリーゼ!同胞の英雄になんてことを!?」
歩いていると背後から誰かがロイマンに抱き着く、声と自分にこんな行動をするのは一人しかいないので少し呆れながら声を掛ける
「年頃の乙女がこんなおっさんに抱き着いて何をしているのです?アリーゼ」
「いやん、美の神にも勝るとも劣らないウルトラスーパー美少女なんて大叔父様ったら!」
「そこまでは言ってませんよ」
アリーゼと一緒に居たエルフ、リューは目の前の光景にとても困惑していた、自分の派閥の団長が奇想天外な事をするのは良く知っているがまさか子供のエルフが良く聞かされる同胞である生きた英雄にいきなり抱き着くとは。アリーゼよりも圧倒的に格上である同胞が抵抗せずに抱き着かれているのも驚きだった
「あの、アリーゼ・・・彼とはいったいどういう関係で?」
「ん、気になるのリオン?私と大叔父様の馴れ初め」
「彼女がまだまだひよっこだった頃から色々な事を教えて欲しいと執拗に付きまとって私が折れたのです」
「アリーゼ・・・」
「だって大大大先輩が身近にいるのよ?そんな人にダンジョンの事とか色々と教わるのが一番じゃない」
ちなみにあの番人が新人冒険者を育てているという事で番人の隠し子、神アストレアに惚れた、ロリコンなど様々な憶測が飛んだ
「それでは私はギルドに戻ります。見回り頑張ってください」
「は、はい!」
「大叔父様またね~!」
二人の少女と別れ、ロイマンはゆっくりとギルドへと戻り祈祷の間にて主神に戻った報告を行った後、もう一人と会話を行う
「やはり囮だったか」
「ああ、俺に敵わないからウラノス様を送還して俺を封じる。いい加減に諦めて欲しいものだ」
「刺客は?」
「勿論全員倒した。しかし、この秘密の抜け道はもう使えないな。後でフェルズに大量に罠を仕込んで出口を塞いでもらおう」
後日、闇派閥関係の調査で忙しく動いている中で仕事を増やされ愚痴を言いながら作業をする元賢者の姿があった