「神官さんに来て頂いて正解でしたね…強さは正規の出現の8割程の強さで、得られる経験値は強化個体と同等…再現性があるかはわかりませんがそこは検証していきましょう。まだお時間ありますよね?ログアウトまでいつも通りであればもう2回程時間があると思いますが」
ゴブリンキングは最後まで、複雑な表情を浮かべていた。なんなら念の為縛っておいたゴブリンの方をチラチラとみながら戦っていたため隙も多かった…と思う。戦闘職じゃないからわからないが
そんなゴブリンキングに哀悼の意を表している私に、幼女はサラリと酷いことを言ってくる
なんでそもそもログイン時間把握してるの?後今日は予定があるからもう落ちるよ
「神官さんの言う通りで、隙は増えましたよ。
あと、えっと、その、フレンドとか検証班とか協力者とか以外で、他の人から声をかけて貰って、フレンドになったの初めてでしたので…」
んーどうゆう反応だこれ
いや、答えはわかるけど…この幼女、わからん
「…」
あーはいはい、それで?今度は何するんですかね
「予定は大丈夫なのでしょうか?」
大丈夫ですよ
それよりも、検証班の目線がすごく優しいものになってないですかね
「え、あ、ちょっとみんなそんな目で見ないでくださいよ!」
和むな
このゲームでこんな平和な時間を過ごせるとは思わなかった
「和まないでください!
はぁ…まあいいです。それでは協力してくれるとのことなので、さっきの事象の再現性があるのか試しましょうか」
おおう…まあ、そうなりますよね…って幼女さんよ
恥ずかし紛れか分からないけど、デカいハンマー取り出して、ゴブリンのホームランダービー始めないで貰えませんかね
というか片手剣スタイルじゃ無かったですかね
「このゲームっ…近接戦闘スキルがっ…ツリー分けされてないんですよ!」
ええ…つまり
「はいっ!…武器が何でも、使えるって訳です」
自由だなぁ
テンプレスキルでどうにかなりそう
「そう言うわけにもいかなくてですねっ!モーションはある程度決まってるのでっ!今盾を使うスキルを使うと腕だけ構える間抜けなものに…次20!準備!」
そういうとこだぞ運営
とりあえずポーションと回復の準備をする
幼女がフルスイングしたハンマーが、20体目のゴブリンを捕らえる
気にしていなかったが、いいスイングだ
50本狙えそうなフォームから十分な角度と打球?速度が乗ったゴブリンが頭上を越える
イッツゴーンヌとあまり好きじゃない実況をしそうになるが、堪えて投球フォームに入る
脚を振り子のように振り、その反動で体を捻り、体の横から腕を振る
鯉の中継ぎ左腕の右バージョンだ
ポーションが指を離れた瞬間に、魔法を唱える
どんどん飛距離を伸ばすゴブリンにポーションが当たる
瓶が割れ液体がかかり回復モーションがかかる
ポーションが当たったことで勢いが無くなり、落下する
地面に衝突した時に回復魔法がかかる
これで幼女ハンマーのホームラン分と落下ダメージ分をカバーできたはずだがどうだ?
結論、さっきとほぼ同じ結果になった
死ななかったゴブリンを見て、困惑した後に、咆哮
幼女ハンマーの餌食となったゴブリンキングは、何故かまたか…?見たいな顔をして散っていった
…もしかして?
「…嫌な推察ができてしまいましたね」
これってやり過ぎると対策されるってことか
「いえ、待ってください。神官さんの考えを聞いても?」
ゴブリンキング等の特殊個体のAIは使い回されてて、記憶されてる。
テンプレがあるから困惑して動きが鈍くなる
でも記憶されてるから対応されて使えなくなるってことだと思うけど、さらに嫌なのが
「我々プレイヤーの行動も記憶されてる可能性があると」
そうだね
…運営さんよ。どれだけトップ層に厳しいんだよ
「我々も検証しにくくなるんですよね」
そもそも、これまでそういう予兆はなかったのかな
「…いいえ、ありませんでした。
もしかすると、ソレも込みで学習を?いや、それならあの反応との違いが…単純に考えればすんなりいきますけど、本当にそれで?…戻って検証しなければ」
そう、じゃあ予定あるんで解散ということでいいのかな?
「ええ、今日はありがとうございました。またよろしくお願いします。では」
…帰ってねよう
いつもよりも動いたせいで疲れた
お久しぶりです
爆裂台から逃げてたらこうなりました