【急募】見知らぬ世界で生きていく方法   作:道化所属

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 展開は早めのほうがいいってジッチャンが言ってた。
 感想くれた方々、めっちゃありがとう!!


二スレ目

 

 

 

603 : 名無しの冒険者

イッチの成長度合い半端なくね?

 

 

604 : 名無しの冒険者

それな

 

 

605 :名無しの冒険者

幼女時代のアイズたん超えてる

 

 

606 :名無しの冒険者

それも全て

 

 

607 :名無しの冒険者

ワイ達のおかげやな

 

 

608 :名無しの冒険者

天啓って形で攻略の仕方とかモンスターの特徴を教えるのはビーターだと思う

 

 

609 :名無しの冒険者

アイズたんより効率よく進めてる

 

 

610 :名無しの冒険者

つまり

 

 

611 :名無しの冒険者

我らが神だ!!!ドドン

 

 

612 :名無しの冒険者

時間が歪んでるからイッチが今どれくらい強いのか分からないけどな

 

 

613 :名無しの冒険者

おーいイッチー、今暇ー?

 

 

614 :名無しの冒険者

あーそーぼー

 

 

615 :道化所属

いや今10階層攻略中

 

 

616 :名無しの冒険者

キター( ^ω^ )

 

 

617 :名無しの冒険者

待ってましたイッチ!!

 

 

618 :名無しの冒険者

早くない?10階層?

 

 

619 :名無しの冒険者

スレの手助けからそんな時間経ってないぞ?

 

 

620 :名無しの冒険者

時間歪み過ぎじゃね?

 

 

621 :道化所属

多分なんだけど『天啓質疑』の塗り潰された部分が、危険時にスレとの時間倍率を一定にする効果だと思う。しかも危険になると勝手にライブになったりするでしょ?

 

あと今時間的に一年経ってるけど、特に何も無い。装備はちょっといいものに変えたけど、まだ三大クエストは何もなし。最高がLv.7まで。精神と時の部屋よろしく、多分それだけそっちの世界とこっちの世界の時間の流れが違うらしい

 

 

622 :名無しの冒険者

ライブは確かにあったなぁ……

 

 

623 :名無しの冒険者

時間歪んでんのに危険時のみ映像が流れる。

しかもスキル発動ってしっかり表示されてるしね。

 

 

624 :名無しの冒険者

最初イッチがシャドウさんに背後取られて斬られた時はヒヤヒヤしたしな

 

 

625 :名無しの冒険者

つまり俺達は

 

 

626 :名無しの冒険者

イッチの未来予知者!?

 

 

627 :名無しの冒険者

原作知ってりゃ未来予知者じゃね?

 

 

628 :名無しの冒険者

危険時にワイ達が天啓出さないとイッチが死ぬ可能性があると

 

 

629 :名無しの冒険者

天啓ってそんな意味だっけ?

 

 

630 :名無しの冒険者

見聞色の覇気か?

 

 

631 :名無しの冒険者

極めてやがる…

 

 

632 :道化所属

たすけて

 

 

633 :名無しの冒険者

!?

 

 

634 :名無しの冒険者

!?

 

 

635 :名無しの冒険者

どうしたイッチ

 

 

636 :名無しの冒険者

何があった

 

 

637 :道化所属

なんかデッカいヒキガエルみたいなババアに襲われてる!品定めって何!?

 

 

638 :名無しの冒険者

 

 

639 :名無しの冒険者

 

 

640 :名無しの冒険者

男殺しだァーー!!?

 

 

641 :名無しの冒険者

逃げろイッチ!?

 

 

642 :名無しの冒険者

アマゾネス流の品定めは食われると同義だぞ!?

 

 

643 :道化所属

いやぁーー!?絶っ対嫌だ!?つーか、体格差とか年齢とか色々犯罪だろ!?

 

 

644 :名無しの冒険者

まあ世界が世界だし

 

 

645 :名無しの冒険者

十四歳でベル君もお酒飲んでたし

 

 

646 :名無しの冒険者

法の概念がガバガバだしね

 

 

647 :名無しの冒険者

言ってる場合か

 

 

648 :道化所属

危険時によりスキルが発動します。

https://www.○○☆☆■■.com/☆○♪*=――――

 

 

649 :名無しの冒険者

イッチのスキルが発動するだけ危険

つーかなぜヒキガエルとエンカウントした

 

 

650 :名無しの冒険者

それはともかくや、ワイらの出番や

 

 

651 :名無しの冒険者

不謹慎だけど待ってました!

 

 

652 :名無しの冒険者

待たせたなイッチ

 

 

653 :名無しの冒険者

こっからがワイらのターンや

 

 

654 :道化所属

それ死亡フラグじゃね!?

 

 

 ★★★★★

 

 

 その容貌は蟾蜍(ひきがえる)だった。

 16歳という年齢でありながらドワーフを思わせる身体の大きさ、美の神の下に所属していながらその身体の醜悪に気付かず、自分を至高の美と疑わない異常者。

 

 そしてLv.1でありながら、格下の男を20人程食い散らかした怪物。そして更には自分より格上のLv.2の男すら襲う見境無しの大妖婦。その恐ろしさ故に神々より与えられた二つ名。

 

 【男殺し】フリュネ・ジャミール

 

 そしてその名を与えられ、二年が経過した。

 

 

「うおっ!?」

 

 

 振り下ろされる斧を必死に躱すノーグに対し、フリュネは徐々に壁際へと追い詰めていく。フリュネのステイタスは既にLv.2の後半に迫っている。

 

 

「ゲゲゲゲゲッ。逃がさないよ!」

「目的はなんだ!?いきなり襲いかかって来やがって!?」

「決まってるじゃないか!品定めさぁ!!」

 

 

 洗礼というには程遠い。

 私欲の混じった下卑た顔で襲いかかってくるフリュネを見て背筋がゾッとする。この場合、品定めという意味は……

 

 

「(おもっくそ、貞操の危機じゃねえか!?)」

 

 

 有罪過ぎる。

 最近漸く九歳になったというのに、こんなショタ狂いが存在するのか。この世界が異質だと感じてはいたが、まさか法の設定さえガバガバな事にノーグが恐怖を隠せない。

 

 

「(逃げられねえ……ステイタスはあっちが勝ってる)」

 

 

 逃げた所で捕まる。

 Lv.2の後半クラスともなれば流石に拮抗する事は出来ない。一つのレベル差はそれだけ絶望的な差がある。それを埋めるスキルはノーグに存在しない。

 

665 :名無しの冒険者

イッチ右!

666 :名無しの冒険者

剣で受けるな!折れるぞ!

 

 

「っっ!!」

 

 

 突如『天啓』からの警告。

 剣で受け止めるようにするのではなく、体重差を利用して自分が跳ぶ。あっちの筋力に耐えられない事を理解し、自分の身体の軽さを利用してフリュネから距離を作る。

 

 

「あっ…ぶねぇ!」

「ゲゲゲゲゲゲッ、上手く躱せたねぇ!そこらの奴よりやるじゃないか!!」

 

 

 今のをまともに食らっていたらと思うとノーグは背筋が強張る。力、敏捷、耐久は間違いなく負けている。『天啓』とフィンの駆け引きを学んでいなければ間違いなく今の一撃で終わっていた。

 

667 :名無しの冒険者

イッチ並行詠唱は出来るん?

 

 一段階なら可能だが、二段階は無理。

 そもそもリヴェリアに二段階の使用を禁じられていた。リスクが大き過ぎるのだ。二段階目は強力な分、膨大な魔力を消費する。それこそ40秒で魔力切れによる精神疲弊(マインドダウン)が起きる。そうなればフリュネに負けるだろう。

 

669 :名無しの冒険者

なら一段階でフリュネの顔を傷付けろ。激昂してまた大振りが来る

670 :名無しの冒険者

距離を取ったら一気に二段階解放や

 

 逃げる手段が無い以上、迎撃するしかない。

 助けを呼びたいが、多分恐らく不可能だ。十階層を見渡しても人の気配がしない。叫んだ所で助けの声は無情にも届かない。

 

 

「やるしかないのかよ…!」

 

 

 双剣を構えてノーグはフリュネに向き合う。

 勝利条件はフリュネを動かなくする事、それが一番難しいのだが、『天啓』の指示が有れば不可能ではないと思いたい。

 

 

「【凍てつく残響よ渦を巻け】!」

 

 

 凍える風を纏い、ノーグはフリュネに迫る。

 ただの属性付与。力や敏捷が上がるわけでもない。斬った部分の血液が凍結出来る程度の冷気ではフリュネを止められない。

 

671 :名無しの冒険者

上や!

672 :名無しの冒険者

いなせイッチ!

 

 ()()()()()()()()()()()()()()、左手の剣で振り下ろされる斧を逸らす。

 ピキリと嫌な音が鳴った。僅かな鈍痛とそして剣の限界が耳に届く。斧は力強い分、返しが遅い。振り下ろされた斧を足で踏み込み、フリュネに一閃を繰り出す。

 

 だが……

 

「(っ、躱され––––)」

 

 

 顔が仰け反り、右腕の剣の一閃を躱す。

 躱せないと踏んだ上の意表を突いた一閃ですらフリュネには当たらない。僅かに頬を掠った程度。

 

 

「お前ええええええええっ!!?」

 

673 :名無しの冒険者

蹴りが迫るぜイッチィィ!!

674 :名無しの冒険者

あかん間に合わない!耐えろイッチ!!

 

 そして『天啓』の警告。

 分かっていても間に合わず太い足が迫る。左腕で腹に突き刺さる蹴りを防ぐが、威力が強過ぎて受け止め切れず、身体が軽いノーグは数十メトラ吹き飛ばされていく。

 

 

「ごっ……がぁ……!?」

 

 

 左腕がミシミシと嫌な音を立てた。

 金棒で殴られたかのような重さと硬さ、意識を保つことは出来たが、付与魔法は消えてしまっている。血を吐き出し、揺さぶられる視界にかなりのダメージを負った事を自覚する。立ち上がる事すら今のノーグには厳しく感じた。

 

 

「ふざけんじゃねえよおおおおおっ!!アタイの顔に、この美しい顔を傷つけやがってぇぇ!!ぶっ殺す!!もうぶっ殺すよおおおっ!!」

 

 

 フリュネの激昂が耳に届く。

 品定めの範囲を超えた。下卑た愉悦感の感情から明らかな殺意と変わった。

 

 分かっていた。

 いくら『天啓』があってもそれに反応出来るだけの能力値が足りていない事を。慢心していたのか、驕っていたのか僅かながら希望があると思っていた。それを体現するだけの力はノーグにはまだ無かった。

 

 それでも……

 

 

「【凍てつく残響よ…渦を巻け––––燻りし焔をその手に慄け】」

 

 

 ()()()()()()

 この距離なら詠唱が間に合う。ダメージを負った。重傷である事は変わりない。しかし、()()()()()()()()()()()()。激情で叫びながらノーグに向かうが、もう遅い。ノーグの詠唱がフリュネが迫る前に完了する。

 

 

「【氷界の果てに–––疾く失せよ】!」

 

 

 付与魔法【アプソール・コフィン】の二段階解放。

 一段階目は凍てつく冷気を纏う程度、能力値が上がるわけではない上に範囲は精々剣に纏わせる事が出来る程度。

 

 だが二段階目の解放で纏うものは––––

 

 

「なんだいそれはああああっ!!?」

 

 

 ()()()()()()()()()

 それがノーグを包み、陽炎のように揺らぎ出す。踏み締めた大地が藍色の焔に晒され、草木が一瞬で凍り付く。出力の桁が今までの比ではない。右手の剣に焔を纏わせ、迫り来るフリュネに振り抜いた。

 

 

「がああああああああああっ!?」

 

 

 大寒波。

 まるで魔剣のように中距離に襲いかかり、何もかもが凍り付いてしまいそうな冷たい焔がフリュネの脚を氷結させる。それと同時に魔法に耐え切れずノーグの右手の剣は砕け散る。

 

 

「こ、の程度でええええっ!!」

 

 

 バキバキッ!!と氷結した筈の氷が砕けようとしていた。Lv.3間近の冒険者としてのプライド、そしてそれを抜きにしてもアマゾネスであるが故の怪力が止められた脚を動かそうとしていた。

 

675 :名無しの冒険者

決めろイッチィィ!!!

676 :名無しの冒険者

この一撃に全てを込めろ!!

 

 そしてその隙を逃す程、ノーグは甘くない。

 最大出力。折れた剣の柄を捨て、もう一つの剣を右手に持ち直し、フリュネに向かって駆け出した。

 

 

「ま、待てえええええっ!!?」

「うるせええええっ!!」

 

 

 隙は二度と訪れない。

 身体も限界、この一撃を流せばノーグの負けは確実。身体も剣もピキピキと嫌な音を立てながらも最後の一撃を装填、豪氷の一閃がフリュネの胴体に振り抜いた。

 

 

「っ、あ……がっ!?」

 

 

 フリュネに届いた斬撃は斬り裂かれた部分の血液すら凍り付かせ、遥か後方に吹き飛ばした。

 

 

 ★★★★★

 

 

 バキンッ!!とノーグのもう一つの剣が砕け散る。

 駆け出しでなくともLv.1で出せるだけの金で買った二振りの剣も見る影もなく砕けてしまっていた。

 

 

「ハァ、ハァ……!!」

 

 

 息が乱れて安定しない。

 無茶を重ねた代償は剣だけではない。あれだけ温存していた魔力は最大出力で殆ど使い果たし、揺らぐ藍色の焔は消え去っていた。

 

 

「悪い……」

 

 

 そして視界がグラつき、ノーグもまた倒れた。

 痛みもそうだが、魔力が限界だ。身体が重く、立ち上がろうにも身体中が痛くて動けない。

 

 モンスターが生み出される前に逃げなければいけないが、吹き飛ばされた時ポーションの瓶が全て割れていた。

 

 

「(とりあえず、場所を変えねえと……)」

 

 

 無理矢理起き上がろうと身体を奮い立たせたその時だった。()()()()()()()()()()()()()

 

 

「こ……の」

 

 

 嘘、という言葉すら出せないほどの恐怖。

 モンスターより恐ろしい欲望の獣が怒りの形相で立ち上がった。

 

 

「クソガキがああああああああああっ!!!!」

 

 

 最悪の存在は意識を失わず、怒りに身を任せてノーグに突貫していく。対してノーグは警告の『天啓』が次々と頭の中で流れるが、逃げる力すら振り絞る事で精一杯だ。

 

 

「(死––––––)」

 

 

 死を覚悟した。

 貞操で許せるほどの相手ではない。逃げられないながらも虚勢を張って立ち上がりなけなしの力で構えた––––その時だった。

 

 

 

 

 

 

「––––【五月蝿い(ゴスペル)】」

 

 

 

 

 耳に届いた鐘の音が欲望の獣を吹き飛ばした。

 何が起きたか分からず、ノーグは鐘の音が聞こえた方向に首を向ける。

 

 

「––––へぇ、貴女が手を出すとはね」

「別に、耳が腐りそうな獣を黙らせただけだ」

「おーい少年、無事かい?」

 

 

 ゾロゾロと下層の方から上がって来る屈強な女達、そして瞠目する。フィンやリヴェリアですら敵わない。次元が違う存在、素人が見ても分かるその異質な圧力(プレッシャー)がこの場を既に支配している。

 

 

「ぐふぉ…あ、アンタらは……!?」

「【福音(ゴスペル)】」

 

 

 たった二言。

 超短文詠唱でノーグが勝てなかった存在を黙らせた。口と耳から血を吹き出し、まるで内部から破壊されたかのような惨状に目を疑った。それと同時に力が抜け、ノーグは地面に座り込む。恐怖から解放された反動で安心感に息を吐いた。

 

 

「にしても、コイツって確かLv.2の後半ですよね?それをここまで傷付けるなんて少年すげー」

「ただの獣だろう」

「アンタは例外、少年の方はLv.1でしょ?」

「っ……貴女、たちは」

「【ヘラ・ファミリア】ですよ少年」

 

 

 その圧倒的な実力を持ちながら、オラリオでも最強と謳われたファミリア。思わず言葉が詰まってしまう程の存在に今度は緊張が走る。前を歩いていた副団長さんが「危害を加えるつもりとかないから安心してよ少年」と言ってきてノーグは少し安心した。

 

 

「見てたのでしょう()()()()()。手を貸してあげなさい」

「私がか?治癒士が居るだろう」

「貴女()()()()()()()()()()()()()()()()?治癒士は今疲弊中ですし、見捨てて私達のファミリアに泥を塗るわけにもいかないわ」

「チッ……いいだろう、乗せられてやる」

 

 

 灰色の髪と、黒いドレスに身を包むノーグと同じくらいの年齢の女の子が座り込むノーグに手を伸ばす。

 

 

「ほら、手を貸してやる。さっさと来い」

 

 

 ––––それが彼女との出会いだった。

 傲慢そうで、気高くて、高潔で、強くてカッコいい同年代の女の子。『天啓』で言われていた最終目標は正直、馬鹿らしいと思い会おうと努力したことは無かった。

 

 けど、そうだ。

 これが全ての始まりだった。

 

 この日を以って、ノーグの英雄譚の1ページが刻まれたのだった。

 

 

 





・ノーグ(イッチ)
この子がアルフィアかぁ…つーかこの世界ってもしかしてヤバい?

・アルフィア Lv.4
未来でも見えていたのか?あの動きは一体……?

・団長 Lv.7
––––へえ、やるじゃない。

・副団長 Lv.6
うわっ、マジっすか少年。

・スレ民たち Lv.0
ワイ達が神や!!


★★★★★★★★★★★★

毎日投稿は少し厳しいでしょうがよかったら感想評価お願い致します。モチベが上がります、

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