【急募】見知らぬ世界で生きていく方法   作:道化所属

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 すまん。アレン達は正しい時間に帰ったのだ。


八スレ目

 

 

 

400:名無しの冒険者

イッチが現れん

 

 

401:名無しの冒険者

それな

 

 

402:名無しの冒険者

時間的に結構経ったはず

 

 

403:道化所属

済まん遅くなったわ

 

 

404:名無しの冒険者

来たー!

 

 

405:名無しの冒険者

イッチ遅いわ!

 

 

406:名無しの冒険者

貴方のことなんか待ってないんだからね!

 

 

407:道化所属

えっ、じゃあ帰っていい?

 

 

408:名無しの冒険者

というのは嘘だ

 

 

409:名無しの冒険者

ジョークに決まってるだろイッチぃ

 

 

410:名無しの冒険者

「僕のツンデレをなかった事にした」

 

 

411:名無しの冒険者

まあ冗談はさておき

 

 

412:名無しの冒険者

いつも定期報告早かったのに今回は大分遅かったなイッチ、何があったん?

 

 

413:名無しの冒険者

お兄さん達に話してみそ

 

 

414:道化所属

うーん、端的に言うと今25階層で休息取ってる

 

 

415:名無しの冒険者

端的スギィ!?

 

 

416:名無しの冒険者

もっとkwsk

 

 

417:道化所属

時間で言うと一年半でワイ10歳。フィン、リヴェリア、ガレスがLv.4、愉快な年寄り達がLv.3、そしてワイも漸くレベルが年寄り達に追いついたわ。団員も増え始めた訳やし、絶好調や

 

 

418:名無しの冒険者

えっ、レベル上がったの?発展アビリティは?

 

 

419:道化所属

【耐異常】しかなかったわ

 

 

420:名無しの冒険者

まあそこはええわ

 

 

421:名無しの冒険者

今回は許したる

 

 

422:道化所属

他にはオッタルがLv.4、ミア団長さんがLv.5。

アルフィアもLv.5に到達したわ。あとあのサポーターも最近の遠征でLv.3になったらしい。敏捷以外紙装甲やけど

 

 

423:名無しの冒険者

ほー、結構伸びたんやな色々

 

 

424:名無しの冒険者

待ってイッチの偉業はなんなん?

 

 

425:道化所属

女帝戦で偉業は溜まってたんや。あとはステイタス上げるだけやったし

 

 

426:名無しの冒険者

まあアレと戦えばな

 

 

427:名無しの冒険者

ランクアップするわな

 

 

428:名無しの冒険者

Lv.7に挑めばランクアップすることは既に証明されとるしな

 

 

429:道化所属

ステイタス上げる為に愉快な年寄り達とパーティ組んだり、あのサポーターとオッタルとで潜ったりして、漸くランクアップしたんや

 

 

430:名無しの冒険者

へー、なる……ん?

 

 

431:名無しの冒険者

お、オッタルさん?

 

 

432:道化所属

ん?ああオッタルとか偶にアルフィアとかと組んでる。まあアルフィアの場合は経験値殆ど持ってかれるけど

 

 

433:名無しの冒険者

【速報】イッチの人脈がチートな件

 

 

434:名無しの冒険者

寧ろオッタルとどうやってパーティ組んだのか知りたい

 

 

435:名無しの冒険者

えっ、マジでどうやって組んだの?

 

 

436:道化所属

ワイ世界最速やけど、中層に降りる許可の為にパーティ組まなきゃいけなかったし。そしたらオッタルを見つけた。アッチも一人だと荷物とか魔石の回収とか面倒だから色々メリットもあるし

 

 

437:名無しの冒険者

難易度高すぎる……イッチもしや陽キャ?

 

 

438:名無しの冒険者

はうっ……!

 

 

439:名無しの冒険者

ば、馬鹿な……この俺が!?

 

 

440:名無しの冒険者

陽キャに当てられて瀕死になるスレ民

 

 

441:道化所属

いや、サポーターが潤滑油になってくれた。ランクアップする前はオッタルがLv.3でワイらLv.2やったから「この俺に任せろ!」って言って連れてきてたし

 

 

442:名無しの冒険者

うおおおおおおおおおおおおおっ!!!

 

 

443:名無しの冒険者

フェニックスは何度でも蘇る!!

 

 

444:名無しの冒険者

大半勘違いの自滅だけどなww

 

 

445:名無しの冒険者

フェニックス(笑)

 

 

446:名無しの冒険者

ところでイッチ今のスペックは?

 

 

447:名無しの冒険者

最終ステイタスはよ

 

 

448:道化所属

ほい、コレが今のワイの最終ステイタスや

 

『ノーグ Lv.2

 力  S980

 耐久 B792

 器用 SS1013

 敏捷 SS1014

 魔力 SS1041

【天眼I】

『魔法』

【アプソール・コフィン】

・二段階階位付与魔法

・一段階『凍てつく残響よ渦を巻け』

・二段階『燻りし焔をその手に慄け、氷界の果てに疾く失せよ』

『スキル』

天啓質疑(スレッド・アンサーズ)

・■■■■■■■■■

・神威に対する拒絶権

追走駆動(ウェルザー・ハイウェイ)

任意発動(アクティブ・トリガー)

・疾走時、魔力を消費し『敏捷』の上昇

・発動時、加速限界の制限無視    

 

ノーグ Lv.3

 力  I0

 耐久 I0

 器用 I0

 敏捷 I0

 魔力 I0

【天眼G】

【耐異常I】

『魔法』

【アプソール・コフィン】

・二段階階位付与魔法

・一段階『凍てつく残響よ渦を巻け』

・二段階『燻りし焔をその手に慄け、氷界の果てに疾く失せよ』

『スキル』

天啓質疑(スレッド・アンサーズ)

・■■■■■■■■■

・神威に対する拒絶権

追走駆動(ウェルザー・ハイウェイ)

任意発動(アクティブ・トリガー)

・疾走時、精神力を消費し『敏捷』の上昇

・発動時、加速限界の制限無視

冷鬼覇豪(ヘル・フレーザー)

・発展アビリティ【耐冷】の獲得

・環境極寒時、ステイタスの高補正 』

 

 

449:名無しの冒険者

サラッとSの壁をぶち破ってるイッチ氏

 

 

450:名無しの冒険者

いやおかしくね?

 

 

451:名無しの冒険者

SSとかベルくんのようなバグがなければ普通無理だろ

 

 

452:名無しの冒険者

【速報】イッチがチート過ぎる件

 

 

453:道化所属

ワイも色々おかしいから調べたんやけど、何が原因なのかは分からんわ。あるとするなら転生を自覚する前の八歳になる前の記憶やけど、思い出せんわ

 

 

454:名無しの冒険者

えっ?

 

 

455:名無しの冒険者

待って聞いてない

 

 

456:名無しの冒険者

転生前の記憶は引き継がなかったんか?

 

 

457:道化所属

転生した時に精々分かったのは年齢と名前程度や。服は血が付いてたけど、傷があった訳やなかったし

 

 

458:名無しの冒険者

謎過ぎるイッチの過去

 

 

459:名無しの冒険者

コレは壮大なドラマが待っていると見た

 

 

460:道化所属

まあワイの過去についてはいいわ。いずれ分かると思うし話戻すで。今25階層に居る理由は討伐遠征やからや

 

 

461:名無しの冒険者

その階層の近くだと何が居たっけ

 

 

462:名無しの冒険者

アンフィスさんや

 

 

463:名無しの冒険者

戦闘描写はアニメ版はまだないんだよなぁ

 

 

464:名無しの冒険者

紅霧、蒼炎、二つの頭を持った竜

 

 

465:名無しの冒険者

魔法殺し+防御不可

 

 

466:名無しの冒険者

ポテンシャルLv.5の怪物やで

 

 

467:名無しの冒険者

ロキ・ファミリアによく討伐依頼入ったな。安全第一なのに

 

 

468:道化所属

ああ今回ワイらの他に【フレイヤ・ファミリア】が来とるで

 

 

469:名無しの冒険者

はっ?

 

 

470:名無しの冒険者

うせやろ

 

 

471:名無しの冒険者

仲違いしていたファミリアが手を組むだと?

 

 

472:名無しの冒険者

何をしたイッチ

 

 

473:道化所属

いや普通にオッタルに頼んで経験値欲しいなら合同遠征するか?って提案したら「……割と悪くない。提案は女神に持ち帰る」って事でトントン拍子に話進んだ

 

 

474:名無しの冒険者

意外すぎる

 

 

475:名無しの冒険者

フレコンのオッタルさんが協力するなんて

 

 

476:道化所属

元々アンフィスバエナの周期は決まってたんやけどゼウス達かヘラ達が基本やったからな。それを追いかけるファミリアとして名を馳せる意味でも経験値的にもアッチもおいしいし、フィンは勇者目指してるから名声求めて賛同してくれたんや

 

 

477:名無しの冒険者

あー、割とメリット多いな

 

 

478:名無しの冒険者

じゃあメンバーは?

 

 

479:道化所属

ミア団長を除いて、オッタルとその他はフレイヤの所の戦闘員Lv.3が三人いる。ミア団長だと経験値殆ど持ってかれかねないし。

 

 

480:名無しの冒険者

今の時代だとロキ・ファミリアがやや優勢?

 

 

481:名無しの冒険者

いやミア母さん居るから劣勢だよ

 

 

482:名無しの冒険者

あの人に勝てる人がまだロキ・ファミリアに居ない

 

 

483:名無しの冒険者

拳骨で沈められる

 

 

484:道化所属

済まん、もう戦闘やから抜けるで

https://www.○○☆☆■■.com/☆○♪*=―――

 

 

485:名無しの冒険者

来たでー!みんなー!

 

 

486:名無しの冒険者

拡散しろー!

 

 

487:名無しの冒険者

この時を待っていた!(バッ

 

 

488:名無しの冒険者

いやー寒い時期になってきましたね(バッ

 

 

489:名無しの冒険者

確かにもう寒いよなぁ(バッ

 

 

490:名無しの冒険者

全裸待機多すぎぃ!

 

 

491:名無しの冒険者

待ってた♡

 

 

492:名無しの冒険者

二大連合ファミリア対アンフィスバエナ!

 

 

493:名無しの冒険者

さあ、いざ尋常に!

 

 

494:名無しの冒険者

決闘(デュエル)!!

 

 

 

 

 ★★★★★

 

 

 結論を言えば、圧巻だった。

 階層主として生まれてくる双頭の竜アンフィスバエナ。何もかも燃やし尽くす蒼炎に魔法殺しの『紅霧(ミスト)』。最強の矛と盾を持つ怪物に対して最も突き刺さる存在が一人存在する。それは……

 

 

「ふっ!!」

 

 

 藍色の焔を纏うノーグだった。

 アンフィスバエナの『紅霧(ミスト)』の中に突っ込めば魔法は減衰するが、消える訳ではない。発動する砲撃魔法と発動し続ける付与魔法では付与魔法の方が有効だ。『紅霧(ミスト)』の魔法減衰は一点突破するノーグには効果が薄い。霧を突破され、出力は元に戻される。

 

 ならば最強の矛である蒼炎はどうか。

 アンフィスバエナは最も危険な存在に灼熱の息吹(ブレス)を吐き出す。しかしノーグは避けもせずに蒼炎に剣を振るう。

 

 

「悪いな、今の俺に届く前に熱は燃焼する」

 

 

 灼熱の蒼炎はノーグに届く前に藍色の炎に飲み込まれ届かない。届いているのだろうが、明らかに熱が奪われて、届く時には炎が消えて熱波程度に減衰される。

 

 対炎熱戦においてノーグは相性が良かった。

 Lv.3に至りその出力は以前と比べ物にならない。階層主の炎さえ飲み込み、燃え続ける事を許さない藍色の焔は竜の目に最も驚異と認識されていた。

 

 

「余所見するでない」

「こっちも忘れるな阿呆が!」

 

 

 ノワールの一撃が竜鱗を抉り、ガレスの斧が右の頭を地に叩き落とす。

 

 

「落ちろ」

 

 

 オッタルが振るう大剣の一閃が左の頭の首に大きな傷を付けた。すかさずフィンの指示が戦場に響き渡る。

 

 

「ダイン、バーラ!風の魔剣準備!撃ち終わった後にリヴェリアが撃つ!前衛組は後退しろ!!」

「了解」

「決めろ!!」

「分かった」

 

 

 今回ばかりは連合であり、頭脳や指揮はフィンに委ねられている。【フレイヤ・ファミリア】は決して協力主義ではない。女神至上主義である為、誰もが敵であるが故にその闘争心がファミリアを強くした。フレイヤの威光を示す為という名目で協力している。失敗は女神に泥を塗ると同じだ。

 

 風の魔剣に『紅霧(ミスト)』は吹き飛ばされる。そしてそれにより盾を失った竜に魔法が届く。

 

 

「リヴェリア!」

「––––【レア・ラーヴァテイン】!!」

 

 

 連結詠唱により増幅させた第二階位魔法。

 その範囲は此処にいる敵全てに対してに爆撃となって敵を吹き飛ばす。灼熱の業火がダイン、バーラが堰き止めていたモンスター達まで殲滅していく。【ロキ・ファミリア】最強の魔導士の称号は伊達ではない。

 

 だが、その業火ですら双竜を殺すには至らない。

 焼き焦げた痕こそあるが、倒すまでのダメージにはならなかった。

 

 

「チッ、やはり階層主までは無理か」

「いや、充分」

「此処まで弱らせれば俺達で事足りる」

 

 

 同時に駆け出すノーグとオッタル。

 此処まで弱れば、最早指示など必要ない。走り出した二人がすべき事は何か理解していた。

 

 

「【凍てつく残響よ渦を巻け––––燻りし焔をその手に慄け】」

「【月銀(ぎん)の慈悲、黄金の原野––––】」

 

 

 後退し、渡された『高等精神回復薬(ハイ・ポーション)』で回復させたノーグと、竜の首を落とす機会を虎視眈々と狙っていたオッタルは全力の走行にもかかわらず詠唱。魔導士が羨む技術である並行詠唱を死の危険を前にして実現している。

 

 

「【氷界の果てに疾く失せよ】」

「【この身は戦の猛猪(おう)を拝命せし】」

 

 

 蒼炎が二人に放たれる。

 だが、走る速度を緩めずに突貫する二人。そしてノーグがオッタルの前に出る。

 

 

「【アプソール・コフィン】」

 

 

 再び藍色の焔が顕現され、蒼炎を殺していく。

 先程までと違い、熱波を相殺しきる程の最大出力に双竜は『紅霧(ミスト)』を吐き出す。魔法が消えれば蒼炎は通じ、二人を燃やし尽くすだろう。

 

 だが、後ろを走るオッタルが剛腕で大剣を振るう。オッタルは()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。いずれ未来の最強に至る存在の行動に誰もが絶句する。

 

 そして、勢いを殺す事なく階層主に走る二人には––––

 

 

「【駆け抜けよ、女神の神意を乗せて】」

 

 

 階層主を殺す一撃が装填されている。

 片や全てを凍て付かす藍色の焔の最大出力、片や不撓不屈に上り詰め、最強を屠る刃を磨き続けた巌の一撃。

 

 

「『天来氷葬』!」

「【ヒルディス・ヴィーニ】!」

 

 

 藍色の焔を纏った二閃に右の首は凍結と同時に砕け散り、左の首は薙ぎ払われた最強の一撃に宙を舞っていた。

 

 

 

 ★★★★★

 

 

「(ふう、今回『天啓』が来るほどでもなかったな。疲れはしたが)」

 

 

 ノーグは二振りの剣を鞘に収める。

 上からジッと見下ろしているオッタルに顔を合わせる。余りにも凝視する為、顔に何が付いているのではないかと思うくらいだ。

 

 

「何?」

「……フレイヤ様が貴様に興味を持った理由が分かった気がした」

「えっ?どういう事?」

「いや、只の戯言だ。気にするな」

 

 

 ノーグはフレイヤとの面識はない。

 出会ってもいないのに興味を持たれたことに首を傾げる。ロキがノーグには絶対会わせないと言っているほどに危険人物。いや、危険な神に興味を持たれた事に顰めっ面になるノーグ。ため息を吐きながら仲間の元へ歩いていく。

 

 

「お疲れノーグ」

「フィンも指揮お疲れ様」

「蒼炎に呑み込まれた時は背筋が凍ったぞ」

「悪い、心配かけた」

「全く……自覚があるからタチが悪い」

 

 

 リヴェリアにため息を吐きながらよくやったと撫でられるノーグ。嫌そうな顔をせず、ただ王女様の機嫌を直すのに素直に撫でられる事に徹しているのを見てフィンはやや苦笑し、ガレスとノワール達は笑っていた。

 

 二つのファミリアも勝鬨を上げ、残りは戦果の回収を果たそうとしたその時だった。

 

 

 

 

 パチパチパチ––––と拍手の音が聞こえたのは。

 

 





 

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