NieR : Breath of the Automata   作:たまごの文字書き

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おまたせ致しました。何とか投稿できました。
9600UAありがとうございます。こんなにも多くの回数見ていただけると思っていなかったので、責任感を感じている次第であります。絶対完結させます。それでは。
人類に栄光あれ。


人形の作戦

村に着いてみれば、リトの子供たちが腹を空かせて待っていた。

テバが今日は大収穫と伝えれば、彼らはきゃっきゃと笑って喜び、わらわらと私のもとへ集まってきた。

「お姉ちゃんありがとー!」

「「ありがとー!」」

他の子供たちも次々と私のもとへ集まってくる。

───オ姉チャンアリガトー!───

パスカル村の子供たちの声が、記憶領域に浮かび上がる。懐かしい声。温かい記憶だ。だが、あの子たちはもう───

私は彼らの目の高さまで屈んで、ぎゅっと抱き寄せる。

なんだろうな。この村は、私の心をひどく安心させてしまう。

「お姉ちゃん泣いてるのー?」

「「ないてるのー?」」

 

お前たちは、ちゃんと生きるんだぞ。

 

そう願って、私は子供たちを優しく抱きしめた。

 

─────────

 

「ところでA2、お前メドーに用があるって言ってたが...」

「ああ。解放された神獣が再び暴れ始めるっていう話は、実は各地で発生していてな。ハイラルの勇者サマはどうにも忙しいから私が代わりに出向いてるって訳だ。」

「ほう...そんな危険なことが各地で起きてるなんて信じたくねぇ話だが...まあこんだけ強いお前の言うことだ、きっと本当のことなんだろう。それじゃあ今回もその人間離れした脚力でメドーまでひとっ飛びでスッキリ解決って訳か?」

先の狩りで、実力はしっかりと認めて貰えたらしい。リトは気高い一族と聞いている。メドーに向かうことを許してもらえないことも考えていたが、どうやら最悪の事態は免れているようだ。けたけたと冗談めかして笑うテバに、私も笑って否定する。

「いくらアンドロイドの私でも、さすがに重力には勝てない。」

「あんどろいど?」

しまった。

「あ、いやその...」

慌てて何か取り繕うとしたが、幸いテバはあまり気にしていない様子だった。

「まあよく分からんが...とにかくメドーに行には行くが空は飛べないってんなら、俺たちの力が必要になるな。せっかくだし、今から軽く飛行練習でもしてみるか?」

どうやら飛べない私をメドーまで連れて行ってくれるらしい。実際こんな話になるまでどうやって乗り込むか一切考えていなかった。今まで壊せば何とかなる精神で突っ走ってきた弊害がここで出ていたが、力を貸してくれるというのであればこんなにも心強いことは無い。だが───

「ありがたい話だが...その、私のこと、持ち上げられるのか?」

「おいおい、あんまり舐められちゃ困る。ハイリア人の女性一人くらい片手で担げるってもんさ。」

「ああその、そういう訳じゃないんだが───」

「いいから任せろって!話は飛んでからだ。」

テバは腰を下ろして手を広げ、背中に乗れと催促してくる。

「...どうなっても知らんからな。」

その後、テバが見事に私の下敷きになったことは言うまでもない。

 

─────────

 

「───と、言うことだ。」

「おいおい...最初から言ってくれりゃ、あんな醜態晒すことなかったじゃねぇか...」

結局テバには、私がアンドロイドであることを話すことにした。メドーに向かう上で、彼らリト族との連携は欠かせない。そう考えれば、最初から言ってしまった方が早かったかもしれない。

「悪いことをした。この世界では怨念に操られているガーディアンがいるから、機械は敵視されがちだろう?だから素性は基本隠しているんだ。」

これはインパからの入れ知恵である。厄災によって対抗策であったはずの古代兵器は大方ガノンの味方になってしまったらしい。厄災の力ってのは論理ウイルスみたいなものなのだろうか。

「確かにな...メドーもちょっと前までは厄介者扱いされていた。100年前の英傑リーバル様の神獣であることは知っているが...古代の遺物は厄災ガノンのおかげで殆どが殺人マシンに成り果てちまっているからな。」

ため息混じりに、テバもそう語る。

...厄災ガノン。その名に恥じない面倒なヤツだと、改めて感じる。加えてターミナルの事もあるのだ。結託でもされたらたまったもんじゃない。

「それで、どうすんだ?お前の義体の重量だと大人のリトが4、5人集まんねぇと持ち上げらんねぇ。それに、仮に集まったとしても...タイミングを合わせるのが難しすぎる。風はいつだって気まぐれ者だからな。」

「...メドーの羽をぶち壊せば、勝手に降りてくるんじゃないのか?」

「冗談はよしてくれ。ヤツには対空バリアが備え付けられている。バクダン矢で駆動部を破壊すれば突破はできるが、地上から狙うのは現実的じゃない。それに───」

「それに?」

「そもそも装甲が固すぎる。太古の謎技術で造られたバケモンだ、同じくらいのものじゃないと壊せねえ。」

なるほどな。

「要するに、地上からバリア駆動部を破壊して、メドーをとんでもないバ馬鹿力で殴れば撃ち落とせるって訳だな。」

「...人の話を聞いてなかったのか?」

「ああ聞いてたさ。だがやってみないと分からないだろう?」

カタチのあるものはいつか必ず壊れるんだ。ならば壊すまで。今までも、そうやって生きてきた。

「...勝手にしな。だが、アンタだけじゃ無理な話だろう。俺たちも協力する。神獣を撃墜するってんだから、コイツは俺たちリト族にとっても大切な問題だ。」

「...恩に着る。必要なものは後で伝えておく。」

「後で?今じゃないのか。」

「そろそろ昼食の時間だろう?子供たちと一緒に食べると約束させられてな。」

「...お前、なんだかんだ世話焼きなんだな。」

「そんなんじゃない。ただ約束を守るだけだ。」

似たようなことを言われたような気がするが、とにかく飯にしよう。腹は減らない身体だが、腹が減っては戦はできんのだ。




Tears of theKingdomがもうすぐ発売されますね。本当に楽しみです。全貌が見えてこないこの今のワクワク感がたまらんです。
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