1.神の怒り
2.陸男の独白
○神の怒り
今日も陸男と二人で怪物駆除任務だ。出てくる敵は虫だけ。
遠くからスナイパーライフルをで釣り、近づいたらアサルトで掃討。
あまりに大量に来たらフリージャーで引き撃ち。
作戦地が市街地だったため道路を安定して走ることができる。
いつも通りの駆除任務を行い、全滅させたのだか……
全ての敵を倒してもぬぐえない胸のざわめきがあった。
正体を突き止めるために無人の街を陸男と二人乗りでフリージャーで走る。
走っていると地面の揺れを感じた。
地震か?まさか
『下だ!』
発言と同時にフリージャーは持ち上げられて横転、オレたちは地面に転がった。
地面から怪物が出てきた。
蟻や蜘蛛は敵は地面を掘って移動できる。
出てきた敵を視認した陸男が驚いた様子でいう。
「赤色甲殻虫!?まずい!」
赤色甲殻虫、インベーダー時空での赤蟻の呼び名だ。
黒蟻と違い噛み付き攻撃しかしてこないが、耐久があるので囲まれると厄介だ。
そんな奴らが真下から出てきた。
リバシュで奴らを吹き飛ばそうとしたが噛みつかれた。
腕が食いちぎられそうだ。
陸男がオレを赤蟻から助けるために銃口を向けるが、囲まれた状況で多数の赤蟻をオレをかばいながら対処するのは難しい。
赤蟻に捕まった状況だがリバシュを使って一度周りの赤蟻を排除しよう。
『陸男!オレに捕まれ!』
陸男がリバシュの勢いで飛ばされないように指示を出す。
赤蟻に振り回されているオレに陸男が飛びついたのを確認してリバシュを一発撃った。
体に異様な重力を感じた後に浮遊感が襲う。
青い空、そして足元にはミニチュア並みに小さい建物があった。
飛んでる!?なんで!?神の怒り!?
オレにしがみついている陸男はまるで宇宙に放り込まれた猫のように放心していた。
赤蟻は変わらずにオレにかみついている。
何だこれ。
もう一度下を見ると、落下地点に当たる場所に赤蟻が群がっていた。
そういえば陸男のバックパックにグレネードが入っていたな……
オレは捕まっていて身動きは取れないが、ヘリにしがみついて地上を攻撃できる陸男ならこの状況でもどうにかできるのでは?
『陸男!グレネードを下の赤蟻に投げろ!』
オレの言葉で放心から戻った陸男はグレネードを地上の敵に投げまくった。陸男の強靭な肩から繰り出されるグレネードは重力に後押しされながら地上の敵を爆殺していく。
陸男すげえ。
でもこれそのまま地上に落ちても大丈夫なのか?ゲームみたいに現実は甘くない。
『神様ぁぁ!!お慈悲をぉぉぉ!!』
神への祈りが通じたのか、着地の衝撃は赤蟻が吸ってくれた。
着地後は陸男がオレを拘束している赤蟻を仕留めてくれた。
オレたちを囲んでいた敵は陸男のグレネードで全滅、被害もオレの腕がかじられた程度だ。
転生して神の怒りを味わうとは思わなかった。
オレの心に大きな傷が残った任務だった。
○陸男の独白
この世界には絶望の未来しかない。相棒のコマンダーの言葉だ。
前世はインベーダーと呼ばれた侵略者と戦っていたが、この世界もプライマーという侵略者と戦っている。
相棒のコマンダーも俺と同じ転生者なのだが、彼は普通の人間ではない。
彼と共にインベーダーと戦っていたが、今のように肩を並べていたわけではなかった。
俺の中にコマンダーがいた。コマンダーが指示をし俺が実行する。
たとえるなら、ソフトウェアとハードウェアのようなものだ。インベーダーを撃破するために入れられた存在がコマンダーだったのだろう。
大群を単騎で殲滅するための立ち回り、どの敵を優先して撃破すべきか、常に最適解を叩き出す。いや、最適解でなくとも五体満足で生き残る。
それを実行するのに俺という個は不必要だった。
でも、それに不快感も恐怖もなかった。
コマンダーがいれば絶対に生き残れるという確信があった。
たった一人で戦っていたが、コマンダーがいたから孤独ではなかった。
コマンダーがいなければ俺は他の隊員と同じように死んでいたに違いない。
そんなコマンダーが肉体をもって目の前に現れた。再会直後のコマンダーは侵略者に何もできないと、他のものが地球を救うとあきらめていた。
敵は前世とは異なる侵略者。前世と何もかもが異なっていた。
それでも俺たちは戦うことができる。経験も力も知識もある。守りたいものがある。
なら戦うしかない。それが俺たちが前世の記憶を取り戻した理由だと信じて。
俺たち以外の戦士が地球を救うとしても、きっとこの行為に意味があるはずなのだから。
・神の怒り
ハヴ●ック神。
・陸男の独白
突発的にかいた。独白の設定は固定ではないです。(11/23改)