転生者達の地球防衛   作:蓬莱鈍足

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時間溯行

『あれ?』

 

プライマーと戦い、銀の巨人をストーム1が倒して約三年が経過した。

とある地下基地を拠点とし、プライマーの残党狩りに精を出すいつもの日々を過ごしていたのだが……

 

唐突に何かが変わった。

 

「コマンダーどうした?」

『何か大きなものが変わった感じがしたんだ。気のせいかな?』

 

陸男があたりを見渡しているが分からない様子。

 

「コマンダーが言うなら確実に何かが変わっているとは思うが、俺にはわからないな」

 

うーん、なんだろうな。でも陸男が気が付かない程度の変化なら問題ないな。

オレの様子を伺っていた陸男が資料を手渡してきた。これから行う怪物駆除任務の資料だろう。それを受け取る。

 

「今日も機械人間の駆除だ。頑張ろう」

『待って!!待ってくれ!!機械人間?どういうことだ!?』

 

資料を見ると、機械人間やらアンドロイドの文字が並んでいて目眩がした。アンドロイドなんて昨日はいなかったはずだ!

混乱するオレに陸男が色々説明してくれた。

 

「機械人間はマザーシップと共に5年前に降りてきた敵だ」

『五年間でEDFはどうなった?』

「マザーシップ10隻の砲撃でEDFは壊滅した」

『マジかよ』

 

俺の認識している歴史と陸男の話す歴史の流れと異なっている。これって……

 

「前にコマンダーはプライマーの時間遡行について話していた。つまり……」

「『歴史改変!!』」

 

つまりどこかでプライマーのタイムマシンであるリングが降りてきたということか。

 

足音が聞こえたのでそちらを向く。そこにはオレと同じ装備に身を包み、銃を両手で握りしめた同じチームの仲間の姿があった。

 

「任務の時間だ。早く行くぞ」

 

だべっていたから同僚が呼びに来てしまった。

任務嫌だな。絶対外はとんでもないことになってる。

 

チームと共に外に出るとそこは見慣れた青い空はなく、赤紫の空だ。

空の色が変えられただけでこんなに息苦しくなるのか。

 

瓦礫だらけの街を進む。

俺達チームの視線と銃口の先は憎きプライマーの手先、アンドロイドだ。

 

+++

 

「全員生き残ったな。お前ら二人のおかげだ」

『隊長が途中で遊撃許可をくれたおかげです』

「大量の擲弾兵がくるとはな。コマンダーがいなければどうなっていたことやら」

 

どうにか生き残れた。歴史改変認識後の初戦闘で擲弾兵はやめてほしい。

 

今、オレたちはストーム1が配属された251駐屯基地とは異なる基地にいる。当たり前だがゲームのミッションと同じ流れにならないため、色々苦労した。

オレ達はこうして生きているが何もできない。

オレ達のいる基地までリングが来たという情報が伝わらないのだ。相当離れた位置にリングが降りてきたのだろう。

 

つまりストーム1がリングを壊して時間が巻き戻ることを祈るしかできない。

 

怪物やアンドロイド駆除の変わらぬ日々を過ごす。

 

そして、気が付くと……………

 

 

オレは5年前の基地にいた。

 

「怪物を撃て!!」

「何なんだ!この化け物は!」

「EDFは化け物を恐れない!」

 

混乱に飲まれる者、己を鼓舞する者。滅茶苦茶な現場。

 

前に見たことある!つまり、記憶を持ったまま時間溯行してる!

驚き過ぎて言葉も出ない。長い間会っていなかった同僚が銃を撃ちながら話しかけてくる。

 

「わかるぜ。こんなフィクションみたいな光景だ。そんな顔にもなる」

 

本当にな。

何でリング破壊に関わってないのにオレも記憶を持ったまま時間溯行してるんだ。

 

やっぱりオレがEDFで遊んでいた転生者だからか?

 

見たことのある空飛ぶ黄金の円盤を視界に入れながら、心の中でぼやく。

 

周りを見渡すと、視線の先に民間人の姿の陸男がいた。

襲撃に怯えている。陸戦兵の記憶は思い出していないようだ。

襲う巨大蟻を撃ち殺す。

 

『陸男!お前陸男だろ!?』

 

民間人陸男は頭を抱えながらうんうんと唸っている。苦しそう。

陸男はオレを見て目を見開きすごい勢いで手を掴んできた。

 

「思い出した。あんたはコマンダーだ!!」

『思い出してくれたか!とりあえず今は怪物駆除だ。手伝ってくれるか?』

「ああ、任せろ!」

 

そう言って陸男は手を出してきた。

俺は二つ持っていた武器の1つを渡し、銃声の鳴る場所へ向かった。




『オレの認識する歴史だと、マザーシップを陸男と撃墜しているんだよな。陸男の認識する歴史だとどうだ?』

「俺の知る歴史でも一緒に撃墜したぞ」

『マジで?つまりEDFがプライマーにボロ負けしていてもマザーシップを落としているのかよ』
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