転生者達の地球防衛   作:蓬莱鈍足

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前話であったエアレイダーとの出会いの話

EDF5は難易度によってスタート位置が違うミッションがあるので、ストーム1はタイトル横の「††††」の数以上にループしてると思う。

それに、時間移動船の転移位置に"たまたま"居合わせる状況を引き当てるためにループもしているだろうし。


エアレイダーと初任務

オレと陸男は集団行動が苦手だ。

 

陸男は言わずもがな、今まで一人で戦っていた経験からだ。

オレも敵の殲滅特化知識しか持っておらず、仲間を守りながら戦う事が苦手なのだ。

それに誤射とかに気を使う。

なんか軍属に色々致命的な気がするが気にしない事にする。

 

上官や基地の指令からの任務は、気をきかせてくれるおかげで遊撃隊として単独任務を許してくれる。

だが、作戦指令本部からの任務はどうにもいかない。

 

今回は作戦司令本部主導の作戦に参加した。

同じ2++基地の小隊も一緒で、他基地からの小隊も合流、計2チームという少人数での作戦だ。指揮を執るのが………

 

『すげー、エアレイダーって実在するんだ』

 

EDFではストーム1しか存在を確認できないエアレイダーだ。

無線でどこかに連絡する声は若い。新人か?それにしても雰囲気が歴戦の猛者のそれだ。それに機械的というか人間味を感じられない。

フルフェイスのヘルメットの下はロボだったりするか?

 

初めはこのエアレイダーが主人公のストーム1その人なのではないかと考えた。だが、こんなミッションはまったくもって覚えがないし、ゲーム内で本部が無線でエアレイダーに呼びかけをしていたこともあったので他にエアレイダーがいるだろう。

 

もともとエアレイダーはテロリスト集団との市街戦の際に歩兵に随行し、必要なタイミングで効果的に空爆を要請するスペシャリストだ。

数も少なそうだし優秀な人物でないとなれないから少ないのだろう。

 

このエアレイダーがストーム1ではないとすると、ストーム1は一体どんな人物なのだろうか?

オレ的にはストーム1は女の子がいいな。

オレはウイングダイバーのストーム1が華麗に空を舞っているところを見たい。“勝利の女神だ!”とか“大空のファンタジスタだ!”と大声で叫びたい。

 

ウイングダイバーでないとしても、ストーム1は絶望的な状況であろうと屈することのない戦士なのだろう。

仲間や地球を守ることに全力を出す熱い人物。

あったらすぐ分かるだろう。サイン欲しいな。

 

前にそのことを陸男に伝えたら温かい目で見られた。

そんなことを思い出しつつ、作戦に参加した。

 

***

 

仲間がいると安心感がある。

接近した敵への警戒をしなくていいからとても楽だ。その中でも指揮を執るエアレイダーが強い。今回の戦闘のMVPは彼に決定だ。

 

オレと陸男は慣れない集団戦闘で少し殲滅速度が落ちてしまったが、陸男のスナイプ技術はこの作戦でも光っていた。

 

オレ?オレは陸男のスナイパーライフルをリロードする係だった。陸男にオレのライフルを貸して2丁持ちスタイルで敵を攻撃してもらっていた。リロードはライフル2丁持ちには天敵だからね、仕方がない。

 

こんな形で途中までは何の問題もなく進んでいた。

 

だが、輸送船の3隻が増援で来た。2隻はどうにか落とすことができたのだが、1隻が面倒な場所にある。

かなり低い位置で停船しているのだ。遠距離からの攻撃が不可能だ。輸送船の周りに建物があるため釣った怪物の殲滅が追いつかず、輸送船の下の怪物は中々減らない。

 

どうしたもんだか、このまま全員で輸送船の下へ行ったら被害が出そうだ。

 

部隊の皆は勇敢で突撃の意志を見せている。エアレイダーもそうだった。

人を死なせたくない。ゲームなら何も考えずに突撃させていたが、ここは現実である。

 

何かできないか考えていると同じ基地所属の同僚が話しかけてきた。

 

「コマンダーさん、いい作戦とか思いつたりしないか?」

「そうだ、コマンダーいつも二人だけで怪物やエイリアンを殲滅しているな。何かいい作戦はないか?」

 

同僚の発言で他チームが少しざわついたが、それよりも期待の眼差しが気になる。

陸男もオレにそんな目を向けないでくれ。

 

今のオレが自由に使えるものは、陸男の武器を含めたスナイパーライフル2丁、アサルトライフル、ショットガン、C爆、フリージャーだ。

 

フリージャーは緊急時に仲間を逃がし、オレと陸男の二人で敵を引き付けるために用意したものだ。

この作戦は使えそうにない。

 

……かくなる上は

 

『陸男、ここから輸送船の真下までどれぐらいの距離があるか分かるか?』

「何をするつもりだ?」

『フリージャー爆弾』

「わかった。説教の時は一緒に怒られてやるからその時は呼んでくれ」

『わー!陸男さん素敵ー!』

 

さて、これから行う『フリージャー爆弾』とはビークルを利用したC爆弾による高所爆破のことだ。

バイクなど軽いビークルにC爆弾をつけ輸送船やアンカー直下で起爆する素敵テクニック。

ビークルは壊れるので整備班に怒られるのは確定だ。

 

フリージャーにC爆をセット。そのフリージャーに乗り、加速したフリージャーから飛び降りる。フリージャーはスピードを出しながら安定走行し輸送船に向かう。計算した時間にC爆を起動する。

C爆をつけたビークルは上に吹き飛んだ。爆風は上に広がり、輸送船も爆風をたてながら落ちた。

 

『イエーーーーッ!』

 

これがC爆高所爆破だ!上手くいってよかった。

 

部隊が歓声で盛り上がったが喜びを噛みしめる時間はない。こちらに向かってくる怪物にオレたちは銃口を向けた。

 

***

 

味方部隊に被害も損害も無し。……いや、新品ビークルが一台お釈迦になった。

でも作戦は大成功だ。

 

部隊の皆はそれはそれは喜んでいる。オレも一緒に喜びたいが輸送機パイロットに笑われながらビークル整備班が怒っていることを伝えられた。知ってた。

 

部隊の皆に慰められながら整備班への言い訳を考えていると、エアレイダーに声をかけられた。

 

「ありがとう。アンタの……コマンダーのおかげで部隊は無事だ。誰も死なずにすんだ」

 

ヘルメットを外した顔は嬉しそうな笑みを浮かべていた。機械のような無機質で人間味のない奴だと思っていたがなんか安心した。

それよりもコマンダー呼びが気になる。陸男から同じ基地同僚、そしてこのエアレイダーとどんどん外に広まってる。

 

『お礼を言われるようなことじゃない。貴方の采配や腕もよかった。』

「いや、オレにはどうしようもできなかった。」

 

頭を下げるエアレイダー。律儀な奴だな。

この律儀さならアレができるのでは?弱みにつけ込むようで罪悪感があるが、もしかしたら……

 

『頼みがあるんだが、少し聞いてくれないか?』

「なんだ?」

『サポート用の装置をかしてほしい』

 

ゲームでは絶対できない他兵科の武器使用。

空爆要請系は無理だが支援武器系、例えばガードポストやトーチカとか、それだけでも使えたら色々と楽だろう。

 

「かまわないが条件がある」

『どんな条件だ?』

「コマンダー達が使える武器を俺にも貸してほしい」

『いいとも!』

 

こうして、このエアレイダーとの交流が始まったのだった。

 

 

『もう一つお願いが、整備班の説得を手伝ってくれないか』

「申し訳ないが、俺も整備班を怒らせたくない」

『ですよねー』

 

 

 




●EDF5時空・ストーム1が前哨基地を破壊後

『陸男、聞いたか?前哨基地が破壊されたってよ』
「前哨基地の最後は英雄の放ったスナイパーライフルでの破壊だそうだ」
『その英雄が未来のストーム1だ。スナイパーライフルを使うなら、ストーム1はレンジャーだな』



「コマンダーと陸男か!この基地にいたのか」
『レイダーじゃないか。前哨基地の破壊作戦に参加したらしいな。お疲れ』
「コマンダーから借りた武器が役に立った。ありがとう」
「破壊作戦で陸戦兵武器を使ったのか。……ん?」 


●EDF5時空・ベース228を奪還後

『この基地にストーム1が来るという噂が。ミーハーが爆発しそう』
「サインが欲しいんだろ?もらわないのか?」
『欲しいけど認識されるのが嫌だ。遠くで見ているだけでいい』
「そうか……」

*

「久しぶり。いつも通り元気そうだな」
『レイダーもこの基地に来ていたんだな。怪我もなさそうで安心した』
「聞いてくれ、凄いものを手に入れた。バルガの要請権だ。良かったらコマンダーも使うか?」
『使っていいのか!?ありがとうございます!エアレイダー様!エアレイパイセン!エア統領!』
「コマンダーはバルガを操縦できるのか?」
『あっ、できないや』
「ションボリ」
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