ダンジョンにモニカがいるのは間違っているだろうか   作:刺身の盛り合わせ

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どうも、刺身の盛り合わせです。

連続投稿の2話目です

今回はヘファイストスへのお願いとシルへのお使いが内容です。

それでは、どうぞ。

11/3 内容の一部修正を行いました


第15話 『懇請』

ベルとモニカがダンジョン探索を休み、怪物祭(モンスターフィリア)を回り休息をとることにした同時刻。

 

「……あんた、いつまでそうやってるつもりよ?私、これでも忙しいんだけど。そこにいられると、気が削がれて仕事の効率が落ちるの、分かる?」

 

ベルとモニカの主神であるヘスティアは、神友であるヘファイストスに対して土下座を絶賛敢行中であった。

 

 

「自慢する訳じゃないけど、ウチのオーダーメイドなんてどれくらい値段がかかるか分かってるの?」

 

「値が張るのは知ってる。でも、今じゃないとダメなんだ!お願いだヘファイストス、この通り!」

 

「この通りって…。そもそもあんた昨日から何やってるの?というか何なのその格好?」

 

「土下座。これをすれば何をしたって許されて、何を頼んでも頷いてもらえる最終奥義って、タケに聞いた」

 

「アイツは余計なことを…!」

 

とりあえず今度タケミカヅチに会ったら一発殴ろう。

そんなことを考えついたヘファイストスは、ヘスティアをじっと見据えながらヘスティアになぜこんなことをしているのかを訊くことにした。

 

「…ヘスティア、教えてちょうだい。どうしてあんたがそうまでするのか」

 

「今ベル君は変わろうとしてる。一つの目標を見つけて、高く険しい道のりを走りだそうとしてる!モニカ君も助けてくれてるけど、危険な道だ。だからほしい、あの子を手助けしてやれる力が!あの子の道を切り開ける武器が!」

 

「…………」

 

ヘスティアの言葉を真剣に聞き続けるヘファイストス。

 

「ボクはあの子達に助けられてばっかり、それどころかひたすら養ってもらってるだけだ!ボクはあの子達の主神なのに、神らしいことは何一つだってしてやれない!あの子達に何もしてやれないのは、嫌なんだよ…」

 

「…わかったわ。武器、私が作ってあげるわ、あんたの子にね」

 

「……本当かい、ヘファイストス!ありがとう!それに、君が武器を打ってくれるなんて一番嬉しいよ!」

 

「…言っとくけど、ちゃんと代価は払うのよ!例え何十年、何百年かかっても、絶対にこのツケは返済なさい」

 

「分かってるさ、ヘファイストス!」

 

「はいはい、楽しみに期待してるわ」

 

目を閉じ胸を張るヘスティアの言葉を話半分に聞きつつ、紅緋(べにひ)色の鎚を手に取るヘファイストス。

 

「それで、あんたの子達が使う得物は何?」

 

「えっと…ベル君がナイフで、モニカ君がサーベルだね」

 

「そう、分かったわ。…これからやる作業、あんたも手伝いなさい。今からしっかり働いてもらうから、いいわね?」

 

「ああ、任せてくれよ!」

 

こうして、ヘスティアとヘファイストスによるベルとモニカ専用の武器の製作が始まったのである。

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

あっという間に時間は過ぎ、怪物祭(モンスターフィリア)当日。

ベルとモニカは会場である闘技場に向かっていた。

すると突然、二人の後ろから声をかけられた。

 

「おーいっ、待つニャ白髪頭!お前に頼みがあるニャー!」

 

「え?僕ですか?」

 

「そうニャ。お前にちょっと面倒ニャこと頼みたいニャ。この財布をおっちょこちょいのシルに渡してほしいのニャ」

 

「アーニャ、それでは説明不足です。クラネルさんも困っています」

 

アーニャと呼ばれたキャットピープルの店員の言いたいことを理解できなかったベルだったが、今度はエルフの店員が現れた。

 

「リューはアホニャ。店番サボって祭り見に行ったシルに忘れた財布を届けて欲しいニャんて、いちいち言わなくても分かる事ニャ」

 

「という訳です。それと、シルはサボった訳ではなく、休暇を取っての祭り見物です。今頃財布がなくて困っていると思います。どうかお願いします」

 

「僕達もちょうど祭りを見回ろうと思ってたので、大丈夫ですよ。モニカさんも良いですか?」

 

「ああ、冒険者としても人としても、困っている人を見過ごすわけにはいかないからな」

 

「はー…、お前は出来た子供ニャ。メッチャえらいニャ」

 

「なっ!?私は子供ではないっ!?17歳だっ!バカにするなーっ!」

 

「はー、そうは見えないニャ。10歳ぐらいかと思ったニャ」

 

「な、何を――ッ!?」

 

アーニャに年齢のことをいじられ、キレているモニカ。

アーニャに説教を始めそうな雰囲気を纏わせ始めたあたりで、ベルがモニカを羽交い絞めにし、闘技場に向けて進み始めた。

 

「も、モニカさん!今はシルさんを探しに行きましょう!ね!?」

 

「ええい放せベル!私はあの店員に説教をしなきゃいけないんだ!放せったら放せ――っ!!!」

 

周りの人々になんだなんだと見られながら闘技場方面へと進んでいくベルとモニカ。

そんな二人を見ながら、リューはアーニャに注意をしていた。

 

「今度彼女に会ったらちゃんと謝るべきですよ、アーニャ」

 

「フーン、別にミャーは悪いことしてないニャ。謝る必要ないニャ」

 

「…あの方達はシルの友人だ。後日謝ってください」

 

「わ、分かったニャ。ちゃんと謝るニャ!」

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

「…それじゃあどうしましょうか、モニカさん」

 

ベルに引きずられながら闘技場前についたモニカ。

これからシルを探すということでどうやって探していくのかを話し合うことにした。

 

「…では、二手に分かれないか?私は闘技場と西のメインストリートの探索を行うので、ベルは東のメインストリートの捜索を行ってほしい。一度確認し終わったら、もう一度この場所に集合してシル殿がいたかどうか確認することにしないか?」

 

「なるほど、分かりました!それじゃあ僕あっちの方見てきますね!」

 

「それでは後でまた合流するぞ、ベル!」

 

こうして二人はそれぞれ分かれてシルを探すこととなった。

この選択が、これから起こる戦いに僅かながらも変動を起こすことになるのであった。

 




ここまで読んでいただきありがとうございました!

という訳で、何とか原作一巻の山場まで何とか書ききることが出来ました!
ここから先は、外伝『ソード・オラトリア』の方に少し片足突っ込んでいきます!
また、本文最後に書いた通り、モニカが戦線に加わることで本来の歴史から少し内容が変わることになります。
どうなるかはお楽しみ、ということで!

それでは、また次回。

モニカは……

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